今回はスカタンクの育成論です。
好きなポケモンなので、なんとなく紹介したいなと思ったぐらいで。
先日投稿された(と言っても時間経ちましたが^^;)
スカタンクでやる気が出たのがきっかけです。
基本形はこちらです → (nisin様:bw/1320)
本来のスカタンクの仕事先を詳しくした、
いわゆる補完という形での投稿になります。
ちなみに、同じような考えのものがこちらです → (=様:dp/5829)
- この育成論ではHABCDSという略称を用います
- 勝手にリンクを貼らせていただいております。都合の悪い方はご連絡ください
- 双方6Vを前提としています
- ダメ計にはトレーナー天国様のツールを用いております。
- 確定欄の振り方、および持ち物にてダメ計を行っております
- この育成論は前半でこのポケモンの紹介、後半で型の紹介の2段構成です。
- スカタンクについて
毒・悪タイプのポケモンです。
HPは高いのに、BDがそれぞれ低いので
いまいち硬くない、並程度の耐久持ちという認識が強いです。
×0 超
×1/2 毒・霊・草・悪
×2 地
悪タイプでありながら、格・虫タイプの技を等倍にするタイプです。
タイプ自体は非常に優秀で、弱点をなかなかつけないため、
高火力でないと突破できない印象を持ちます。
弱点は最メジャーな地面ではありますが…。
ただ、半減できるタイプも微妙なところなので、
繰り出しを意識するなら、相手が決まってきます。
今回はその繰り出し先から超・霊狩りを意識したスカタンクの紹介です。
あくまで「意識した」です。
完全な超・霊狩りは不可能だと思ってください。
- なぜスカタンクでするのか
超・霊狩りといえばミカルゲの存在が大きいですね。
超・霊に一貫して強い悪タイプというのは、
基本的にサブウェポンで備わっている「きあいだま」によって牽制されています。
この「きあいだま」をすかせて、確実に超・霊を仕留められるのが
悪・霊のタイプを持つミカルゲなのです。
そこでスカタンクはというと、格闘が等倍でしか入らないため、
超・霊タイプに対して繰り出しが可能になっています。
もともと高めのHP種族値を持つので、
ある程度Dに振ればそれなりの堅さを持てます。
このへんは後の努力値振りで見てもらえればと思います。
覚える技を見てみると、
ふいうち・おいうち という超・霊狩りに十分な技を持ち、
おきみやげ・だいばくはつ という自己退場技まで持ちます。
理想の流れとして、
超・霊狩り → おきみやげサポートの形が見えてきました。
- 他のポケモンとの差別化
今回意識するのはミカルゲとドラピオン、
それからドンカラスですが、差別化自体は容易です。
<ミカルゲとのちがい>
すばやさ。以上。
…で終わらせたらあまりに簡単なので少しだけ説明します。
ミカルゲはバランスのとれた攻守を持つわけですが、やはりSが足を引っ張ります。
深手を負いながら相手を倒した時に、
「みちづれ」や「おきみやげ」をしようと思ってもS負けすることがしばしばです。
実際にそれらの補助技を行うためには、
さらにもう1回の攻撃を耐えなければならないという条件がつきます。
スカタンクの場合はそうでなく、
そこそこ素早いので大抵の相手には先制が取れます。
よって、超・霊狩り→補助技の流れが決まりやすいのです。
<ドラピオンとのちがい>
ふいうち・おきみやげの有無。これで十分です。
同じタイプでほぼ同じくらいのA種族値、
さらにはS種族値で勝るドラピオンですが、
「ふいうち」がなければ安定した超・霊狩りはできません。
仮想敵にはスカタンクより速い相手もいるので。
補助技も「どくびし」や「はたきおとす」などで、全く運用が異なるものです。
技だけで簡単に差別化できました。
一応、特殊耐久でも差はつきます。
<ドンカラスとのちがい>
タイプが違うので差別化の必要がない、ではいきませんね。
同じ「おいうち・ふいうち」を持ち、スカタンクよりAが高い。
同じくHは高めで格闘技は抜群で入らない。
「だいもんじ」は覚えないが「ねっぷう」があるので鋼にも負担をかけられる。
特性の「ふみん」では安定した催眠使いキラー、
「じしんかじょう」では、はまれば全抜きルート、
などなど、スカタンクでいう超・霊狩り+αがあるのです。
ここは「おきみやげ」での差別化が望まれるところです。
つまり、「おきみやげ」がドンカラスの+α分と同等、
もしくはそれ以上の働きができることが望ましいことになります。
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一般的に、あるポケモンとの差別化を求める時には、
その背景に「採用理由」が必要です。
これについて詳しく書かれてあるのがこちらです → (いーぶい様:dp/6541)
ぜひ一読されることをお奨めします。
パーティは6匹、それぞれに仕事を与えて隙のないものを完成させます。
その隙のなさを作るにはどうすればよいかといった時に、
ポケモン1体1体の仕事量を増やすということが求められるのです。
「役割を持てる範囲が広いポケモン」が強いとされるのは、
そういったポケモンを集めることでパーティに隙のなさが生まれるからですね。
マイナー寄りのポケモンは、そういった仕事量が少ないです。
だから基本的に採用されず、趣味ポケモンとして扱われるわけなので、
使うからには
しっかりとした仕事を持たせることができなければダメなのです。
見せあい63が主流になったことで、どんなポケモンにも日が当たってきました。
マイナーはメジャーなところを1体は確実に潰すのが仕事ですから、
少なくとも持てる役割を明確にして育ててあげることが大切になってきますね。
- 「おきみやげ」について
こちらを参照してください → (snowman様:dp/6035)
簡単に二言で表すと、
(1) 味方の無償降臨
(2) 相手への交換強制力→その隙での味方の1ターン得 となります。
では、その1ターンで何ができるのかといえば、ずばり「積み技」です。
短期決戦の63ですから、1度積んだら対処が非常に厳しいです。
そこから後続で全抜きを狙っていけるというのが、
この「おきみやげ」サポートになります。
積み技は本来、相手の隙を見て行うものですから、
その隙を無理やり作り出すことがいかに強力かはわかっていただけると思います。
全体的にスカーフを捲いたりして上から殴る傾向にあるため、
「りゅうのまい」や「からをやぶる」のような、S上昇の積み技がお奨めです。
ほかには、相手のポケモンが残り1体の時に使えば、
ほぼ相手は詰みとなるので、そういった状況で使うのもありです。
といったところでスカタンクの型考察に入っていきます。
- 特性
ゆうばくが安定します。
打ち合いであれば「あくしゅう」もそれなりに期待できますが、
今回は超・霊に対しておおよそ確定1~2なので期待できる場面がありません。
捨て覚悟で交換し、わざと接触技を受けさせて相手のHPを削る
といった使い方もできるので、基本的に「ゆうばく」推奨です。
ゴツゴツメットの1/6ダメージが強いと感じられるなら、
この特性の1/4ダメージも強いと感じられるはず…。
- 持ち物
あくのジュエル
これ込みで調整を行います。
というよりも、これに頼らなければ厳しいです。
いのちのたま
それぞれの技で安定させたいならこちらです。
競争率の高い持ち物なのでジュエル安定かなと思ったりします。
くろいメガネ or プレート
悪タイプの技でごりおしたい方はこちらです。
2回までならジュエルのほうがダメージは大きいです。
1.2+1.2 < 1.5+1.0
- 性格・努力値
ようき
努力値:H4‐A252‐S252
実数値:179‐145‐87‐81‐81‐149
特殊技を用いる場合は「せっかち」でもよいです。
無補正無振りでもちょうどHDナットレイをだいもんじで確定2にできるので。
下降補正だと乱数2(49.6%)になってしまいます。
まず最速は確定です。
S実数値は最速ギャラドス抜き抜き抜きとなるので、
このあたりで調整しているポケモンをまとめて抜き去ることができます。
最速であることは「おきみやげ」の出しやすさにかかわってきます。
AとDは狩ろうと思う仮想敵に応じての調整です。
Aは228振ると、H156振りラティアスをジュエル補正ふいうちで確定1です。
(Raiser様:bw/1078)
その他の調整先は以下の通りです↓
A244振り … プレート補正ふいうちでH4振りラティオスを確定1
A164振り … H252振りシャンデラをジュエル補正ふいうちで確定1
A140振り … 珠補正ふいうちでH4振りラティオスを確定1
A20振り … ジュエル補正ふいうちでH4振りラティオスを確定1
Dの調整例は以下の通りです↓
D228振り
… C252おくびょうゲンガーのきあいだまを確定で2耐え
=補正なしC130族の不一致120技を2耐え
D84振り
… C252ひかえめウルガモスのだいもんじを確定で1耐え
=補正ありC135族の一致120技を確定耐え
C0振りおくびょうゲンガーのシャドーボールをみがわりが確定耐え
余りをHに無駄にならないように振ります。
…というのが調整先ですが、極振りが素直に安定します。
この中でかろうじてできそうなのがA20D228振りなのですが、
いまいち火力不足です。
- 被ダメ計算
A252振りようきガブリアス
げきりん 79.3%〜93.8%
A68振りいじっぱりハチマキゴルーグ (ケニーG様:bw/273)
シャドーパンチ 32.9%〜38.5%
ストーンエッジ 55.3%〜65.3%
C252振りおくびょうゲンガー
シャドーボール 28.4%〜33.5%
きあいだま 56.9%〜67%
C252振りひかえめ珠ランクルス
エナジーボール 24%〜28.4%
きあいだま 72%〜84.9%
物理耐久も特殊耐久もそこそこといった感じです。
- 技構成
<確定技>
ふいうち
最もダメージに期待できる技です。
ただ、知っている人には読まれやすく、
みがわりやその他補助技ですかされる危険性の高い技です。
これがなければ安定した遂行が行えないので確定です。
H156振りラティアス 102.8%〜121.1%
(Raiser様:bw/1078)
H156,B100振りゲンガー 136.7%〜162.5%
(naruhodo様:bw/890)
H252,B188振りゴルーグ 80.6%〜95.9%
(ケニーG様:bw/273)
H188,B60振りランクルス 91.8%〜109% (50%)
H252メタグロス 35.8%〜42.2%
おきみやげ
上で説明した通りの補助技です。
これがなければ始まらない(終わらない)ので確定です。
誘いこむメタグロスは「クリアボディ」のため、この技が効きません。
地味に天敵です。
みがわり
状態異常技回避、読みリスク軽減としての技ですが、
スカタンクにとっては遂行のための必須技に近いです。
主に「ふいうち」を使うための攻撃誘発技としての意味合いが強いです。
立ち回りにて考察します。
<候補技> ※ 優先度などは特に気にせず列挙しています
残りの技はスカタンクの遂行範囲を広げるものが好ましいです。
おいうち
ふいうちとセットで使うと超・霊狩りという感じがしますが、
スカタンクを見て逃げる相手も少ないので微妙なところです。
相手が逃げない時のダメージ量の少なさがあるので難しい技です。
特に今時の超・霊が必ずしも逃げなくなったことも使いづらくなった要因です。
「みがわり+かなしばり」ゲンガーなどがその一例ですね。
ダメージ計算はふいうちのものの半分です。
逃げた時はふいうちのものと同じです。
だいもんじ
受けに出てくる鋼への役割破壊技です。
これを選択する場合はC下降補正の性格にしないようにしてください。
※ C下降補正なしで計算しています
HD252振りナットレイ 50.8%〜61.8%
H252振りふゆうドータクン 35.6%〜42.5%
H252D180振りメタグロス 34.2%〜40.6%
かみくだく
「ふいうち」で十分かと思われますが、こちらは確実に当てられます。
これがないと昨今の超・霊狩りは厳しいです。
「みがわり」を置かれると、ふいうち+だいもんじのような技構成では
止まってしまうからですね。
実際、超・霊タイプは「みがわり」持ちや「おにび」持ちが大半で、
「ふいうち」をすかされるだけでなく、圧倒的に不利な状況に追い込まれます。
有利な相手に出て不利にさせられるのは明らかに負け筋なので、
こういった技も必要になってきます。
※ (ジュエル込み)/(ジュエルなし)で載せてあります
H132振りウルガモス 66.1%〜77.9% / 44%〜52.5%
(アギ様:bw/1169)
H148B252振りソーナンス 57.7%〜68.3% / 38.7%〜46.4%
(フラウド様:bw/831) オボン持ちなので確定3です。
ちょうはつ
相手に補助技を使わせなくすることで、
「ふいうち」の使いやすさにつながりますね。
自身の攻撃性能を高める上でも、後続の補助としても有用な技です。
入れるなら「みがわり」との選択です。
その他の技は特に使わないので、冒頭の基本形を参照してください。
- 立ち回り考察
基本的な流れは初めに説明した通り、
超・霊狩り → おきみやげサポート です。
「ふいうち」だけで全て狩れるなら全く問題はないのですが、
問題は上で何度も言っているように、補助技を使われる可能性が高いことです。
VSゲンガーを想定してみます。
フルアタなら問題ありませんが、やはり多いのは
「みがわり+かなしばり」か「おにび」持ちです。
スカタンクを知っているゲンガーなら、
ふいうち読みでも他の技読みでも補助技が安定行動です。
素でSが上回っているので余裕を持って行動できるのです。
ではスカタンクがここで取るべき行動は何かと考えた時、
「みがわり」に落ち着くわけです。
フルアタゲンガーの攻撃を受けてもみがわりを張れる体力は残りますし、
お互いに「みがわり」を張った状態だと、ゲンガーのすることがありません。
相手の攻撃を誘発するので「ふいうち」が決まりやすくなりますが、
逃げることも出てくるので「おいうち」が欲しくなったりもします。
他の鈍足超・霊ポケモンにも「みがわり」が本当に安定します。
その他のタイプのポケモンにはどうするのかといえば、
これまた「みがわり」からの「ふいうち」が決まりやすいので十分戦えます。
誘う鋼タイプにも「みがわり」からの「だいもんじ」で負担をかけられますね。
「だいもんじ」を入れていない場合は「おきみやげ」でいきなり退場もありです。
要は全抜きを期待できそうな場合での「おきみやげ」ができれば、
それだけでもスカタンクの価値はあるわけです。
- ウルガナンスについて
かみくだくのダメ計に入っているので「ん?」と思われた方が多いと思います。
ウルガモスのS調整によって安定しませんが、
Sに割く量が少ない場合は読み勝ちできる可能性がありますということで。
おいうちを選択した場合には得られないメリットのようなものです。
あくまで参考程度に…。
ドンカラスが割といけそうな感じがしますね。
- 最後に
という感じですが、格・悪・鋼以外に半減されないので一貫性は高いです。
本来の牽制対象を牽制できなくなる代わりに、
相手の「みがわり」を考慮した実戦型になっております。
読み合いができれば楽しいですね。
〜のダメージ計算がほしい、〜がおかしい、〜についてもう少し詳しく、
質問があります等々ありましたらコメントのほうによろしくお願いします。
どなたでも書き込めますので、ぜひ様々な意見をお聞かせください。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
更新履歴
3/20 若干のミスの修正
「おきみやげ」にメタグロスには不可と追記