- 前置き
シンクロは特に、マルチスケイルや、浮遊、鮫肌などの受けに適した特性をコピーできる点で非常に優れますが、今回は夢特性のアナライズを活用し、技構成をフルアタにすることにより、広い範囲のポケモンに対し打点を持てる型を紹介したいと思います。
自己再生を捨て、Cに努力値を割いたことにより生じる、後出し性能や場持ち性能が落ちるデメリットを補えるメリットが説明できるような論としたい所存です。
- 基本情報 (()内は輝石込み実数値)
技 トライアタック 10万ボルト 冷凍ビーム めざめるパワー格闘
特性 アナライズ
持ち物 進化の輝石
- 情報詳細(耐久に関しては急所非考慮)
・B- A204珠カイリューの舞逆鱗を14/16乱数耐え。A200ガブリアスの逆鱗を255/256乱数2耐え。A204鉢巻バンギラスの馬鹿力を12/16乱数耐え。A182マンムーの氷柱針超高乱数10耐え。
・C- 後段ダメージ計算参照
・D- C182眼鏡ラティオスの波動を255/256乱数2耐え。A121-C177珠ボルトロスの10万ボルト+馬鹿力を確定耐え。
・S- 一般的なローブシンより早く、S無振りバンギラスより1遅い。
・トライアタック- 一貫性の高いノーマルタイプの中火力メインウェポン。
・10万ボルト- 水タイプや、ハッサムに対しての打点。
・冷凍ビーム- ドラゴンタイプや、ボルトロスへの高い打点。10万ボルトとの相性補完がよい。
・めざめるパワー格闘- バンギラスやドリュウズへの打点になる。トライアタックとの相性補完がよい。
・アナライズ- 敵の後に行動した場合に攻撃数値が1.3倍になる。
・進化の輝石- 耐久数値が1.5倍になる。
- 概要
Cを最大まであげることでポリゴン2の耐久を意識する(ポリゴン2の火力を甘くみる)敵が隙を見せる行動をした際(拘りトリック、挑発、毒毒など)に大きな負担を掛けることができます。
アナライズを採用することにより、自身より
速いポケモンに高い打点を誇る他、交代先の敵への負担を大きくすることができます。それに伴い、一貫性の高いノーマルのタイプ一致技であるトライアタックが優秀な打点となり得ます。
具体的には、ポリゴン2に対し後出しされる頻度の高い、ローブシンやキノガッサといった格闘ポケモンに対しての負担が大きくなります。
一般的なHA、もしくはABベースのローブシンでは、ローブシン後出し→アナライズトライアタック→先制トライアタックに耐えることができないので安定した後出しは不可能になります。(アナライズの特性は、他のポリゴン2の特性と違い、召喚時にモーションが発動しないため相手方には判別がつくが、ポリゴン2にローブシンが確定2をとられるイメージが少ないので、後出しされることは多々ある。)
数は少ないが、ポリゴン2にSで勝るASローブシンからの後出しに関しては、HA武神に対してアナライズトライアタックが56〜66%程度入るのに比べ、66〜77%程度のダメージが入るので判別可能になっています。(ABローブシンにも同様のダメージだが、ABローブシンで状態異常球を持たない個体はほぼ考えられないので判別可能)逆にHDローブシンに対しては37〜44%程度しか入らないので、これらのローブシンはダメージによる型判別を行い交代により対処していく形になります。
キノガッサに対しては、一般的なポイズンヒール型はアナライズ冷凍ビームを耐えず、アナライズトライアタックに対しても75%前後のダメージを受けることから、後出し時には相当な負担を与えることができます。(75%前後とは、身代わり消費の25%が残るかどうかという数値なので、後出し時に毒状態にないキノガッサは初回ターンポイズンヒールによる回復が行われないため、次ターンに身代わりを使えないリスクを発生させることになる。)
ポリゴン2のSは、後攻をとりたいバンギラスより1遅い点で、アナライズを活かすには優秀と言えます。通常、バンギラスの砂状態のDに対してポリゴン2は打点を持つことができませんが、めざめるパワー格闘を採用することにより、いじっぱりHDベースの砂状態バンギラスをアナライズめざめるパワー格闘2回で確定落ちさせることができます。(仮に慎重HDだとしても馬鹿力がなければ砂嵐込みでポリゴン2を落とすのに4回行動する必要がある)
これにより、拘り以外のバンギラスに優位を保つことができ、バンギラスローブシンや、バンギラスキノガッサなど、見る機会の多い並びに対し縛られずに選出をすることが可能です。(実際にはバンギラスが退くか居座るかの択が発生するが、相手側は、バンギラスの有利対面と考えて隙を見せるように動くことが多いと思われる上、こちらはポリゴン2一体の技選択の択なのに対し、相手側はバンギラスとローブシンの2体の交代の択になるのでリスクが違う。また、鉢巻やスカーフの拘りバンギラスの馬鹿力まで考えると必ずしも有利対面になるわけではないが、拘り馬鹿力の反動Aダウンをうまく利用して後続で起点にしていきたい。)
そして、アナライズを採用することにより、
ポリゴン2は対面構築に採用されやすい並びに対し、強く出ることが可能になります。例えば、AS襷マンムー、CS眼鏡ラティオス、HA鉢巻ハッサム、HS カゴスイクン、CS珠ボルトロス、hdS 毒玉キノガッサの並びに対してマンムー、ボルトロス、ラティオスの3体に対してタイマンで勝てることになります。(眼鏡ラティオス先発対面時は、ラティオスが竜星群を選択した場合、1.5耐えしないため勝てないが、相手側としては自己再生の有無がわからない状態なので、ポリゴン2の自己再生で龍星群を粘られ、結果としてラティオスを流されることを嫌い、眼鏡トリックを選択するか、交代を選択することが多いと思われる。この時、トリックを選択された場合アナライズ冷凍ビームでラティオスが落ち、後続のハッサムスイクンキノガッサの起点にされることが想像に難くないので、それを考え、これら3匹に強いサンダーなどのポケモンを選出をするべきだろう。この対面はハッタリではあるものの、ポリゴン2の配分や技構成が割れていない段階においては相手方にとっては心理的不利対面となり得る。)
対面構築がそもそも、対面を意識した、タイマン性能の高いポケモンの集合体であることを鑑みると、それらの多くのポケモンにタイマンで勝つアナライズポリゴン2自身のタイマン性能の高さが読み取れるでしょうか。
長くなりましたが、アナライズフルアタポリゴンの持ち味、デメリットを補うメリットとは、技範囲を広く持つことによる高いタイマン性能と、Cに大きく割いた努力値とアナライズが実現する、安易な後出しへの否定になります。
- 仮想敵ダメージ計算※アナライズ発動時は(ア)と表記
・H 207-D152(228)バンギラス
(ア)めざめるパワー格闘 108〜128ダメージ
・H 207-D86ローブシン
(ア)トライアタック 117〜138ダメージ
トライアタック 90〜106ダメージ
(ア)めざめるパワー格闘 68〜81ダメージ
(アナライズトライアタック+トライアタックで確定落ち)
・H180-D85ローブシン
(ア)トライアタック 118〜141ダメージ
・H155-D131ラティオス
(ア)トライアタック 76〜91ダメージ
(ア)冷凍ビーム 124〜146ダメージ
・H175-D130ハッサム
(ア)10万ボルト 62〜73ダメージ
10万ボルト 47〜56ダメージ
・H155-D100ボルトロス
(ア)冷凍ビーム 160〜190ダメージ
・H185-D85ドリュウズ
(ア)めざめるパワー格闘 138〜164ダメージ
(ア)被拘り眼鏡トリック後冷凍ビーム 141〜166ダメージ
(ア)被拘り眼鏡トリック後トライアタック 88〜104ダメージ
・H207-D135スイクン
(ア)10万ボルト 120〜142ダメージ
・H125-D128ウォッシュロトム
(ア)トライアタック 79〜94ダメージ
・H207-D125ブルンゲル
(ア)10万ボルト 128〜152ダメージ
- pt例、運用
・HCポリゴン2@輝石
(トラアタ/冷ビ/10万/めざ格)
・HcSサンダー@眼鏡bw/3256
(ボルチェン/めざ飛/熱風/寝言)
・ASメタグロス@珠bw/3942
(バレパン/コメパン/思念/めざ炎)
・ASガブリアス@スカーフbw/1322
(逆鱗/地震/ダブチョ/放射)
・Hbsスイクン@カゴbw/3710
(熱湯/瞑想/吠える/眠る)
・hadsキノガッサ@毒毒球bw/4015
(胞子/身代わり/きあパン/マッパ)
今回のポリゴン2が有利対面となるポケモンを先発に誘導できるようにパーティを組むと良いでしょう。(このパーティ例において相手方の心理的には例えば対面構築ではマンムー、ボルトロスが比較的に先発起用されやすいと考えられる。)
パーティ例は見ての通り、眼鏡ラティオスや鉢巻カイリューを受けるようなポケモンは採用していないことからわかるように、やや変則的な対面構築となっています。
選出読みが命なので、先発誘導でポリゴン2の有利対面を作り出しタイマンに勝ったあと、起点にしてくるであろうポケモンを予想し選出することができるような構築が組めれば、勝率は上がる筈です。
- 総括
需要があるとは全く思っていませんが、結構考察をするのは暇つぶしになるのと、人に何かを説明するときに、必要となる文章構成の技術の練習になるので、このサイトを利用し細々と型紹介を投稿させていただこうかなと思います。