はじめに
この育成論では、非公式である表現や略称表記を用います。また、登場するポケモンは全て理想個体を前提としています。(デデンネを除く)
こんにちは、あんこと申します。
今回はオタクサイクルに採用する作画崩壊ピカチュウについて考察を行っていきたいと思います。
オタクサイクルとは
オタクサイクルとは通称陰キャサイクルとも呼ばれる構築で、その名の通り
宿り木テッカグヤや毒守ヒードランなどの受けポケでサイクルを回し相手を定数ダメージで削ったあとボーマンダなどのエースポケモンで抜いていく。
といういかにもオタクっぽい戦い方をします。
有名なオタクポケモンの組み合わせとしてはブルルドヒドやレヒレカグヤなどがあります。
オタクサイクルにおけるデデンネの強み
- 電気受けに適した耐性
電気受けといえばだいたいの人は地面タイプや草タイプ、竜タイプをイメージするかと思いますが、オタクポケモンの中でこれらのタイプを持つナットレイ、モロバレル、グライオン、カバルドンなどは電気タイプの多くが持つめざ氷やライボルトのオーバーヒート、水ロトムや炎ロトムなどに弱く、電気受けとしてあまり優秀とは言えないポケモン達になっています。
また、この問題を解決すべく慎重グライオンなどが流行った訳ですが、このポケモン使っていると今度は本来の役割対象である多くの物理アタッカーにゴリ押しされてしまうことがあったりなど、今度は別の相手に対して問題が発生するようになってしまいました。
そしてこれらの問題をほぼすべて解決するのがデデンネです。このポケモンが持つ電気フェアリーという複合タイプは電気受けとしてとても優秀で、電気タイプでありながらデデンネに一致弱点技をうてるポケモンは全ポケモンの中でマッギョだけなので、まずグライオンやカバルドンように水ロトムのハイドロポンプに怯えたり、モロバレルやナットレイなどのように炎技に怯えて戦う必要が無い訳です。
また、デデンネは4倍弱点がない上に電気タイプが持つメジャーなサブウェポンでデデンネに弱点をつける技はボルトロスの持つヘドロウェーブくらいなので、デデンネは電気タイプに強いことがわかります。
- 特性ほおぶくろ
デデンネの持つ特性ほおぶくろは
きのみを食べると、きのみ効果に加えて最大HPの1/3のHPを回復する。
というものでこれと混乱実を組み合わせることで1ターンでHPの約83%を回復させることができ、低い種族値ながらもそれなりの耐久を得ることができます。
これにより水ロトムの水技や炎ロトムの炎技を比較的安定して受けたり、電気タイプの他にも型によってはデデンネに弱点が突きづらいゲッコウガやカプ・レヒレ、ポリゴン2なども見れるようになります。
また、毒のはいっている遅いポケモンに対して他のポケモンより多く回数身代わりを連打することができるので、被役割対象のポケモンであっても状況によっては突破が狙えます。
デデンネの弱み
- 種族値
デデンネの種族値は合計でも431とかなり低く、耐久値も安心できない数字になっています。また、この低い種族値が原因で、先ほど「水ロトムなど複合タイプを持つポケモンに対して比較的安定して受けることができる」とは言ったものの、相手の立ち回り方によっては木の実が発動する前に水Zなどでおとされてしまうことがしばしばあります。ですので水ロトムや炎ロトム、拘り眼鏡持ちの電気タイプなどに対しては立ち回りを工夫する必要があります。
- 叩き落とすに弱い
木の実持ちの耐久ポケモン全員に言えることですが、叩き落とすに非常に弱いです。電気タイプではたきおとすを持っているポケモンはほとんどいませんが、サイクルのなかで叩き落とすをされないように注意して立ち回る必要があります。また、こちらも耐久ポケモンのほとんどに言えることですが、相手にどくどくが入らなくなってしまう身代わりをされてしまう可能性があることに関しても注意する必要があります。
差別化
- ホルード
デデンネと同じ特性を持つポケモンの中にホルードがいます。このポケモンはデデンネより耐久値が高く優秀なポケモンですが電気タイプが持っていることが多いめざ氷や水ロトムの攻撃を受けきれる点、弱点の少なさ、半減の多さで差別化することができます。
- カプ・コケコ
こちらの育成論育成論サンムーン/171のようにデデンネと同じタイプで毒守ができるポケモンにカプ・コケコがいますがこのポケモンとは特性ほおぶくろを利用した受け出し性能によって差別化することができます。また、同様の理由で毒守ライコウや毒守ボルトロスなどとも差別化をすることができます。
- メガフシギバナ
デデンネの他に電気タイプに対して安定して戦えるポケモンの中にメガフシギバナがいますがこちらのポケモンとは耐性の違いやメガ枠を消費するか否かで差別化することができます。
とはいっても残念ながら採用できる技の範囲や種族値のことを考えるとメガフシギバナのほうが優秀だと言えてしまうのでメガ枠があまった場合電気受けとしてはメガフシギバナを入れた方が良さそうです。
- 輝石ピカチュウ
こちらのポケモンもメガフシギバナと同様に電気タイプに対して比較的安定して戦えますが覚える回復技が願い事のみであり、この技は状況によっては相手に1ターン余裕を与えることになったりもするのでデデンネが持つ回復技を押さなくても自動的に回復できる特性、ほおぶくろによって差別化をすることができます。
性格、個体値、努力値、持ち物など
- 性格と個体値
中速のポケモンに対して上から毒身代をするために臆病を採用する方もいますが、今回はオタクサイクルに採用するデデンネなので対電気を少しでも安定させるために性格は穏やかで確定とします。また、イカサマのダメージを身代わりが2回耐えるようにAの個体値は0で確定とします。
- 努力値
対電気を安定させるためにHDに厚く振ります。
また、Hの努力値は身代わり3回で余裕をもってきのみが発動するように数値が4n(172)になる236で確定とします。
調整案
H236/D236/S36
H 4n調整
B あまり
D ぶっぱ
S 最速61属抜き
HDに厚く振り、身代わりを貼りやすくするために60属や61属のSの上下関係をはっきりさせるためにSに36振りました。
耐久がギリギリなので、これ以上Dを削り他に割くのはオススメできません。また、特に最速60属などのことを気にしないのであればSを削ってDやBなどに振ってもいいと思います。
- 持ち物
デデンネの耐久がギリギリなので混乱実で確定とします。オボンのみは安定性はあるものの相手の攻撃を受けきれなくなってしまう可能性があります。
技構成
- 確定技
- リサイクル
混乱実をリサイクルすることで相手の攻撃の何回も耐えることができるようになります。
- 身代わり
自らダメージを受けることでイアのみ発動圏内に入れる事ができます。また、毒々ポリ2などに対して対面なら有利に立ち回ることができるようになります。
- 毒々
デデンネは非常に火力が低いため、基本は相手にどくどくをいれて戦うことになります。
また、オタクサイクルのエースポケモンを祟目ゲンガーなどにすることでエースポケモンの火力の増強も狙うことができます。
- 選択技
- パラボラチャージ
相手に攻撃しながら回復を行うことができる技です。回復量は期待できませんが、たまに確定数をずらしたりすることが出来る上、放電や10万ボルトのように毒々を入れなければならない相手に事故で麻痺が入ってしまうこともないので特に他に入れたい技がなければこの技でいいでしょう。
- 10万ボルト
火力を重視するのであればこちらです。たまに麻痺を入れたくない相手に麻痺が入ってしまうことがあるので注意しましょう。
- エレキネット
攻撃しながら相手の素早さを下げることができる岩石封じのような技です。毒の入っているポケモンにこの技をうつことで上から身代わりが貼れるようになるので、被役割対象のポケモンも突破する可能性を作ることができます。
- いかりのまえば
サイクル戦において相手に多大な負荷を与えることができるようになります。しかしながら技を採用した場合、対面でジバコイルなどに勝てなくなってしまう可能性があるので注意しましょう。
- とんぼ返りorボルトチェンジ
有利対面時に相手の交換に合わせてとんぼ返りなどをうつことで有利対面を継続することができます。
技構成については以上になります。相手の火力を下げるかいでんぱや甘えるなどはサイクル戦においてはあまり意味を成さないので今回は不採用とさせていただきます。
ダメージ計算(被ダメージのみ)
デデンネは1ターンにHPの約83%を回復できるので、相手の攻撃のダメージの割合がそれ以下だった場合、基本的にその相手のポケモンを(急所などがない限り)受けきれると言って良いと思います。
- 対カプコケコ
252眼鏡マジカルシャイン 45.3%〜54%
252ワイルドボルトZ 85.4%〜100.5%
眼鏡コケコに交代読みマジシャをうたれない限りは特殊型なら安定して受け出しすることはできますが、物理型は立ち回り方を工夫すれば受けきることはできそうです。
- 対霊獣ボルトロス
252ヘドロウェーブ 65.1〜76.7%
252悪巧み10万Z
88.3%〜104% 乱数1発 (25%)
所持率35%のヘドロウェーブ持ちだと受け出しは厳しいですが、悪巧みさえなければ受けることはできそうです。ヘドロウェーブを持ってない悪巧みボルトロスに関しては対面なら身代わりなどを駆使して戦うことができます。
- 対サンダー
控えめ252熱風 31.9%〜37.7%
サンダーの攻撃技については問題なく耐えるのですがどく羽型については微妙なところです。ラス1対面になった場合は上をとっていることを信じて身代わりを貼り、一方的に毒で嵌めれるようにするといいでしょう。
- 対水ロトム
控えめ252水Z 81.9%〜96.5%
控えめ252ドロポン 48.8%〜58.1%
控えめ25210万 19.7%〜23.8%
受け出しをした場合の交代読みのドロポン2回や控えめぶっぱによる水Zのゴリ押しが怖いですがそれ以外は問題ありません。
- 対炎ロトム
控えめ252炎Z 86%〜101.7%
C2段階ダウン 43.6%〜51.1%
控えめ252オバヒ 57.5%〜68%
控えめ眼鏡オバヒ 86%〜101.7%
受け出しした場合の炎Zと眼鏡オバヒが怖いですがそれさえ耐えればその後は比較的立ち回りやすくなると思います。
- 対メガライボルト
252オーバーヒート 41.8%〜49.4%
こちらのポケモンについては全く問題なく受けきることができます。ボルトチェンジも何回も受けることができるので余裕をもって行動できるでしょう。
- 対ジバコイル
控えめ252ラスターカノン 41.8%〜49.4%
アナライズ 54%〜63.3%
眼鏡アナライズ 80.2%〜94.7%
眼鏡アナライズとなると若干厳しいですが上から身代わりを貼ることができる相手なのでまあまあ安定して戦うことができます。毒々が入らないのでラス1対面ならH252ジバコイルを倒すためにパラボラチャージを10回あてる必要があります。
- 対ポリゴン2
一段階up控えめ252
トライアタック 52.9%〜62.7%
このポケモンも上から身代わりを貼ることができるので氷続けたりしない限りは受けきることができます。
- 対カプレヒレ
控えめ252 水Z 76.7%〜90.6%
眼鏡ドロポン 68.6%〜80.8%
デデンネ以上にSを振っていたり(補正なし154振り以上)挑発や瞑想などを持っていなければ安定して戦うことができます。こちらのポケモンには毒々が入りづらいので工夫して立ち回る必要があります。
- 対ゲッコウガ
252ハイドロポンプ 44.1%〜52.3%
珠 57.5%〜68% 激流 65.1%〜77.3%
変幻自在の襷やスカーフゲッコウガだった場合は受け出しをすることができます。
火力増強アイテムを持っていた場合受け出しはできなくなりますが対面なら受けきれます。
また、30%ほどいるダストシュート持ちは受けきれないので注意が必要です。
- 対ヒードラン
控えめ252眼鏡オバヒ 100%〜118.6%
大地の力 91.8%〜109.3%
控えめ252オバヒ 66.8%〜79%
大地の力 61.6%〜73.2%
こちらの育成論育成論サンムーン/666のようにニトチャを意識した振り方や性格臆病でなければ抜くことができるので受けきることはできますが、眼鏡や毒守型は厳しいです。
他にも気になる相手がいればコメントで教えて下さると幸いです。
相性の良い味方
- テッカグヤ
テッカグヤの苦手な電気タイプをデデンネで見ることができ、デデンネの苦手な地面ポケモンを受けきることができ、デデンネの若干安心できない耐久などを宿り木で補うことができます。
- ウツロイド
デデンネが比較的苦手なヘドロウェ持ちボルトロスを見ることができ、リザYなどの炎タイプもかなり見やすくなります。毒々で削ったあとにビーストブーストで起点にしていくこともできるのでなかなか使い勝手が良いです。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回はインターネットでデデンネと検索したところ予測変換に汚いだとかうざいだとかきもいだとか作画崩壊などという言葉が出てきてさすがに可哀想だと思ったのがこの育成論を書き始めた理由です。
今回書いた育成論によってこのポケモンの強さが広まり、このポケモンがただ悪口を言われる存在ではなくオタクサイクルに採用されるオタクポケモンとして生きていけるようになることを願っています。
では最後に、この論の評価を少しでも上げるためにデデンネにぴったりな面白すぎるギャグを言って締めたいと思います。ではいきます。
イアのみを食べるのは、もういあ
この論は以上になります。ネタの評価や修正するべき点、ミスなどがあればコメントを下さると幸いです。