わにと申します。よろしくお願いします。
以下の内容に必ず目を通してください。
- 指定のない限りすべてのポケモンは理想個体を想定します
- HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをH、A、B、C、D、Sの略称で表記します
- その他、容易に理解できる範囲の略称を用います(ステルスロック→ステロ等)
- ダメージ計算はトレーナー天国様のツールをもとに計算しています
- ご質問、ご指摘はコメントにて受け付けます
- 育成論に関係のないコメント、無益だと判断したコメントは予告なく削除します
それでは考察に移ります。
型概要
雨パ(ラグラージ軸想定)補完役および詰み(積み)エースとして考案した、鈍いリサイクル型アローラベトベトン(以下Rべトン)です。
またもや雨パ関連の育成論となりますが何卒ご容赦ください。
高い特殊耐久、優秀な耐性、混乱実+食いしん坊+リサイクルの回復コンボにより、幅広い範囲を起点に相手を詰ませることができます。
雨パが呼ぶ相手に強いポケモンを探していたら、BOXの中で元気よく手を挙げていました。ベトベトン(アローラ)<ハーイ
既に詰ませエースとしての育成論(育成論サンムーン/1170)は投稿されているので今回はフォークとして投稿します。
コンセプト
雨パが苦手とするポケモンといえば、草タイプ全般、カプシリーズ、ギルガルド、サンダー、ウォッシュロトム、メガフーディン、ポリゴン2、クレセリア…などなど挙げていったらキリがありません。あれ?雨パってなんだか弱くない??
しかし、Rべトンは単体で上記仮想敵を軒並み起点にすることができます。
この「単体で起点にできる」というのが重要で、特別なギミックや味方のサポートを必要としないため、選出に組み込みやすく柔軟に運用することができます。
そして、先に鈍いを積んでしまえば、裏のボーマンダやミミッキュ、メタグロス等強力な物理ATとも互角に打ち合うことができ、相手を崩すor詰ませることが可能になります。
Rベトンは上記仮想敵に対して圧倒的に有利な耐性と十分な耐久を持っており、逆にRベトンが苦手とする地タイプの選出を雨パが抑制できるため、雨パとの親和性が非常に高いポケモンと言えるでしょう。
さらに、接地している毒タイプなので毒菱回収が可能、悪タイプにより悪戯心適用技が無効、おまけにランク変化を無効にするクリアスモッグを習得するため、毒菱パやレパルガッサ、バトン展開等のギミックパにも抗うこともできます。
雨パは相手の展開を止める手段が乏しくなりがちなので、これらへの対抗手段を自然に構築内に組み込めることはRベトンを採用する大きなメリットとなります。
以上のことから、今回は「詰みエースとしての性能を維持しつつ、雨パの痒いところに広く手が届くような構成」を目指していきたいと思います。
採用理由・差別化
- 採用理由
- 雨パ補完役
- 詰み(積み)エース
- 対草、霊、超、妖
- 特殊受け
- ギミックパ対策(毒菱パ、バトンパ等)
主な仮想敵は、メガフシギバナナットレイジャローダモロバレルエルフーンカプ・ブルルカプ・レヒレカプ・コケコカプ・テテフゲッコウガウォッシュロトムヒートロトムサンダーボルトロス(化身)ウツロイドゲンガーギルガルド(シールド)メガヤミラミヌケニンメガフーディンクレセリアウルガモスヒードランポリゴン2カビゴンなどなど。
※型によって厳しい相手、雨下では厳しい相手、逆に雨下でないと厳しい相手等も含まれます。あくまで目安としてお考えください。
- 差別化
耐性によりドラピオン、スカタンク以外との差別化はほぼ完了。運用方法は食いしん坊リサイクルカビゴンと酷似していますが、毒無効とメインウエポンの通りの良さで差別化できます。
ドラピオン、スカタンクとは特性および特殊耐久による居座り性能の差で明確に差別化できます。
持ち物
- 混乱実(フィラの実推奨)
特性との相性を考えて混乱実で確定。
トリック(すり替え)をしてくるA下降補正の相手を意識してフィラの実推奨ですが、他の混乱実でも十分機能します。
特性
- 食いしん坊
前述の混乱実と併用することで居座り性能、受け出し性能が大幅に向上するこの特性で確定です。
性格
- 慎重or生意気
特殊方面に受け出す機会が多いのでDに上昇補正をかけます。ABに下降補正がかからない慎重か生意気から選択することになりますが、C下降補正(個体値は31想定)でもクリアスモッグの確定数に明確な違いが見つからないので基本は慎重で問題ありません。トリル展開を意識する場合などは生意気でもOKです。
調整案
- 個体値
全て31想定
- 努力値
H252/A20/B148/D76/S12
- 実数値
H212/A128/B114/C76/D143/S72
- 調整意図
H:4n
HB:B+1でA197メガメタグロスの地震2耐え
HD:C232メガリザードンYのオーバーヒート耐え
A:可能な限り
S:同族+2
総合耐久意識でHに全振り。ちょうど混乱実の回復効率が良い4nになります。
B方面は、仮想敵となるカプ・テテフや草タイプの裏によく据えられるメガメタグロスを意識。ここまで確保することでA222ギルガルドのZアイアンヘッド耐えなどが実現できます。
D方面は、雨パが呼び込みやすいメガリザードンYの最大火力を耐えられるラインまで確保しました。これにより多くの中火力特殊技を2耐えできます。
残った努力値は、遂行速度とランク上昇効率(2n)意識で極力A注ぎ込み、端数をSに回して完成です。
この配分をベースに各自調整してください。
ASの努力値をBに振り切りとA182ガブリアスの地震耐え、Dに振り切るとC155ゲッコウガの激流Zハイドロカノンを耐えるなどそれぞれ恩恵があります。
耐久目安
- 物理耐久指数:24168
A197メガメタグロスの地震:62.2〜73.5% 確2
A222ギルガルド(シールド)のZアイアンヘッド:83〜98.1% 確2
A200カプ・ブルルのGFウッドハンマー:41.9〜49.5% 確3
A165ランドロス(霊獣)の地震:77.3〜91.5% 確2
- 特殊耐久指数:30316
C232メガリザードンYの晴れ下オーバーヒート:84.4〜99.5% 確2
C147カプ・コケコのEF下Z10万ボルト:73.1〜86.3% 確2
C200カプ・テテフのムーンフォース:35.8〜42.4% 確3
C155ゲッコウガの命の珠ハイドロポンプ:41.9〜49.5% 確3
物理特殊ともにかなり優秀な数値ですね。
ここに挙げていないものに関しては各自計算をお願いします。
技構成
- 確定技
噛み砕く
通りの良い威力安定の悪技。Bダウンの追加効果が地味に強力であり、均衡した状態を打開する突破口になります。特に対メガヤミラミのようなお互い有効打に欠けるような対面で非常に重宝します。この他、叩き落すやしっぺ返しなど優秀な悪物理技を覚えますが、叩き落すではA+6状態でもH197B151メガボーマンダが確定3発になってしまうなど威力不足が顕著、しっぺ返しは交代先に負担が掛らない上最大PPも少なく、噛み砕くの追加効果に勝る利点が見受けられないため本論では候補外とします。
※全てA+6で計算
H157B194メガヤミラミ:75.7〜89.8% 確2
※火傷状態でも追加効果を1回引けば確2圏内
H191B156ポリゴン2(進化の輝石):52.3〜61.7% 確2
H176B172カプ・レヒレ:38〜44.8% 確3
鈍い
コンセプト上必須となる積み技。足りないABを補強でき、物理ATとの殴り合いに有利になります。
リサイクル
特性、木の実と合わせることで即時回復ソースとなる重要な技です。この技がないと居座ることすらままならないため確定。
- 推奨技
クリアスモッグ
起点回避技であり、積み合戦に非常に有利になる技。鈍いを見てからミミッキュ等の崩し役に交代されるケースも多く、この技があることでそれらに対しても互角に殴り合うことが可能になります。また、ウルガモスやジャローダ、カプ・レヒレ等の積みによる強引な突破を許さないため役割遂行も非常に安定し、積みバトン展開にも刺さります。
H172D107カプ・コケコ:24.4〜29% 乱4
H176D155カプ・レヒレ:17〜20.5% 乱5
H176D117ジャローダ:22.7〜27.2% 乱4
- 選択技
小さくなる
急所や追加効果による負け筋のリスクを軽減する技。
クリアスモッグの枠をこの技にすることでRベトンの単体性能、詰ませ性能がより高まりますが、本論ではコンセプト上、対応範囲が広いクリアスモッグを推奨します。(小さくなるの有用性を否定するものではありません)
以上の技構成で役割が完結しているため、その他の技についての言及は避けます。
必要に応じて適宜選択してください。
立ち回り
優秀な耐性と耐久を生かして役割対象に繰り出し、鈍いを展開していきます。
地面タイプを筆頭に物理エースを呼び込むポケモンなので、相手の最大火力、Bランク上昇、回復量を常に計算しながら立ち回ります。ダメージ感覚に慣れないうちは毎回しっかりダメージ計算をしてください。
型の性質上、急所や追加効果を引きやすいので、そこはある程度割り切って使うしかありませんが、悠長に鈍いを積み切るのではなく、必要最低限の回数で積極的に攻撃を仕掛けていくことも重要です。特に均衡した状況では噛み砕くの試行回数を稼ぐことを意識しましょう。
クリアスモッグが通らない鋼タイプの積みエース(特にメガクチート、メガハッサム、キリキザン等)に対しては本当に為す術がないので選出を控えてください。加えて不意の叩き落すには要注意です。仮想敵の中だとナットレイが該当します。
相性の良い味方
言わずと知れた雨パの基本選出。すでに説明した通り構築単位で相性がとても良いです。
- ヒートロトムヒートロトム
鬼火を打ち込むことでRベトンの起点範囲を拡大できる上、鋼タイプに対して高い圧力をかけられるポケモン。環境トップメガであるボーマンダやメタグロスに対して隙を見せない点も優秀です。HSベースの混乱実持ちがオススメです。
- オーロットオーロット
特性収穫により地面に対する受け出しが半永久的に成立するポケモン。宿り木&鬼火によるサポートもできます。相性補完もなかなか優秀。グライオンやカバルドンにどちゃくそ強い、眠るラム収穫型がオススメです。
あとがたり
ここまでご覧いただき誠にありがとうございました。
(Twitter上でのアンケートにご協力いただいた皆様ありがとうございました)
今回は雨パ補完役のRベトンの育成論となりましたがいかがだったでしょうか。
構成自体はわりとテンプレですが、雨パとの相性に関して考察されている記事が無かったので自分なりに考察してみました。
雨パに限らず構築の穴埋めとして非常に役立つポケモンなのでぜひ一度育成してみてください。
以下蛇足
おかげさまで今回で24件目の投稿となりました。USUMレート環境もいよいよ終盤にかかってきましたが、環境終了までに育成論30件投稿(あと6件)を目標に頑張っていきたいと思いますので、引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします。
何か考察してほしいポケモン、補完してほしい型などあればお気軽にリプやDM等でお知らせください(訳:ネタください)