わにと申します。よろしくお願いします。
以下の内容に必ず目を通してください。
- 指定のない限りすべてのポケモンは理想個体を想定します
- HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをH、A、B、C、D、Sの略称で表記します
- その他、容易に理解できる範囲の略称を用います(ステルスロック→ステロ等)
- ダメージ計算はトレーナー天国様のツールをもとに計算しています
- ご質問、ご指摘はコメントにて受け付けます
- 育成論に関係のないコメント、無益だと判断したコメントは予告なく削除します
それでは考察に移ります。
型概要
主にカバルドンカビゴングライオンキノガッサ等に対するメタ枠として考案したオーロット。
ラムの実+特性収穫によって全ての状態異常技に対する耐性を持ち、さらに眠るを採用することで仮想敵に対する半永久的な受け出しが可能です。ザ〇?のようなモノアイがカッコ良すぎるぜ!
考察経緯&コンセプト
状態異常を絡めた戦術は数値によるゴリ押しを誤魔化す手段として、また、エースを通すための補助として様々な構築に採用されています。
特に欠伸ループ(カバルドンorカビゴン)展開、受けループ、キノガッサ入り対面構築などは、対策を怠るとその時点で勝敗が決してしまうほど強力な並びなので、パーティに1体は対策枠を組み込みたいところです。
その対策枠に求められる要素は、
主にこんなところでしょうか。
1、2に関しては眠るを採用することで概ね条件を満たせそうですが、眠りターンを如何に消化するかが問題ですね。
そして3、4を満たすためには霊タイプであることが求められます。
さらに5の条件が加わると、最終的にパンプジン(普通)ダダリンオーロットジュナイパーの草霊勢に絞られます。(他にもいたらごめんなさい)
※上記条件を満たすポケモンとしてメガヤミラミも候補に挙がりますが、事前にメガ進化が必要であること、対策枠としてメガ枠を消費するため本論では言及は控えます
問題は眠るのデメリットをどう克服するか。
一番手っ取り早いのはカゴの実もしくはラムの実を持たせ、眠り状態から即時回復する方法。しかし、木の実の発動は一度きりなので、同じ戦法を複数回使用することができません。寝言を採用して隙を減らす方法もありますが、行動できる確率は2/3なので総じて安定しない上、技スペースも圧迫してしまいます。
何とか木の実を再利用できる方法はないものでしょうか…
…
………
…………オーロット<チラッ
……………ん!?
はい。ということで、オーロットの特性:収穫に注目しました。
収穫は「毎ターン終了時に50%(晴れ下だと100%)の確率で消費した木の実が復活する」という珍しい特性です。
この特性と眠る、そしてラムの実を併用すれば、HP&状態異常全回復→木の実で眠り状態から即時回復→ターン終了時木の実復活、という超回復サイクルが可能になり、1〜5の条件を見事に満たすことができます。
今回は、この超回復を軸として「仮想敵への半永久的な受け出しが可能なオーロット」を考察します。
採用理由・差別化
- 採用理由
主な仮想敵は、カバルドングライオンドリュウズラグラージヌオートリトドンカプ・レヒレウォッシュロトムカプ・コケコメガフシギバナキノガッサラッキーカビゴンメガガルーラポリゴン2など。
この他、耐性および数値で受けられるポケモンが仮想敵となります。
これらが重い構築の補完およびサイクルパーツとしての採用が主になります。
- 差別化
特性収穫によりトロピウスナッシーナッシー(アローラ)以外との差別化は完了。
その2体とは耐性で差別化できます。
持ち物
- ラムの実
状態異常を一度だけ回復できる持ち物ですが、収穫によって半永続的にその効果を得ることが出きます。眠ると組み合わせるためカゴの実でも良いのですが、他の状態異常からも即時回復できるこの持ち物を推奨します。
特性
- 収穫
コンセプト上この特性で確定です。
通常特性の自然回復も状態異常に対して耐性を得られますが、交代をトリガーにするため隙が生じやすく、ラム+収穫に勝るメリットがないため候補外です。
性格
慎重or意地っ張り
草の耐性を生かして特殊水、電に繰り出す機会が多いのでD方面に補正をかけ、使わないCに下降補正をかける慎重を推奨します。
B方面に回せる努力値が減ってしますが、一部仮想敵に対する乱数が大きく変動するため、意地っ張りも候補入り。
調整案
- 個体値
全て31想定(Cは不問)
【慎重HBDベース】
- 努力値
H244/B148/D116
- 実数値
H191/A130/B115/D128/S76
- 調整意図
H:16n−1
HB:A205ドリュウズのアイアンヘッド超高乱数2耐え
HD:C147カプ・コケコのマジカルシャイン確定3耐え
総合耐久意識でHにほぼ全振り。カバルドン展開に選出することからスリップダメージを意識して16n−1に調整。
眠るをフィールド効果で阻害してくるカプ・コケコと殴り合えるだけのD耐久を確保し、余りをBに振るとちょうどドリュウズの攻撃を超高乱数2耐えできるようになります。確定欄はこちらの配分。
【意地HDベース】
- 努力値
H244/A36/B20/D204/S4
- 実数値
H191/A148/B99/D128/S77
- 調整意図
H:同上
HB:A216ランドロス(霊獣)の叩き落す耐え程度
HD:同上
A:H177B145グライオンの身代わりをウッドホーンで超高乱数破壊
確定欄の配分に比べBを犠牲にAを伸ばした配分です。
グライオンの身代わりをほぼ確実に壊せる他、ゴーストダイブの乱数が大きく変動します。(詳しくは後述)
これらをベースに各自調整してください。
例えば受けループのバンギラスを意識して無振り61族+2〜3までSを伸ばすのもありだと思います。
耐久目安
※確定欄の配分をもとに計算しています
- 物理耐久指数:22347
A194メガガルーラの炎のパンチ:(親)50.2〜59.6%+(子)12.5〜14.6% 確2
A205ドリュウズのアイアンヘッド:42.4〜50.2% 乱2
A216ランドロス(霊獣)の叩き落す:72.7〜85.8% 確2
A132カバルドンの氷の牙:29.8〜35.6% 乱3
A182キノガッサの岩石封じ:28.2〜33.5% 低乱3
- 特殊耐久指数:24066
C191メガフシギバナのヘドロ爆弾:40.3〜47.6% 確3
C147カプ・コケコのマジカルシャイン:27.7〜32.9% 確4
C161カプ・レヒレのムーンフォース:35.6〜42.4% 確3
C222メガゲンガーのシャドーボール:83.2〜98.4% 確2
C172ウォッシュロトムの眼鏡ハイドロポンプ:32.4〜38.7% 乱3
ここに挙げていないものに関しては各自計算をお願いします。
技構成
- 確定技
眠る
コンセプト上確定。
収穫+ラムの実によりデメリットがほぼ帳消しになります。
- 推奨技
ウッドホーン
水、地面に対する遂行技。
範囲こそ微妙ですが、回復効果が優秀で使い勝手の良い技です。
火力指数:14625
H335B62ラッキー(進化の輝石):18.2〜21.4% 低乱5
H177B145グライオン:22.0〜25.9% 低乱4
H175B172カプ・レヒレ:37.7〜44.5% 確3
※確定欄の配分をもとに計算しています
鬼火
スリップダメージと疑似的な物理耐久の向上を狙います。
カバルドン対面で裏のメガボーマンダやテッカグヤ等にも一貫する重要な技。
宿り木の種
回復ソース兼ダメージソース。
この技の回復のおかげで確定数がずれることが多いので優先度高め。
基本はここまでの4つで確定。
- 選択技
ゴーストダイブ
受けループに対しPP勝負を挑め、メガヤミラミ+ヌケニンに一貫する打点。
厄介なフィールドや天候のターン稼ぎにも有効です。
火力指数:17550→19980(慎重→意地)
H157B194メガヤミラミ:45.2〜53.5% 乱2 → 51.5〜61.1% 確2
H135B100メガゲンガー:99.2〜117% 乱1 → 113.3〜133.3% 確1
H145B105カプ・コケコ:44.1〜52.4% 低乱2 → 49.6〜58.6% 高乱2
呪い
一貫性の高いダメージソース兼身代わりに対する対抗手段。鈍足でHPを消費するため使うタイミングが難しいですが、眠るのおかげでHP消費を帳消しにできるのは良いところ。
恨み
PP勝負に特化する場合の候補技。
みがまもグライオン等に対して特に有効です。
余談ですが、ゴーストタイブ恨み宿り木眠る@ヒメリの実の構成でPP枯らしに特化しても面白いかも?
守る
スリップダメージ稼ぎ、フィールドターン稼ぎ、収穫の施行回数稼ぎ等に有効ですが、隙を見せやすく技スペにあまり余裕がないため優先度は低め。
この他、リフレクターやトリックルーム等有用な技を覚えます。
各自構築に合った構成を探してみてください。
立ち回り
仮想敵に繰り出し、宿り木や鬼火で負担を掛けていきます。
繰り出し際に受ける熱湯の火傷や冷凍ビームの氷、欠伸、毒毒などで機能停止しないので仮想敵に対する安心感が段違いです。中でもラッキーグライオンカバルドンキノガッサカビゴンに対しては半永久的に受け出しが成立するのでガンガン投げていきましょう。
ラッキーに対しては、向こうからの有効打点がなく、鬼火や宿り木の種のスリップダメージによってダメージレースで勝てます。またテンプレ構成のグライオン(地震ハサミギロチン守る身代わり)に対しては確定欄の技構成でPP総数が上回るため基本競り勝つことができます。
眠るを気兼ねなく使えるので、有利不利の判断が難しい場面で一旦居座って眠るで様子見をしたり、連打して無理矢理ターンを消費するといった芸当も可能です。
エレキフィールドやミストフィールド下では眠ることができないので要注意。幸いカプ・コケコやカプ・レヒレに対しては耐性上有利なので味方とサイクルを回し、上手くターンを消費しましょう。
相手に炎や飛行タイプのエースがいる場合は積極的に裏を読んだ行動(ボーマンダ交代読み鬼火連打など)を仕掛け、なるべく味方の負担を軽減しましょう。
相性の良い味方
- ヒードランヒードラン
相性補完に優れる相棒枠。
オーロットが絶対的に不利なリザードンへの受け出しが非常に安定するポケモン。
逆にヒードランが苦手とする水、格闘、地面に対してはオーロットの受け出しが安定します。
- ウツロイドウツロイド
リザードンへの受け出しが非常に安定するポケモンその2。
地面をかなり呼び込むポケモンなのでオーロットとの相性は抜群です。さらに毒菱やステルスロックによるサイクル補助が強力。
- ベトベトンベトベトン(アローラ)
ゲンガーギルガルド(シールド)等に受け出しが安定するポケモン。
オーロットで鬼火を撒きベトベトン(アローラ)の鈍いで詰めていく動きがシンプルに強いです。
(育成論サンムーン/1695)
- メガプテラメガプテラ
カバルドンや耐久水、カビゴン等の数値受けを呼び込み、ボーマンダやリザードンに強いメガ枠。メガゲンガーやゲッコウガを上から殴れる点も高評価。
基本的に岩、悪、鋼と相性が良いです。
また、ステルスロックや毒菱などでサイクルを補助したり、サイクル下で高い負担を掛けられるポケモンとの相性が良いのでお好みの組み合わせを見つけてください。
あとがたり
ここまでご覧いただき誠にありがとうございました。
前回のデスカーンに続き霊タイプのオーロットの育成論となりましたがいかがだったでしょうか。何気にUSUM環境における当サイト初のオーロット育成論となりました。(嬉しい)
独特の立ち回りができ、動かしていてめちゃくちゃ楽しいポケモンなのでぜひ育成してみてください。