はじめに
- この育成論ではHABCDSなどの略称を用います。
- 個体値は全て理想個体で計算しています。
- ダメージ計算はトレーナー天国様のサイトで計算しています。
ネイティオとは
二世代で登場した一部で人気のあるエスパー飛行タイプのポケモン。
一番の特徴は何と言っても強特性マジックミラー。他の特性はとてもじゃないですが、対戦では実用に耐えません。
種族値は控えめですが、補助技が豊富でちょうはつが無効とサポートとしては優秀なポケモンです。
概要
- ネイティオがイーブイにシンプルビーム
- イーブイがナインエボルブースト
- ABCDSが4段階アップ!
というロマンです。
このネイティオはたんじゅんナインエボルブーストを決めるためだけにいます。
PGL調べではイーブイのパートナーはドーブルやピッピ、ニャオニクス♂が多いみたいですが、個人的にはネイティオがイーブイのベストパートナーだと思っています。
努力値配分
基本型
おくびょう H252またはC252 D4 S252@きあいのタスキ
攻撃技の有無でHに振るかCに振るかを選んでください。攻撃技をいれる場合でもHSの方がいいかもしれません。
確定欄はHSにしています。
耐久振り型
おだやかまたはずぶとい H252 BまたはDに236 S20@オボンのみや半減実
どうしてもタスキを他のポケモンに回したいときはこちら。
何もできない可能性が上がってしまうのでおすすめしませんが、はまった場合は非常に強力です。
素早さは最速イーブイ+1になります。
技構成
確定技
・シンプルビーム
遺伝技です。採用理由その1です。これがないと始まりません。
たんじゅんナインエボルブーストが決まった後に何もすることがないときには強特性の相手ポケモンに撃つこともあります。
・おいかぜ
基本技です。ハートのうろこで思い出してください。採用理由その2です。イーブイが相手の上からナインエボルブーストを決めるために必須です。
シンプルビームとおいかぜを両立できるのはネイティオ以外にはカモネギとドーブルだけです。
・サイドチェンジ
遺伝技です。サンムーン単体では覚えられないので、ORASのサーチでサイドチェンジを覚えているネイティオを捕まえるのが一番早いと思います。
優先度+2(第7世代から)のためうまくはまれば、このゆびとまれのような使い方ができます。
相手にマッハパンチやせいなるつるぎ持ちがいた場合、またはBD4段階上昇のイーブイでも集中砲火を浴びせられると耐えられない場合などは、シンプルビームを撃つのをやめてサイドチェンジしましょう。
隣へのちょうはつやほえる読みが決まるとマジックミラーで跳ね返せるので、大きなアドバンテージになります。
知名度がないのもあって読まれませんし、見せてしまってもそれがあるというだけで相手は疑心暗鬼になります。
選択技
攻撃技
・マジカルシャイン
相性補完技兼範囲技です。イーブイにアシストパワーを搭載する前提なのであくタイプに撃ちますが、C振りでも威力は出ません。タスキつぶしくらいの感覚で使います。
・ねっぷう
範囲技です。ORAS教え技です。
せいなるつるぎを使ってくるカミツルギピンポ気味です。タスキやスカーフ(準速スカーフ>おいかぜ最速イーブイ)が多いカミツルギはこの構築の天敵となりうるので、採用もありだと思います。
・サイコキネシス、サイコショック・エアスラッシュ
タイプ一致技ですが、このネイティオが攻撃技を使う頃には4段階(少なくとも2段階)上昇イーブイが隣にいるはずなので、あまり使う機会はありません。採用するのであればおいかぜ下でひるみが狙えるエアスラッシュでしょうか。
補助技
攻撃技がなくなりますが、ちょうはつは無効ですし、そもそもこのネイティオだと攻撃に期待はできないのでノーウエポンもありだと思います。
・おまじない
イーブイは急所にあたるとほぼ死ぬので保険に使います。5ターン限定ですが、おまじないが切れるころには大勢は決していると思います。
・ミラクルアイ
イーブイのアシストパワーをあくタイプにも通るようにします。
相手にあくタイプがいないとほぼ意味がないのと、わざわざイーブイであくタイプを相手にする必要もないので優先度は低いですが、イーブイ無双がしたい場合には必須です。ただ、たいていイーブイの方が速くなっているので同一ターンにミラクルアイ→アシストパワーとすることはできません。
ネイティオもじこあんじとアシストパワーを覚えますが、今回は枠が足りないので見送りました。
おまじないやミラクルアイがマジメに候補になるのはこのネイティオくらいだと思います。
確定欄はマジカルシャインにしています。
他のナインエボルブーストサポート役との差別化
おいかぜとシンプルビームの両立ができるマジックミラーという時点で差別化をする必要はないかと思いますが、サポート役で一番多い(PGL調べ)ドーブルとの違いを挙げておきます。
ナインエボルブーストのサポート役としてのドーブルはHS@きあいのタスキで技構成がねこだまし、このゆびとまれ、キノコのほうし、ワイドガードとなっているのが一般的な構成かと思います。
差別化のポイントは4つあります。
1.素早さ変化のわざ(おいかぜ)を持っている。
これにより、自身より速いポケモンにも役割を持ちやすくなります。
2.変化技(特にちょうはつ)が無効である。
ネイティオ最大の特徴がマジックミラーです。ドーブルの場合、ちょうはつされると何もできなくなりますが、ネイティオはその心配がほぼありません。
3.イーブイがバトンタッチ以外にすることがある。
通常のナインエボルブーストではイーブイの火力、耐久ともにまだ不安があり、バトンタッチありきの構築になりがちです。しかし、たんじゅんナインエボルブーストのイーブイはそうではありません。(下記参照)
また、通常のナインエボルブーストの構築だとイーブイとサポート役以外の2体で4体を相手にする必要がありますが、たんじゅんナインエボルブーストが決まればイーブイもアタッカーになるので、ネイティオを除く3体で4体を相手にできます。
4.かくとうタイプの一貫性がない。
これは補足的な部分ですが、イーブイの弱点であるかくとうタイプを1/4でネイティオは受けられるので、サイドチェンジがこのゆびとまれの上位互換的な働きをします。また、ネイティオの苦手なゴーストタイプはイーブイには無効です。
ダメージ計算
サポート役なので参考程度に。
与ダメージ
サイコキネシス(C振り)
無振りガブリアス 39.3%〜46.4%
無振りバシャーモ 108.3%〜127.7%
サイコショック(C振り)
B↑きせきラッキー 22.1%〜26.1%
無振りメガゲンガー 99.2%〜117%
マジカルシャイン(無振り、ダブル補正込)
無振りサザンドラ 55%〜67%
無振りズルズキン 54.2%〜65.7%
ねっぷう(無振り、ダブル補正込)
無振りカミツルギ 182%〜214.9%
H振りナットレイ 50.8%〜61.8%
C振りしてやっと無振り相手へのタイプ一致抜群ならばといった感じですね。
被ダメージ(H振り)
A252ガブリアス いわなだれ(ダブル補正込) 50%〜59.3%
C252カプ・コケコ エレキフィールド下ほうでん(ダブル補正込) 97.6%〜115.1%
C252メガリザードンY ねっぷう(ダブル補正込) 81.9%〜96.5%
C252アローラキュウコン ふぶき(ダブル補正込) 80.2%〜95.3% あられ込で12.5%で落ちる
C252ゲッコウガ れいとうビーム 102.3%〜122%
A252↑ミミッキュ シャドークロー 80.2%〜95.3%
H振りしてやっとタイプ一致抜群を耐えるかどうかといった感じですね。
立ち回り
基本的にはネイティオおいかぜ イーブイまもる で素早さを逆転させてから、たんじゅんナインエボルブーストを狙います。
イーブイのまもる読みでネイティオに攻撃が集中することもありますが、普通のナインエボルブーストを決められるだけでも相手は嫌がるので、たいていどちらかの攻撃はイーブイに向きます。
おいかぜ最速イーブイは準速スカーフガブリアスよりは速いですが、スカーフ持ちには十分気を付けてください。
スカーフを持ってそうな場合はたんじゅんナインエボルブーストはあきらめてサイドチェンジでイーブイを守ってあげてください。
2体とも最速イーブイよりも遅い場合は何はともあれ、たんじゅんナインエボルブーストを狙ってください。
ABCDSが4段階アップしているHSイーブイの合計耐久指数は75330となり、H252BD124クレセリア(73094)よりも高くなるため、たいていの攻撃を耐えます。
これだけ耐久があるので、トリパ相手もそこまで不利ではないです。まもるがあって、下記キュワワー等のサポートがあればトリックルームが切れるまで持つことが多いです。
後出しでくろいきり持ちが出てきてもイーブイが一撃で持っていける(下記参照)ので、あくタイプ以外なら何とかなります。
相性のよいポケモン
- イーブイ
ABCDSが4段階アップしたHSイーブイ(C実数値195)のアシストパワー(威力420)は、特化ポリゴンZの適応力Zはかいこうせん並みの威力になります。技の威力って大事ですね。ちなみにC上昇分も含めて通常のナインエボルブースト時のアシストパワーの約3倍の威力になります。
相手はイーブイがそんな威力の攻撃ができるとは思いもよらないので、悠長な行動を取られることが多いのですが、たいていのポケモンはイーブイに一撃で吹き飛ばされます。下記キュワワーのサポートもあって最後までイーブイが場に残っていたことも多いです。
また、バトンタッチを外すという暴挙に出れば、特性てきおうりょくのとっておきが使えるので単体であくタイプにも打点が持てます。
修正:特性はたんじゅんに変わっています。
- ダメージ計算(ABCDS4段階上昇)
アシストパワー
特防特化ウツロイド@とつげきチョッキ 94.4%〜112% 乱数1発 (68.8%)
H振りヌメルゴン 91.8%〜108.1% 乱数1発 (50%)
H振りメガクチート 84.7%〜100% 乱数1発 (6.3%)
特防特化クレセリア 33.9%〜40% 確定3発
見ての通り抜群相手は一撃です。等倍相手もDに振っていなければたいてい持っていけます。
とっておき(てきおうりょく)
H振りガオガエン 80.1%〜95% 確定2発
H振りキリキザン 43%〜50.5% 低乱数2発 (2.3%)
- キュワワー
じこあんじができて、攻撃と回復が同時にできて、先制回復もできるのでトリックルーム下でも強いポケモンです。ランク補正無視のせいなるつるぎもDDラリアットも半減なのもいいですね。
自分はHCめざ地@たべのこしで運用しています。素早さの個体値が23だと最速イーブイ-1となり、ネイティオがおいかぜだけしかできずに退場した場合でも、死に出しでイーブイの下からじこあんじができます。
じこあんじができればドレインキッスしているだけで要塞となります。ドレインキッスのPPは増やしておきましょう。
ちなみにじこあんじはイーブイがまもるをしていても通ります。フラワーヒールはまもるをしていると通りません。
- その他
正直ABCDSが4段階アップしている状態だとどんなポケモンでも強いので、バトン先を深く考える必要はないと思います。
エーフィやワルビアルといった有名なバトン先は過剰火力になるため、むしろ入れない方が選出を誘導できるかもしれません。
苦手な相手
- ネイティオよりも速い全体技持ち2体
選出時点で先発しそうであれば、選出しない方がいいと思います。先発で対面してしまったらあきらめましょう。
- 隣にねこだましを使えるポケモンとトリックルームを使ってきそうな相手
選出しない方がいいと思います。先発で対面してしまった場合は以下の立ち回りでうまくいく可能性があります。
- 初手たんじゅんナインエボルブーストを狙います。
- たいていイーブイにねこだましが撃たれます。
- たんじゅんイーブイHPやや削れ、他はHP満タンのトリックルーム状態が出来上がります。
- この状態でネイティオがサイドチェンジしてイーブイがナインエボルブーストをすればうまくいくことがあります。
- 天候パ
特にすいすいやようりょくそなど、こちらがおいかぜをしても最速イーブイの上から叩いてきたり、だくりゅうやねっぷうで全体攻撃をしてくるパーティに弱いです。
ドレディアコータスやあのピカホエッパーにも安定しません。
バトルビデオ(5/30追記)
うまくはまったバトルビデオになります。
73ZG-WWWW-WWW7-6EF6
こちらはサイドチェンジもうまくはまったバトルビデオになります。
7U9G-WWWW-WWW7-6EYF
おわりに
ネイティオの育成論なのにイーブイありきになってしまっていますが、それくらい相性がいいと思います。
第7世代では状態変化が弱体化したこともあり、第6世代に比べ変化技も減って相対的にマジックミラーも弱体化してしまいましたが、それを補って余りあるパートナーを得たと思っています。
ネイティオ好きな方は是非使ってみてください。
何かあればコメントで指摘お願いします。