わにと申します。7回目の投稿です。よろしくお願いします。
以下の内容に必ず目を通してください。
- 指定のない限りすべてのポケモンは理想個体を想定します
- HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをH、A、B、C、D、Sの略称で表記します
- ポケモン名やタイプ表記、道具名などに一部略称を用います
- ダメージ計算はトレーナー天国様のツールをもとに計算しています
- ご質問、ご指摘はコメントにて受け付けます
- 育成論に関係のないコメント、無益だと判断したコメントは予告なく削除します
それでは考察に移ります。
カバルドンについて
物理受け、起点作り、砂パの始動役として有名。
特性砂起こしというアイデンティティ、高い耐久種族値、耐久ポケモンとしては破格のA種族値、4倍弱点の無い優秀な耐性、起点作りの欠伸、再生回復技、起点回避技にステルスロックまで完備している超ハイスペックポケモンです。オス、メスで色が違うというオシャレ設定まであって、この子優遇されすぎじゃないですか???どう思いますかフライゴンさん!
今回はそんなカバルドンにオボンの実を持たせ、多くの対面で行動回数を2回以上確保し、起点作りそしてクッションとしての性能に主眼を置いた型を考察したいと思います。
採用理由・差別化
- 特性により、場に出すだけで天候操作とダメージ蓄積ができる。
- 並の一致弱点すら耐える高い耐久種族値のおかげで多くの相手の前で最低限の行動が可能。
- ステルスロック+欠伸+吹き飛ばし+砂の組み合わせによって起点作り、起点回避、スリップダメージ蓄積による相手パーティの削りを同時にこなせる。
- 電気の一貫切り+クッション性能。
以上の条件を満たせるのはカバルドンのみ。よって差別化は省略します。
主な役割対象は、対面で2回以上行動できるポケモン全て。というとざっくりし過ぎていますが、起点作り役として不特定多数を相手にすることを想定しているため、具体的な役割対象はいません。汎用起点作り役としての採用になります。強いて役割対象を挙げるなら、今回の調整の指標にしている、メガバシャーモ、カプ・コケコでしょうか。
道具
- オボンの実
行動回数を増やせる回復系木の実。今回はこの木の実を元に調整を施しています。
同じ回復系木の実にフィラの実などの混乱木の実がありますが、オボンの実の方が発動条件が容易であり、2回以上行動回数を稼げる範囲が異なります。
Z技や超火力でカバルドンを一撃で75〜99.9%削る相手(ゴーストZギルガルド、リザードンYなど)との対面やグロ捨て身メガガルーラ対面を重く見る場合はフィラの実、50〜62.4%削る相手(草結びカプ・コケコ、メガバシャなど)やダメージを37%程度に抑え込める相手を意識する場合はオボンの実という感じです。
また、カバルドンにクッションとしての役割を持たせる場合や一度引いてから役割対象に繰り出して再展開するような動きには発動条件が容易なオボンに分があります。
複数回受け切れない強力な一撃を意識したフィラ、複数回受けられるダメージの蓄積を意識したオボンという感じ。(わかりにくい)
フィラカバルドンについてはすでに素晴らしい育成論が投稿されていますのでそちらの考察も合わせてご覧ください。(育成論サンムーン/719)
特性
- 砂起こし
スリップダメージを蓄積でき、欠伸、吹き飛ばしと相性の良いこの特性で確定。
性格・調整
- 性格
腕白(or慎重)
物理方面に補正をかけないとA233メガバシャーモの飛び膝蹴りをオボン込み2耐えできない、Dに補正をかけると、C147カプ・コケコの草結びで低乱数+高乱数を引くとオボンが発動せず2発で落とされてしまう、という理由から腕白推奨。
- 努力値
H252B4D252
- 実数値
H215A132B152CXD124S67
- 調整意図
HB:A233メガバシャーモの飛び膝蹴りをオボン込み確定2耐え
HD:C147カプ・コケコの草結びをオボン込み確定2耐え
多くの対面での行動回数を確保しつつ、炎、電気タイプへの役割を最低限意識した配分になります。
この配分は他にも、
A197メガボーマンダの捨て身を1発目で最低乱数を引かない限りオボン込み2耐え
A207メガギャラドスの1舞滝登りを高乱数(87.5%)耐え
C182カプ・テテフのサイキネ(PF下)をオボン込み確定2耐え
C232メガリザードンの晴れ大文字確定耐え
など、B方面、D方面ともに利点が多いです。
この努力値調整はフィラカバルドンのテンプレでもあるので、持ち物を変えて使用感を色々と確かめてみてください。
C211メガリザードンYの晴れオバヒやC200カプ・テテフのサイコキネシスを耐えたい場合は、以下の調整を。
性格:慎重
努力値:H252D252S4
実数値:H215A132B138CXD136S68
HB:A212メガバシャーモの飛び膝蹴りをオボン込み確定2耐え
HD:C200カプ・テテフのサイコキネシス(PF下)をオボン込み2耐え
S:無振りカバルドン抜き
こちらもメジャーな調整ですね。
慎重の利点はさらにD方面に厚くなるので、特にリザードン対面が安定することですね。HB、HDの耐久指数がほぼ同じになるため不特定多数を相手にするこの型のコンセプトに合ってます。
これらの調整をベースに自分の構築に合うよう微調整していただければ幸いです。
技構成
- 確定技
欠伸
メインウエポンその1。
流し、対面操作、起点作りとして非常に優秀な技。
次の世代で命中95とかにして欲しいと思うくらいに強いので確定。
- 準確定技
吹き飛ばし
メインウエポンその2。
主に起点回避に使用し、身代わりごと相手を流すことが可能で欠伸の隙を補うことができます。また自然にバトン耐性を得ることができます。この技がないと浮いてる身代わり持ち(メガボーマンダ、テッカグヤ、グライオン、ギャラドス、ランドロスなど)に好き放題やられるのでほぼ確定。
ステルスロック
メインウエポンその3。
これを撒いておくことで欠伸、吹き飛ばしを繰り返しているだけで相手にダメージが蓄積していきます。他のポケモンで撒くという方法もありますが、これがあるのとないのとでは相手に与える負荷が段違いなのでほぼ確定です。
地震
カバルドンのメインウエポンその4。
浮いてない電気、炎に対する遂行技。
起点作り型が有名すぎて地面タイプのにくせにカプ・コケコを呼ぶので攻撃技はこの技でほぼ確定で良いと思います。地震ワンウエポンだと浮いてる挑発持ちに成す術がなくなりますが、現環境だと浮いてる挑発持ちはギャラドスぐらいしかおらず、催眠対策をフィールド効果で補っているパーティが多いため、基本はこれで問題ないです。特に今回はカプ・コケコ、メガバシャーモへの役割も意識しているので準確定。
基本的には上記4つがどれも必須級なので変更の余地はありませんが、一応選択肢を以下に記載します。
- 選択技
岩石封じ
無効タイプが無く、Sランク−1の追加効果が優秀です。
浮いてる挑発持ち、後続のサポートを意識する場合は採用価値あり。
氷の牙
氷4倍勢、特にグライオン、ランドロス、メガボーマンダに強くなる技。
これらの身代わりはカバルドンの岩石封じを余裕で耐えてくるので、攻撃範囲を広げつつ、これらに対する起点回避性能を維持したい場合に採用されます。
怠ける
サイクルの中での起点作りやクッションとしての役割を重視する場合に。
正直技スペ足りてないです。
守る
Z技読み、様子見、砂ダメージ蓄積、天候フィールドターン調整、欠伸→守るなど様々な用途がある技。
ダメージ計算
論が煩雑になるのを防ぐためダメ計の追加は基本的にしません。
記載のないものは各自計算してください。
- 与ダメ
地震
H145B105カプ・コケコ
99.3%〜117.2% 乱1 (93.8%)
H155B100メガバシャーモ
96.7%〜113.5% 乱1 (75%)
H167B171ギルガルド
51.4〜62.2% 確2
H175B136カプ・レヒレ
31.4〜37.7% 乱3
H161B86ウルガモス
54〜63.9% 確2
岩石封じ
H155B90霊獣ボルトロス
43.8〜51.6% 確2
H171B129メガギャラドス(威嚇込み)
9.9〜11.6% 乱10
H153B98メガリザードンY
81〜96.7%
氷の牙
H177D145グライオン
51.9〜63.2% 確2
H197B151メガボーマンダ(威嚇込み)
30.4〜36.5% 乱3
- 被ダメ(★はオボンで確定数がズレるもの)
C205ウルガモスのZオーバーヒート
84.1〜99.5% 確2
C211メガリザードンYの晴れオーバーヒート
86.9〜103.2% 乱1(18.8%)
C232メガリザードンYの晴れ大文字
81.3〜96.2% 確2
C147カプ・コケコの草結び★
50.2〜59.5% 確2
C182カプ・テテフのサイコキネシス★
52〜61.8% 確2
C197霊獣ボルトロスの目覚めるパワー氷★
33.4〜40% 確3
C155ゲッコウガ@珠の冷凍ビーム
77.2〜92% 確2
A222ギルガルドのZシャドーボール
75.3〜89.3% 確2
A233メガバシャーモの飛び膝蹴り★
52〜61.8% 確2
A197メガボーマンダの捨て身タックル★
49.3〜58.6% 乱2(98.8%)
A207メガギャラドスの滝登り(Aランク+1)
86.5〜101.3% 乱1(12.5%)
A197霊獣ランドロスの地震★
34.8〜40.9% 確3
同Z地震
61.3〜72.5% 確2
立ち回り
基本初手に据えて、ステロ、欠伸を展開していきます。この戦術は俗に「昆布戦術」と呼ばれ、スリップダメージを受けるか居座って眠り状態になるかの択を相手に迫ります。また、相手の交代を誘発することで相手の選出が割れ、情報アドバンテージを得ることが出来ます。つまり、相手の残ポケ数が多い序盤ほどこの戦術は効果を発揮します。余裕がある時はステロから、起点にされる恐れのある対面は欠伸から入りましょう。身代わりを展開されたら吹き飛ばしor攻撃します。また、ただ欠伸を繰り返すだけでなく相手の交代を読みこちらも裏に交代するなど臨機応変に対応して下さい。
注意したいのは、初手カバルドン展開を非常に読まれやすいこと。選出の段階から試合展開を考え、カバルドンが苦手な水、草タイプに強いポケモンを逆に初手に据えるなど工夫が必要です。
相性の良い味方
- メガルカリオ
通称カバルカ。言わずと知れた並び。
カバルドンの砂起こし、ステロでメガルカリオの足りない火力を補い、欠伸でメガルカリオの起点を作り積み技、先制技を駆使して全抜きを目指します。メガルカリオ自身はドリュウズのように天候に依存せず、砂でダメージを受けないのもポイント。
- テッカグヤ
相性補完に優れた並びで、カバルドンの欠伸からテッカグヤの宿り木身代わり展開に繋げていきます。サイクルを形成することもでき、回復ソースのないカバルドンをテッカグヤの宿り木でサポートできます。交代で解除される宿り木と交代をトリガーにダメージを与えるステロの相性も良好です。
- メガゲンガ―
欠伸展開から眠った相手を影踏みでキャッチし、身代わりを残しつつ祟り目で突破して、後続にも催眠祟り目で確率的に有利な勝ち筋を押し付けていく強力な並び。
- メガボーマンダ
カバルドンが呼ぶグライオンや草タイプにメガボーマンダが刺さり、メガボーマンダが呼ぶ電気にカバルドンが強い。龍舞+身代わり型がオススメ。
- ミミッキュ
初手カバルドンを崩しに来るZ技持ちを逆に崩せる希有なポケモン。対応範囲が非常に広いのでカバルドンの代わりに初手に据えても良い。裏に据えてカバルドンの欠伸で起点を作って剣舞で全抜きも狙えるので相性が良い。
最後に
ここまでご覧いただき誠にありがとうございました。
連日の育成論投稿でかなり息切れしておりますが、いかがだったでしょうか。
テンプレ補完に相応しい論に仕上がっているかどうか不安ですが、この育成論が誰かのお役に立つことを願っております。