- 一般的な略称や表現を用います。
- ダメージ計算はトレーナー天国様のものを使用しています。
- お互いに理想個体を前提としています。
解説
耐性を活かした対特殊、火力と流し性能を活かしたサイクル要因
トゲデマルとコイル系統のみが持つ、特殊に強い電気・鋼の耐性を活かしたチョッキ運用。フェアリーや電気等の半減タイプに繰り出し、ラスカやボルチェンで相手にダメージを積み重ねながらサイクルを回す運用が主となる。単純に特殊との撃ち合い性能も向上するため、ゲンガーやミトムとの対面にも強くなる。
採用理由
- 対特殊フェアリー
環境に蔓延る強力な特殊フェアリーを見る枠として。主な役割対象であるテテフやコケコは一致技を全て半減することができ、アシレーヌやレヒレは電気技で弱点を突くことができるため、鋼枠の中でもこの性能が高い。
- サイクル性能
ボルトチェンジによるサイクル回転が可能で、得手不得手もはっきりしているためサイクル戦でアドを取りやすい。また、高いC種族値 (と特性アナライズ) により相手に負担をかけやすい。→トゲデマル・レアコイル・ナットレイとの差別化
- 補完枠
フェアリー耐性に加えて氷・ドラゴン・岩耐性を持っていることからメガボーマンダ軸に、電気・草耐性を持っていることからメガギャラドス軸に組み込みやすい。また、特性を磁力にすることで、対鋼としても運用することができる。総じて、特定のポケモンを軸としたパーティーへの補完性能が優秀である。
- その他
鋼枠・電気打点・対ドヒドブルル等。
これらの採用理由を満たすポケモンとしてジバコイルが挙がるが、素の状態ではテテフのめざ炎×2やサイキネ+Zサイキネを耐えることができず、受け出しが安定しない。そこで突撃チョッキを採用することで火力を確保しながら特殊に厚くし、役割遂行の安定化を図る。
特性について
採用理由に沿って考えた場合、最も適していると言えるのはアナライズ (※理由は後述) であるため、論はアナライズを確定として進めていく。が、アナライズでなくとも採用理由の大部分は満たすことができ、他の2つの特性にすることで得られるメリットもパーティー次第ではかなり価値が高いため、この項で各特性のメリットについて触れる。
- アナライズ
一番の利点は、カプ・テテフを確定で落とせるようになること。また、アナライズは相手の交代時にも発動するため、相手のサイクルを崩せるだけの火力を確保できることも魅力の1つである。テテフ以外の確定数の変化等、具体的な事は後のダメ計で表す。
- 頑丈
苦手な相手との対面や、崩しに強くなる / 擬似襷枠としてストッパー的な役割を持たせられる。
(活用例)
・CSメガリザYの炎技を耐え、返しの10万ボルトで落とす
・トゲキッスのZ大文字を耐え、対フェアリーとしての役割を遂行する。
・ウルガモスの炎技を耐え、ミラーコートで落とす
・地震を持っていないオニゴーリに対して強く出れる
→わざわざチョッキジバコでやるべきことでないものも多いので、優先度は低め。
- 磁力
上記した元の採用理由に加え、テッカグヤ・エアームド・ナットレイ・メガハッサム・メガクチート等の鋼に役割を持ちやすくなる。そのため、これらの鋼がパーティー単位で重いときに採用される。ムドーハッサムの上を取っておくべきことから確定欄とは違った調整が必要になるため、この育成論の一番下にその調整を載せる。
本論は対フェアリーを採用理由に挙げているため、代表的なカプ・テテフへの確定数を意識しアナライズを確定欄に置いた。
調整
- 【調整】
性格 : 控え目
努力値 : H236 / C236 / S36
実数値 : 175-xx-135-198-110-85
持ち物 : 突撃チョッキ
特性 : アナライズ
- 【調整意図】
上で書いたような理由から、持ち物突撃チョッキ・特性アナライズは確定。
努力値は、Hを16n-1かつC特化テテフのZサイキネ + めざ炎耐えとなる236振り、CをH236レヒレをアナライズ10万で最低乱数切り1発となる控え目236振り、残りをアシレーヌ・テッカグヤ意識で全てSに振った。(アシレーヌはアナライズ10万で確定となるが、Zアシレを考慮すると上を取っていた方が安定する。)
Bに20振るとミミッキュの剣舞じゃれつく+シャドークローを確定で耐えるようになるので、その辺りはお好みで。
技構成
10万ボルト / ラスターカノン / ボルトチェンジ / 選択
※ダメ計は、アナライズ込みの計算を〔ア〕で表す。
【確定技】
- 10万ボルト
電気タイプとしてのメインウェポン兼、レヒレやアシレ等の水フェアリー複合への遂行技として確定。
H236カプ・レヒレ〔ア〕
→ 99.4%〜117.7% 乱数1発 (93.8%)
H252アシレーヌ
→ 80.2%〜94.1% 確定2発
H252サンダー〔ア〕
→ 59.8%〜71.5% 確定2発
無振りメガルカリオ〔ア〕
→ 100%〜118.6% 確定1発
- ラスターカノン
主にテテフを始めとしたフェアリーへ。呼ぶ地面タイプへも通しやすい第2のメインウェポン。
H236カプ・テテフ〔ア〕
→ 99.4%〜117.7% 乱数1発 (93.8%)
無振りカプ・コケコ〔ア〕
→ 84.8%〜100% 乱数1発 (6.3%)
H244ジャローダ〔ア〕
→ 56.3%〜66.2% 確定2発
H252カバルドン〔ア〕
59%〜69.7% 確定2発 (アナライズラスカ+通常ラスカで確定)
- ボルトチェンジ
採用理由のサイクル性能を満たすために確定。流し性能が高いジバコイルとは相性が良く、アナライズは相手の交代時にも発動するため 威力70でも負担をかけやすい。
H252メガゲンガー〔ア〕
→ 52.6%〜62.8% 確定2発
【選択技】
- 目覚めるパワー氷
ボルチェンカットのために投げられるガブランドグライや耐性上有利なメガボーマンダ等の氷4倍勢、霊獣ボルトロス等へ。確定欄はこちらの目覚めるパワー。
H212D252+グライオン〔ア〕
→ 94.9%〜112.9% 乱数1発 (68.8%)
H244メガボーマンダ〔ア〕
→ 105.4%〜125.3% 確定1発
H4霊獣ボルトロス〔ア〕
→ 74.8%〜89% 確定2発
- 目覚めるパワー炎
ナットレイやメガハッサムを代表とした鋼に対して。これらの鋼に対しては、相手からの有効打が少ないため有利に立ち回ることができる。 (※王冠必須)
H252メガハッサム〔ア〕
→ 110.7%〜131% 確定1発
H252ナットレイ
→ 75.1%〜88.3% 確定2発
- ミラーコート
ギルガルドや霊獣ボルトロスを簡単に倒せるようになったり、頑丈と合わせて苦手な特殊を強引に突破したりできる技。
- その他
・目覚めるパワー地
ヒードランやRガラガラ、電気への打点になるものの、浮いている電気が多い現環境ではデンジュモク、ライコウ、ジバコイルミラー辺りにピンポイント気味になる。
・放電
麻痺によるワンチャンを狙えるようになるが、電気技の役割対象であるレヒレ等の確定数がズレるのであまりオススメしない。
相性の良い味方
- メガボーマンダ
ジバコマンダと呼ばれ、お互いの相性補完がとても良い。マンマン構築に一貫するフェアリー対策にジバコイルを添えたマンマンジバコの並びも有名。
- メガギャラドス
これもまた相性補完の良いメガエースとの組み合わせ。ボルチェンからギャラドスに繋ぐ動きがとても強力。ジバコイルが呼ぶ地面・炎・格闘をギャラドスが竜舞の起点にしやすい。
- カプ・レヒレ
高い耐久を持つことからサイクル適性があり、ジバコイルの苦手な炎や地面の処理に優れる。
被ダメージ計算
- 【物理】
A特化力持ちマリルリの滝登り : 43.4%〜51.4% 乱数2発 (6.3%)
ミミッキュの↑↑じゃれつく : 33.7%〜39.4% 確定3発
ミミッキュの↑↑シャドークロー : 53.1%〜62.2% 確定2発
A特化メガボーマンダの↑捨て身タックル : 27.4%〜32.5% 確定4発
A特化カプ・ブルルのGF下ウッドハンマー : 42.8%〜50.8% GF込み確定3発
A252メガバンギラスの噛み砕く : 41.7%〜49.7% 確定3発
A特化メガクチートの不意打ち : 38.8%〜45.7% 確定3発
- 【特殊】
C特化カプ・テテフのPF下Zサイコキネシス : 50.8%〜60% 確定2発
C特化カプ・テテフの目覚めるパワー炎 : 32%〜38.8% 乱数3発 (96.7%)
C252カプ・コケコのEF下10万ボルト : 18.8%〜22.8% 乱数5発
C252霊獣ボルトロスの10万ボルト : 17.1%〜20.5% 乱数5発
C252霊獣ボルトロスの気合い玉 : 62.8%〜74.2% 確定2発
C特化カプ・レヒレの波乗り : 29.1%〜34.2% 乱数3発 (1.7%)
C特化アシレーヌの泡沫のアリア : 34.2%〜41.1% 確定3発
C特化ウォッシュロトムのハイドロポンプ : 37.7%〜44.5% 確定3発
C252ゲッコウガの波乗り : 28%〜33.1% 確定4発
C252ウツロイドの目覚めるパワー炎 : 28.5%〜34.2% 乱数3発 (1.1%)
C特化テッカグヤの火炎放射 : 41.1%〜49.1% 確定3発
※フォーク元との違い
- 特性の比較に言及
特に最近、鋼を絡めた並びへの崩しができることから需要が高まっているチョッキ磁力のメリットにも触れたこと。
- 努力値
フォーク元よりもDを落としてCに割いた。これによりH振りレヒレやテテフの乱数が動き、これらのフェアリーを後出しから落としやすくしたこと。また、フォーク元ではS無振りだったが、こちらではSに少し振り、アシレカグヤ対面での安定性を高めた。
以上から別の価値を持つものと判断した。
※磁力採用時の調整
- 【調整】
性格 : 控え目
努力値 : H108 / B4 / C252 / D4 / S140
実数値 : 159-xx-136-200-111-98
持ち物 : 突撃チョッキ
特性 : 磁力
技構成 : 10万ボルト / ラスターカノン / ボルトチェンジ / 目覚めるパワー炎
- 【調整意図】
16n-1、C特化テテフのサイキネをほぼ3耐え、S4振りメガハッサム抜き
対フェアリーとなれる最低限の耐久までHを落とし、Sを高めた調整。特に鋼が重くなりがちなメガマンダ軸での採用価値が高い。
以上です。