はじめに
- HABCDS、など非公式の略語、単語等を用います。
- 論中に登場するポケモンの個体値は特に指定がなければ理想個体とします。
第8世代御三家の夢特性解禁
6月2日22時より、スマホ版Pokémon HOMEに突如として夢特性の御三家が配布されました。(事前告知あったんですかね?私は情報弱者で翌日の朝に知りました)
その3匹は、今最も環境を賑わせている「リベロエースバーンエースバーン」、草タイプの威力アップかつ回復効果の相性が良い「グラスメイカーゴリランダーゴリランダー」、そして元々の高火力をさらに引き上げる「スナイパーインテレオンインテレオン」となります。
エースバーンの強さは言うまでもなくですが、ゴリランダーも前世代のカプ・ブルルを彷彿とさせる高火力を実現できることからまあまあな強さを見せています。
一方、このインテレオンはと言うと、特性の恩恵を受けるためには持ち物や積み技(バトン含む)が必須なため、他の2体と比べると夢特性の強さが物足りないイメージがあります。
さらに言えば通常特性のげきりゅうも高速アタッカーのインテレオンと相性が良かったこともあり、スナイパー型には逆風となっています。
スナイパーを活かすためには
スナイパーの強みを活かすためには急所ランクアップが必須です。(急所率、確定急所について詳しく知りたい方はこちらの育成論でまとめていますので参考にどうぞ。ただのPRです)
育成論ソードシールド/980
このポケモンでの急所率を上げる方法は大きく分けると以下の5つです。多いな
1.「きあいだめ」+「ピントレンズ(するどいつめ)」
一番メジャーですね。きあいだめにより2段階上昇、ピントレンズにより1段階上昇するため全ての技で確定急所が出せるようになります。ですがインテレオンの低耐久で相手の攻撃や妨害を1回耐える必要があり、あくびや壁などのサポートは欠かせません。
2.「きあいだめ」のバトンタッチ+「ピントレンズ(するどいつめ)」
これも同じくメジャーですね。自分で積む隙がなければ積んだ能力をバトンタッチで引き継ごうという魂胆です。1と同じく全ての技が確定急所ですが、先攻バトンなら一発耐える必要があります。こちらはバトンするポケモンも必要なため、選出の幅が狭まってしまいます。
3.「きあいのタスキ」により確実に「きあいだめ」を積み、「急所ランクの高い技」を使う
これは1に似ていますが、確定急所になる技が絞られてきます。インテレオンで言えばねらいうちのみになります。その分持ち物がピントレンズではなくタスキになるため行動補償があり、出し負けた際に出オチすることがなくなります。天候ダメなどのスリップダメージには弱いので注意が必要です。なお、ねらいうち以外の技も50%で急所に当たります。信用できませんが
4.「こらえる」+「サンのみ」による急所ランクアップに「急所ランクの高い技」を使う
3に似ていますが、ワンパンされる技以外であれば、通常時で複数回相手を殴れる可能性があります。3と同じく安心感重視です。
5.ダイマックスにより無理やり相手の技を耐えることで「サンのみ」を発動、「急所ランクの高い技」を使う
一番無理やりな手段で、かつ能動的に発動させるのが難しいです。ですが初手ダイマ適性が高いポケモンですので、上手く行けば初手から場を荒らしながら後半はスナイパーによる高火力、という押し方が出来ます。
1、2は決まれば高火力で相手をなぎ倒せますが、失敗した際のリスクが大きいです。3〜5は、高火力を出せる技が限られますが、単体でも最低限の性能は確保することができると言えます。
コンセプト
インテレオンというポケモンについて考えた時、薄っぺらい耐久のためまず1、2は率直に難しいと思いました。きあいだめが積めたとしても、タスキ持ちやミミッキュで止まってしまいがちです。またパーティ単位で考えた際にも、構築の幅が狭まりやすいことから単体で活躍できる形が望ましいと考えました。
しかし3〜5で確定急所を狙えるのはねらいうちのみ。ならばスナイパーに依存するのではなく、もともと相性のいい初手ダイマックスにより場を荒らしたのち、「こらえる」+「サンのみ」により急所ランクを上げればねらいうちで確定急所となり、より相手に負荷をかけられるのではないか、との考えに行き着きました。
よって本論では、上記4、5を組み合わせたような初手ダイマックスにより相手を荒らしつつ、後半はスナイパー+ねらいうちによる高火力で後続に大きな負荷をかける先発アタッカー型として考察します。
※なお、2020年6月6日時点ですでにスナイパー型インテレオンが何件か投稿されています。いくつかの育成論は努力値振りや技構成が似ているものの、コンセプトが異なるため、一番似通った育成論のフォークとして投稿致します。
性格/努力値/持ち物/特性
- 性格
最速を目指すためおくびょうです。
- 努力値
cs252ぶっぱ、余りh4です。
最速にする理由は、環境に増え始めたエースバーンを抜くためです。リベロでタイプ変化前であれば、出し勝ちであるため最速をオススメします。(脳死ぶっぱじゃないよ)
エースバーンを重く見ない方は、s172で最速アイアント抜きとなりますのでここまで落としても良いかもしれません。ですが余った努力値を耐久に振ってもさほど変化はない上、最速ならダイジェット1積みで準速砂かきドリュウズはぬけるので、最速の方がおすすめです。
- 持ち物
コンセプト上サンのみ一択です。
能動的に発動させるにはこらえると組み合わせるのが確実です。本論は初手ダイマックスをするため、耐久が上がりダイマックス中に発動することもあります。
- 特性
スナイパー一択です。げきりゅう型なら素直に珠を持たせましょう。
技構成
- 確定技1
ねらいうち
タイプ一致、そしてインテレオンの覚える技で唯一急所ランクが1段階高い技のため確定です。サンのみと合わせることで確定急所を実現できます。
なお、スナイパー発動時は80*1.5*2.25=270と等倍でも十分過ぎる火力になります。
- 確定技2
こらえる
サンのみ発動のため確定です。ダイマックス時にダイウォールを打てる点も高評価です。初手ダイマックスに対抗しようと遅れてダイマックスしてきた相手に対し、若干不利な場合はダイウォール→こらえるの流れでダイマックスターンを無駄打ちさせながら高火力を押し付ける動きができます。
※こらえるの使い方について追記(2020年6月16日)
ダイウォール→こらえる、もしくはこらえる→ダイウォールのように連続で使うと成功率が下がります。上記のような使い方の場合失敗する可能性があるので注意が必要です。
(ふわさん、ご指摘ありがとうございます。)
- 選択技
上にあるほど優先度高めです。
エアスラッシュ
言わずと知れた優秀なサブウェポンです。通常時の威力はお察しなのでダイジェットでしかほとんど打ちません。
あくのはどう
こちらも優秀なサブウェポン。主にゴーストタイプに打ちます。ダイマックス時はダイアークとしてdダウンの追加効果が非常に優秀です。
シャドーボール
あくのはどうと範囲が被りがちで、かつダイホロウの効果がbダウンなためあくのはどうより優先度は低め。ミミッキュを重く見るなら。
れいとうビーム
ドラゴンタイプが重い人に。ダイマックス時はダイアイスとなり天候があられとなるため、ダイマックス時の相性は微妙。
立ち回り
先発ダイマックスで場をあらし、対面相手に負荷をかけていきます。もともとインテレオンは高速アタッカーとして初手ダイマックス性能が非常に高いアタッカーです。今回持ち物は火力アップアイテムを持てないため、珠や帯と比べるとダイマ時の火力は当然下がりますが、それでも最低限の火力は保証されます。
理想は初手ダイマックスで1体持っていき、後続にダイマックスを切らせられればなお良しです。遅れてダイマックスをしてくる相手は、ほとんどがダイウォールによりこちらのダイマックスを枯らす動きから入ってきます。次ターンでこらえるによりサンのみを発動させ、ねらいうちの高火力で負荷をかけます。この時、ダイマックス時に打ったダイストリームにより天候が雨の場合も多く、雨込で405の超火力を出せます。
ダメージ計算
足りなかったりおかしな点があればコメント欄でご指摘お願い致します。
ダイマックス中にサンのみが発動することもありますが、ダイマックス技は原則急所を考慮していません。(発動しても50%ですし)
- 与ダメージ計算
ダイストリーム(130)
h252d4カバルドンカバルドン 129.3〜153.4%
hd252補正ありカバルドンカバルドン 89.3〜106.0%(乱数1発 37.5%)
h4エースバーンエースバーン 174.3〜207.6%
h4ドリュウズドリュウズ 164.5〜194.6%
h4ヒヒダルマヒヒダルマ(ガラル) 95.0〜112.7% (乱数1発 75.0%)
h252バンギラス(砂)バンギラス 70.5〜84.0%
h252ギルガルド(盾)ギルガルド(シールド) 49.1〜58.0%(乱数2発 96.8%)
h4ミミッキュミミッキュ(皮ダメージ込)90.8〜106.1%(乱数1発43.7%)
h252d4ナットレイナットレイ 25.9〜30.9%
hd252補正ありナットレイナットレイ 19.8〜23.2%
h4DMアイアントアイアント 70.8〜83.9%
h4DMホルードホルード 83.8〜98.7%
ダイジェット(130)
h252ゴリランダーゴリランダー 92.7~110.1%(乱数1発 56.2%)
h252d4ナットレイナットレイ 34.8〜41.4%
h252ラプラスラプラス 32.0〜37.9%(乱数3発 95.2%)
h4ドリュウズドリュウズ 27.4〜32.2%
h4ギャラドスギャラドス 42.6〜50.2%(乱数2発 1.1%)
ダイアーク(130)
h4ドラパルトドラパルト 110.9〜131.7%
h252ギルガルドギルガルド(シールド) 65.8〜77.8%
h252水ロトムウォッシュロトム 43.3〜51.5%(オボン未発動=与ダメージ50%以下ならdダウン込で確定2発)
h252d4ドヒドイデドヒドイデ 34.3〜40.7%(くろいヘドロによりdダウン込でも確定3発)
通常技
ねらいうち(急所)
※雨下はさらに1.5倍です。
h252d4チョッキヒトムヒートロトム 122.2〜145.2%
h252d4アーマーガアアーマーガア 83.4〜98.5%
h4トゲキッストゲキッス 84.4〜100.6%(乱数1発 6.2%)
h252カビゴンカビゴン 52.0〜61.0%
エアスラッシュ
h252d4ナットレイナットレイ 20.4〜24.3%
→急所時46.4〜54.6%(乱数2発57.0%)
h252ゴリランダーゴリランダー 54.1〜63.7%
→急所時121.7〜143.4%
あくのはどう
h4ドラパルトドラパルト 68.2〜81.7%
→急所時155.4〜182.9%
h252ギルガルドギルガルド(シールド) 40.7〜47.9%
→急所時91.6〜107.7%(乱数1発43.7%)
- 被ダメージ
原則ダイマックス中のダメージを記載します。
c252メガネドラパルトドラパルト
10万ボルト 62.3〜72.9%
ダイサンダー(130) 60.2〜71.2%
→エレキフィールドで77.3〜91.7%
a252ハチマキドラパルトドラパルト
ドラゴンアロー 58.2〜69.8%
ダイドラグーン 50.6〜59.9%
a252ごりむちゅうヒヒダルマヒヒダルマ(ガラル)
ばかぢから 52.3〜61.6%
a252珠エースバーンエースバーン
ダイジェット 64.7〜76.7%
ふいうち 34.5〜41.4%
c252補正ありギルガルドギルガルド(シールド)
シャドーボール 38.5〜45.5%
c252水ロトムウォッシュロトム
ほうでん 57.5〜68.4%
ボルトチェンジ 50.0〜59.5%
ダイサンダー(130)92.4〜109.5%(乱数1発56.2%)
a252珠アイアントアイアント
かみなりのキバ 62.3〜73.9%
ダイサンダー(120) 114.0〜134.5%
a252補正ありバンギラスバンギラス
かみくだく 37.3〜44.1%
a2段階上昇ダイアーク(130) 120.2〜141.7%
a252ゴリランダーゴリランダー
ドラムアタック 64.3〜76.7%
→グラスフィールド下 84.2〜99.3%
苦手な相手
- ちょすい持ち、水タイプ全般
唯一確定急所となるねらいうちを透かされる、もしくは半減で受けられるため水タイプ全体が苦手です。特に高耐久のラプラスやドヒドイデ、弱点をつかれる水ロトムは相手にしたくないですね。
- はたきおとす持ち
はたきおとすによりサンのみを無効化されます。ダイマックス後は完全に火力不足となるので初手に来やすいタチフサグマや、受けに出てくるナットレイは注意が必要です。
相性のいい味方
- タスキエースバーンエースバーン
インテレオンが暴れ回ったあとの押さえ役として最適です。リベロなら多くの高火力技を一致で扱える上、ふいうちによる先制技まであるため対面性能が非常に高いです。ダイストリームを打った場合は雨ターンの残りに注意。
- チョッキゴリランダーゴリランダー
まさかの御三家大集合インテレオンの苦手な水タイプに強く出られます。雨ターンが残っていれば炎技が等倍になる点も好相性です。
げきりゅうヤタピ型との差別化(2020年6月9日追記)
コメントにてご指摘頂いたので追記させて頂きます。(えびふらい様、ありがとうございます。)
げきりゅうヤタピ型とは、本論と同じく初手ダイマックスにより圧をかけながらげきりゅう、およびHPが1/4以下でc1段階上昇するヤタピの実を組み合わせた高火力で押していく型になります。(もしくはみがわりを使って能動的にヤタピ、げきりゅう圏内に持っていく型もあります。)
げきりゅうヤタピ型も両方発動であれば水技に限りますが1.5*1.5=2.25倍を出すことができ、サブウェポンも1.5倍を出すことができます。
また、水技はスナイパー型と違ってねらいうち以外を採用出来るため、追加効果が優秀なねっとうや、高火力のハイドロポンプ、ハイドロカノンが採用しやすいというメリットがあります。
一方、本論のスナイパー型インテレオンは50%という確率付きですが、サブウェポンでも2.25倍の火力を出せることが差別化点になります。
このサブウェポンの火力の違いにより、ある程度倒せる範囲が広がります。(50%なので可能性の話ですが)
例えば、ダメージ計算でも記載しているh252ゴリランダーゴリランダーへのエアスラッシュですと、通常時が54.1〜63.7%、ヤタピの実発動時は81.1〜95.6%、スナイパー発動時は121.7〜143.4%と確定1発で倒せる可能性があります。
通常時でも確定2発とヤタピ型と同じ確定数で倒せるため、サブウェポンでも倒せる範囲が広がる可能性がある事、後続により大きい負荷をかけられる可能性がある事で差別化とします。
あとは、
・急所ランクアップはくろいきりで消滅しないこと
・壁を無視できること
・起点回避で打たれるバークアウトやマジカルフレイムによるcダウンの影響を受けないこと
これらもヤタピ型との差別化として挙げられます。
他にもサブウェポンで確定数の変動する相手の例を記載しておきます。
h252ギルガルドギルガルド(シールド)
通常時あくのはどう 40.7〜47.9%
ヤタピ発動時あくのはどう 61.0〜71.8%
スナイパー発動時あくのはどう 91.6〜107.7%(乱数1発 43.7%)
h252水ロトムウォッシュロトム
通常時ダイアーク 43.3〜51.5%
ヤタピ発動時ダイアーク 64.9〜77.0%
スナイパー発動時ダイアーク 97.4〜115.2%(乱数1発 87.5%)
h4サザンドラサザンドラ
通常時ダイジェット 47.0〜55.9%
ヤタピ発動時ダイジェット 70.2〜82.7%
スナイパー発動時ダイジェット 105.9〜125.5%
h252d4輝石サニーゴサニーゴ(ガラル)
通常時ダイアーク 57.4〜68.2%
ヤタピ発動時ダイアーク 86.2〜101.7%(乱数1発 12.5%)
スナイパー発動時ダイアーク 129.3〜152.6%
さいごに
いかがでしたでしょうか。初手ダイマックス後も高火力を継続しやすいため、相手にはかなりのプレッシャーをかけられると思います。
すでにいろいろなインテレオンの型が投稿されていますが、こちらのインテレオンもらぜひ使ってみてください。
最後までご高覧頂きありがとうございました!コメント、評価お待ちしております。
更新履歴
1.「差別化」の項目を追加しました。(2020年6月9日)
2.「こらえる」の説明欄、立ち回りについて一部修正しました。また、「差別化」について一部追記しました。(2020年6月16日)