こんにちは、今回はマシェードマシェードの育成論です。
現環境がマシェードにとって追い風ではと思い、育成論を投稿させていただきました。
マシェードマシェードとは?
初登場は第7世代のポケットモンスターサン・ムーンです。
きのこがモチーフのポケモンということで、強力な催眠技である「キノコのほうし」を使うことができるだけではなく、当時は「ちからをすいとる」を使うことができる唯一無二のポケモンでした。
ただ、他のキノコのほうし使いと比べたときに、アタッカーとしては低火力・鈍足・技の通りの悪さからキノガッサキノガッサには及ばず、耐久型としてはギリギリな数値で、より耐久力と耐性で優れるモロバレルモロバレルがいることから、マシェードは若干影の薄い立ち位置にいました。
また、現在の第8世代のソード・シールドでは「ちからをすいとる」を使えるポケモンが多く追加されたことで(ラフレシアキレイハナフワライドブルンゲルポットデスサニーゴ(ガラル))、マシェードのライバルとなるポケモンが急増しました。
現環境でのマシェード
ソード・シールドではキノコのほうし、ちからをすいとる使いの選択肢が増え、あえてマシェードを採用する理由が薄れてしまったかのように思えます。
しかし、鎧の孤島の新ポケモン追加によって、他のちからをすいとる使いではこなせない役割を得られました。それが、ウーラオスウーラオス(いちげき)受けです。
ウーラオス受けの重要性
ウーラオスウーラオス(いちげき)の専用技の「すいりゅうれんだ」、「あんこくきょうだ」には必ず急所にあたるという効果があります。急所はダメージが1.5倍になるだけではなく、いかくなどの攻撃ダウン、鉄壁などの防御アップ、リフレクターなどの壁を全て無視してダメージを与えられるという仕様があります。
この性能により受けポケモンに対して非常に強く出られ、鉢巻を持たせればHBエアームドやH振りアシレーヌですら2発でふきとばせるので、受け出しが安定するポケモンはほぼおらず、ウーラオス側に有利な対面を作られてから殴り続けられるだけで簡単にサイクルを崩壊させられます。
また、どちらか片方だけならば対処できるポケモンがいたとしても、ウーラオス(いちげき)は選出段階で連撃か一撃かを見分けることができないため、型を読みちがえた瞬間にゲームプランが崩れることもあります。これらの要素があり、ウーラオスの対処は非常に難しいです。
しかしマシェードならば一定の耐久力と、ウーラオスの水・悪・格闘技を全て半減に抑えられる独自の耐性があり、一致フェアリー技で打点もあるので、両方のウーラオスに対して後出しから対処することが可能です。
採用理由
サイクルパで重くなりがちなウーラオスウーラオス(いちげき)を連撃・一撃関係なく後出しから処理できる受け要因。
その他一部アタッカーに対するストッパー要因。
差別化
- モロバレルモロバレル
単純な耐久数値ではマシェードを上回るキノコのほうし使いです。
ただ、HBでも一撃ウーラオス(いちげき)の鉢巻あんこくきょうだ2発を耐えられず、対面からでも挑発されるとほぼ何もできずに倒されるので、一撃ウーラオス(いちげき)に対して役割を持てません。
ちからをすいとるを覚えるポケモンたちです。
水・悪・格闘全てを半減に抑えられるポケモンはおらず、挑発でも止められます。そもそもちからをすいとるだけでは攻撃ダウンを急所で無効化されるので、ウーラオス(いちげき)を対処することができません。
水・悪・格闘を全て半減に抑えられるポケモンたちです。
防御に厚くしなければ鉢巻インファイト2耐えが安定せず、安定した回復技がないのでサイクルを回され続けると不利になります。
また、ダイスチルやダイジェット、ダイサンダーでの役割破壊に対処しづらいです。
技構成
ムーンフォース
フェアリー 命中100 威力95 相手の特攻ダウン30%の追加効果
命中・火力安定、追加効果優秀のメインウエポン。
ウーラオス(いちげき)やドラゴンドラパルトサザンドラウオノラゴンパッチラゴンに対しての打点となる技。
キノコのほうし
くさ 変化技 命中100
命中安定で相手を眠らせる強力な技。対面の相手、交代で出てきた相手を機能停止させられる。
くさタイプ、ぼうじんジャラランガバルジーナ、そうしょくヌメルゴンミルタンク、スイートベールマホイップ、みがわり持ち、ラムの実には注意。
ちからをすいとる
くさ 変化技 命中100
相手の攻撃実数値分回復し、相手の攻撃を1ランク下げる強力な技。
積み技を持たない物理アタッカーに対してはほぼこの技を使うだけで完封できます。
物理アタッカーのダイマックス枯らしとしても有効。
まけんきウォーグルキリキザン、そうしょくヌメルゴンミルタンク、あまのじゃくカラマネロラランテス、ヘドロえきドククラゲあたりに注意。
みがわり
ノーマル 変化技
体力を1/4削って分身を作る技。
キノコのほうしで相手を眠らせると、「ちからをすいとる読みで特殊アタッカーに交代」か「交代読みキノコのほうしを嫌ってそのまま居座り」の択が発生します。こんな場面でみがわりがあれば、相手の行動を様子見できます。居座ってくればちからをすいとるで嵌めにいき、交代してきたらみがわりを盾にキノコのほうしで眠らせることができます。
また、(後述する調整案3の場合のみ)ドヒドイデヌオーあたりのどくどくやカビゴンのあくびをカットできるようになったり、ダイマックスが切れたギャラドスのとびはねるを透かしたり、アシレーヌマリルリの渦潮滅びのバインドから脱出できたりと、いろいろと便利な技です。
ちからをすいとるは回復量が大きく、みがわりを多用しても一気に全快できるため相性が良いです。
持ち物
半減木の実
抜群技のダメージを半減する木の実です。
キノコのほうしやちからをすいとるは戦況を一手で逆転できる強力な技なので、マシェードにとって一発耐えるか耐えないかはかなり重要であり、耐えられる範囲を広げる半減木の実とマシェードは非常に相性が良いといえます。
木の実の候補は2つです。
- リリバの実
効果抜群のはがねタイプの技のダメージを一度だけ半減する。
確定欄はこちら。
ウーラオス(いちげき)のフェアリーへの役割破壊技として採用されるアイアンヘッドを等倍で受けるために採用しました。
これにより、鉢巻インファイト+ダイスチルで崩されずに切り返すことができるようになります。
他にはドリュウズルカリオ等に対しても有効です。
- バコウの実
効果抜群のひこうタイプの技のダメージを一度だけ半減する。
ウーラオス(いちげき)のもう1つの有効打となるつばめがえしのダイジェットを等倍で受けられるので採用候補になります。アイアンヘッドと比べると採用率が低いのでリリバより若干優先度が低めです。
他にはギャラドス等に対しても有効です。
性格・努力値・調整
- 調整案1
性格 おだやか(こうげき↓とくぼう↑)
努力値 H252 B252 D4
実数値 H167 - B132 C110 D133 S50
HB A182ウーラオス(いちげき)の鉢巻インファイト確3。
鉢巻インファイト+ダイスチルはリリバの実込みで確定耐え。
A189ドラパルトのダイジェット確定耐え。
HD C177サザンドラのダイバーン(威力140)確定耐え。ポリゴン2のダウンロードで特攻が上がらない調整。
確定欄です。
最大の役割対象であるウーラオス(いちげき)を意識し、鉢巻でも攻撃を2耐えできる調整です。
特防もそこそこ高いので、性格補正をかけることでサザンドラの攻撃を耐えられたり、ダウンロードポリゴン2からの負荷を減らせたりできます。
ただし意地っ張りの鉢巻ウーラオス(いちげき)の攻撃は乱数2発になるので、そこまでケアしたい方はずぶといで育成してください。
- 調整案2
性格 なまいき(すばやさ↓とくぼう↑)
努力値 H252 B252 D4
実数値 H167 - B132 C110 D133 S35(逆Vの場合)
HB 調整案1と同様。
HD 調整案1と同様。
S 最遅。
調整案1から素早さだけを落とした調整です。
ナットレイのジャイロボールの威力を52から36にまで抑えられるようになり、確定3発から乱数4発になります。キノコのほうしに合わせて出てきたナットレイをみがわりやちからをすいとるで粘ることで、ジャイロボールのPPを枯らして完封することができます。(鉄壁ボディプレスだと押しきられるので注意。)
他にもカビゴンに後攻催眠して控えに無償で交代できる、相手のトリル展開をキノコのほうしとみがわりで枯らせる等の利点があります。
- 調整案3
性格 ずぶとい(こうげき↓ぼうぎょ↑)
努力値 H252 B156 C4 D44 S52
実数値 H167 - B132 C111 D126 S57
HB 調整案1と同様。
C 余り。
HD 余り。
S 4振り35族(ドヒドイデヌオー)抜き。
調整案1から特防を素早さにまわした調整です。
サザンドラポリゴン2が重くなってしまう代わりに、ドヒドイデヌオーの毒やカビゴンのあくびを上からみがわりして回避できます。あくまで突破することはできませんが、毒を被弾ぜずに後続に退けるようになります。
特性
あめうけざら
天気があめのとき、体力が毎ターン1/16ずつ回復する。
相手のダイストリームへの受け出しが少し安定するようになります。
ほうし
直接攻撃してきた相手を30%でどく・まひ・ねむりのどれかにする。(くさタイプには無効)
強力な効果ではありますが、まひやどくをひいてしまうとキノコのほうしが通らなくなってしまうので候補外です。
立ち回り例
ウーラオス(いちげき)や一部ドラゴンドラパルトウオノラゴンサザンドラがいるパーティに選出し、先発から来ると読める場合は先発で出します。(ウーラオス(いちげき)なら一応後出しでも対応できます。)
基本的な運用のしかたは、ウーラオス(いちげき)対面ではまずキノコのほうしで相手を眠らせます。
ムーンフォースからだとダイマックスされたときに耐えられたり、相手の交代で不利な対面ができたりするので、キノコのほうしでほぼ安定です。(ほうしが裏目になるのは身代わりか挑発をされたときだけですが、そこからの攻撃は2回以上耐えられるので十分ケアが効きます。)
次に体力に余裕があれば、身代わりで様子見します。
ウーラオス(いちげき)が退いてくるならば、出てきた相手に対して身代わりを盾にキノコのほうしやちからをすいとるをしてから交代します。突っ張って来るならば、ちからをすいとるで回復しつつ、そのままムーンフォースで突破しましょう。
その他の相手ドラパルトサザンドラに対しても基本的な動き方は同じですが、初手キノコのほうしはみがわりの起点にされやすいので、相手の型がわからないうちは攻撃読みでキノコのほうしか、みがわり読みのムーンフォースかの読みを慎重に行ってください。
一撃で倒してくる相手エースバーンや、みがわりをムーンフォースで割れない相手ポリゴン2アシレーヌは不利対面なので、素直に退きましょう。
被ダメージ計算
確3の攻撃は後出し可能、確2の相手は対面で処理可能です。
威嚇を絡めると後出し可能な範囲が広がります。
- A182ウーラオス(いちげき)
鉢巻インファイト 確3(41.9%~49.7%)
ダイスチル(リリバ込み) 確2(40.7%~47.9%)
ダイジェット(バコウ込み) 確2(34.1%~40.7%)
- A189ドラパルト
珠ダイホロウ 確2(80.8%~95.8%)
ダイジェット 確2(83.8%~99.4%)
- C167ドラパルト
ダイバーン(威力140) 確2(80.2%~94.6%)
- C177サザンドラ
ダイバーン(威力140) 確2(83.8%~99.4%)
眼鏡かえんほうしゃ 確2(81.4%~95.8%)
- A156頑丈顎ウオノラゴン
エラがみ(先制) 確2(50.3%~59.9%)
A-1エラがみ(先制) 確3(34.1%~40.1%)
- A167はりきりパッチラゴン
珠でんげきくちばし(先制) 確2(70.1%~82.6%)
A-1珠でんげきくちばし(先制) 乱2(46.7%~55.7%)
珠ほのおのキバ 確2(73.1%~86.2%)
A-1珠ほのおのキバ 乱2(47.9%~57.5%)
珠ダイジェット(バコウ込み) 確2(61.1%~71.9%)
A-1珠ダイジェット 確2(81.4%~95.8%)
- A187ドリュウズ
じしん 乱4(24.0%~28.7%)
ダイスチル(リリバ込み) 確2(62.9%~74.3%)
A-1ダイスチル 確2(82.6%~98.2%)
- A162ルカリオ
インファイト 確4(25.1%~29.3%)
ダイスチル(リリバ込み) 確2(54.5%~64.7%)
A-1ダイスチル 確2(71.9%~86.2%)
- A194ギャラドス
珠ダイジェット(バコウ込み) 確2(84.4%~99.4%)
A-1珠ダイジェット 確2(73.1%~87.4%)
与ダメージ計算
- ムーンフォース
無振ウーラオス(いちげき)(一撃) 確1(171.4%~201.1%)
無振ウーラオス(いちげき)(連撃) 乱1(85.7%~100.6%)
D4ドラパルト 確2(74.8%~89.6%)
D4サザンドラ 確1(129.3%~153.3%)
無振パッチラゴン 確2(81.2%~95.8%)
無振ウオノラゴン 確2(70.3%~84.8%)
相性の良い味方
タイプ相性の補完に優れていて、マシェードのギリギリな耐久を擬似的に補ってくれます。また、急所でいかくを実質無効化できるウーラオス(いちげき)を誘いやすいです。
(9/1~11/1までのランクマッチシリーズ6ではガオガエンギャラドスが使用禁止になります。)
最後に
いかがだったでしょうか?
マシェードはかなりギリギリの耐久で運用しづらいポケモンでしたが、上位ポケモンのウーラオス(いちげき)に対しては無類の強さを発揮するので、活躍の機会が増えたポケモンだと思います。
受け構築にとって重いポケモンですが、マシェード一体で対処が楽になるのでもし興味が湧いたら使ってみてください。
(来シーズンでウーラオスが使用禁止にならなくてよかった...)
ここまでみていただきありがとうございました。