前置き
- 全て理想個体を想定します。
- ダメージ計算はトレーナー天国様とポケマス様のツールをお借りしました。
- HBS等の略語を用います。
- ダイマックスは文字数削減の為一部除きDMと略させていただきます。
- 考察は常体で行います。
- 長文です。ある程度太字やハイフン等で流し見でもエッセンスは拾えるようにしておりますが、早く見終わりたい場合は構成に関するところなど目次で読み飛ばすことを勧めます。
- 投稿時期の関係上、シリーズ6を射程に入れて書きますが、多少構成は変われど本質的にはどのシーズンでも普遍的に使える型を目指している為、それ以外のポケモンも(出禁組)という区分を付けた上で、考察対象に入れます。ただしそれらはアイコン表記にはしません。
- この論は常に相手が最適な行動ばかりではなく、時に不適格な行動も起こしうるというロジックの基で進めます。
ロズレイドの性能について
育成論ソードシールド/1510よりほぼ抜粋(筆者の論)
種族値:H60-A70-B65-C125-D105-S90
特性:しぜんかいふく/どくのトゲ/テクニシャン
特色
- C125+リーフストーム+霊妖超の技範囲で、耐性も相まって上を取れる相手への制圧力が高い。
- 耐性が優秀。草は抜群が多く忌避されやすいが毒とのかみ合わせが良く、水・電気・妖・格闘・草タイプを半減以下にする。また水・妖・草には抜群を取れ守備面と攻撃面のかみ合わせも良い。
- 特性はしぜんかいふくが優秀。眠り・麻痺などから一度引くことで回復が可能。入れ替えるターンのリスク管理さえ行えば欠伸ループ等の対策枠としての活躍も期待できる。
- 耐久が低め。物理耐久はゲンガーに毛が生えた程度の壊滅的な数値でA特化ドリュウズの地震で確定を取られる。特殊耐久は無振りで16875、並程度あるが所詮並程度で過信できない。耐性は多いが草であるため、ダイジェットを始め抜群を突かれやすい。
- Sは決して低くはないが、100族ミミッキュなどのメジャーに抜かれやすく過信出来ない。
- 草技・毒技は技範囲の補充は良いが、単体では半減されやすい。リーフストームのCダウンも相まって思考停止で攻撃を打ちにくい。
- やどりぎのタネ、どくびし、まきびしなどの搦め手を使える、サイクルの際アドバンテージを取りやすい。
採用経緯
型概要・やどみがについて
やどりぎのタネ+みがわり(+たべのこしorくろいヘドロ)の併用で一方的に体力を回復しつつ、消耗を狙う型
一度起点を作れれば、みがわり(自分の体力の1/4)を張るだけの回復量(相手の体力の1/8と残飯)を確保しつつ、スリップダメージで消耗させられる。やどりぎによる削りを嫌って引けば、こっちの身代わりで再度起点or攻撃のムーヴが取れる。
一般的にやどみがを行うポケモンは以下の要素(特に1と2)が求められる。
1.そもそもやどりぎのタネを使えること
2.みがわりの起点を作れるだけの耐久・耐性
3.身代わりを張り続けられるS
4.連続技・音技・草等への対抗手段
本論はロズレイドをやどみが要因として使用するが、その際ロズレイドを採用するメリットを後述する。
強味
- 水・妖精・電気・草に対する繰り出し性能・身代わりの張りやすさ
前述の通りロズレイドは水・妖などメジャーなタイプに対する耐性がある。現在の20位以内で言えば、アシレーヌウォッシュロトムカットロトムニンフィアマリルリなどがおり、それらを一体で対策できる。
耐久値も物理方面はともかく、特殊耐久は並程度ある。並耐久+HD振り+くろいヘドロで高耐久となりH204 D100で眼鏡FCロトムのボルトチェンジとC特化アシレーヌのムーンフォースをみがわりがほぼ確定で耐える。
この耐性と特殊耐久のお陰でサイクル中起点を作りやすい。またやどりぎとヘドロにより疲弊しにくい。
- タイプ一致ヘドロばくだん:やどみがをする上での障害はやどりぎのタネを無効化する草が挙げられるがロズレイドはそれらに一致抜群を突ける為、戦略を妨害されないどころか逆に役割対象にできる。
C種族値が125と高く、耐久無振りパッチラゴン程度なら確定2にできる火力も魅力、草への遂行力が早まる他、やどりぎが決まりにくい草半減へのけん制にも使える。
- やどみが持ちが苦手とするどく・やけど・やどりぎのタネに強い
みがわりでターンを稼ぐ以上こちらがスリップダメで消耗する事は避けたい。どくを受け付けず、しぜんかいふくのお陰で一度引けばやけどやでんじはの妨害も解除できる。やどりぎのタネを無効化できるため、やどみがミラーに強い。現在出禁ではあるがエルフーンに極めて強い。
- 音技・連続技に強い:現環境で使われている音技はアシレーヌのうたかたのアリア、ニンフィアのハイパーボイス、連続技にはウーラオス(いちげき)のすいりゅうれんだ、ドサイドンのロックブラストなどがある。
ロズレイドには音技はHD振りと耐性のお陰で4分の1も通らないし、連続技持ちはタイプ上型バレするまで呼ばない。身代わり貫通されにくく戦術を展開しやすい。
- どくびし:他と一線を画す部分である。やどりぎのタネを撃った後、自分より早くかつロズレイドを落とせる手段の持つポケモンや再生技持ちに引かれた場合、嵌めきれず押し切られる。
(例1:相手アシレーヌvsロズレイド→相手アシレーヌ引き、ハピナス出し→やどりぎのタネを打っても再生技で粘られる、回復量のお陰でみがわりを張り続けられるが瞑想で火力を上げつつみがわりのppを2ウェポンで枯らす。)
(例2:相手サニーゴ(ガラル)vsロズレイド→自分やどりぎ、相手ステロ等→自分みがわり、相手ウルガモス出し→むしのさざめきなしでも、上から2発殴る事でやどみがのムーヴを解除する。)
この弱点はどくびしである程度対策できる。
どくびしを撒いた時点では相手は毒にならない為流せる駒が必要だが、その後早い相手に対してはみがわりを連打しつつ、削れ切ったところをヘドロばくだんで仕留める、再生技持ちには再生連打を許さず圧力をかける事が可能となる。
(尚、再生技持ちは毒+やどりぎ+ヘドロばくだんのダメージで押し切れる場合を除き、猛毒にする必要があるが、大抵の特殊受けは低火力な為2回撒く余裕がある。)
またサイクル時のダメージソース確立、裏の身代わり持ち等の補助、疑似的な火力補強によるエースの一貫作り、耐久対策などやどみが以外での用途でも腐りにくくなる点も魅力。
→メジャーな特殊に対する耐性とボルトチェンジ・音技半減でやどみがの起点を作りやすい。特殊耐久もアシレーヌのムーンフォースで身代わりが壊れない程度にはあり、くろいヘドロも相まって高い延命性能を持つ。また、どくびしにより1サイクル目で嵌める事が難しい相手や再生持ちでも嵌められる可能性がある点やPT単位での火力補強、耐久対策も他のやどみが要因と一線を画す。C125一致ヘドロばくだんで一致抜群を取れる為他のやどみがが突破困難な相手に後れを取らない。
対して物理耐久が不安で役割対象外の打ち合いに不安が残る点、ヘドロばくだんワンウェポンで鋼に対しやどりぎ以外の行動を取りにくい点がデメリットである。
採用理由
- 1.水・電気・妖・草・やどりぎの一貫切、ヘドロ+HD振りによる繰り出し性能
- 2.やどりぎのタネ+みがわりによる嵌め性能、回復によるサイクルサポート
- 3.どくびしによるサイクルサポート、耐久等への圧力、自らの嵌め性能の向上
- 4.しぜんかいふくによるオーロンゲ、あくびループ等の対策
- 5.くさタイプ+一致ヘドロばくだんによる草への圧力、やどりぎ・粉系持ちの対策
→差別化は本論ではやどりぎ+どくびし+一致毒技+S20振りだけでも最低限のSを両立できるポケモンが存在せず、水や妖、電気、どくどくの一貫切等独自の耐性を持つことから不要とする。(差別化に関して不満があればQ&AのA1をご覧いただきたい。)
努力値
条件
- 特殊耐久:役割対象のウォッシュロトムのボルトチェンジでみがわりを潰される本末転倒な事態を防ぐ為、眼鏡ボルトチェンジを確定耐えするH204 D100振り+性格補正までを最低ラインとする。
- 物理耐久:種族値上はかなり低いものの、H振りとくろいヘドロのお陰でマリルリなどに最低限繰り出せる数値が確保可能。H204B36振りでマリルリのじゃれつく2回とアクアジェットをヘドロ込みで確定耐えとなる、複数回の受け出しを想定すると最低ラインはここである。
ただそれだけでは耐久指数(14490)とH4振りオーロンゲ程度ととても心もとない。よって今回扱うサンプルは更にBに厚くする。ウーラオス(いちげき)(れんげき)の特化鉢巻すいりゅうれんだの1回目をみがわりが確定で耐えるH252B100を確定とする。
本論はここを最低ラインとするが、不要と感じたならH204,B36振りで抑えても構わない。
- 素早さ:準速が多い252振りのラプラスを抜ける20振りで確定とする。これで球以外のキョダイセンリツを中乱数~確定で耐えられる。調整案3以外は現実的な可能性でやどりぎを打てるまでHPが残り、削り+壁ターン枯らしが行える。万が一身代わりを貼るHPがなくなっても最低限削り+どくびしとは行える。
他、役割対象の最速マリルリ抜き調整になる点、襷準速ギルガルド(シールド)を抜け、出禁終了後のジバコイル等にも強くなる点も肝要である。
ここで、やどみがなのになぜS振りを抑えるのか、という事である。
前述の最低耐久(H204B36D100)を満たす為には、努力値340が必要で余りは168(164)しか振る余地がない、168振りで実数値131となるが、抜けてうまみのあるびはせいぜい準速ウオノラゴンパッチラゴンホルード最速ペリッパー位である。これらは最速やスカーフ、ダイジェットを積むケースも多く、安定しない。
FCロトム等の付近を意識したS振りもスカーフ等を考えると抜けるとは限らない。不確定要素に頼るは足りない耐久を底上げする為20振り以外、BDに回すのが得策と言えよう。
(どくびし+みがわりを展開できた場合、ダイジェットパッチラゴン等に対しては下からみがわりを撃った方が良い、という事情もある。)
- その他:火力はやどみがを多用する関係上、殴る機会が他の型より少ない点やC4振りのみでもパッチラゴンを確定2発で落とせる火力がある為振らない。(C4は全調整案共通のあまり)HPはくろいヘドロの効率最大化及び、砂嵐・あられ下でもみがわりを4回晴れる16n+1調整を施せる204振りで確定とする。総合耐久を上げたい為、やどみがだからといいHPは下げない。
調整案:「条件」を満たした調整案を3つ例示する。あくまで例示な為条件さえ満たせば、Sを引き上げる、低いBを捨てるなどこれ以外の振り方をしても構わない。
- 1.特殊耐久重視
☆努力値:H204 B100 D180 C4 S20
☆実数値:161-67-98-146-162-113
☆耐久指数:B15778-D26082
☆仮想敵:ラプラスモロバレル、HDの高さで数値で展開しやすい。
物理耐久を最低限満たしつつ、数値を活かしてやどみがを展開できる相手を増やした。これによりぜったいれいど経由のラプラスのキョダイセンリツをほぼ耐えしつつ(6.2%)、やどりぎ展開が可能、他無振りモロバレルのヘドロばくだんをみがわりが確定耐えできる。
対面ラプラスを起点にでき、乱数が絡んだ低火力特殊相手に身代わりを残しやすくなる。
一方物理耐久はB4ドラパルト程度、紙耐久からは脱却し鉢巻ウーラオス(いちげき)のすいりゅうれんだの1回目をみがわりが確定耐えするがその程度。ブラッキーのイカサマで30%程で身代わりが壊れる。
- 2.両耐久重視
特殊耐久をみがわりがウォッシュロトムのハイドロポンプ耐え、臆病ポリゴンZのはかいこうせん(ダイアタック)耐え、アシレーヌのムーンフォースをみがわりが耐えまで落とした代わりに、特化カビゴンの状態異常時からげんきを最高乱数以外耐えるようにした。これによりどくびし展開後、カビゴン相手にやどりぎから入りつつみがわりで粘る拓が生まれた。またアシレーヌのムーンフォースをみがわりが耐えるなど最低限の特殊耐久も確保した。
ただし前述のラプラスは25.0%で身代わりを破壊される。
- 3.物理耐久重視
☆努力値:H204 B180 C4 D100 S20
☆実数値:161-67-108-146-151-113
☆耐久指数:B17496-D24311
☆仮想敵:ブラッキーマリルリ、その他やや高めの物理耐久で崩されにくい。
低い物理耐久を努力値で補った。明確に活きる相手としてブラッキーがいる、これで一致イカサマをみがわりが確定耐え(A個体値0前提)するようになった。またヘドロ2回でマリルリのじゃれつく2回とアクアジェット2回を確定耐え、鉢巻ウオノラゴンの陽気えらがみを75%で耐えるなど1の調整案に比べ安定する。
またDもFCロトムの眼鏡ボルトチェンジやアシレーヌのムーンフォースをほぼ耐えると最低ラインがある。ただしラプラスには中乱数で倒される、モロバレルにヘドロばくだんでみがわりを25%で破壊されるなど痒い所に手が届かない。
技・持ち物・特性考察
- 技構成: やどりぎのタネ/みがわり/どくびし/ヘドロばくだん
→コンセプト上必須のやどりぎのタネとみがわり、やどりぎの通らない草に通り火力の高いヘドロばくだん、宿り木展開が困難な際流し際に打つことで2サイクル以降身代わりが張りやすくなる、また裏の一貫作りや耐久メタなど用途の広いどくびしといずれも極めて優先度は高く確定とする。
どくどくはしぜんかいふくハピナスに弱い点、2サイクル目以降単体で身代わり連打で嵌めるという動きが取れない点、PTの火力補強・耐久対策という採用理由を満たせない点などから候補外とする。
また本論では一致毒技によるvsくさ性能と、草技半減への圧力を採用理由としている為攻撃技はこれで確定、やどりぎと範囲の被るギガドレインは二の次。
ただし、どくびしのみPTで必要としない人も居そうなため別案を論の最後に貼る。
各技の注意点を挙げる。やどりぎは相手の8分の体力を奪い取る、くろいヘドロの回復量が10(16/161)、みがわりの消費HPが40(4/161)なので、相手のHPが240(30)以上であれば身代わりのHPを帳消しにしつつ身代わりを貼れる。ただしこのHP帯のポケモンはほぼいない為実際のやどみがはどくびしやヘド爆と絡め体力を温存しつつ行う必要がある。
またどくびしは一回撒くとどく状態(体力8分の1)、2回撒くともうどく状態となる、耐久を完全に機能停止させる場合2回撒くが望ましい、尤もロズレイドの呼ぶ特殊受けには持ち前の耐久で2回撒きややすい為あまり心配する必要はない。
- 持ち物
くろいヘドロで確定である。やどりぎ+みがわりという複数ターン居座りを有する戦法である為長期的な回復ソースは重宝する。繰り出し時、やや低めの物理耐久を補える点も魅力。本論の調整はこれを前提に施しており変える余地はない。やけどや砂などのスリップダメの危険度も下がる。持ち物被りや、トリックされた際回復を阻止する観点からも他に持たせたい毒がいない限り残飯は候補外。
- 特性
しぜんかいふくで確定である。
アタッカー程活きないものの、それでもニンフィアブラッキーのあくびサイクルを断ち切れる、熱湯・鬼火持ちに不利なサイクルを回されにくい、オーロンゲの繰り出し性能、トラアタハピナスの追加効果のこおりの保険など活き易い。
起点対象考察
具体的にロズレイドでやどみが展開・どくびし撒きは誰相手なら可能なのか被ダメを用いつつ、一例を挙げる。
被ダメは(調整案1/2/3)と表記する。また、ここでの起点対象はどくびし展開の起点→裏で流してから起点にするというものも含む、その都度解説にその旨を記す。
なおくろいヘドロの回復量は1ターンにつき10(6.25%)、みがわりに必要な体力は40(25%)である。
仮想敵
★アシレーヌ:一致技・エナジーボール半減、氷技採用率が圏外、HDによる高い特殊耐久・ヘドロばくだん抜群で瞑想を許さないと、やどりぎ・どくびし展開・一致技による遂行全てが安定する。
うたかたのアリアで体力が半分を下回っている場合、みがわり貫通で落とされる可能背がある点は留意したい、先にやどりぎを打つことを勧める。
尚、みがわりの起点にすることは容易だが、やどりぎで吸収できるHPはみがわりを7下回る。交換読み・回復ソースの確保・瞑想やDMの対策としてみがわり→やどりぎは安定だが、うたかたのアリアを考えても打ち終わったら普通に殴るかどくびし展開した方が良い。
被ダメ
特化ムーンフォース:20.4~24.2%20.4~24.8%/21.1~25.4%(0.1%)
回復量
H252振り:23(実数値8/187)+10=33
★マリルリ:Bが不安な為アシレーヌのように何回も繰り出す事は出来ないが、それでもヘドロ込みでじゃれつくとアクアジェットを数発耐える出来る。最速マリルリを抜いており、ヘドロばくだんでH252はらだいこ状態のオボンをほぼ落とせる。
やどみがの起点としては物理火力の関係上みがわりが残らないので厳しいが、2回HPを吸収することでヘド爆の圏内に押し込めるし交換先にも刺さる為やどりぎ安定である。(72.4~85.0+25.0%=97.4~110.0%)
10%程の使用率のダイジェット、その他DM等の高火力は受からない。
被ダメ
じゃれつく2回+アクアジェット:87.5~103.7%/83.8~99.3%/79.5~93.7%
与ダメ
ヘドロばくだん:72.4~85.0%
回復量
H252振り:25(実数値8/207)+10=35
★カットロトムウォッシュロトム:DM・眼鏡10万以上の火力でないと身代わり破壊されずトリック以外脅威にならない。
カットロトムは起点にしつつどくびし展開可能、ウォッシュロトムはやどみが起点。わるだくみも上からみがわりで対策可能。
ちなみにヒートロトムは一見不利対面に見えるが裏に水を入れておけばCダウンのリスクが付きまとうオーバーヒートは打たれにくく、身代わりを貼れた場合なら電気技を起点に展開したり、Cダウン後をヘド爆で殴ったりできる為、起点対象とは言えずとも、不利すぎる訳でもない。
被ダメ
特化ボルトチェンジ:19.8~23.6/20.4~24.2%/20.4~24.8%
10万ボルト:17.3~20.4%/17.3~20.4%/18.0~21.7%
回復量
H252:19(実数値8/157)+10=29
★トリトドンヌオー:対面だと草技がなく、再生技で嵌めきる事は出来ないものの、じしん冷凍ビームを搭載しない限りみがわりは壊されず崩されることはない。
例えれいとうビーム所持でも、草技警戒で引くことがほとんどである為、その際にどくびしを撒くことでPT全体の弱体化を図れる。
あくびはみがわり・しぜんかいふくで回避
被ダメ
無振りトリトドンの熱湯:10.5~13.0%/9.9~11.8%/9.9~11.8%
特化れいとうビーム:44.7~53.4%/42.4~50.9%/42.2~49.6%
回復量
H252トリトドン:27(実数値8/218)+10=37
H252ヌオー:25(実数値8/202)+10=35
★サニーゴ(ガラル):50ダメージ固定のナイトヘッドがある為初手身代わりは安定しない為やどりぎ安定である。
やどりぎ後は身代わりダメージ(40)<<ナイトヘッドのダメージ(50)となる上、ちかすいを無効化できるため、身代わり安定。
その後どくびしを撒けばやどりぎ込みで次サイクル回すことが困難なほどまでに削れる。のろいに注意、打たれても最低限どくびし+削りは可能だが。
回復量
H252:20(実数値8/167)+10=30
★ニンフィアブラッキー:ニンフィアは特化マジカルフレイムを受け出し時被弾しなければ大概出せる。一積無振りハイパーボイスとやどりぎの回復量がほぼ同じ耐え音技でも疲弊せずヘド爆で押せる。
ブラッキーはパターン1の場合イカサマの乱数がやや不安なため安定しないが2.3であればイカサマを身代わりが耐えつつ、やどりぎ・どくびしの起点となる。ブラッキーのみ、どくびしが必要なため裏で他に流せる枠がいる事が望ましい。
あくびをみがわり・しぜんかいふくで対策可能、火力の低いブラッキーであれば後出し時あくびを喰らっても居座る選択肢が取れる。やどりぎの回復込みならしぜんかいふく発動の為入れ替えてもリスクが少ないからである。
被ダメ
特化ニンフィアのマジカルフレイム:39.7~47.2%/40.9~48.4%/42.2~49.6%
無振りニンフィアのハイパーボイス:15.5~18.6%/15.5~18.6%/16.1~19.2%
ブラッキーのイカサマ:22.9~27.9%(69.6%)/21.1~26.0%(1.1%)/20.4~24.8%
与ダメ
H252ニンフィアへヘドロばくだん:50.4~59.4%
回復量
H252:25(実数値8/202)+10=35
☆カビゴン:対面だとヒートスタンプ以外耐え、かつ回復量がみがわりのHPを上回る為やどりぎが決まる。
一見リサイクルがあるため不利に見えるが、ヘドロばくだん+やどりぎのタネのダメージが僅かにリサイクル(1/3)を上回る事と追加効果の毒を考えると長期的にみるならばこちらが優勢。
残飯であれば言わずもがな、これ以前にどくびしを撒けていればやどりぎ込みで確実に嵌め殺せる。
被ダメ
特化状態異常時からげんき:89.4~104.9%(31.2%)/83.8~99.3%80.7~95.6%
無振り非状態異常時からげんき:32.2~39.1%/31.6~37.2%/30.4~36.0%
与ダメ
H252へヘドロばくだん:21.7~25.8%
回復量
H252:33(実数値8/267)+10=43
☆ラプラス:調整案次第で突破率が異なる。特化センリツを耐える確率はダメ計の通り、やどりぎ込みで身代わりが残る可能性はそれぞれ(H252/無振りと表記)(調整案1:93.7%/75.0% 2:50.0%/25.0% 3.68.3%/56.3%)となる。
身代わりを残せた場合はこちらのムーブである、相手がH無振りの場合はHP6以上残れば、252振りの場合は2以上残ればやどみがによる削りを入れつつ上から壁ターンを枯らせ、削りやどくびしが行える。貼れなかった場合も最低限削りとどくびし撒きはできる。
調整案3は身代わりを貼るに現実的な可能性ではなく、2も相手がH無振りだと厳しいが、少しCを落とす構築記事も多かったため確率はこれより少し上。
ふぶき経由のキョダイセンリツ、いのちのたま、おくびょうは共に使用率が3%を切っているor圏外なため非考慮。
被ダメ
C特化キョダイセンリツ:83.2~100.6%(6.2%)/86.9~104.3%(25.0%)/90.6~108.0%(43.7%)
回復量
H252:29(実数値8/237)+10=39
無振り:25(実数値8/205)+10=35
☆モロバレル:実際はこうごうせい採用率が47%なので単体突破は運を要するが、みがわりによるpp枯らし、裏の安全な着地(みがわり破壊にてこずっている間や光合成のタイミングに炎交換など)、どくびしの展開(再度モロバレルを出されるまで最低1体に刺さる)ができる。実際はヘドロばくだんの使用率は現在16.0%でクリアスモッグやギガドレインが多い為更に安定してみがわりを残せる。ラス1やロズレイド一体で詰めが可能な低速構築の場合はダイアシッドでゴリ押す選択肢もある。
被ダメ
無振りヘドロばくだん:/20.4~24.8%/21.1~26.0%(1.5%)/22.3~26.7%(21.5%)
与ダメ
H252へヘドロばくだん:33.9~39.8%
☆ハピナス:一見不利に見えるし対面突破は不可能だが、裏の物理と絡める事でロズレイドでも突破が可能となる。
みがわりで消費するHPより回復量の方が明らかに高い為、ターンを枯らしやすい、火力に振っていない型であればなおさらである。
そしてハピナスはロズレイドに有効打がないと考え、居座るが火力がない事を活かしどくびしを2回展開できる。
その後裏の物理に入れ替えればもうどくをハピナスが喰らうか、物理に倒されるかの2拓を迫ることが出来る。前者の場合はロズレイドでも処理可能となる。
被ダメ
無振りトライアタック:16.7~20.4%/17.3~21.1%/18.6~22.3%
特化トライアタック:24.8~29.8%(99.8%)/24.8~29.8%(99.8%)/26.0~31.6%
回復量
無振り:41(実数値8/330)+10=51
以上である、他にもウーラオス(いちげき)(いちげき)ドサイドン等に草技を警戒させ流しを狙いつつやどみが展開が可能だったり、後出しされたギルガルド(シールド)をやどりぎで疲弊させたり、オーロンゲブリムオンあたりに一致弱点を突き撃ち合う、マタドガス(ガラル)等の中火力特殊をやどりぎ込みで疲弊させるなど、持ち前の流し性能を盾にした運用は前述の敵以外にも可能である。
一方、ナットレイに関しては一切打点がなく、他鋼勢は物理が多数なため裏に交換することを前提にしても対面やどりぎは安定しない、特にハッサムはダブルウィングでみがわりを壊す天敵である。
他、身代わり貫通かつ、一致抜群を突くすりぬけ持ちも天敵でここら辺のカバーをいかにこなすかが運用の鍵を握ると言えよう。
余談、出禁組に関しての役割対象にはゴリランダー、エルフーン、ポリゴン2が存在する。前者2匹はヘドロばくだんで遂行可能、ポリゴン2はどくびしによる機能停止とやどりぎによる時間稼ぎが可能。カバルドンのあくびループもしぜんかいふくで脱出可能、やどりぎでステロダメを抑えられる。出禁組解禁後も役割対象は多く一定の活躍が見込める。
一方、エースバーンやドラパルトといった物理やトゲキッスやギャラドスといったダイジェットが復活するため一概に動きやすくなるとは言えない。
運用法と相方考察
- 運用
対水・妖・耐久等を基本とし選出する。
前述の起点対象考察、の動きを参考にするとよい。回復ソースが欲しい場合や居座りが予想される場合はやどりぎのタネ、特殊受けや自分より早いポケモンに交換されるとされる場合はどくびし、その他ヘドロばくだんで確定2発が取れそうな相手や一部の草が出されそうな場合はヘドロばくだんと臨機応変に動く。
持ち前の特殊耐久と耐性で不一致抜群程度では崩されにくく、やどりぎ+どくびしのお陰で最後までサイクル内のダメージソースを確立しやすく腐りにくいが、振ったとはいえ高くない物理耐久や弱点の多さで単体の対面性能が高くない点は留意したい。
前述のナットレイハッサムあたりは単体では詰むため対策必須である。
- 相方一例:どくびしを入れる為ハピナス等を流せる物理、鋼対策枠は必須となる。他、どくびしややどりぎのシナジー上、みがわり・守る持ち全般と相性が良い。一例を紹介する。
- クレッフィ(こうこうのしっぽorたべのこし)
・上からのみがわりでやどりぎ・どくびしを存分に生かせる。
・ロズレイドの苦手なダイジェットを半減しつつ、電磁波やこうこうのしっぽトリックで機能停止に追い込める。(パッチラゴンの使用率の関係上、こうこうのしっぽトリックの方が活き易い。)
・炎ナットレイ等が一貫する。
- ウーラオス(いちげき)(れんげき)
・炎半減
・ウーラオス(いちげき)が呼ぶ妖(アシレーヌオーロンゲ)を起点に場を展開できる。
・一致格闘技のお陰でハピナスカビゴンに流しを狙える→どくびしを入れられる。
・重いナットレイに一致抜群を突ける。
・ダイサンダーによるどくびし無力化を図るドヒドイデの崩し
→身代わり採用を推奨する。どくびしと合わせる事でサニーゴ(ガラル)のおにびとちかすいを回避しつつ水流連打で突破可能となる。
ダイウォール・身代わりとやどりぎ・どくびしの相性が良く、球込みで耐久調整に止められにくくなる。
・苦手なハッサムナットレイを始めとした炎の牽制
・一度流せれば毒込みでハピナスやカビゴントリトドンを突破可能
・ロズレイドは水・電気半減、リザードンは炎半減と相性補充が良い。
・サイクルを回すにはやや足りない耐久、ダイジェットの一貫
・高耐久+岩によるダイジェット・炎受け
・呼ぶ物理受けを起点にロズレイドが場を展開する。
・やどりぎで鈍足+回復ソースなしという弱点を補いつつサイクルを回す。
・ダイバーンによるハッサムナットレイ等の対策
・ロックブラストによるみがわり、オンバーンすりぬけシャンデラ対策
・じしんによるどくタイプの対策
・鈍足弱点多数という特徴が被ってしまう。
カスタマイズ例
持ち物被りや特定のポケが重い場合がは以下のようなカスタマイズがあり得る。どくびしが不要と感じ、PT単位で見たい相手や採用する技がある場合はこれを例に各自でカスタマイズして欲しい。
なお、配分や特性、どくびし、持ち物以外の技構成については上の物と基本的に変更無しとする。
(コメント欄で随時受け付けます。)
- 2ウェポン型
構成:やどみがヘドロ+攻撃技(シャドーボールorギガドレイン)
解説:単毒という技範囲を補いアタッカー性能を上げた構成。どくびしと違い耐久相手への対応力や汎用性は下がるが特定の相手を意識するなら候補に入る。
ギルガルド(シールド)を対面起点にしたい(+出禁組のドラパルトの龍舞起点をダイホロウで防ぎたい)ならシャドーボール、型バレした後身代わり貫通のドサイドンを重く見たり、トリトドンヌオー、その他回復で場持ちを良くしたいならギガドレインとなる。
ただしギガドレインの場合は、現在は出禁だが、本シリーズ終了後、フシギバナとの差別化が困難となる。H252D52振り+おだやかで調整案3の1.1倍物理耐久と1と同等の特殊耐久を実現できる。
差別点としてはしぜんかいふくと、火力またはSの違いである。
H252D52+おだやかまで振ると残りの努力値は204である。C種族値の関係上、その余りを全部Cに振っても実数値146と本論のロズレイドと同じ数値にしかならない、するとSに差が生まれラプラスを抜けず、FCロトムに確実に先制される。
またSに振った場合(S100振り=実数値113)だと、火力に差が出て(C100振り=133)、パッチラゴンはらだいこ後マリルリ等の乱数が変動する。
更にしぜんかいふくでサイクル戦を前提とするならば、あくびループや熱湯による疲弊を恐れずに済む点、オーロンゲに出しやすい点も魅力と言えよう。
ダメ計
シャドーボール
H252ギルガルド(シールド):33.5~40.7%
無振りゲンガー:69.6~83.9%
ギガドレイン
D252ドサイドン:91.5~110.5%
H252きせきサニーゴ(ガラル):20.3~25.1%
Q&A
コメント欄で争点となった議論を纏めます。こちらは敬体で記します。必要なければスルーしてください。特に3については論自体の内容というより、自分自身の論の方針についてですので。
Q1.どうして同タイプのフシギバナラフレシアとの差別化がないのか、二匹やナットレイ等のやどみが使いの方が魅力的に思える。
A1.純粋に採用理由を満たしていないからです、例えタイプが同じでも採用理由を満たさないポケモンの差別化は論中では不要と考えています。確かに2匹はBは格上ですが、強味・採用理由に掲げた「どくびしによるサイクルサポート、耐久等への圧力、自らの嵌め性能の向上」を満たさない以上必要ないと判断しました。
どくびしの有用性は、一回撒けばやどみがの決まりにくい相手に対しても嵌めを狙いえる、苦手な再生技持ちへの圧力、遂行速度の引き上げという形で提示してます。またどくびし要員ながら、PT全体の火力補助+サイクル内のダメージソースを確立という役割を持たせられるのも重要です。
勿論、フシギバナは耐久値+積み技による起点作成能力とキョダイベンタツによる遂行速度の速さ、ラフレシアはちからをすいとるによる延命性能等魅力がありますが、どくびし込とは性質が異なります。更に特性しぜんかいふくで、引けばやどみがの天敵となるまひややけどを誤魔化せます。他、上から嵌めるのに必要なSを備えていると筆者自身は「やどみが型としてロズレイドを採用するのであればむしろ同草毒2匹より軍配が上がる。」とさえ考えています。
これは持論ですので不十分と思われればコメントお願いします。
ただし、カスタマイズ案の構成はその限りではありません。
Q2.S20振り(ラプラス抜き)に意義を感じない。一定の確率で耐えて身代わりを撃てるのは分かったが、H無振りの場合身代わりを貼れるまで体力が残る可能性は調整案1は75.0%、2は50.0%、3は3.31.7%ほどであり、弱いのではないか。
A2.コメを頂くまで、身代わりを貼れるHPまで算出しなかったのは私の落ち度です、誠に申し訳ございません。確かに調整案3を始めとしはあまり安定しませんね。
ただ、だからといって意味がないとは思いません、第1に抜かれた場合、身代わりを貼れるまで体力残った際に明確なアド損となり勿体ないと思います。S努力値も20と少なくアド損は馬鹿馬鹿しいかと。実際の所のラプラスはS振りでもHPに少し割いてやどりぎの回復量がH無振りより高かか(=耐える確率が上が)ったり、Cを落としたりするケースもある為実際は上述のより耐える確率は高いです。
第2に例えみがわりが貼れなくても、抜いたほうが得ということです。
同じ身代わりが貼れず退場する場合でも「やどりぎのみ、もしくはそれもなく退場」するのと「やどりぎ+どくびしを撒く+DMを2ターン稼ぐ」のとでは全く違います。更に、どくびしを1サイクルで撒いた後みがわりを貼る際にも役立ちます。
第3にこのS調整には他にも抜きたいポケモンがいるからです。例えば5.3%ほど存在する最速マリルリ(ダイジェットに注意)を抜けたり、襷準速ギルガルド(シールド)に強くなったりします。他、上から身代わりを貼りたいFCロトムにS調整で抜かれるリスクを少しでも抑えるという意味合いからも、有効に働く場面が多と感じました。
Q3.長い、育成論の「前提部分」が分かりくい。もう少し簡潔にするか、あまり重要性の高くない部分を枠外に出してはどうだろうか。
A3.育成論と直接関係はないですが、以前文字数に関して論争があった事、本論が長い理由とこの構成にした理由、そして今後の私の投稿方針を明確にする為、記します。
運営ポリシーでは「考察は根拠を示しながら論理的に(なおかつ、分かりやすく)行ってください。曖昧な推論だけで構成されたものは投稿できません。」とあります。
これを怠ると「育成"論"」ではなく「育成"メモ"」になりかねません。
多くの投稿者は配慮されて書かれているように私も常に意識しております。私はその運営ポリシー順守のため、「根拠の提示」と「因果関係」の明確化、「記述の正当性の証明」に重点を置いています。
今回の構成で言うとまずロズレイドとやどみがの前提知識を置き後述の内容理解の基礎を作る、次にそしてロズレイドでやる根拠(採用理由)を掘り下げる、そして採用理由を満たすための構成を模索します。
そして採用理由を本当に満たせるか起点対象に関する解説とダメ計で前項の内容の証明を目指します。最後に単体で完結するポケモンではない為、運用方法や相方の一例といった構成も外せません。
本筋を明確にしてはどうか、とありますが、私から言わせれば論のほとんどは本質部分と申します。(おまけ要素のカスタマイズ案とこの欄は別)
このように根拠や記述の証明というプロセスを踏むとどうしても文字数が増え、それを前提としたうえで見やすい工夫として装飾や改行を用いると、縦に伸びます。
またこちらもある程度それを配慮した工夫も行っています。太文字、斜線、ハイフン等を用いて論のエッセンスを強調し、大事な部分は数回触れています。流し読みでもある程度は頭に入るかと。更に8世代の論は目次から好きなページに飛べます、「努力値・技」等の個別の項目のみを求める方とは棲み分けが図れていると考えますし、そこはご容赦頂ければ幸いです。
また>>17の美中年様から頂いた提案でブロックの多用でホ補論や項目ごとのまとまりを明確にし視覚的に見やすくしさせていただきました。
重要部分以外・補足を外にやるというご提案は重要部分が多くを占めている為慎重にせざるを得ません、美少年様から提案いただいたブロック分けという形で実施しましたが、補論とエッセンスの区別が明確でない部分やどこも優先度の高い部分などは統合が見られます、悪しからず。
ただし、そこも項目ごとに置くことで区分を明確にするといった配慮である程度は補ったつもりです。
それでも見辛いところ、またそもそも論が分かりづらいなら申し訳ありませんが、目次もある現在、真っ先に全体の長さを確認してから読む人や興味がないのに飛ばさず読む人、勝手に行間付けて解釈する人まで想定して妥協するつもりはないです。
おわりに
最後までご覧いただきありがとうございました。