はじめに
どうもうしにくです。今回はかつてハッサムをサイクルで使用する際のテンプレであった調整の型を投稿させていただきます。
諸注意
- 非公式の用語や略語を使用することがあります。
- 一部常体も使用します。
- ダメージ計算は指標のため、相手にすべきではないポケモンも載せています。
- 投稿時の環境で使用できないポケモンも考察に登場することがあります。
型の概要
6世代ごろまでの通常ハッサムにおけるテンプレであったとんぼがえりでサイクルを回す型の調整です。
しかし、数値不足がたたって7世代以降ハッサム的には逆風が吹いているので全盛期ほどサイクルを回すことは正直なところ厳しいと言わざるを得ません。(主な原因は前作はZ技、今作はダイマと考えています)
とはいえめざパ消失により不意の役割破壊をされる危険性は減ったため、きっちりと相手を選んで立ち回れば、高火力とんぼと合わさって優秀なサイクル潤滑剤として採用できます。
役割(採用理由)をまとめると
- 優秀な耐性と一致とんぼがえりを用いたサイクルの潤滑剤(有利対面の演出)
- (比較的高威力な)先制技による終盤のお掃除
がハッサムを採用する基本の理由となります。
主な仮想敵は
大多数のフェアリー(一部例外あり)、大多数の虫(同じく例外あり)、草タイプ、ゲンガーラプラスあたりになります。
特性
テクニシャン一択です。
テクニシャン+バレパンがハッサムの強さの肝の1つなのでテクニシャン以外を採用する利点はほぼないと言えます。
性格・努力値
いじっぱり、H236 A252 B4 D12 S4
技威力の都合上火力がギリギリなのでA特化
Hは16n-1
B、D、Sは余り。
かつてのテンプレと言われたHAベースでHを調整し余りをバランス良く振り分けた配分。現在の環境でも後出しが安定する相手は特殊方面が多めなので有用な調整です。ちなみにDはかつてのメガネラティオスのりゅうせいぐん1.5耐え
なぜ最遅にしないのか
これは筆者の主観とうろ覚えの記憶が元なので絶対的に正しい考察というわけではないですが、
結論から言えば最遅にするメリットが最遅であるデメリットを下回るからです。
かつてS下降調整していないカバルドンのあくび対策で最遅であることにいくらか有用性はあったのですが、それは5世代まで特性の天候が永続だった影響が大きいと言えます。
当時だとあくびが切れるまで交代したら砂でこちらが疲弊、寝たらドリュウズがつるぎのまいでどちらのケースでもすなかきドリュウズに全抜きされる恐れがあったからですね。
現在は天候ターンが決まってるので交代し続けてもステロ撒かれてなければ砂ダメが(ハッサムじゃないポケモンに)4ターン入るかどうか程度ですし、カバルドン以外のあくびを仕掛けてきそうなポケモンはハッサムの前で悠長にあくびループ仕掛けられる耐久とは言い難いものが多いです。
むしろ追加された役割対象であるフェアリーを中心にカバルドン以上、ハッサム以下の素早さのポケモンが多く、めざパ廃止されてもマジフレなど炎技があるのが大半であるためそれらから先制とんぼがえりで逃げる、先制技の打ち合いで先手を取るなどある程度Sがある方のメリットが大きいです。
ハッサムはカバルドンに有利なわけではありません(起点づくりが主な仕事かつ地割れの存在からむしろ不利ともいえる)ので、有利な相手との対面時のメリットを捨ててまでハッサムでカバルドンのあくび対策する必要はないと考えられます。
持ち物
前述の主な仮想敵は持ち物が無くてもダメージ的には受けることが可能な調整となっています。そのためパーティーでどの相手をハッサムで対策するメインの仮想敵にするのかによって受けを安定させるため採用する持ち物が変わってきます。
オッカのみ
役割破壊の不一致炎技対策。主にメインの仮想敵であるフェアリーへの安定性を高めるために採用する。オッカによってマジカルフレイムなら特化メガネニンフィアの最高乱数でようやく一撃となるくらいには耐える。
確定欄はこれ。
ラムのみ
状態異常対策の鉄板。仮想敵はゲンガーモロバレルあたりになる。
オボンのみ
回復によって確定数をずらせる。物理特殊双方への疑似的な補強とも言える。発動機会という安定性には優れるが耐久を直接上げるわけではないので高火力や役割破壊には弱い。
マリルリあたりを見たい場合に。
とつげきチョッキ
物理に比べて低い特殊耐久の補強。苦手な相手と打ち合うためではなく有利な相手への安定性を高めるために採用する。
もちろんこれで安定して受けることのできるようになる対象が増えるのも間違いではない。(主にポリゴンZラプラスなどの炎技がない特殊ATあたり)
繰り返しますが、いずれも基本的には有利な(もしくは有効打がない)相手への安定性を高めるために採用するという目的は変わりません。
採用するパーティーで重い相手や競争率の兼ね合いで持ち物によって役割対象を変えることができるのがテンプレ調整の利点ですね。
技構成
- 確定技
バレットパンチ
おなじみハッサムのアイデンティティ。ストッパーとしてのお仕事や死に際の一撃など用途が多岐にわたるメインウェポン。抜く理由はないため確定。
とんぼがえり
攻撃しつつサイクルを回せる。この技のサイクル戦における真価は「後攻で出すと後続にダメージが入らない」ということではなく、ダメージを与えつつ相手が交代するかどうかを見て交代先を選べること。
サイクルを重視した型なので確定。
- 選択肢
ダブルウイング
主に草ポケモンへの遂行技。タイプ一致ではないが最高打点であり、とんぼがえりは役割対象への遂行技ではないので優先度は高め。
つるぎのまい
足りない火力を高める。採用する場合はサイクルを回しつつ隙を見つけて積んでバレパンで全抜きが理想的な動き。当然チョッキでは候補外。
ばかぢから
ダイマしてないポリゴンZくらいなら1撃で倒せる。サイクルでの撃ち逃げ推奨の技のため使いどころが重要。
どろぼう
一貫性の高い悪技。持ち物がきのみ系で消費後には追加効果も狙えるが、いのちのたまには注意。(奪った直後に反動が来る、当然与ダメは増えない)
かわらわり
どうしても壁が許せない人向け。格闘技としての場合優先度は高くはないがばかぢからと違って連打できるという利点もあるにはある。ラプラス相手の場合保険に注意。
運用と立ち回り
サイクル戦の基本通り有利な相手に後出ししてとんぼがえりによって有利対面を維持しつつサイクルを回していきます。もちろん刺さりが良ければ先発でも行けます。
冒頭での記述通りダイマ等の影響で何回もサイクルを回すことが難しいので、とんぼがえりで早急に有利対面を作り出すことが重要です。
特に2巡目あたりで相手がこちらのとんぼがえりを読んで交代先に刺す技を使用してくる可能性も考慮して技を選択する必要があります。
サイクルを回すことだけ考えるのではなく有利対面ができ次第ダイマエースで全抜きを狙うといった立ち回りも考慮しておくのがオススメです。
相性のいい味方
- キングドラキングドラ
相性補完の面でハッサム自体ドラゴンとの相性が良いのですが、とりわけクイックターンが一致で使えるキングドラとの相性が良いです。
キングドラ自身がサポート無しでダイマエースになれる面も強み。お互い耐久は高いわけではないので注意。
- セキタンザンセキタンザン
読まれやすいがハッサムの誘う炎技をトリガーとして全抜きが狙える。
セキタンザンに限らずもらいび持ちの他のポケモンと組ませて負担重視の戦法もあり。ヒードランはよ
ダメージ計算
与ダメ
バレットパンチ
H4トゲキッス
72.0~87.0%
H252マリルリ
32.4~39.1%
H252ニンフィア
80.2~95.0%
無振りゲンガー
63.0~75.6%
とんぼがえり
H252ニンフィア
22.8~27.2%
無振りリザードン
13.1~15.7%
ダブルウイング
一発当たりです。
B特化ドヒドイデ
13.4~15.9%
H252ゴリランダー
40.6~48.3%
H4ウルガモス
67.1~79.5%
H252マリルリ
21.7~26.1%
ばかぢから
H4ポリゴンZ
125.5~147.8%
H252ナットレイ
66.3~78.5%
どろぼう
H252ギルガルド(シールド)
63.2~75.0%
かわらわり
B特化オーロンゲ
22.3~26.2%
H252ラプラス
48.1~57.4%
被ダメ
自分相手両方とも持ち物は非考慮の値
A特化マリルリ
アクアジェット
24.0~29.1%
じゃれつく
26.9~32.0%
C特化ニンフィア
スキンハイパーボイス
30.3~36.0%
マジカルフレイム
114.3~134.9%
C252ゲンガー
シャドーボール
46.3~54.9%
C特化ポリゴンZ
はかいこうせん
64.0~76.6%
10まんボルト
38.9~46.3%
C特化ウルガモスのひのこ
105.1~125.7%
見ての通り炎タイプの相手は無理です。
終わりに
ここまで読んでいただきありがとうございます。
昔より純粋なサイクル戦は厳しくなっていますが、めざパという最大の不慮の事故要因が消えたため相手を選べば活躍できる状況は結構あります。
本文の考察でここがわかりにくい、こう改善したほうが良いのではないかということがあればコメントしてください。可能な限り早めに対処します。その際は理由を述べてくださると対応しやすいのでお願いします。