はじめに
どうもうしにくです。禁止級ルールも終わりに近いですがHBベースの日食ネクロズマの考察となります。
諸注意
- 非公式の用語や略語を使用することがあります。
- 常体も使用します。
- ダメージ計算は指標のため、相手にすべきではないポケモンも載せています。
コンセプト(役割)と差別化
ザシアンとムゲンダイナの対策枠
考察時における禁止級使用率トップのザシアンと高めの採用率があり型が豊富なムゲンダイナにダイマに頼ることなく対抗するのが主な役割となる。ここで言う対策とは後出しから処理を狙うことであり、後出しして処理できるということは対面でも処理は可能であると言える。仮想敵として挙げたこの2匹はダイマができない、つまり他にダイマエースが相手に存在するとも言えるため、できる限りダイマを切らずに対策をしたい場合に採用することとなる。
この2匹の専用技含む一致技双方を半減以下に抑えることができる禁止級はソルガレオと日食ネクロズマのみである。後述の特性のため気づいていない人もいるかもしれないが、実は日食ネクロズマの耐久の数値そのものはソルガレオ以下であるので差別化は必要となる。
まず無振り時の耐久指数は
ネクロズマ(日食)物理25284 特殊22188
ソルガレオ物理26924 特殊23018
となっている。種族値で言えばHが40下がってBDが20ずつ上がっただけなので当たり前ではある。ここで前述の役割をソルガレオでなく数値の劣る日食ネクロで行う理由として火力の高さと先程も軽く述べた特性が利点となる。まず火力は種族値でソルガレオのSがAに20回っている。ザシアンには不一致技の地震で攻撃することになり、ムゲンダイナは耐久型の存在からこの火力の差は耐久差以上に大きく響いてくる。
そして特性によって弱点の被ダメを本来の75%に抑えられるのが最大の利点である。特に仮想敵であるザシアン、ムゲンダイナ双方ともSが非常に高く後出しをしても相手の攻撃を1度は受けるため弱点ダメを抑えることによって役割破壊されるリスクを減らすことができる。
もちろんソルガレオにはSや等倍以下への耐久、技範囲といった日食ネクロにはない利点が存在するのも事実ではある。しかし、今回の仮想敵はソルガレオでもSが負けているため、対策としては日食ネクロの方が適任であると言える。
性格・努力値
いじっぱり、H244 A156 B108
Hは奇数調整で振り切り、Bは意地ザシアン+3のインファイト確定耐え、Aは余り。
意地ザシアン+1のインファ2発をダイマ無しで受けるにはB特化する必要があり、仮に受け出し時にインファをされたとしてもこの調整でもダイマで全ての攻撃を確定耐えすることができるため物理方面は必要最低限で留めている。
当初はAを少しDに回したものを考えていたが、この調整でも臆病ムゲンダイナのメテオ→火炎放射は耐えられるため逃げられた場合の後続への負荷と耐久型ムゲンダイナの処理を早めるのためにこの調整に落ち着いた。
調整の副産物として「どうせ龍舞かパージするんだろ」と高を括ってカキュウするウサギを安定して返り討ちにすることができたりすることも。
持ち物
候補となるのは以下の3つ。回復アイテムも考えたが火力を削っており、メイン仮想敵の2体は火力が高いため半端な回復より火力を高めることを重視したほうが良いと思われる。
じゃくてんほけん
正直なところ筆者としては最も嫌いな道具であるが役割破壊を耐えて反撃するというコンセプトには適している。欠点としては大抵の日食ネクロが思考停止レベルで持っているので読まれやすいことと、ザシアンのかみくだく(炎の牙)の採用率がすさまじく低いため対ザシアンには余り役に立たないこと。
ザシアンよりムゲンダイナや他のポケモンを相手する場合に向く。地味にポルターガイスト対策になったりすることもあったり。確定欄はこちら。
たつじんのおび
能動的に火力を補強できる(可能性のある)道具。対ザシアンを重視しつつ汎用性を求める場合に向くが恩恵を受けられないこともしばしばある。
ゴツゴツメット
対ザシアン特化用。HBベースなため接触技しか持たない相手への火力補助としては優秀。しかし、日食ネクロを倒しに来る技には非接触技も多い上ダイマ技には効果がない。
特性
プリズムアーマーのみ。弱点のダメージを75%に抑えこの効果は型破り効果で無効にならない。
雑に言うと型破りが効かないハードロックである。採用理由の根幹である強力な特性であるが、前述の通り耐久の数値自体はソルガレオに劣るため過信は禁物。
技構成
- 確定技
メテオドライブ
メインウェポン。無効無しで威力も高く型破り効果つきと性能に文句なし。主にフェアリーや等倍相手に。
じしん
ザシアンを筆頭とした鋼対策。これがないと基本的に鋼に手も足も出ない。ザシアン対策する枠なので確定。
フォトンゲイザー
主に対ムゲンダイナ用。自身の能力ランクの変化も含めて物理特殊の高い方の技となり(同値だと特殊が優先される)、ダイマすると特殊技固定となる。また型破り効果も持つ。
サイコファングと比較すると火力差で確定数に違いが出る、ダイマでヌオーなどに強くなるといった利点がある。ダイマをできるだけ切らずにムゲンダイナを倒すためフォトンゲイザーとしているがダイサイコが特殊技になるなどの仕様を嫌うのであればサイコファングでも構わない。
- 選択肢
あさのひざしorつきのひかり
回復技。積極的に耐久をするためではなく主にダイウォールや保険発動後のダメージのケアによる有利な相手への詰めに使う。後述するがあるとダイマをせざるを得なくなった時のリカバリーになることもあるため便利。確定欄はこれ。
ねっぷう
主にナットなど炎4倍意識。ソルガレオと違いフレドラは使えないため炎技が欲しければこれしかない。カグヤ辺りにも最高打点となるが下降無振りなので期待はできない。
ストーンエッジorがんせきふうじ
主にサンダーやボルトロスへの有効打。がんせきふうじは追加効果狙い。しかしどちらも有利な相手ではないため交代読みで当たればという程度。
トリックルーム
禁止級でトップクラス(トップではない)に遅いため保険と合わせれば無双が狙える。
- 有用性はあるが候補外の技
りゅうのまい、ボディパージ
Sに振ってないのでS上昇の積み技とはそこまで相性が良くない。使えないこともないが別の調整のほうが良いと思われる。
運用と立ち回り
基本通りに耐性を活かして半減読みで仮想敵に繰り出して相手に攻撃するのがメインの運用。
以下に確定欄の場合における立ち回りの例をいくらか示す。
CASE1 VSザシアン
半減である一致技読みで繰り出す。仮に後出し時に剣の舞をされても前述の通り最高火力のインファを確定で耐えることができる。インファでのB低下や保険発動でザシアンが耐久振りでもBぶっぱでない限り返しの地震でほぼ倒せるが逃げられることもあるため注意する必要はある。
CASE2 VSムゲンダイナ
こちらも毒技や竜技読みで繰り出す。ザシアンと違い炎など弱点技の採用率が高いため保険の発動が狙いやすい。相手がB特化としても保険後ならサイコファングでも確1、保険が発動しなくてもフォトンゲイザーで確2なので非常に有利と言えるが、プレッシャーのためみがわりで粘られると厳しいので油断は禁物。
このように偶発対面や死に出しに頼ることなく仮想敵に受け出し処理を狙っていく。仮想敵を倒すことが目的であるため保険採用だからと言って不利対面で居座って保険を発動しゴリ押しするような型ではない。
ダイマに頼らず処理するのがベストではあるが、受け出しを読まれ受け出し時にインファやかえんほうしゃを受けたなどダイマを切らざるを得ない時も出てくる。そういった場合はダイスチルやダイアースにより生存性を高めつつ仮想敵を倒すとダイマ切れた後まで生存できたら回復技でリカバリーしそのまま相手を倒しに行くなども可能となる。
何度も言うが仮想敵の禁止級を倒すのが一番の目的であるため、ダイマの温存にこだわって仮想敵を倒せずに日食ネクロが倒されるのは本末転倒であるので状況に応じて柔軟に対応するのがポイント。
なお筆者がサイクル寄りの思考のためサイクル運用の記述をしたが、耐久を活かして死に出しなどの運用も可能である。
以下に有利不利の例をリストアップする。
- 後出しから倒せる可能性が高め、つまり有利
ザシアン(王)ムゲンダイナゼルネアスバドレックス(はくば)ウツロイド
- こちらの体力が残っている時に対面した場合に勝てる可能性がある(後出しは厳しめだが不利ではない)
ゼクロムエースバーンミミッキュバンギラスドサイドンドリュウズフェローチェ
- 無理
カイオーガバドレックス(こくば)イベルタルジガルデ(50%)ホウオウウーラオス(いちげき)(悪)ランドロス(霊獣)
- 特殊
メタモン(こちらが未ダイマかつ保険発動してない状態で後出しされた場合は有利、ダイマや保険発動後は不利)
相性のいい味方
少しだけ挙げておくがあくまでも一例である。基本的には前述リストの無理枠を処理できるものと組むのが良い。
- レジエレキ、スカーフ持ちのコケコ・サンダー・霊獣ボルトロス
禁止級使用率がザシアンに次いで高いカイオーガに強いポケモン。先制ボルチェンでこの日食ネクロの仮想敵にダメージを与えつつ日食ネクロを降臨させることもできる。
電気火力や持ち物の自由度のエレキ、ドラゴン無効と日食ネクロに負荷のかかりにくい技の誘発やとんぼの併用による無効リスク軽減のスカーフコケコ、地面の一貫切りと暴風で雨に強いスカーフサンダー、地面と電気の一貫切りとサブウェポンの火力やとんぼ併用のリスク軽減でスカーフレボルトとそれぞれに異なった利点がある。
コケコの場合フィールドを逆利用されゼルネやウツロの相手が少し厳しくなることに注意が必要。
ダメージ計算
与ダメ
こちらの持ち物は非考慮で計算
メテオドライブ
H252ザシアン(王)
45.7~54.2%
H252バドレックス(はくば)
69.5~82.1%
H252ゼルネアス
90.9~108.1%
じしん
H252ザシアン(王)
61.3~72.3%(保険発動orザシアンのB低下で倒せる)
H252ディアルガ
56~66.6%
フォトンゲイザー
B特化ムゲンダイナ
61.5~73.6%
ねっぷう
H252ナットレイ
97.2~114.9%
ストーンエッジ
H252ホウオウ
138.9~165.2%
被ダメ
持ち物は非考慮
A特化ザシアン(王)
A+1時
きょじゅうざん
31.5~37.4%
インファイト
50.7~60%
A+3時
インファイト
84.2~99.5%
C252ムゲンダイナ
ダイマックスほう
21.1~25.1%
C+1時
メテオビーム
25.1~30%
かえんほうしゃ
57.6~67.9%
A特化バドレックス(はくば)
10まんばりき
38.9~46.3%
C+2C特化ゼルネアス
10まんボルト
52.2~61.5%
C特化ホワイトキュレム
れいとうビーム
30.5~36.4%
終わりに
ここまで読んでいただきありがとうございます。
本文の考察でここがわかりにくい、こう改善したほうが良いのではないかということがあればコメントしてください。可能な限り早めに対処します。その際は理由を述べてくださると対応しやすいのでお願いします。