こんにちは、15回目の投稿になる近日後悔と申します。
今回はレパガッサに代表される、猫の手を軸に据えた構築(通称猫の手パ)に採用するメガゲンガーを考察していきます。
疑問、指摘等があればコメントでお願いいたします。
また、不要との声が多ければ削除致します。
前置き
- お互いに理想個体を想定しています。
- HABCDS等の略称や技名の漢字化があります。
- 本論は、読者が猫の手パについての知識を十分に持っているという前提で進めていきます。猫の手パについてよく知らない方は、他サイトで調べるか本論の最後に付録として載せてある「猫の手パとは」の項を先に読んで下さい。
- 猫の手パはいわゆる害悪と呼ばれることが多い戦術になりますが、本論ではそのような害悪戦術を用いることの是非について議論するつもりはありません。害悪の是非に関する議論をするコメントがあれば問答無用で削除させて頂きます。(因みに私は害悪は対策しない方が悪いと考えている容認派であり、そもそも仮に害悪が罪だとしてもそれを平気で行うプレイヤーがレートに一定数存在する以上、そういった敵と相見えた時にデータベースとして用いることができる点で本論には意義があると考えています。)
メガゲンガーとは
初代からいたゲンガーが今世代にメガシンカした姿。高くて無駄もないステータスと凶悪な特性、豊富な補助技を持ち、型がバレにくいという強みがあり、レートでも常にトップクラスの使用率を誇るポケモンです。今回はその特性を活かして猫の手パに採用する型の紹介になります。
採用理由
- 猫の手パの補佐
猫の手パにおいては猫の手選出をする場合は、猫の手で戦うポケモンと猫の手で出したい技を持つポケモンの他にもう1体選出する必要があり、そのポケモンは猫の手で出ない技のみの技構成である程度の戦闘力を持つことが求められます。道連れと気合いパンチを使えるメガゲンガーはその条件を満たしており、さらに影踏みによる他2体の補佐という観点から見ても優秀であるためそれを採用理由とします。
運用方法
相手パーティに猫の手での突破が厳しい相手が1体いる時は先発で出していき、そのポケモンと先発で鉢合わせれば必要に応じて守るを挟みつつメガシンカしてから、道連れと気合いパンチを交互に撃ちます。そのポケモンと先発で鉢合わせなければ守るを選択しつつメガシンカしてから胞子役に交代し、クッションにしながら猫の手役に交代します。しばらくは猫の手で戦いつつ、猫の手が厳しい相手が出たらこのメガゲンガーを後出しして影踏みで捕まえ、道連れと気合いパンチを交互に撃ちます。
道連れを撃ってから気合いパンチを選択し、集中力をためている時に敵の攻撃を被弾してこちらが倒れた場合、道連れが発動して共倒れとなるため、不意討ち以外の先制技やSを逆転する手段がない相手に対しては確実に相討ち以上の結果を得ることができます。もちろんメガゲンガーなら特性影踏みもあり、相手の逃亡も許しません。身代わりを多用することが多い猫の手役にとって難敵となるメガヘラクロスやメガガルーラに強い点は優秀と言えるでしょう。
性格・努力値
陽気 H124B132S252
H…Lv50での最大HPが8n-1である151になる調整。ステルスロック等のダメージ率が最小になります。
B…A特化鉢巻ファイアローのブレイブバード確定耐えになります。
S…最速
最速を確保し、残りでアローをちょっとメタった配分になります。高火力先制技を持つアローに対しては、メガゲンガーの道連れが突破ルートになることも多いのでこのような調整としました。
持ち物
メガゲンガーの育成論なのでゲンガナイトで確定です。
特性
- 浮遊→影踏み
これしかありません。通常のメガゲンガーの場合は地面技を警戒して敢えてメガシンカしない等のプレイングもあり得ますがこのメガゲンガーはその役割上、積極的にメガシンカしていくことになります。
技
確定技
- 道連れ
今回のコンセプトなので確定です。猫の手で突破するのが厳しい相手を無理矢理倒す技。
- 気合いパンチ
同じく今回のコンセプト。道連れと交互に撃つことで共倒れか気合いパンチ直撃の二択を迫ることができます。不意討ち以外の先制技やS逆転のある積み技や特性、補助効果には弱いギミックなのでそこは十分注意して下さい。教え技。
- 守る
安全にメガシンカし、後々に狙った相手を後出しから捕えるという動きを可能にするためにも確定です。
選択技
上記3つは確定として残り1枠は以下の3つから選択となります。正直どれも欲しいと思った状況がほぼないので気楽に選んで頂いても大丈夫だと思います。
- 寝言
催眠技に後出ししやすくなります。因みに寝言ではきあいパンチは出ず、守ると道連れのどちらかが必ず出るため、悪くない確率で安定行動ができます。
- 泥棒
一応使える攻撃手段。威力はお察しな上にメガストーンを持っているため道具奪取すらできないという体たらく。
- カウンター(情報提供:半熟卵様)
気合パンチと一緒に使って択を強いたり、相手の先制技を倍返しできる可能性はあるものの道連れを差し置いてまで撃つ程のリターンがあるかは怪しい。第3世代教え技。
他の技は猫の手パの性質上候補にはなり得ないと思います。
ダメージ計算
- 被ダメ
A特化メガヘラクロスのロックブラスト 72.8%〜86.1% 確二
A特化ファイアローの鉢巻ブレバ 84.1%〜99.3% 確二
A特化マンムーの珠氷柱針 21.1%〜25.8%×2〜5 低乱一
- 与ダメ
H4メガガルーラへの気合いパンチ 44.1%〜53% 低乱二(23.8%)
B4マンムーへの気合いパンチ 51.8%〜61.6% 確二
H156 B4段階downパルシェンへの気合いパンチ 100.6%〜120% 確一
被ダメは猫の手役が苦手とする相手にメガシンカ状態で後出しすることを想定したダメ計しかしていませんが十分な耐久があることがお分かり頂けると思います。
与ダメに関しては、いくら技の威力があってもやはりタイプ不一致無振り物理なので威力はお察しですが道連れと交互に撃って数を稼げば問題ないかと。因みにパルシェンを安定して倒すにはBを4段階程度下げる必要があるので、道連れを連打して殻を破るを4回撃たせてからきあいパンチで吹っ飛ばしましょう。
終わりに
以上で育成論は終わりです。評価の際にはコメントを頂けると今後の役に立つのでどうぞよろしくお願いします。
付録 猫の手パとは
「終わりに」なんて項をやった後に書くのもおかしな気がしますが猫の手パについての簡単な説明をしておこうと思います。猫の手パとは猫の手の仕様を利用したギミックを戦術の軸に据えたパーティになります。
- 猫の手とは
自分の手持ちポケモンの技をランダムで一つ出す変化技。細かい仕様を列挙していくと
・自分の技は出ない。
・ランダムマッチで選出しなかったポケモンの技は出ないが、選出したポケモンの技はそのポケモンが瀕死でも出る。
・以下の技は出ない。
猫の手、カウンター、ミラーコート、物真似、スケッチ、指を振る、オウム返し、まねっこ、寝言、変身、気合いパンチ、自然の力、お喋り、ドラゴンテール、巴投げ、泥棒、トリック、すり替え、欲しがる、横取り、先取り、この指止まれ、怒りの粉、手助け、道連れ、フェイント、守る、見切り、堪える、畳返し、穴を掘る、空を飛ぶ、飛び跳ねる、フリーフォール、ダイビング、ゴーストダイブ、吠える、吹き飛ばし、ゲップ、悪足掻き
・変化技であるため、特性が悪戯心のポケモンが撃つと実際出る技に関わらず優先度が+1される。
といったところでしょうか。重要なのは「猫の手で出せる技の候補が一つしかなければ必ずその技が出せる」という一点になります。これを利用して本来なら出せない技を出すことでアドを取っていくパーティが猫の手パとなります。
- 猫の手パで出す技
昔は猫の手パにもいくつかのタイプがあったのですが、第6世代での仕様の変更や環境の変化に伴い、ネタではないガチ環境で使えるものは、キノコの胞子を使うものだけになっていると言って良いでしょう。この戦術は採用されるポケモンの名前から取ってレパガッサやレパドー等と呼ばれたり、そのまま猫の手胞子と呼ばれたりします。
- 猫の手胞子の構成
・猫の手役…レパルダス、ニャオニクス、マニューラ、ゴウカザル、ペルシアン等
猫の手を使うことで高いSから必中催眠でアドを取っていく猫の手パのエース。特性悪戯心により優先度+1でキノコの胞子を撃てて、かつイカサマを使えるレパルダスが最もメジャーですが、同じく特性悪戯心を持つニャオニクス♂や、Sが高くてアタッカーとして優秀なマニューラ及びゴウカザル、特性緊張感によりラムやカゴを無効化できるペルシアンもナシではないと思います。
・胞子役…キノガッサ、ドーブル
猫の手でキノコの胞子を出すためのポケモン。他の3つの技は上記の猫の手で出ない技から選ぶことになります。カウンターときあいパンチである程度戦えて能力値も高いキノガッサの方がややメジャーですが純粋に選べる技の種類が多いドーブルも十分戦えると思います。また、ドーブルの場合はキノコの胞子ではなくダークホールを採用するという選択肢がある点でも優秀といえるでしょう。ダークホールは命中がやや不安ながら防塵ゴーグル持ちや草タイプも眠らせることができる点は優秀です。
・補佐役…メタモン、ソーナンス、ドーブル、ガルーラ、ゲンガー(本論で紹介したものです)
猫の手で出ない技だけで固めても十分な戦力が期待できるポケモン。最もメジャーなのは単体でも十二分に汎用性を維持できてかつ猫の手役に搭載されやすい威張ると相性の良いメタモンですが、偽装しやすいという点ではドーブル、ガルーラ、ゲンガー辺りも十分有用でしょう。
基本的にこの3体を猫の手選出とし、猫の手が効き辛い相手と遭遇した場合は残り3体を軸とした裏選出で戦うといった形になります。