とあるポケモンの育成論がまだなかったので、普段は見る専門ですが書いてみようと思ったのですが、まだ色々と育成論が固まっていないので以前に自分で考察したことのあるキリキザンの育成論を書いていこうかと思います。
なおタイトルにもありますが、今回の育成論は完全にダブルバトル向けの育成です。シングルバトルには全く向かないのでご注意ください。
- 今回の育成のポイントとして
- ラティオス等の霊超速攻アタッカーをふいうちで縛る。
- 最低限出落ちすることがなく、ある程度場に居座れる耐久(ふいうちでの仮想敵をより制限しやすくなる)
この2つを重点的に考察していきます。
なお個体値はすべて理想個体と考え考察しています。
またダメージ計算にはトレーナー天国さんのダメージ計算ツールを使用しています。
- キリキザンの能力について
物理攻撃
一見高い攻撃種族値ですが、実際には攻撃技の威力が全体的に低いこと、攻撃範囲が狭いことを考えるとそこまで攻撃能力は高く有りません。
ふいうちでB4振りラティオスを倒したい場合は性格補正と100の努力値が必要となります。
なので最低でもこのラインは必要でしょう。
物理耐久
防御はかなり高いのですが、HP種族値が低い事、格闘を4倍で受けるのが問題です。地面弱点については、地震がダブルでは威力が75まで下がるので一致で弱点を付かれてもある程度は耐えることが可能です。
特殊耐久
HP、特防ともに平均以下、さらに頻繁に飛んでくる炎が弱点とかなり低スペックと言えるでしょう、鋼タイプらしく(?)水や電気にも弱め。ただしオッカのみを持たせることにより一致熱風などを耐えることが可能です。
1度だけなら流星群の受けに出せるのもポイント。
素早さ
70族というかなり中途半端な数値、似たような能力を持つライバル、メタグロスと同速です。強力な先制であるふいうちを持つので一見不要にも思えますが、最低限素早さに努力値を振ったメタグロスを抜く調整を施したポケモンを抜けるように調整するとかなり動きやすくなります。
(例・メタグロス抜き調整のバンギラスより早く動ける、メタグロスのバレットパンチより早くふいうちを出せる等)
個人的には実数値で97は最低必要だと思います。
特性
特性1は能力値を相手に下げられた場合、自身の攻撃力が2段階上昇するまけんきです、
ライバルであるメタグロスのクリアボディにも劣らないどころか、下手したらこちらの方が優秀です。威嚇を受けることで攻撃力が1段階、こごえる風等を受けることで攻撃力が2段階勝手に上昇すると考えると捨てがたい特性。
特性2はひるまなくなる精神力です。
まけんきに比べると地味ですが、シングルと違いダブルは猫騙しがしょっちゅう飛んで来るので意外と強力かつ重要な特性です。
ただし猫騙し使いは格闘タイプが多いので、格闘弱点なキリキザンとは若干噛み合いません。ずっと俺のターンことトゲキッスも大文字、波導弾を持っているので案外役に立たなかったり。
精神力も優秀ですが、基本的にまけんきで問題ないと思います。
ただしキリキザンは挑発を覚えるので、猫騙し+トリックルームの対策として用いることができます。トリックルームPTに弱い場合候補になるといった所でしょうか。
これらを踏まえて、努力値振り+技構成+持ち物を考えていきます。
- 努力値調整
努力値:H252 A124 B68 D12 S52
実数値:H172 A177 B129 D92 S97
H→全振り、特に調整をする必要はないかと
A→ラティオスをふいうちで確定1発
B→意地っ張りA全振りドリュウズのドリルライナー耐え
D→(オッカのみ前提)無補正C252ゴウカザルのオーバーヒート耐え、蝶の舞を1回使用した控えめC252ウルガモスの熱風(威力75)耐え
(オッカのみなし)
控えめC全振り達人の帯サンダーの熱風耐え、無補正C252ゴウカザルの熱風耐え(0振り→12振りでちょうど耐える)
S→調整振りメタグロス(素早さ94か95)を抜く調整振りバンギラス(素早さ96)を抜く素早さ97
耐久と素早さに最低限必要なだけ努力値を振り、残りを攻撃に回した形になります。
物理耐久は大抵の一致地震(威力75)を耐える。
特殊耐久はゴウカザル以上の特攻からの一致オーバーヒート以外は耐える。
という目安で考えると立ち回りが楽になります。
最低限ラティオスをふいうちで倒せるだけの攻撃があれば問題ないので攻撃を耐久や素早さに回すのもありです。
格闘技は受けたら倒されると考えてしまいましょう、仕方がないです、はい(´・ω・`)
ただしけたぐりのダメージは80と意外にもスリムボディーなためにヨプのみと合わせればなんとか耐えれなくもない。
- 詳しい被ダメージ計算
物理耐久
意地っ張りA252ドリュウズのドリルライナー 83.7%〜98.8%
↑のドリュウズがいのちのたまを持っていた場合 108.7%〜128.4%
陽気A252ガブリアスの地震 69.7%〜83.7%
意地っ張りA252ドサイドンの地震 80.2%〜95.3%
陽気A252ゴウカザルのマッハパンチ 65.1%〜79%
意地っ張りA252バンギラスのけたぐり 111.6%〜132.5%
意地っ張りA252ドクロッグのけたぐり 141.8%〜169.7%
陽気A252テラキオンのインファイト 223.2%〜265.1%
特殊耐久
無邪気C252ゴウカザルのオーバーヒート(オッカ有り) 78.4%〜92.4%
控えめC252シャンデラのオーバーヒート(オッカ有り) 108.1%〜127.3%
控えめC252シャンデラの熱風(オッカ有り) 58.1%〜68.6%
控えめC252特攻1段階アップのウルガモスの熱風(オッカ有り) 82.5%〜97.6%
無邪気C252ゴウカザルの熱風 83.7%〜98.8%
無邪気C252特攻2段階ダウンのゴウカザルのオーバーヒート 77.9%〜94.1%
控えめC252達人の帯サンダーの熱風 83.7%〜98.8%
臆病C252ボーマンダの大文字 91.8%〜109.3%
臆病C252命の珠ラティオスの弱点めざパ 78.4%〜93.6%
臆病C252ジュエルラティオスの流星群 68%〜80.2%
控えめC252ウォッシュロトムのハイドロポンプ 73.8%〜87.2%
臆病C252命の珠ボルトロスの10万ボルト 77.9%〜93%
- 技構成
必須技
ふいうち
この技を使わないならばメタグロスかハッサムを使うほうがいいと断言できる重要な技です、外す理由はないでしょう。
ダブルで対策必須のラティオスやシャンデラの動きを制限できます、他にも見方が撃ち漏らしたポケモンを制限できたりなど、優秀な技です。
A177キリキザンのふいうちでのダメージ計算(目安として見てください)
B4ラティオスへのダメージ 101.9%〜121.2%
H4シャンデラへのダメージ 107.3%〜127.9%
H252B4メタグロスへのダメージ 28.8%〜34.2%
H252ユキノオーへのダメージ 42.6%〜50.7%
無振りボルトロスへのダメージ 58.4%〜68.8%
攻撃が1段階上がった状態での無振りボーマンダへのダメージ 70.5%〜83.5%
まもる
必須技です、特に説明する必要もないかと。
攻撃技や他の補助技を削ってでも投入すべき技。
アイアンヘッド
そこまで強力な技ではないですが、抜いてしまえるほど不要な技でもない。そんな技。
火力が不足気味になるのですが、安定技として必要になります。
天候変化のバンギラス、ユキノオーを確定で倒すには強化アイテムが必要。
A177キリキザンのアイアンヘッドでのダメージ計算
B4ラティオスへのダメージ 50.9%〜60.6%
メタグロスのコメットパンチ耐えバンギラス(H252B20)へのダメージ 57.9%〜69.5%
H252ユキノオーへのダメージ 85.2%〜101.5%
無振りサザンドラへのダメージ 43.7%〜52%
重要な技
ストーンエッジ
苦手な炎に対して有効打となる技、ただし一致の悪、鋼技との相性はいまいち。
使用率の高いゴウカザル、ヒードランの弱点を付けないのが難点。オッカのみ、きあいのタスキを使用する場合には有用。それ以外の場合は若干使いづらい。
それでもサブウェポンの中では高威力、優先度は高め。
A177キリキザンのストーンエッジでのダメージ計算
H4シャンデラへのダメージ 89.7%〜105.8%
H252トゲキッスへのダメージ 60.4%〜71.8%
攻撃が1段階上がった状態での無振りボーマンダへのダメージ 117.6%〜138.8%
攻撃が1段階上がった状態でのH252ギャラドスへのダメージ 100%〜117.8%
ちょうはつ
使い勝手のいい補助技であり、自身のふいうちとの相性もなかなかなので優先度は高い。
明らかにトリックルームを発動してくるポケモンはメンタルハーブ持ちも多く、ラティオスなどの高速アタッカーの身代わりを妨害できないのが難点。
おいうち
ラティオスを確実に狩るためだけの技、ふいうちと違い、身代わりを出されても破壊ができるのが利点。
基本的にラティオスが流星群を使用した後に死に出しで投入しおいうちを選択すれば、よほど相手の読みレベルが高くない限りは狩れる。
交代際のおいうちの威力=ふいうちの威力
つじぎり
遅いエスパー、ゴーストへのピンポイント技。ただし威力が不足するため急所に当てないと倒せない。安定して耐久エスパー、ゴーストタイプにダメージが与えられる鋼タイプとして見た場合重要。
H252ヨノワールへのダメージ 60.5%〜72.3%
B252ブルンゲルへのダメージ 66.2%〜78.8%
B252ランクルスへのダメージ 59.4%〜71.3%
H252クレセリアへのダメージ 44.9%〜52.8%
場合によっては候補となる技
かわらわり(リベンジ、ローキック)→鋼タイプへの数少ない打点、なのだが威力が低すぎて使える場面は少ない。
H252ヒードランへのダメージ 40.4%〜48.4%
H252ナットレイへのダメージ 37.5%〜44.1%
でんじは→強力な補助技だが、身代わりや地面タイプを誘うので使える場面は少ない。
みがわり→鈍足ポケモンの状態異常技回避や守る読みで、ただし技スペースを考えると微妙。
候補外の技(考察対象外)
シザークロス、サイコカッター、つばめがえし、つるぎのまい、ハサミギロチン、メタルバーストなど。
基本的に確定技のふいうち+まもる+アイアンヘッドにPTや持ち物と相談して残り1枠を決定するといった形になると思います。
- 持ち物
重要な持ち物
ラムのみ
鬼火やダークホールで機能停止してしまうポケモンなので真っ先に候補にあがります。PT内での競争率が高いのが問題で、高い火力でごり押ししてくる砂PTや雨PTには腐る。
ちょうはつとの相性がいい、ダークホールドーブルやモロバレルに対して有利になる。
オッカのみ
炎弱点の特防の低さを考えると半減実でもっとも重要なアイテム。炎タイプのうちウインディやヒードラン等はおにびを搭載していることが多いので注意が必要。
ストーンエッジとの相性がいい、ウルガモス等を返り討ちにできる。
きあいのタスキ
耐久調整を施さない場合のアイテム、高火力格闘相手にも居座れるのは半減実にはない利点、ラムと同じく他に持たせたいポケモンが多いのが難点。
メタルバーストとの相性がいいがダブルでは運ゲーになる。
あくのジュエル
ボルトロスやウルガモス等の低耐久アタッカーを無理やり倒すことが可能となるアイテム。状況次第でオーバーキルになることもしばしば。
おいうちとの相性がいい、ラティオス等が居座ってきても倒すことが可能。
その他の持ち物
シュカのみ→ダブルで威力半減となる地震は耐久調整で耐えられる。ドサイドンクラスの地震や強化アイテムを持ったドリュウズ、または特殊地面のだいちのちから対策。
ヨプのみ→一致のインファイトは耐えれない、基本的にバンギラス等の不一致けたぐり対策、なおけたぐりの威力は80。基本的にタスキの方が優秀。
はがねジュエル→ユキノオー、バンギラスをどうしても倒したい場合に、ただしどちらもタスキ持ちがある程度存在するのが難点(特にユキノオー)
特定の技との相性がいい持ち物が多いので、使いたい技に合わせて持ち物を持たせる。または持たせたい持ち物に合わせて技構成を決めるのがいいでしょう。
- vsラティオス
鋼タイプによるドラゴン技半減+高火力のふいうちを活かしてダブルバトル最メジャーポケモンであるラティオスの動きを制限するのがキリキザンの第一の役割です。
ただし、当然相手もそれを読んでラティオスの隣に格闘ポケモンや炎ポケモンを置いてきたり(有名なラティオス+ゴウカザルの組み合わせ等)また、ふいうち読みでみがわりやまもるを使用してくるので読み合いが発生します。
読み勝てればいいのですが、当然毎回上手くいくわけがないのでこちらも相方に格闘ポケモンに強いポケモンを置くなどの工夫が必要です。
また初手でラティオスと対峙して、ラティオスが1ターン目から交代した場合はこだわり眼鏡またはスカーフの可能性が高いです1ターン目の攻防でラティオスが引き、キリキザンが生き残った場合は後半戦のために温存するのがいいでしょう。もっともトリック持ちラティオスもいるのが困り物。
当然といえば当然ですが、キリキザン以外にもある程度ラティオスに強いポケモンを用意するのが一番のラティオス対策になると言えるでしょう。
- メタグロス、ハッサムとの比較
キリキザン:H65 A125 B100 D70 S70
メタグロス:H80 A135 B130 D90 S70
ハッサム:H70 A130 B100 D80 S65
種族値や高火力で使い勝手のいい先制技の存在等、キリキザンはメタグロス、ハッサムと非常によく似た性質を持っています、細かい部分を見ていくときりがないので、簡単に比較していきたいと思います。
あくまでも自分の考えですが、PTに鋼枠を入れたいという人には参考になるかと。
通常技の火力、使い勝手
メタグロス>ハッサム>キリキザン
メタグロスがずば抜けて優秀です、ダブルバトル考察なので剣の舞の有無は余り関係ないでしょう。
マイナーチェンジ版が出た場合キリキザンに優秀な技が追加される可能性がありますが、現時点ではなんとも言えないところ。
先制技の火力、使い勝手
火力ではキリキザン>ハッサム>メタグロス
使い勝手ではハッサム>メタグロス>キリキザン
個人的には先制技でラティオスを倒せるキリキザンは優秀であると考えます。が、やはり安定はしません。
総合的に見た場合はテクニシャンのあるハッサムが一番優秀でしょうか?
物理方面の耐久性能
メタグロス>ハッサム>キリキザン
メタグロスは地面が弱点となること、ハッサムは飛行と岩が等倍になるなどの差異がありますが、数値上はメタグロスが最も優秀です。
キリキザンは言うまでもありませんが格闘弱点が痛いです。
特殊方面の耐久性能
メタグロス>キリキザン=ハッサム
やはりメタグロスが最も安定するでしょう。
数値上はハッサムもそこそこ優秀かつ大地の力に強いのですが、やはり炎4倍が痛いと言えます。
キリキザンは数値上はかなり低いのですが、格闘4倍は特殊方面ではあまり目立たないので意外と安定しているかと。
補助技の性能
メタグロス=ハッサム=キリキザン
三者三様、それぞれが優秀な補助技を覚えるため比較は不可能でしょう。
メタグロス→こごえるかぜ、トリック、じこあんじなど
ハッサム→おいかぜ、はねやすめなど
キリキザン→ちょうはつ、でんじはなど
最後に、ダブルバトルの考察なので相性のいい相方+後続の組み合わせをいくつか紹介して終わりたいと思います。
相方・ラティオス(めざパ地面推奨)+後続・炎タイプ
弱点の格闘、炎、地面全般に強い。
キリキザンが相手のラティオスを制限するため、スカーフを持つ必要が少なくなる。
鋼に対する打点が問題なので、ゴウカザルやウルガモスを後続に置いて鋼タイプを狩る。
ヒードランに強いゴウカザル、加速バシャーモがおすすめ。
相方・アグノム+後続・水タイプ
ラティオスと同じく格闘、地面に強い。
ラティオスと違い大文字を覚えるため鋼に強いのが利点。
ただしヒードラン、シャンデラ、ウルガモスなど炎に対して弱いので後続に水タイプを置く。
砂PTや雨PTに強く、電気を無効できるトリトドン、バンギラスに強いラグラージがオススメ。
相方・ギャラドス+後続・草弱点にならない地面タイプ
格闘、炎、地面に強く威嚇でキリキザンをサポートできる。
鋼に対してもある程度強いがナットレイが辛い。
また格闘と地面は岩技持ちも多く、電気にも弱い。なので地面タイプを投入する。
ナットレイに対してある程度強いガブリアス、ランドロス等がおすすめ。
- あとがき
今回が初投稿ですので色々と不備があるかもしれません、よろしければコメントで指摘してくださいorz
またこうすれば見やすくなるよ、といった部分ありましたらぜひ教えてください。よろしくお願いします。