今回もテンプレ補完です。
ダブルバトルのカポエラーについて紹介していきたいと思っています。
- カポエラーについて
カポエラーの一番の長所として、特性の威嚇が上げられます。場に出すだけで相手のAを1段階下げ、パーティ全体の物理耐久を底上げすることができます。カポエラー自身も特性とタイプの関係からバンドリ構築等には滅法強く、砂パ対策として用いられます。
また覚える技が非常に優秀で、ダブルの便利技「猫だまし」や全体攻撃を防ぐ「ワイドガード」、味方の火力を補佐する「手助け」などの補助技。タイプ一致高火力でバンギ,ナット,ドリュなどに刺さる「インファイト」、ラティオスやシャンデラといった高火力ATを無理やり縛る「不意打ち」等多彩。
バンギなどを見るための格闘枠としての採用が一般的ですが、対砂パ性能や猫だましによるコンボ潰し、威嚇+猫だましでのトリル補助なんかもできる万能ポケモンです。
- 採用理由
・(威嚇も含めた)対バンギラス
・格闘枠での採用
・威嚇+猫だましによる補助
・優秀な補助技による補助
- 型紹介
予備知識として入れておいて欲しいのは、カポエラーはどうしようもなく種族値が足りていないということ。パーティに合わせて割り切る部分は割り切らないと、中途半端な性能になりがち。
- HA型
努力値: 252-252-0-0-0-4
実数値: 157-161-115-×-130-91
耐久と火力を持たせた型。
HA振りならば、威嚇による繰り出し性能や最低限の耐久力を確保し、ジュエルインファイトで物理アタッカーとしての打点も確保できる。
よって、格闘タイプとしての役割を持たせるためにはHAから入るのが良い。
高火力特殊技や威嚇の効かないメタグロスには安定しているとは言い難く、同族とのS合戦も諦めなくてはいけないのが欠点。
確定数の関係から、悪のジュエルを持たせる場合も基本この配分。
- S重視型
努力値: 252-44-4-0-20-188
実数値: 157-133-116-×-133-114
耐久と素早さを両立し、役割対象への性能を上げた型。全体的な火力は下がったが、バンギ等の特定のポケモンを処理する場合等には調整が活きる。
また、70族という激戦区に位置していることもあり、ミラー意識の配分でもある。トリプルではS振りがメジャー。
素早さ実数値はメタの部分になりますが、やはり最速(準速)バンギ位は抜いておきたい。Aも最低限133は欲しい。
その他の利点としては、S種族値60~85辺りまでのポケモンの素早さ実数値の判別に役立つことですかね。
欠点はやはり耐久力がないこと。クレセグロスのような高種族値スタンなどよりも、個々の性能を活かしたパーティ等に入れて補いたい。
- 調整型
努力値: 252-140-0-0-116-0
実数値: 157-133-115-×-159-90
耐久に振ることで、猫だましや手助け,ワイドガードといった補助技の使い勝手を上げた型。耐久調整する場合は大抵Dに補正をかけると効率が良い。
HAもしくはHD基調で、H以外をを削って他に回す形になる。その際のAの最低ラインは133、Dの最低ラインは165とすることが多い。
耐久を安定させるためには多くの努力値が必要で、火力や素早さが低くなるのが欠点。
- 調整ライン
●A
・122(52)…ジュエルインファイトで198-127ヒードラン確定1
・125(76)…不意打ちで155-101ラティオス確定2
・133(140)…ジュエルインファイトで207-130ヨプバンギラス確定1
・134(148)…ジュエルインファイトで181-151ナットレイ確定1
・141(↑108)…ジュエルインファイト+不意打ちで155-101ラティオス確定1
・161(↑252)…ジュエル不意打ちで155-101ラティオス,136-110シャンデラ高乱数1
●B
122(52)…A176メタグロスの思念の頭突き確定耐え
130(116)…A187メタグロスの思念の頭突き確定耐え
●D
142(92)…C182ラティオスの珠流星群耐え
150(↑52)…C144キングドラの雨珠ハイドロポンプ耐え
160(↑124)…C178ボーマンダのジュエル流星群耐え
165(↑156)…11n C182ラティオスの眼鏡流星群耐え
●S
67(↓0)…最遅
91(4)…無振り同族、最速モロバレル抜き
102(92)…最速ヌケニン抜き
108(140)…4振りロトム抜き
125(↑188)…最速バンギラス抜き
- 技考察
{・猫だまし ・インファイト ・先制技 ・補助技}という構成がメジャーです。
- 猫だまし
先制で怯ませる事により、相手の行動を封じることができる。
トリル,追い風コンボ始動の補助、味方の縛り解除、スカーフや高速ポケを上から殴る手段に用いられる。
威嚇と組み合わせて、隣のポケモンを守ることができるので、トリパやコンボパでよく用いられる。
素早さに振れば振るほど、カポエラー同士の猫だまし合戦に有利。
- インファイト
BD下降は痛いものの、元々繰り出し性能は十二分にあるので、撃った後は素直に引けばそこまで気にならない。
BD下降のデメリットを軽減するためには、Sを低くするという手段が有効である。
折角の対トリパ性能なのに、ドリュを確定で落とせないけたぐりはNG 飛び膝蹴りは守るが標準装備のダブルでは信用できない 壁なんて誰も張らないので瓦割りも不採用 ローキックは火力不足
- 先制技
・不意打ち
格闘タイプでは珍しい、ラティ,シャンデラを上から殴れる技。ジュエルを持たせれば縛ることもできる。
特殊高火力ポケモンの代名詞であるこの2体に打点を持つ(or倒せる)ポケモンは珍しく、パーティの中でも貴重な存在になるに違いない。
しかし、不意打ちのために火力を上げると耐久にはほとんど振れなくなるので、結果的に多くの特殊ポケモンに不利になるというジレンマを生む。
・フェイント
優先度+2の先制技で、守る系の技を解除する効果を持つ。
相手が守るで縛り解除をもくろんでいる場合、それ読みで撃つことで倒すことができる。守るが読めたのなら素直にもう一方を殴ればよいという見方もあり、実際、使用機会がそこまで多いわけではない。
しかし、全体攻撃を軸にするパーティやトリルなどでターン制限が課せられている場合は、技の通りを良くして処理速度を上げる必要があるので採用されることがある。
・マッハパンチorバレットパンチ
使い勝手の良い先制技で、アタッカーとして採用する場合はタイマン性能を上げるために採用されることがある。マッパは火力、バレパンは無効なし。
一応、ジュエル(テクニ)マッパでドーブル確1。ドーブルなんてもういないですが。
- 補助技
・手助け
味方の技の火力を1.5倍することができる優先度+5の技。
1.5倍という上昇幅から、ジュエル+手助け+流星群で高耐久のポケモンを落としに行け、眼鏡トリックやジュエル消費後にそれ込みの調整を活かすことができることから、ジュエルとの相性が良いとされる。
自身が攻撃できないというデメリットは、相手を上から倒すことや、全体攻撃に補正をかけ相手2体に負担を入れられるようにすれば解消可能である。
優先度が高く、猫だましより先に繰り出すことが可能である。S種族値や特性の発動順からゴウカザルやS振りカポエラーなんかが猫だましを打ってきても大丈夫。
・ワイドガード
地震,岩雪崩,熱風,吹雪,濁流,放電etc.のように、ダブルでは全体攻撃技が多用される。
これらの技を防ぐことで、味方の行動回数を確保することができる。
相性がいいのは、ウルガモス,シャンデラ,ボーマンダ,ナットレイ,霰パ等、4倍弱点となるポケモンや、パーティ全体で一貫しやすい場合。
味方の全体技から身を守ることもできる。地震や波乗りを多用するようなパを使う場合は覚えておきたい。
・見切り
ダブルの基本技だが、ワザスペの都合上抜かれる場合もある。
カポエラーは多方面に秀でた性能を誇るものの、元の種族値の影響で中途半端な仕事しかできなかったり、過労死したりし易い。
[見切り+不意打ち]もしくは、[見切り+補助技]といった構成にして仕事を一つに絞ると、過労死を防ぎやすく役割も明確になる。
- 持ち物考察
・格闘ジュエル
メインウエポンのインファイトの火力を底上げする。ヨプバンギやHDナットが落とせるなど、確定数の変化も大きい。
インファイトは等倍範囲が広く火力も高いため、カポエラーで殴る場面は結構多い。その際、より多くの負担を掛けるためにジュエルは優秀な持ち物です。
若干ピンポイント気味なほかの持ち物と比べて、腐り辛いのもメリット。
・悪のジュエル
A161ジュエル不意打ちで、ラティオスやシャンデラを乱数ながら落とすことができる。猫だましを含めれば確定で落ちる。
格闘タイプは全体的に特殊ポケモンに対する打点が欠乏しているので、高火力のこの2体を処理できるこの持ち物の優先度は高い。
・ラムの実
状態異常を防ぐことが出来るラムはユキノオーやロトムと殴りあう際に持っておくと便利です。
しかし、状態異常対策,いばラム用の持ち物としてはより適したポケモンが他にいるので持つ機会は少ないでしょう。
また、カポエラーは基本的に殴りあうポケモンではなく、特性や猫だましを利用したり、特定のポケモンに圧力をかけるポケモンなので状態異常で被るデメリットが少ないこともあり、優先度は低いです。
・オボンの実
ある程度の耐久力を持ち、場に出る機会も多いカポエラーには優秀な持ち物。
しかし、『威嚇』で見方の耐久力をも上げられるカポエラーの役割の観点から行くと、他のポケモンに持たせる方が適しているのでカポエラーには回って来ないことの方が多く、実際には使用率は低い。火力アップが不可能なため、相手へ負担がかけにくくなるのも低評価。
オボンの実を持たせると、単体性能の高いローブシンの方が恩恵を受けやすいので (ry
・格闘プレート
インファマッパを両立する際、候補になります。
・白いハーブ
インファイトの能力下降を無効化します。
- 格闘タイプとの相違点
・メインの火力 ・威嚇 ・猫だまし ・ラティへの打点 ・素早さ
・総合的な耐久力 ・先制技の火力 ・状態異常耐性 ・対トリパ性能
ブシンのメインウエポンはドレパンで威力75、ドリュウズを確定で落とせるほどの火力しかありません。しかし、耐久を落とさず逆にHP回復を同時にこなせるローブシンは威嚇を加味してもカポエラー以上の単体性能を誇ります。両者の一番の違いはここですね。その他諸々を見ても、一芸に秀でたカポと総合的な強さのブシンという考え方で問題ないと思います。
●ハリテヤマ
・威嚇&物理耐久 ・素早さ ・スタン性能
・トリパ性能 ・火力(根性) ・特殊耐久(厚い脂肪)
ダブルでは両者の覚える技に大きな差はありません。一番の違いはスタン向きかトリパ向きかって言う部分ですね。
カポは特性威嚇の影響で、場に出ることがアドバンテージになります。タイプ相性や交代を重視するスタン向き。
ハリテは根性インファの火力が武器。S種族値も相まり、少ない手数で相手のパを崩すトリパ向き。スタンで採用する場合も、シャンデラノオーのトリパに対し強く出て行けることが採用理由となるので結局トリパが鍵。
- 相性のいいポケモン
・横の相性
・ラティオス bw/2677
猫だまし+高火力技の組み合わせの優秀さは語るまでもなく、流星群はその最たる例。
威嚇でドリュウズ,バンギラス,不意打ち持ち辺りからラティオスを守ることができる。ラティを繰り出す際も、威嚇を撒いてあれば低負担で場に出すことができる。
手助けでの火力補佐,フェイントでの守る崩し、不意打ちでラティミラーに有利になる等、シナジーは強い。
似たような組み合わせに猿ラティがある。炎,格闘+竜の攻撃範囲で相手の受けを許さない猿ラティと比べ、破壊力はないが堅実な立ち回りが可能である。
・シャンデラ :bw/2755
非常にシナジーが強い1体。
攻撃面では、猫だましでの縛り解除やタスキ潰し、フェイントで守る解除、手助けで熱風の火力を底上げできる。
守備面では、威嚇で物理相手からの被弾を抑え、ワイドガードで岩雪崩などから守る。
それぞれ、エスパーと悪に打点を持っており、攻撃範囲の補完も良好。
シャドボでラティ確1なので、S変化と組み合わせると猿ラティのに対しての回答とし易い。その他、クレセグロスの並びにも強気でいける。
威嚇+猫だましでトリル補助にも対応。始動役+始動補助の並びだが両者とも殴れるスペックを備えていて無駄がない。
・ウルガモス
通称カポウルガ。2体間でできることが非常に多く、シナジーも強い。
手助けやワイドガードの補助等は上と変わらず。特殊よりの種族値なために、威嚇の恩恵が大きい。
耐久エスパーや特殊ポケにはウルガモスが刺さり、バンギラスを代表とする岩タイプや砂パをカポが受け持つ。
飛行が一貫しているのが地味に痛く、ボーマンダの普及で現環境は厳しいが、クレセグロス系のスタンには非常に強気に立ち回れる優秀な組み合わせ。
・縦の相性
・バンギラス
飛行技を半減、エスパー技を無効。どちらも特殊ポケモンが中心のため、砂嵐補正も活きる。
バンギラスの弱点といえば真っ先に上がるのが格闘タイプだが、威嚇で物理ポケモンを弱体化できるカポエラーと組ませると動きやすくなる。
バンギラスを入れることで薄くなりがちな砂パに対しても隙を見せない。
岩,悪+格闘の攻撃性能も優秀。と言っても、バンギの基本技構成は{・岩雪崩 ・噛み砕く ・けたぐり ・守る}であり、範囲自体は変わってないが。
この2体間の相性補完は良好だが、どちらもメタグロスには強いわけではないので注意が必要。
・パーティ単位
相性補完さえ意識すれば、基本どのようなパーティに入れても腐らない。カバー範囲が広く、スタン構築からトリパ、コンボパまであらゆる構築での採用が可能。
スタン構築の際は、雨パへの回答と特殊エスパーへの打点を確保しておきたい。また、威嚇が入らない相手に対しては安定せず、腐るので選出しなくてもいいような構築にしたい。
威嚇や猫だましが優秀ではあるが、種族値が低いので過労死しやすい。その為、カポエラーでどこまでさせるのかを意識し、無駄に負担を掛けないようにしたい。例えば炎タイプとの組み合わせは、格闘枠の仕事である鋼の処理を一任できる点でカポエラーの負担を少なくしている。
- ダメージ計算
・火力
・インファイト ※A161 無 / ジュエル
207-130 バンギラス(ヨプ) 81.1%〜96.6% / 122.7%〜144.9%
181-151 ナットレイ 80.6%〜96.1% / 120.4%〜142.5%
186.80 ドリュウズ 146.2%〜174.1% / 219.3%〜259.1%
185-151 メタグロス 39.4%〜47% / 58.9%〜69.7%
197-95 ニョロトノ 58.3%〜69% / 87.3%〜103.5%
197-95 ユキノオー 116.7%〜138% / 174.6%〜207.1%
157-127 水ロトム 54.1%〜64.9% / 82.1%〜97.4%
157-115 カポエラー(威嚇) 40.7%〜48.4% / 59.8%〜71.3%
212-117 ローブシン 44.3%〜52.8% / 66.9%〜79.2%
218-102 トリトドン 49.5%〜58.2% / 73.3%〜87.1%
184-115 ガブリアス 51%〜60.8% / 77.1%〜91.3%
・不意打ち
155-101 ラティオス 63.2%〜74.8% / 94.2%〜111.0%
136-110 シャンデラ 66.2%〜77.9% / 98.5%〜116.2%
167-110 シャンデラ 53.9%〜63.5% / 80.2%〜94.6%
・物理 ※157-115 無 / 威嚇
176 メタグロス 思念の頭突き 87.8%〜104.4%
〃 コメットパンチ 55.4%〜65.6%
〃 バレットパンチ 21.6%〜26.7%
182 ラティオス サイコショック 91.7%〜108.2%
〃 珠サイコショック 119.1%〜140.7%
95 クレセリア サイコショック 49.6%〜58.5%
204 バンギラス 岩雪崩 17.8%〜21% / 12.1%〜14.6%
〃 噛み砕く 25.4%〜30.5% / 17.1%〜20.3%
205 ドリュウズ 地震 48.4%〜57.3% / 32.4%〜38.2%
182 ガブリアス ダブルチョップ 22.9%〜27.3% / 15.9%〜19.1%
〃 地震 42.6%〜50.3% / 28.6%〜34.3%
177 ローブシン ドレインパンチ 36.9%〜43.9% / 24.8%〜29.9%
114 ナットレイ パワーウィップ 42.6%〜51.5% / 28.6%〜34.3%
167 トルネロス アクロバット 115.9%〜137.5% / 76.4%〜91.7%
・特殊 ※157-130
182 ラティオス 珠流星群 91.7%〜109.5%
144 キングドラ 雨珠ハイドロポンプ 94.9%〜112.7%
〃 雨ジュエル濁流 64.9%〜77%
172 ロトム 10万ボルト 42%〜49.6%
〃 ハイドロポンプ 52.2%〜61.7%
216 シャンデラ 熱風 44.5%〜53.5%
158 ユキノオー ジュエル吹雪 59.2%〜69.4%
177 ボーマンダ 目覚めるパワー飛行 68.7%〜81.5%
175 ボルトロス 目覚めるパワー飛行 68.7%〜81.5%
146 サンダー 目覚めるパワー飛行 57.3%〜68.7%
165 ランドロス 目覚めるパワー飛行 64.9%〜77.7%
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