低評価入れた方は理由をコメントしていただけると改善の目当てになりますので大変助かります。
尚、各育成論へのリンクは基本無断で張っておりますので問題がありましたらコメントにてお願いします。
- 今回の育成論ではHABCDSという略称を使います。左からHP、こうげき、ぼうぎょ、とくこう、とくぼう、すばやさです。
- 論中のポケモンの個体値は理想個体を前提とします。
- ダメージ計算はトレーナー天国様のものを使用しました。
ゲンガーの考察と型概要
ゲンガーはタイプと特性により3タイプ無効、さらに毒々も無効なため現環境でも完封できる範囲があるポケモンです。
そしてS110C130という種族値から、多くの相手を上から縛れるアタッカーとして活躍できます。豊富な補助技も持ち味です。但し紙耐久なため繰り出し機会は先発、または無効読みにほぼ限られてしまいます。
ゲンガーの型でメジャーなものとしては上記の特徴を生かしたbw/2630珠、紙耐久を補う襷bw/1248、耐久に振り無効範囲を生かして補助などを行うヘドロ持ちbw/383があります。あとはこのサイトには投稿されていませんがスカーフ持ちなどでしょうか。
今回はそれらの型とはちょっと違う眼鏡持ちについて考察します。眼鏡を持たせる場合コンセプトとしては高威力のアタッカー兼トリックによる起点づくりということになります。珠に比べ小回りは効きませんが、その代り眼鏡による起点づくりはかなり機能すると思われます。
特にトリックは誘うハッサム・バンギラス・メタグロスなどに一貫して通るので、役割破壊としてかなり機能するでしょう。スカーフだといまいち刺さりきらない感じがします。
またシャドーボール+サブウェポン全てのポケモンに等倍以上がとれるので相手にそこそこの負担をかけられます。ですが基本的には味方の起点づくりが役割になります。
- ラティオスとの差別化について
上記の説明を聞くとこれは眼鏡ラティオスでもできる、というより流星群を持っているラティオスの方が優秀と思えるかもしれません。あちらはある程度の耐久と広い耐性で繰り出し性能も優れています。また呼ぶポケモンもほぼ同じです。
しかし眼鏡ラティオスの流星群・波乗りは耐久の調整点として非常に扱われやすいです。そしてこのゲンガーはその調整の隙間を縫うことで活躍ができます。具体的に言うとバンギラスなどがラティの波乗り2耐え調整を行っていた場合、こちらの気合玉は乱数1のため調整が崩れます。また流星群1.5耐えの場合は確1です。
同様にメタグロスなどもシャドーボールでオボン持ちでない限りほぼ確2なので受け出しを許しません。このように現環境であればトリックと攻撃技の二つが安定行動として確保できます。これが眼鏡ゲンガーの強みです。
- フーディンとの差別化について
あちらの方が火力、Sともに優れていますが、耐性の差で差別化は可能です。たとえば蜻蛉返りが1/4なのでハッサム対面をトリックで完全に安定したり、またカイリュー対面でも神速無効なのでトリックで龍舞or逆鱗(または流星群)で確実に起点にできたりします。相手の選択肢を縛ることができるのがこちらの強みです。
- 特性
これ一択です。タイプと合わせて耐性は3つ。ラッキーやグライオン、カバルドンや型によってはローブシンなども完封範囲です。
- 性格
同速にワンチャンある最速で。ラティにも2分の1の確率でタイマンなら勝てます。
- 努力値
実数値は<136・76・80・182・95・178>となります。
テンプレ通りの振り方。いろいろ試しましたが細かい耐久調整をする余地はないと思われます。
- 持ち物
今回のコンセプト。他の持ち物については考察しません。与ダメは全て眼鏡での計算なので、眼鏡なしの時は大体2/3にして計算してください。
- 技構成
<シャドーボール/気合玉/トリック/候補>という構成です。シャドーボールと気合玉で全ての相手に等倍以上を取れるので、残りの一枠は範囲の拡張かトリック後に小回りを利かせる技になります。
尚、与ダメ被ダメ共に@〜と表記がない限り持ち物なしの計算となってます。
シャドーボール
安定のメインウェポン。但し若干火力不足感は否めないです。忘れたころにやってくる追加効果がおいしい。
H156D130ラティオス:120.5%〜143.5%
H185D150ラティアス:89.8%〜105.8%
H207D125ブルンゲル:95.6%〜113%
H202D100ヤドラン:122.7%〜145.5%
H227D150クレセリア:74%〜87.2%
H187D125メタグロス:52.9%〜62.5%
ラティアスはH極振りの場合低乱数(31.3%)なので相手にはしたくないところ。ちなみにH175の場合は中乱数(68.8%)になります。
気合玉
シャドーボールとの相性補完はかなり良く、これでほぼすべての相手に等倍以上がとれます。
H207D167バンギラス(砂補正込):96.6%〜114%:
H181D184ナットレイ:75.1%〜88.3%
H177D145ハッサム:48%〜57%
H198D126ヒードラン:98.9%〜117.1%
H167D110テラキオン:135.3%〜159.2%
トリック
今回の肝。あまり意外性という言葉に頼りたくないですが、少なくともラティより眼鏡トリックのイメージはないので決まりやすいはずです。
候補
サイコキネシス
格闘に役割を持たせるならほしいところです。
H167D110テラキオン:101.7%〜119.7%
H181D85ローブシン120.4%〜142.5%
H212D128ローブシン:68.8%〜81.1%
テラキオン以下の耐久なら(ゴウカザル・キノガッサ等)確1です。ローブシンは火炎玉ABなどであれば確1。そうでなければラティ意識で耐久調整した型と思われます。
凍える風
4倍ピンポイント。あまりこの技では拘りたくはない。眼鏡であればめざパでなくても十分。
H177D95グライオン:137.2%〜162.7%
H205D106ガブリアス:105.3%〜124.8%
目覚めるパワー炎
同じく4倍ピンポイント。理想個体は31・30・31・30・31・30となります。余った努力値は適当にHにでも振ってください。
ハッサム:112.9%〜133.3%
ナットレイ:86.1%〜103.8%
結局のところ確定数は気合玉とほぼ変わらず、更にオッカ持ちの可能性も高いので採用理由は命中安定につきます。
挑発
トリック後に使うことが前提ですが高いSにより受けループ等に強くなれます。
拘っているときは流しのみ行うことになりますが、そもそも撃ちたい相手は出すだけで大体流れるので交代読みで他の技撃った方が有効かと思われます。
鬼火
更なる後続補助。とはいえ拘っているときは使いづらく、命中難が問題。
道連れ
1・1交換。使うタイミングがばれやすいので注意。先にトリック使っていれば少し使いやすくなります。
金縛り
優秀な流し技および起点づくり。理想はトリック→金縛り→交代読みの流れ。ここまできれいに決まるのはさすがに珍しいですが。
- 被ダメ一覧
大体のアタッカーの一致技でやられるので、先制技や追い打ち、眼鏡トリックが有効な相手からのダメ計を載せます。追い打ちはトリックのターンに受けることを想定しているので全て失敗時です。
とはいえあくまで目安は目安なので、これを基準に相手がどれくらいACに振っているかや持ち物の把握等にお使いください。
A151ハッサム
バレッドパンチ:47%〜55.8%
追い打ち:63.2%〜75%
A205メタグロス
追い打ち:57.3%〜69.1%
同ポケモン@鉢巻
バレッドパンチ:63.9%〜75.7%
A155バンギラス
追い打ち:66.1%〜79.4%
A186同ポケモン
追い打ち:76.4%〜92.6%
A160ナットレイ@鉢巻
パワーウィプ:75%〜88.2%
A150キノガッサ
種マシンガン:9.5%〜11.7%
種爆弾:30.8%〜37.5%
岩雪崩:38.9%〜46.3%
C110スイクン
波乗り:46.3%〜55.1%
A100エアームド
燕返し:31.6%〜38.2%
A115グライオン
燕返し:36%〜42.6%
氷の牙:26.4%〜31.6%
A211ローブシン根性発動時
ストーンエッジ:108.8%〜128.6%
A181テラキオン
ストーンエッジ:93.3%〜111%
ひとまずこのあたりで。
ハッサムがA振り珠持ちでないのは珠ッサムならわざわざゲンガーに出てこないからです。こちらからの後出しもできません。
バンギラスはHDと最速スカーフを想定して載せています。
残念ながら武神の根性エッジを受けることはできません。無効技読みで出しましょう。技構成によっては完封できますし。
- 立ち回り
基本は先発で起用します。
相手にゲンガーを受けることができるのがいれば結構ホイホイ出てくるので割と初手思考停止トリックでも読まれず後続の起点にできます。
交代読みで技を撃つのもありですが、相手が拘り持ちである場合のみ後続の起点として機能するのでちょっとリスキーかもわかりません。グロスなどであれば普通に突破してもいいですが。
繰り出し機会は先発、死に出し、後攻蜻蛉、無効読みにほぼ限られます。特に後攻蜻蛉が一番有効です。
基本的にはトリックで縛っての使い捨てという役割になるかと思います。
拘り同士でトリックしてしまった場合は泣きながら引いてください。それでも技によっては起点にできます。今度はこちらが起点にならないよう注意しなくてはなりませんが。
トリックをしない場合もそれなりにアタッカーとして機能します。相手にゲンガーを受けきれるポケモンが少ない場合は強引に突破して、交代などを繰り返しながら相手に負担をかけていくのもよいでしょう。
相手の持ち物の判断は基本的にラティに対して薄いかどうかで判断します。特にグロスやハッサムなどはラティ受けを一任していると考えられる場合オボン持ち(ラティの雷2耐え調整)の可能性が高いので、トリックが安定します。
- パーティー編成について
トリックで起点を作る以上積みエースで抜く必要が出てきます。
お勧めはハッサムbw/1884とガブリアスbw/1885というサブウェイでおなじみの組み合わせ。
ハッサムはラティへの牽制、および役割を持たせます。あとはスカガブの暴走を止めてもらいます。
また与ダメ見てもらうとわかると思いますが結構ぎりぎりの乱数が多いので相手によってはこいつで抜いていくことができ、かつ後攻蜻蛉による無償降臨でサポートができます。
ガブはゲンガーが誘う相手を起点にできるので相性がいいです。自分は最速珠ガブを使っています。というか珠ガブの採用が先に決まって、ラティだとマニュとかマンムーとかでまとめて縛られるのが嫌だったのでゲンガーを採用しました。
- 用語説明
るるぷうさんの記述を引用。(許可は取ってあります)
とある初心者さんに現状育成論はわかり易いか、見易いか?と尋ねたところ、
「略称がわからない」
「実数値表記がわからない」
「役割って何?」
「ダメージ計算の見方がわからない」
等の意見を頂いたのでここに簡潔に纏めておきます。
- 略称
・V・・・個体値が31であること。
・U・・・個体値が30であること。
・6V・・・HABCDS全ての個体値が31であること。
・めざ○○理想個体・・・めざパの威力が70でありかつその条件化で個体値が最大であるポケモン。たとえばめざめるパワー氷ならHV,AU,BU,CV,DV,SVでめざめるパワー氷70。
- 数値類
・努力値表記・・・そのポケモンの努力値配分の表記。
- ポケモン用語
・サイクル・・・炎ポケモンと水ポケモンが対面していて、こちらが草ポケモンに交代し、水タイプの技を半減で受ける。次のターン相手はこちらの草タイプの攻撃を炎タイプで受けに来る。炎タイプの攻撃に対しこちらは今度は水タイプで受けるなど、両者ポケモンを交代しながら戦うこと。
・役割・・・そのポケモンに後出しから勝つことが出来ること。
・環境・・・その時々での流行りのこと。例えば雨パーティが流行ってるときは雨環境という。
・エース・・・こちらは役割を持ち辛く、相手に役割を持たれにくいポケモン。具体例はバシャーモ。耐久が低いので後出しすることが難しく、火力が高いので後出しされにくい。
・採用理由・・・そのポケモンを何故パーティにいれるのか、具体的に何に対して強いのか=どのポケモンに役割を持っているのか、もしくは何故強いのか。
- ダメージ計算の見方
こうげきの実数値182(陽気努力値252)のガブリアスの逆鱗を食らった場合、44%から52%ほどのダメージを受ける。(半分前後のダメージを受ける。)
低乱数2とは低い確率で2発で倒されるということ。
例えば高乱数2なら高い確率で倒される。確定2なら2発で必ず倒される。ただし急所は考慮していない。
以上で考察を終わります。
何かアドバイス・要望・疑問点・矛盾点などございましたらコメントにてお願いします。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
- どうでもいい余談
以前のHNのクリボーはマ○オとか遊○王のキャラクターが由来ではなく、
私が茶色のニット帽を1ヶ月日替わりで被っていたためついた実生活でのNNを捩ったものです。
なんか勘違いされてきたので変えました。