コメントを参考にして育成論を修正していこうと思っているのでこの育成論を見て疑問に思った事はコメントしてくださると助かります。
【型の概要】
エンペルトの仮想敵の大半は地面、格闘、電気全ての技をサブウェポンとして所有しています。具体的に例を挙げるとカイリューの地震、鉢巻ハッサムやバンギラスの馬鹿力、眼鏡ラティオスの雷辺りですね。
これらの役割破壊に対抗しようにもシュカやヨプ等の半減アイテムではカバー出来る範囲が足りないので運用に不安定要素が付き纏いやすいです。
そこで役割破壊でワンキルされる事を防ぐ事が可能な襷に注目。これを持たせる事で先発か死に出しでの対峙限定ですが打ち合いたい相手に対して確実に出落ちを防げます。
これにより雷を二連続で当ててくるラティオスやマルスケ温存かつエンペルトに打点を持っているカイリュー以外にはタイマンが安定し、オーバーヒートを持ったウルガモスやめざ電を持った珠パルシェンも安定して止められるようになるので決定力に対するストッパーとして機能しますね。
【対面性能の向上】
エンペルトに襷を持たせる事で得られるメリットは遂行の安定化一点だけではありません。
エンペルトは広い攻撃範囲と先制技を持ちこれに襷による行動保証を加えると高いタイマン性能を期待出来ます。
ヘラクロスのようなそれなりに耐久があり弱点も突けない相手と偶発対面した場合でも鈍足を利用して相手の攻撃を受けて激流を発動させる事が出来れば等倍火力でゴリ押す事も可能なので偶発対峙で撃ち合える範囲も広いです。
エンペルトの極端な耐性のおかげで打点が無い相手は勿論の事このエンペルトでは処理出来ないマンムー等のシュカエンペルトの仮想敵は遂行されるのを嫌って退いてくる事があるので襷を温存したまま無償で行動回数を稼ぎやすいです。
このように襷を持たせた事でタイマン性能と独自の流し性能が相まり先発に置く事でアドバンテージを得やすくなるので対面構築運用にも適するようになります。
エンペルトの攻撃範囲はカイリュー、ウルガモス、ハッサム等のメジャーな積みエースに通りが良いので1:1交換を終えた後に決定力に対して隙を見せ辛いのも先発運用する際のメリットですね。
【採用理由】
- 鋼枠
- ストッパー
- 先発で場を荒らす駒
- ステロ撒き
極端な話シュカエンペルトのシュカがHPMAXの状態でしか発動しなくなりマンムーにタイマンで勝てなくなった変わりに保険が利く範囲が広がり積みエースのストッパー、先発要員等の要素が加わり立ち回りの択が増えたという感じです。広い攻撃範囲、先制技、繰り出し性能、流し性能、役割破壊のされやすさが襷を持たせる事で絶妙に噛み合った結果ですね。
持ち物を変えただけのテンプレエンペルトとして採用しても問題ないですし、立ち回りの択が豊富なのでレート民スタンのような対面、積み、サイクルのいくつかの要素を組み合わせた構築に採用すると枠圧縮にもなり良いと思います。
【運用】
基本は襷を発動させる事には拘らず、繰り出した方が良いと判断出来る場面では通常の鋼枠として積極的に繰り出して運用し、カバドリラティハッサムのような先発に置いて場を荒らせると判断出来る構築には積極的に先発に投げて1:1交換+αを狙っていきましょう。
鋼枠としてサイクルを回したり、タイマンに強い駒として先発に出したり、ステロを撒いて捨てたりと本当に色々な動かし方が出来ます。
【構成】
基本は水技/冷凍ビーム/アクアジェットまでが確定で、残りの一枠は何を任せたいかで変わります。
- 確定技
砂の面子や取り巻きによく居るラティハッサムスイクン等に軒並み強めで砂に対して先発に投げやすいポケモンなのでカバドリュを意識する際に採用したいです。命中不安定ですが高い負担を与えれるのが利点ですね。
波乗り
確定欄はハイドロポンプですが命中率が気になる場合やキノガッサ等の砂に強いポケモンを併用するならばこの技でも構わないと思います。但しオボン霊獣ボルトや流星群2連耐えの鉢巻ハッサム等一部の相手に対して火力が足りなくなるので注意してください。
熱湯
フォーク元では熱湯を推しましたがこの技だと165-120-113ハッサム(B-1)に対して激流熱湯+激流アクアジェットでは乱数が絡み、167-97-100ボルトすら同条件で落とせないのでタイマンで勝てる範囲が狭まってしまいます。この為マンムーとのタイマンで3割で勝てる位しかメリットを見いだせなかったので他の水技よりは優先度が低いです。
アクアジェット
襷エンペルトのタイマン性能を支える技で、この技があるか無いかで運用のしやすさに大分違いが出てくるので採用しておきたい技。とはいえステロを採用する場合に攻撃範囲を重視したいときもあるのでこの技を切るのも選択肢としてアリです。
冷凍ビーム
竜に対する遂行技として必須に単純に水技や草結びとの範囲補完が優秀なので確定です。
- 選択技
水に強い鋼というエンペルトの強みを活かす為にも是非採用したい技。水ロトムやランターン等の軽い相手には通りが悪いので注意。
ステルスロック
エンペルトは繰り出し性能流し性能共に恵まれているのでステロを撒きやすいポケモンです。後ろに積みエースを置く構築では攻撃技を撃つよりもステロを撒いた方が有効な場面があるので優先して採用したい技ですね。
ラスターカノン
ほぼユキノオーピンポ。ユキノオーが重い場合に。
毒々
エンペルトが呼ぶラッキー等の数値受けや水ロトムに一貫する技。技スペースが厳しいですが実戦での使用機会は多いと思います。
- ダメージ計算
215-118カバルドン高乱1(13/16)
157-66パルシェン確1
珠ダメージ×2で159-100ハッサム中乱1(11/16)
187-135メタグロス高乱2
ハイドロポンプ(激流)
207-120(砂)バンギラス高乱1(13/16)
165-113ハッサム高乱1(14/16)
191-126(D+1)ウルガモス確1
172-100霊獣ボルトロス確1
波乗り
165-113ハッサム確2
157-66パルシェンを珠ダメージ込みで確定
波乗り(激流)
159-100ハッサムを珠ダメージ込みで確定
215-92カバルドン高乱1(14/16)
波乗り+アクアジェット(共に激流込み)
191-86-126(D+1)ウルガモス確定
167-97-100ボルトロス確定
207-131-120バンギラス確定
175-120-100ハッサム高乱数
(165-120-113ハッサムだと中乱数)
冷凍B
175-150ラティアス高乱2
冷凍B+アクアジェット
155-90-100ボルトロス高乱数
ラスターカノン+アクアジェット
165-95-105ユキノオー確定
草結び
207-135スイクン高乱2
どの技を採用する場合にも仮想敵に対する遂行力を確保する為にはA95-C179のライン、努力値にしてC252が必要で、極端な話このラインを確保すれば後はどこに振ろうが自由です。
【配分例】
種族値が足りないポケモンなので火力を確保した残りの努力値で逆鱗を受ける耐久か素早さのどちらを重視するかで配分が変わります。
配分例を二通り載せておきます。
- パターン1
エンペルト@襷
控えめ
H108 B148 C252
173 95 127 179 121 80
H-B
A186鉢巻カイリューの逆鱗最高乱数切り2耐え
A181鉢巻テラキオンの二度蹴り最高乱数切り2耐え
A200珠ハッサム(A+2)の石化+虫食い高乱耐え
※石化26~31% 虫食い60~70%
H-D
C200眼鏡ラティオスの流星群最高乱数切り2連耐え
鋼枠として最低限の耐久を確保した配分。Sに振らない事により馬鹿力を持ったハッサムやバンギラスに上から殴られてしまいますが襷エンペルトならそれらを激流込みの水技で返り討ちに出来るようになるのでSに振らないデメリットをある程度軽減出来ます。
とはいえ持ち物の関係上先発か死に出しでの偶発対峙限定なのでのエンペルトにハッサムやバンギラスをぶつけられた場合は大抵エンペルトに対して打点を持っているので襷が潰れている場合は退きましょう。
控えめ眼鏡ラティオスの流星群2連発を耐えるので眼鏡ラティオスとのタイマンは比較的安定しますが、冷凍ビーム+アクアジェットで落としきれないのでラティオスに思考停止で繰り出すのは避けてください。
- パターン2
エンペルト@襷
控えめ
A4 C252 S252
159 96 108 179 121 112
H-B
A147パルシェンの殻破ロックブラスト10発耐え
H-D
C182眼鏡ラティオスの流星群2連耐え
Sに振る場合や竜への繰り出しを想定しない対面重視の構築で耐性やストッパーとしての性能を買って採用する場合、竜以外の仮想敵であるスイクンパルシェンハッサム等は無振りでも余裕をもって受けれるので変に調整するよりはCSにぶっぱした方が強いです。
Sに振る事でタイマンを終えた後に激流込みの水技を叩き込めたりステロを撒けたりと1:1交換+αの動きにも期待しやすいです。
【組み合わせ】
カイリュー
ウルガモス
襷エンペルトを採用する際に特にオススメしたいのがこの二匹。
単純に縦の相性が良いだけでなく、先発に置きやすいのが売りの一つなのに先発で対峙する確率が高いキノガッサに弱いという致命的な欠点をある程度補えます。
エンペルトを役割破壊してくるポケモンはタイプ一致で弱点を突いてくるガブリアスのようなポケモンを除いて拘り持ちが非常に多いのであえて馬鹿力等の役割破壊技を誘い落とさせて後ろのカイリューやウルガモス等の起点を作るというプレイングも可能なので、そういう意味でもこれらの決定力とは相性が良いです。レート民スタン等で扱われるステロマンムーでもよくこういう扱われ方をされると思うので運用のイメージは掴みやすいと思います。
エンペルトとキノガッサが偶発対峙した際の保険になるので持ち物はラムをオススメします。エンペルトのステロorエンペルト+αのサイクルで蓄積ダメージを入れやすいので保険となるアイテムを持たせやすいです。
霊獣ランドロス
縦の相性が非常に良いだけでなく電気タイプの安定行動を制限する事が出来て威嚇で足りない耐久を補う事も可能。霊獣ランドロスが苦手としがちなスイクンやパルシェン等にはエンペルトが強いです。
エンペルトは縦の相性を作りやすいポケモンで色々挙げるとキリがないので相性補完役を探す際は他のエンペルトの育成も参考にしてください。
【後書き】
育成論はここまでです。久し振りに容量をギリギリまで使いました()
実はメタグロスでも似たような運用が出来るのですがメタグロスではこのエンペルトの攻撃範囲をカバー出来ず耐性の違いもあり採用理由が変わってくるので無理に比較する必要性は無いと判断しました。
文頭でも述べましたがコメントをくださると助かります。