ピクシー- ポケモン育成論サンムーン

はじめに

薔薇の花びらが舞い落ちた時、静かに魔法は消えるので初投稿です。

• 指定のない限りすべてのポケモンは理想個体を想定します
• HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをH、A、B、C、D、Sの略称で表記します

またまたバトルロイヤルの育成論になります。流行らせコラ！
今回はピクシーの紹介となります。

ピクシーについて

初代出身のようせいポケモン。3世代まではあまりパッとしませんでしたが、4世代にて強特性マジックガードを手に入れ、5世代にてちいさくなるの強化・隠れ特性てんねんの会得、6世代になって着ぐるみが動いてるみたいな3Dモデルが怖いタイプがノーマル→フェアリーに変更される…といった具合にじわじわと強化されてきました。

そんなピクシーですが、7世代になってちゃっかりスポットライトを習得していました。
「これはバトルロイヤルのピクシーを考察をしなければ（使命感）」と思い立ったので始めていきたいと思います。

強み

ピクシーの強みといえば

1. 耐性は多く弱点は少ないタイプ
2. 優秀な積み技+回復技
3. 強力な2つの特性

この3つにそれぞれシナジーがあり、それらを用いた害悪耐久戦法が有名でしょう。

1のタイプ：フェアリーは言わずもがな。
2の技もちいさくなる・めいそう・コスモパワー+つきのひかりと粒揃い。
3の特性もマジックガードとてんねん両方ともに強力で、一方に通る対処法がもう一方には通らないといった二択もいやらしい。メロメロボディ？野生の性別厳選に使えますよね（白目）

この強みはバトルロイヤルにおいても適用されます。
このルールでは「手持ちポケモンが全滅したトレーナーは問答無用でビリ」となるので、（相手を倒すことも大事ですが）まずは全滅を避けるために倒されにくいポケモンを1体は用意する必要があります。
受けこそ機能しにくいバトルロイヤルではありますが、積みまくって一度要塞化にさえ成功してしまえばダメージはほとんど通らないですし、それに辟易した相手がこちらを狙うのをやめることがあるのでグッと生き延びやすくなります。

そしてそこに新技スポットライトが加わるとさらにいやらしい強みとなります。
例えば、自分に飛んでくるはずだった技を逸らして躱したり、（実際には難しいかもしれませんが）意図的に誰かをリードさせて他の2人がそいつを止めようとする間にガン積みしたり…といった具合ですね。

又、守りのイメージが強いピクシーですが、

といったことから攻めもそれなりにできます。

まとめると

• タイプも技も攻守共に良い
• 要塞化が狙いやすいので少なくとも最下位は回避しやすい
• スポットライトによって試合の流れをある程度操作可能

こんな感じです。

ちなみに、同じ「スポットライト・ちいさくなる・コスモパワー+クセのない回復技持ち」としてスターミーがいますが、タイプやら耐久やら技範囲やらの違いで差別化はできてます。

弱み

• 足が遅め

はっきりと遅い！といったほどではありませんが、S種族値が60と平均より下なので、上から叩きのめされたり、先に撃破点を貰われたりといったことが起こりがちです。
この短所は、点稼ぎを得意とする味方ポケモンに補ってもらうと良いでしょう。

• 目の敵にされやすい

元々積み技を使うと相手に敵視されやすくなりますが、ピクシーは「放っておくと厄介なポケモン」という悪印象がポケモントレーナーたちの間で既に広まっているのか、何もしてない段階でもタコ殴りにされがちです。（実体験）
要塞化が狙いやすいとはなんだったのか
このバトルロイヤル特有の欠点はバトルロイヤル（ほぼ）専用の技であるスポットライトでいくらか和らげたいところです。

総じて、「最低限の攻撃性能を持ち、マークされやすいが行動さえできれば非常に高い生存能力を誇るポケモン」と言えます。
いつもと変わんないですね

特性

持ち物

性格・努力値

できるだけ多くの相手より先に積み技を使いたいと考えたので最速調整。フリーバトル限定のためかちからづく化身ランドロス（S101）をたまに見かけたりすることや、「S4振りヒーリングシフトキュワワーにドレインキッスを撃たれる前にスポットライトが使える」という利点があるにはあったので最速にしてみました。後悔はしてません。
そんでもって総合的な耐久も欲しいのでHにもぶっぱ。マジックガードならいくらHPの値が汚くても関係ないのでぶっぱで安心！
BとCとDは積み技で補います。
最悪ちいさくなるで当たらなければどうということはない（赤彗星並感）

ピクシーは尖った種族値をしていないので、性格や努力値についてはお好みの型になるよう自由に決めていただいて構わないと思っています。
その場合、素のBがやや薄いのとめちゃくちゃじしんが撃たれることを踏まえて物理耐久にある程度振っておくことをオススメします。
あと、Sの近いスポットライト使いにランターン （S67）がいる（※2体がスポットライトを使った場合、すばやさの速い方が優先されて遅い方は失敗する）のでこいつを抜けるよう調整しておくのもいいかもしれません。

技構成

• 確定技

• 選択攻撃技

• 選択変化技

運用法

攻めもできますが、基本的には防戦です。
ピクシーは数値だけ見るとハイスペックとは言い難いポケモンなので、まずは優秀な積み技を積んで積んで自己強化していきましょう。ツンデツンデとの相性も良好です（激うまギャグ）
とどめを刺せそうな相手がいた場合、攻撃して撃破点を稼ぐこともできるでしょうが、そうすると余計なヘイトも稼いでますます狙われやすくなるので最初は自己強化に徹した方が無難な気はします。
強みの項目でも触れましたが、行動確保ができた場合の生存能力の高さがピクシーの売りだと思うので、こちらがリード成功後、2体目以降にピクシーを出してリードを守るという使い方が良いでしょう。最悪勝利（1位）が絶望的になっても最下位は回避しやすいので、「ビリになるのだけは嫌だ！」という消極的な方にも向いています。

相性の良いポケモン

• メガオニゴーリ・エレキスキンゴローニャ（アローラ）・シルヴァディ

超火力のだいばくはつが放てます。
全体攻撃の威力は補正で半減されますが、そんなの気にならないほどのとんでも火力により1〜3体の相手を葬り、そこからサクッとピクシーにリードを繋げられます。次のターンから間違いなくこちらに攻撃が行くので、スポットライト等で躱してやりましょう。

• メガハッサム・メガルカリオ・メガメタグロス

はがねタイプのメガシンカ3体。
メガシンカしなくても強い方ですが、素でパワフルなのに加えて高火力のバレットパンチャーであるため、得点を稼いでリードを作りやすいです。スポットライトもバレットパンチも封じるサイコフィールド発生装置カプ・テテフ相手に強いのもグッド。さらにピクシーが毒技や鋼技で狙われた際の非常口ともなります。

• メガジュペッタ

高い攻撃種族値からかげうちが撃て、固有特技である「いたずらごころ+みちづれ」によって強引に点数を稼いで退場できるなど、色々とバトルロイヤルへの適性があるので腐りません。みちづれ撃って退場した後、ピクシーを死に出ししてジュペッタが稼いだリードを守るという流れが理想。相性補完もそれなり。
私が書いたバトルロイヤル用メガジュペッタ の育成論(育成論サンムーン/1112)もあるのでそっちも見てもらえると嬉しいです。自分を売る（2度目）

おわりに

ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
世代を追うごとに何かしら強化されている背景があるのにも関わらず、昨今の火力インフレや害悪戦法の衰退により、ピクシーの活躍は以前より見づらいものとなった気がします。バトルロイヤルにおいてのピクシーはいつも以上に活き活きとしているように考えられたので、一度頼れる相棒として信頼もしくは厄介な強敵として警戒してみてはいかがでしょうか。
今回もバトルロイヤル特有の戦略性の楽しさを伝えられたのであれば幸いです。