はじめに
はじめまして。HB燃え尽きるウインディの育成論が以前投稿されていたのですが消えてしまったため、似たような型ですが改めて投稿します(今バンクも解禁目前ですが、本質的に従来の型に近いため解禁後もそれほど大きくは動きが変わらないと思われます)。
この育成論ではHP/攻撃/防御/特攻/特防/素早さをH/A/B/C/D/Sと呼び、また努力値等の一般的な俗称を用います。個体値は全て31であることを前提とします。
ダメージ計算はトレーナー天国様のツールを使わせていただきました。
燃え尽きる型ウインディ
今回考察するのは新技「燃え尽きる」を採用したウインディです。主たる採用理由は、ある程度の耐久と威嚇を活かして鋼、草、虫など炎を弱点とする物理アタッカーに繰り出し一致技で倒すこと、またそれなりの範囲の物理アタッカーを対面から倒すことです。
従来、火炎放射を搭載したHBウインディもこのような場面で活躍してきました。燃え尽きる採用の最大の意義は耐性の変化であり、採用理由の後者に大きな影響があります。
弱点がなくなるため、ガブリアス後出しが予想される有利対面で燃え尽きるという一貫する選択肢が生まれます。物理技の代表である地震が弱点でなくなるのは大きな利点です。純粋に火力が上がりますし、(本論では鬼火を採用しましたが)命中不安の鬼火への依存度を下げることができます。
一方、連射できないという欠点もあり、これを見越して相手の交代際に一度燃え尽きた後に鋼ポケモンなどが戻ってくることがあるので、何らかの対処を考えたいところです。
構成
- 構成の方針
上記を踏まえて構成の方針は大きく二つ考えられます。
- Cに振って遂行速度と相手後続への負担を重視しつつ、炎弱点でない物理アタッカーとの対面、代表的にはガブリアス対面をめざ氷+神速で突破するもの。
- 炎弱点でない物理アタッカー対面は従来のウインディと同じく朝の陽ざしで凌ぎ、遂行速度の点は妥協するか、もしくはZストーンの採用によって解決するもの。
第一の方針は要するにウインディを特殊アタッカーとして運用するものです。今回は、炎弱点でない物理アタッカー対面を突破した後もハッサムなどへの役割を残すことができ、またミミッキュ等の中火力の物理アタッカーをある程度広く後出しからの役割対象にできる第二の方針について考察します。
- 能力値・持ち物
性格:ずぶとい
能力値(努力値):H191(204)-×-B145(252)-C127(52)-D100-S115
HB:意地っ張りガブリアスの地震+燃え尽きる(または鬼火)後地震を威嚇込みで確定耐え(+1で奇数かつ16n-1調整)
- 物理
A200(252+)カプ・ブルル鉢巻ウッドハンマー(グラスフィールド下)
威嚇後 69~82(36.1%~42.9%)
A142(252)ミミッキュ球シャドークロー
威嚇+剣の舞 75~91(39.2%~47.6%)
意地っ張り個体でも低乱数2発(7.8%)であり、鬼火から入れます。
A197(252)メガルカリオインファイト
威嚇後 82~98(42.9%~51.3%) 乱数2発 (5.1%)
A200(252+)ガブリアス地震
威嚇後 104~126(54.4%~65.9%)
威嚇+燃え尽きる後 52~63(27.2%~32.9%)
- 特殊
C192(252)メガルカリオ波動弾
116~138(60.7%~72.2%)
特殊型は受からないので気を付けましょう。
C174(252+)テッカグヤエアスラッシュ
75~88(39.2%~46%)
C:余り(H振りギルガルドをZ燃え尽きるで確定一発)。
S:無振り(準速60属+3)
Zストーンを採用しない場合、余りの部分をDに振るとメガルカリオの無補正気合玉が低乱数になり、対面が安定します(この調整では中乱数)。特殊気合玉メガルカリオが増えるようならこちらがよいでしょう。
持ち物:ホノオZ
火力の底上げができ、燃え尽きるの効果を発動させずに炎技を撃ちたい場合に使うことができます。これを採用しない場合は火炎放射の優先度が上がります。
他の候補として、襷フェローチェのとんぼ返りに後出しできるゴツゴツメット、催眠・毒対策としてのラムの実、その他回復アイテムなどもお薦めです。
- 技
確定技
燃え尽きる
コンセプトにより確定。使用後はノーマルタイプではなく無属性になり、連射できません。H振りギルガルドやテッカグヤを一撃で倒すにはZ燃え尽きるの火力が必要です。穏やかギルガルドやHD(チョッキ)テッカグヤにはさらに燃え尽きるを撃ちましょう。また、燃え尽きる後でも、Z燃え尽きるがあればメガルカリオやハッサム程度なら倒すことができます。
H167(252)-D170(0)ギルガルド
Z燃え尽きる
168~198(100.5%~118.5%)
H204(252)-D121(0)テッカグヤ
燃え尽きる
156~186(76.4%~91.1%)
H183(0)-D105(0)ガブリアス
燃え尽きる
45~53(24.5%~28.9%)
H177(252)-D167(252+)メガハッサム
燃え尽きる後の不一致Z燃え尽きる
224~268(126.5%~151.4%)
朝の陽ざし
方針からやはり確定。晴れ以外の天候、特に雨に注意しましょう。
候補技
構成上、火力よりも搦め手としての使い方を重視して選ぶことになります。
鬼火/ほえる/目覚めるパワー氷
ウインディを前にした物理アタッカーが鬼火覚悟で剣の舞や龍の舞を積んでくることがあります。毒だけだと本当に起点にされてしまうので、どれか一つは採用することを推奨します。目覚めるパワー氷はややピンポイントですが、現環境では十分この目的での採用価値があります。
確定欄は、ダメージソースを兼ね、後続サポートや交代読みでも使える鬼火としました。ちなみにZ鬼火は必中にならず追加効果はA上昇なので利用できません。火傷のダメージが減少したのは向かい風です。
バークアウト
サザンドラやシャンデラなどが炎技を受けに来る場合に、後続のために負担を軽減することができます。半端な特殊アタッカーならそのまま突破もできます。なお、身代わりは貫通しますが化けの皮は剥がせます。
毒毒
鋼を呼ばず、ポリゴン2などが受けに来るので採用価値はあります。
火炎放射
安定した炎技としてもう一枠採用の余地があります。この場合はまさに従来のHB火炎放射鬼火朝の陽ざし型の一変種という感じになります。
神速
パルシェンなどの襷つぶしに使います。ダメージ計算は省略。
その他
鋼の裏から出てくるペリッパーを何度も見ているとワイルドボルトを載せたくなりますが(A下降補正無振りで無振りペリッパーを確定一発)あまりにピンポイントなので却下。ヒードランがあまりに増えるようなら、後続サポートにもなる地ならしは採用の余地があります。
終わりに
従来のHBウインディに近い使用感で、これまでも強かった部分が要所でさらに向上した印象を受けます。従来苦手だった部分はやはり手当が必要であり、特にカプ・レヒレや挑発ギャラドスなどはどうにもなりません。裏に対策を用意しましょう。