はじめに
- はじめまして。今回カプ・レヒレの育成論を投稿させていただくエニーと申します。
- この育成論に登場するポケモンは全て理想個体を想定しています。
- ダメージ計算はトレーナー天国様のものを使用させていただきました。
- 広く使われている用語や省略表記を使用していますがご了承ください。
- 初投稿の為、至らない点も多いかと思われますが、コメント欄にてアドバイスして頂ければ修正致しますのでよろしくお願いします。
※5/8:細かい誤りや誤解を招きうる表現の修正
採用理由
- 役割論理型のサイクルパーティーにおいて重たくなりやすい構築・ポケモン(ステロ・壁積み展開、受けループ、毒身代守、身代わり瞑想)に対する回答を果たせる水に強い水枠のサイクルパーツとしての採用。
- カプ・レヒレが元々持っている非常に高いサイクル適性(詳細は他の育成論に記載されている為割愛)を残した構成であり、無理なくパーティーに組み込める。
役割
- VS対面・積み(ギミック)構築
水技枠(?)として渦潮を採用したことにより、対面構築や積み構築相手に選出した場合、挑発を入れた後の起点作り要因や受けポケモンを逃がさず狩ったり、壁・トリルターン稼ぎをする。
- VSサイクルパ
序盤は自然の怒りでの削りを行い、終盤は渦潮で交換読み交換を封じたり、高めの素早さからのムーンフォースで抜いたりと、対戦全体を通して隙を見せずにアドをとっていける。
- VS受けループ
メガヤドランを選出させることさえできれば、相手のヤドランに後投げし、渦潮を打つだけで、相手が居座った場合でも退いた場合でも一体は落とすことができる。
……というのも、このレヒレを後投げから処理可能なポケモンは、普通の受けループにはメガゲンガーとメガフシギバナ(と精々亜ベトベトン)程度しかおらず、メガヤドランでしか止められない物理アタッカー(リザードンやバシャーモなど。選出はしなくても良い)を自分のパーティーに入れておけば、メガヤドランにメガ枠を奪われたせいでレヒレの障害になるポケモンは一切選出されないからである。
受けループの突破だけを考えればカプZ挑発などのレヒレでもどうにかなりそうだと考えている方がいるかもしれないので、一応差別化点を示しておく。まず、そのような技構成のレヒレでは、後投げされたラッキーにとどめを刺すことが出来ない。仮に次のターンラッキーに挑発を入れたとしても、間抜け面でそのまま居座ってくる訳がないからである。また、ヤドランやドヒドイデに再生力で回された場合の突破も困難。さらに折角有利対面を取っても、カプZ警戒で居座られて再生技を撃たれるケースが頻発(体感5割以上)する。
今回紹介するカプ・レヒレはその悠長な居座りを逆手に取り渦潮でキャッチすることで、呆気なく相手のサイクルを崩壊させていく可能性を秘めている。
構成
性格:おくびょう
努力値:236-0-20-0-0-252
実数値:H175-××-B138-C115-D150-S150
持ち物:イアの実
採用技:ムーンフォース/自然の怒り/渦潮/挑発
調整意図
- HP
16n-1調整。イアのみ込みで地球投げを5回耐える為、ラッキー相手でも殴り勝てる。
- 防御
繰り出し性能を上げる為に余り全振り。
努力値4振りだと殻を破った特化パルシェンのロックブラストの乱数が変わってしまうので、パルシェンに役割を持たせたいのならば上記のようにHPを調整するか、素早さを準速ミミッキュ抜きまで落とすなりし、12以上努力値を余らせて防御に振った方が良い。
- 素早さ
最速ノイクンや最速瞑想クレセリアの身代わりや毒毒を上から挑発で封じる為に最速推奨。
またこの実数値は環境にのさばる準速ミミッキュ抜き抜きでもあり、準速ミミッキュとこの最速レヒレが対面した場合、上から挑発を入れて剣の舞を不発に終わらせ、渦潮でばけのかわを剥がすことで、渦潮の定数ダメージ2回とムーンフォース2発でH4ミミッキュを僅か2回の行動しか許さずに倒すことができる。仮に上からの挑発を読まれて殴られたり、渦潮を外して3回以上の行動を許した場合でも、素の耐久力とイアの実の回復により殴り勝てる場合が多く、この対面は最速レヒレ側が比較的有利と言える。
……と今まで最速の利点を挙げてきたのですが、当然防御に振った方が繰り出せる回数は増えますし、対害悪性能は落ちても対受けループ性能に支障は殆ど出ないので、素早さはパーティーで重い相手に合わせて調整するのが良いでしょう。今回は汎用と銘打っている為、最も汎用性が高いと思われる最速を推奨しています。
持ち物
ラッキー、パルシェンを見る為にイアのみで確定。
高耐久と積み技封じにより発動が容易な為、オボンのみを持たせるよりも場持ちが良くなり、食べ残しよりも打ち合いに強くなる。
技構成
- ムーンフォース
威力、範囲、命中、追加効果の全てが優秀な壊れ技。この技を採用しないと本来のカプ・レヒレが持っている打ち合い性能とサイクル適性を著しく損なう為確定。
H4ミミッキュ:38.9~45.8%(渦潮定数ダメ込みで確定二発)
D4ガブリアス:63.3~76.5%
H4パルシェン:74.6~88.8%(殻破後確一)
D4バシャーモ:43.2~52.2%
H4メガギャラドス:49.1~59.6%
無振りマンムー:42.1~50.2%
- 自然の怒り
サイクル適性と対耐久性能の肝。渦潮→挑発→自然の怒りという基本の動きをするだけで耐久型ポケモン相手でも1/4以下まで体力を抉り取れる。
- 渦潮
ここまで読み進めていただいた方々には既にこの技がネタ採用ではないことをご理解いただけたと思うが、未だ世間一般ではマイナーな技であることは確かな為、この技について詳しく知らない方も多い(知っている方は飛ばしてください)。
よってここである程度技の仕様を説明しておく。
威力:35
命中:85(ハイドロポンプよりはマシ)
拘束ターン:4~5
拘束ダメージ:体力の1/8
とんぼ返りなどの交代技は拘束効果の影響を受けない。
身代わりに対して拘束技を撃った場合、拘束技で身代わりを破壊できた場合のみ拘束効果が発動する。
上記の仕様から、渦潮で身代わりを破壊できそうなメジャーポケモンのダメ計のみ記載する。
H212D100グライオン:24.8~30.5%
H212ヒードラン:19.6~24.8%
この調整のグライオンはC252メガゲンガーの祟り目を最高乱数以外耐える調整であり、これ以上特殊に厚いグライオンは殆どいない。よって現環境に存在するグライオンの身代わりは渦潮で破壊できると考えられる。
逆に、上記の調整よりも特殊に薄い毒守ヒードランは恐らく環境に存在しない為、身代わりの破壊はほぼ期待できない。
- 挑発
普通のレヒレが使っても強いが、最速ならより多くの相手の行動を縛ることができる。具体的にはマンムー、ギャラドス、ヒードラン、ミミッキュ、霊獣ランドロス、オニゴーリ、スイクン、クレセリア、パルシェンなど。
被ダメ
A252ガブリアスの地震:43.4~51.4%
特化ミミッキュのじゃれつく:33.1~39.4%
特化ミミッキュのシャドクロZ:51.4~60.5%
特化ミミッキュのじゃれつくZ:64~74%
特化パルシェンの殻破後ロックブラスト一発:12.5~15.4%(イアのみ込みで高乱数二耐え)
サイコフィールド下特化テテフのサイコキネシス:58.2~69.1%
相性の良い味方
- バシャーモ、リザードンなど
受けループにメガヤドランの選出を強要する枠。受けループに対しては完全に見せポケ扱いで充分なのでリザードンYでもOK。このレヒレは水技枠が渦潮であり、晴れによる火力の低下は気にならないので、ミストフィールドのドラゴン技半減も相まって相性は寧ろYの方が良いのかもしれない。
- ガブリアス、ランドロス
地面タイプや草タイプ、ドラゴンタイプは単純に相性補完が優秀。カプ・レヒレが得意とする耐久型ポケモンとパルシェンは基本的に氷技をメインウェポンにしているので、それらのポケモンを強く呼ぶ氷4倍アタッカーはカプ・レヒレとの相性が良い。特にこの二匹はカプ・レヒレが苦手とする、等倍火力でごり押してくる連中との殴り合いに比較的強いのでオススメ。
最後に
ここまでご覧いただきありがとうございました。
ポケモンが今過疎モンになっている原因って、飽きとかswitch発売以外にも、マッチングゲー要素の強い対策必須系害悪構築を使っているプレイヤーの増加にもあると思うんですよね……
でもそういう構築にはこのポケモンは鬼のように強く、なおかつ普通のhsレヒレとして使っても強いので、是非貴方もこのカプ・レヒレを使い、やがては環境に流行らせて、現環境にのさばる対策必須系害悪構築を駆逐し、従来の戦略的ゲームとレーティング人口を取り戻しましょう!