わにと申します。4回目の投稿です。よろしくお願いします。
以下の内容に必ず目を通してください。
- 指定のない限りすべてのポケモンは理想個体を想定します
- HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをH、A、B、C、D、Sの略称で表記します
- ポケモン名やタイプ表記、道具名等に容易に想像できる範囲の略称を用います
- ダメージ計算はトレーナー天国様のツールをもとに計算しています
- ご質問、ご指摘はコメントにて受け付けます
- 育成論に関係のないコメント、無益だと判断したコメントは予告なく削除します
2017.5.25:育成論を大幅に改変しました
(コメントにてご指摘いただいた皆様ありがとうございます)
それでは考察に移ります。
ニドキングとは
毒地という準固有タイプを持ち、非常に多くの技を覚えるポケモン。
その独自の耐性、技範囲から、対電気枠、対バシャナットサンダーとして六世代でも細々と活躍していました。
七世代に入り、コケコ、霊獣ボルトなど強力な電気タイプが高い採用率を誇るようになり、パーティ内での電気の一貫を切ることが以前にも増して重要な要素となっています。しかし、これら電気タイプは高火力かつ非常に広い技範囲(電・氷・草・闘・妖など)を持ち、Z技の採用率も高いことから安定した受け出しが難しいのが現状です。
それに対してニドキング(クイン)が持つ毒地の耐性はこれらの技範囲のうち電、闘、妖を半減以下に抑え込み、草等倍、氷2倍、加えて毒毒無効、蜻蛉返り半減と非常に強く立ち回ることができます。しかし、受け出しするには種族値が足りないため、今回は突撃チョッキを持たせ、繰り出し性能を高めた型を考察したいと思います。
ちなみに六世代の育成論に同じチョッキ型が既に存在しますが、環境も、調整意図も大きく異なることから別物と判断し、フォークはしていません。
採用理由・差別化
前項で紹介した通り、独自の耐性による対電気(特にコケコ、ボルト)枠としての採用が主になります。同じ役割を持つ他の地面ポケとはこの耐性で差別化出来ます。
特に格闘半減、草等倍が大きく、役割破壊の気合い玉や草結びに怯える必要がないため、安心感が違います。
加えて、ゲンガー、ウツロなどのその他特殊アタッカーにも役割を持つことができ、広い技範囲のおかげでドヒドブルルドランのような低速サイクルの並びを崩すことができます。同じ耐性を持つ二ドクインとは、火力と抜ける範囲(詳しくは後述)で差別化します。
持ち物
役割対象への後出し性能を高める突撃チョッキで確定。
特性
火力増強のちからずくで確定。
この特性でないと火力が足りなさすぎてお話になりません。
性格・調整
- 性格
ひかえめ
確定数の確保のためC補正の性格を推奨します。
- 努力値
H4A0B4C196D52S252
- 実数値
H157A109B98C143D102S137
- 調整意図
HB:A168テッカグヤの地震耐え
C :H167D115メガゲンを大地で確定
HD:C182眼鏡ヒードランのオバヒ耐え
S :最速70族+3
今回はドヒドブルルドランを意識したCSベースの調整になります
色々模索した結果、乱数が絡まず、実数値1の差が明確に反映されるSにがっつり振り切りました。これにより副産物として、Sランク―1準速フェローチェ抜き調整(S実数値136)を抜くことができます。
ここまで耐久を落としても本来の役割対象である電気に対する繰り出し性能に大きな支障はありません。
クインは補正有C実数値140以上、補正無S実数値129以上を実現できないため、この数値をもって差別化を完了します。
これをベースに各自調整していただければ幸いです。
技構成
- 確定技
大地の力
コケコ、ゲンガー、ウツロ、ドラン、ドヒドなど多くの役割対象に刺さります。
グラスフィールドの影響を受けないのも地味に偉いです。
冷凍ビーム
大地の力との攻撃範囲の補完に優れ、役割対象である霊ボルトへの打点となります。
ガブ、マンダ、ランドなどへの牽制にもなり、刺さる相手が多く外せません。
- 選択技
火炎放射or大文字
コケコやゲンガーの取り巻きに採用されやすいカグヤに刺さる技。
その他ナットレイやハッサムなど地面等倍以下の鋼枠を意識する場合に。
確定欄はナット、カグヤへの確定数を意識して大文字。
ヘドロウェーブ
ニドキングの最大火力です。
特にブルルを含めた並びを強く意識する場合に採用します。
地氷炎が効かないウォッシュ&ヒートロトムへの等倍打点として有効です。
不意打ち
ニドキング唯一の先制技。
ミリ残しの処理や襷潰しなど役立つ場面は非常に多いです。
つのドリル
最強の役割破壊技。低速耐久ポケ(ポリゴン2やクレセリアなど)に対し試行回数を稼ぐことができ、強引なサイクル破壊ができるため、運ゲとはいえ採用価値は十分あります。耐久サンダーなどを重く見る場合はこの技が必須。
岩雪崩or諸刃の頭突き
ウルガモスを強く意識する場合に。
ウルガモスには格好の起点にされるので、ピンポイント気味ですが採用の余地はあります。
ダメージ計算
論が煩雑になるのを防ぐためダメ計の追加は基本的にしません。
記載のないものは各自計算してください。
- 与ダメ
大地の力
H167D115メガゲンガ―
100.5〜118.5% 確定1
H198D126ヒードラン@チョッキ
103〜121.2% 確定1
H157D163ドヒドイデ
73.8〜89.1% 確定2
冷凍ビーム
H155D100霊獣ボルトロス
81.2〜96.7% 確定2
H191D145霊獣ランドロス
92.1〜108.9% 乱数1(50%)
H197D110サンダー
57.8〜69% 確定2
大文字
H181D168ナットレイ
100.1〜121.5% 確定1
H204D121テッカグヤ
62.7〜74.5% 確定2
ヘドロウェーブ
H177D115カプ・ブルル@突撃チョッキ
131〜158.1% 確定1
H157D127FCロトム
50.3〜59.8% 確定2
不意打ち
H155B90霊獣ボルトロス
21.2〜25.1% 乱数4
H167B100メガゲンガ―
34.7〜41.9% 確定3
- 被ダメ
C197霊獣ボルトロス(=C147カプ・コケコ@珠)の目覚めるパワー(氷)
36.9〜44.5% 確定3
C197霊獣ボルトロスの気合い玉Z
29.2〜34.3%
C197霊獣ボルトロス@眼鏡のサイコキネシス
84〜99.3% 確定2
C147カプ・コケコの目覚めるパワー(氷)
28〜34.3% 乱数3(1.2%)
C200ジバコイル@眼鏡(アナライズ)のラスカノ
84.7〜100% 乱数1(6.2%)
C222メガゲンガ―のシャドーボール
42.6〜50.3% 乱数2(1.2%)
C182ヒードラン@眼鏡のオーバーヒート
84〜99.3% 確定2
C157ウォッシュロトムのハイドロポンプ
81.5〜96.8% 確定2
C155ゲッコウガ@珠の一致冷凍ビーム
85.9〜104.4% 乱数1(18.8%)
A168テッカグヤの地震=A189バシャ―モのフレアドライブ
82.8〜98% 確定2
A183カプ・コケコ@鉢巻のブレイブバード
80.2〜94.9% 確定2
立ち回り
基本的に役割対象に繰り出し、サイクルの中で負荷をかけていきます。裏に一貫する技を選択したり、積極的に交代読みをして早期サイクル破壊を目指します。ドヒドブルルドランの様な刺さる並びに対しては、先発に据えて、低速帯を抜き去るSと広い技範囲を活かしてガンガン制圧していきましょう。
反面、チョッキを持たせてようやく人並みの耐久しかないので、あまり雑に扱えないのがつらいところです。また、つのドリルを採用しない場合、数値受けに非常に弱いので注意が必要です。特性のおかげで追加効果ワンチャンを狙うこともできません。
相性の良い味方
- テッカグヤ
相性補完が良く、宿り木で回復ソースの無いニドキングをサポートできます。ニドキングの役割対象であるコケコ、ボルト、ドランを呼び込む点もgood。
- ボーマンダ(メガ)
マンダが呼び込む電、鋼にニドキングが強く、攻撃面での補完が取れています。
マンダマンムーのマンムーの枠にニドキングを充てる形。
- ウルガモス
選出段階からドラン、ドヒドを誘い、そこにニドキングを刺していきます。
水や地面が重くなるのでクサZがおすすめです。
- ギャラドス(メガ)
相性補完も良く、電気全般、ブルル、ドヒドを呼び込みます。ギャラストッパーのレヒレやアシレもニドキングのヘドウェでギャラの攻撃圏内まで削れるため攻撃面でも相性良しです。
最後に
ここまでご覧いただき誠にありがとうございました。
今回は出来るだけ簡潔にまとめようと意識してみましたが如何だったでしょうか。
使ってみると種族値不足を痛感する局面も多いですが、対電気は本当に頼もしく、相手はめざパしか有効打がないことがほとんどです。この育成論を読んで少しでも興味が沸いた方は是非一度育成してみてください。