はじめに
SM初期ぶりにポケモンに復帰したトレーナーです。
初の育成論につき、至らぬ点も少なからずあると思いますのでコメント欄で指摘等いただけると幸いです。
また本文では非公式略語・用語を使う場合があります。
最低限の使用にとどめていますがわからない表現などございましたらコメント欄から連絡ください。
追記:コメント返信について
コメントくださった方々ありがとうございます。質問などへの返答は最長1週間ほどかかってしまうことがあるため、気長に待っていただけると幸いです。
2022/12/03 与ダメージと一部文章を追記
2022/12/08 要望にあったテラスタル「じしん」で確定数が変わる場合の記述を追加。
2022/12/14 文章の一部更新。
採用理由と役割
ガブリアスの強み
- 「ドラゴン」「地面」という技範囲の広さ
- S種族値102という100族を抜ける絶妙なS
- 汎用性の高さから多様な型が存在し、選出時点で型を読むことが難しい
前作からの変更点
- 「フェアリー」タイプのポケモンの種類が減った。
(パラドックスの使えない現環境だと殆どがミミッキュミミッキュ、ニンフィアニンフィア、マリルリマリルリでガブリアスより早いポケモンはいない)
- ダイマックスの廃止
(ダイマックスでの不利対面の強行突破はしづらくなったため、積みエース構成が前作よりは弱くなった。)
上記の理由から現環境では、サイクル戦構成が強くなったと感じたため、今回は先発での対面性能とサイクル戦での圧力に重きを置いた型を考察します。
持ち物
- きあいのタスキ
不利対面を引いたときでもステルスロックを確実に撒いたりできる点、また対面性能の底上げできる点が強み。
基本的に本論ではこの持ち物を持っている前提で進めます。
特性
- さめはだ
ガブリアスの隠れ特性で接触技を使ってきた相手に対して、最大体力の1/8を削る特性。
通常特性のすながくれはガブリアス単体での利用が難しいため汎用性に乏しく、本育成論のコンセプトに沿わないため今回は不採用とします。
性格・努力値と調整
- 陽気 AS252 D6
一般的なAS特化型。S102を最大限生かしたいため「いじっぱり」ではなく「ようき」。
端数はBかDに好みで、Hに振ってしまうと8nになるため、「やどりぎのたね」や「しおづけ」の定数ダメージを1多く食らうため非効率的。
ガブリアスは調整が多く存在し、今作も今後様々な努力値振りが出てくると思われますが現状は情報が少ないため基本的なこの振り方で考察していきます。
技構成
- げきりん
エースではないもののアタッカー運用のため基本的には採用。
前作では単体でSを上げられるスケイルショットがあったものの今作では本論執筆時点で覚えられないため、ドラゴン物理技でほかの候補はない。
- じしん
こちらも「げきりん」と同じ理由で基本的には採用。
一応こちらは他の候補として「じならし」があるが威力も低く、素早さを下げる効果も後述の「がんせきふうじ」で十分なため今回は採用見送り。
- がんせきふうじ
今回の育成論において非常に重要なわざの一つ。
ガブリアスのサブウェポンとして最も採用されるいわタイプ。
まず競合技との比較をすると、
「ストーンエッジ」
メリット:ダメージの高さ(急所率も高い)
デメリット:命中不安、ダメージ以外の効果がないこと
「いわなだれ」
メリット:ダメージと命中のバランスの良さ、2割のひるみ
デメリット:バランス型な分、ダメージ不足
「がんせきふうじ」
メリット:確定でのSダウン
デメリット:威力が60と低いため、抜群をとってもダメージが不足することがある
今回の型で「がんせきふうじ」を採用した理由は、
・「きあいのタスキ」で行動回数が保証されており、Sダウンですばやさ関係の逆転が狙える点
・後述する「ステルスロック」を採用しているため、「いわ」が効果抜群の相手に対してダメージがそこまで必要ではない点
上記の点は今回の型の対面性能を引き上げてくれる大きな要素の1つのため、採用。
- ステルスロック
基本的に先発起用が多い今回の型で、有利対面が取れたときに使うだけでサイクル戦で大きくリードを取れる。
「ステルスロック」の代わりに「つるぎのまい」を採用することもあるが、交換を多用するサイクル戦には向いていないため優先枠はこちらとした。
テラスタル
基本的には「じめん」タイプ。
今回の型で攻めに使えるタイプは「じめん」「ドラゴン」「いわ」。
・「ドラゴン」は威力こそ高いものの採用技が「げきりん」のため、小回りが利きづらく「じしん」に比べ打ちにくい。
・「いわ」は元とする「がんせきふうじ」自体の威力が60と低いため、テラスタル抜群を取ったとしても180で等倍「じめん」テラスタルの「じしん」の威力200より威力不足となり微妙。
上記の点から安定性とダメージを両立するには「じめん」テラスタル一択と言える。
受けで使うこともできるが今回は耐久調整をしていない型のため、
その様に使うのならば他のポケモンに使った方が有効なため今回はなしとする。
与ダメージ計算
弱点をつける耐久無振りのアタッカーは基本確定1発のためそれら以外のみの中でマッチでよく見るポケモンを主にダメージ計算、S振りアタッカーはB4振り、H振りアタッカーは無補正H特化、受けは性格補正有HB特化を仮定しています。
ダメージ計算はポケソル様のダメージ計算ツールSVを使用させていただきました。
(一部特性等に不具合があったため、念のため手計算でやり直していますが間違っていたら指摘お願いします。)
- ASマスカーニャ →「げきりん」で中乱数1発(6/16)
- HBラウドボーン→「じしん」で確定2発 テラスタル使用後も変わらず。
1ターン目で「おにび」等でやけどした場合は高乱数となる。
ただHB特化は少ないためやけど覚悟なら対面でほぼ倒せると思う。
- HBアーマーガア 「げきりん」で超高乱数5発
基本倒せないので交換一択となる
- HBハピナス「げきりん」で確定2発
「じしん」の場合は中乱数2発のため注意が必要。
「れいとうビーム」採用型が多いため、安易な受け出しは危ない。
- HAマリルリ「じしん」で超高乱数2発
初手「はらだいこ」された場合は超高乱数1発。
「じゃれつく」された場合は7割程度削って「アクアジェット」警戒で交代すること。
- HBドオー 「じしん」で確定2発 H振りのみの場合は確定1発。
テラスタルを使用すると乱数1発(9/16)。
だが「みず」技採用している場合もあるため確実に処理したい時以外は使いたくない
非テラスタルのときB4振りの場合、確定2発となるため突破できない可能性が高い。
タスキ温存ができているならば、スカーフやタスキ警戒も兼ねて「がんせきふうじ」から入ることが安定。
- ASイッカネズミ「げきりん」で中乱数1発(7/16)
専用技「ネズミざん」は接触技、受け出しすると「さめはだ」で自滅する。
- ASキノガッサ 「げきりん」で中乱数1発(1/2)
乱数1発だがタスキ採用率が非常に高い。
「キノコのほうし」が受けられるポケモンに交代するのが安全。
- ASガブリアス 「げきりん」で確定1発
ミラー対決 相手の持ち物がいずれにせよ、確実な1-1交換に持ち込みたいのならば「がんせきふうじ」から入るべき。
- HBゴーストキョジオーン「げきりん」で乱数3発
今作の問題児で対面した場合は基本交代となる。
非テラスタルの場合は「じしん」で確定2発が取れる。
- ASギャラドス 「いかく」込みで「げきりん」で超高乱数2発(97%)
殆ど耐久調整されている場合が多いため「ステルスロック」が入っていないなら交換する方が安全。
- HCヌメルゴン 「げきりん」で確定1発
- HBシャワーズ 「げきりん」で乱数2発(2%)
「たべのこし」に加え「とける」「アクアリング」されるため基本交代となる。
後続の特殊アタッカーが必要
- HBブラッキー 「げきりん」で確定3発
シャワーズより辛い。「イカサマ」もあるため、すぐに交代すること。
- HCニンフィア 「じしん」で確定2発、テラスタル後も変わらず。
テラスタルで確定数は変わらないものの、「フェアリー」技が抜群ではなくなるため状況によっては使用も考慮に入れるべき。
- HBモロバレル「じしん」で確定3発 テラスタル「じしん」は乱数2発(62%)
テラスタルなしの場合、回復手段も多く対面での突破は不可能、HDの場合は確定2発取れるため受け出ししてくるかで判断する。
テラスタルした場合でも結局「キノコのほうし」は打たれるため不利対面は変わらず。
- HBカバルドン 「げきりん」で高乱数3発(74%)
DP当時からずっと不利のこの対面。
「あくび」での流し性能も高いため、初手「ステルスロック」を撒きあったらすぐ交代が基本。
- CSウルガモス 「がんせきふうじ」で確定1発
HCですら確定1発、「ステルスロック」でも半分削れるためかなり楽。
- ASボーマンダ 威嚇込み「げきりん」で高乱数1発(81%)
耐久調整も多いため安定を取るなら「りゅうのまい」読みで「がんせきふうじ」からのげきりんがおすすめ。
- ASイルカマン(ナイーブ) (ナイーブ) 「げきりん」で確定2発
- ASイルカマン(ナイーブ) (マイティ) 「げきりん」で確定2発
耐久が上がった後も確定変わらない上、どの道一度引っ込むので「ステルスロック」を撒くことに徹するのも悪くない。
- HBミミズズ 「げきりん」で乱数6発(99.9%)
今作で最も辛い相手の一匹。
特性「どしょく」で地面無効のため対面での突破は絶望的の上、交代隙に「しっぽきり」を使われると大きな不利となるためいずれにせよ辛い。
- HCウォッシュロトム 「げきりん」で確定2発
確定2発取れるものの微妙に不利対面。
「おにび」搭載型も多々いるがこだわりトリックの可能性もあるため、受けも出しづらい。
後ろに相性有利の高耐久特殊アタッカーを準備しておくと安定する。
- HAバンギラス 「じしん」で確定2発、テラスタル「じしん」は確定1発。
「れいとうパンチ」警戒するのであればテラスタルも考慮に入るが、基本要らない。
- HBシロデスナ 「げきりん」で低乱数3発(32%)
交代だが向こう側も取れる選択が少ないため、不利対面の中だと比較的ましな方。
- HBヤドラン 「げきりん」で確定3発
2発で持っていけない上、「れいとうビーム」搭載率も高く交代必須。
- ASパルシェン 「げきりん」で確定2発
連続攻撃でタスキを貫通される上、「からをやぶる」をされると予め「がんせきふうじ」を打っても準速ですら抜かれるためかなり面倒。
- HBドヒドイデ 「じしん」で確定2発、テラスタル「じしん」も確定2発。
受け出しは許さない、対面でも「ねっとう」のやけどを引かない限り負けない。
- ASカイリュー 「がんせきふうじ」から「げきりん」で確定。
「がんせきふうじ」は「マルチスケイル」「りゅうのまい」への対策。
- HBハルクジラ 「げきりん」で確定3発
相性不利もあり交代以外選択肢がない。
- CSサザンドラ 「げきりん」で確定1発
- HAセグレイブ 「げきりん」で超高乱数1発(7/8)
Sも勝っておりそこそこ有利だが、「こおりのつぶて」は注意。
先発起用の場合「つららばり」採用のスカーフが多いため引いた方が無難。
パラドックスポケモン、および準伝説はS1では使えないため今回はスルーします。
今後も追記予定、コメント欄で要望お願いします。
苦手なポケモン
- ミミッキュミミッキュ
専用特性「ばけのかわ」でのガブリアス以上の対面性能を持つ点、アタッカーからサポートまで型が多く読みにくい点などで基本的に対面上勝てないため、後述のハッサムハッサムなどのPT内の他のポケモンで対応することとなる。
- ドラパルトドラパルト
基本的に出し負けの対面。
Sで負けているうえ、専用技「ドラゴンアロー」は二回攻撃のため、「きあいのタスキ」を貫通してくる。
モロバレルモロバレルなど受け出しができるポケモンが後ろにいるとガブリアスガブリアスを先発で出しやすくなるため、PTにドラパルト対策を一匹は入れておくべき。
- 物理受け
積みエース型なら敵ではないが今回は話が別。
カバルドンカバルドンやディンルーディンルーなどHやBの数値で受けてくる相手には基本的には歯が立たない。
対策としてはサイクルを回してステルスロックの定数ダメージで有利を取りたいためタイプ相性でバランスのいいPTを構築する。
相性の良い味方・構築例
私が構築で採用していて特に相性の良かった2匹を紹介。
- モロバレルモロバレル
サイクル戦を狙うガブリアスの天敵である積みエースに対して強く出れるため、非常に相性がいい。
他の受けポケモンに比べてモロバレル自体も特性「さいせいりょく」でサイクル戦を得意としている点も高評価。ただ2匹共にこおりタイプを弱点としているため、他のポケモンでの対策が必要。
- ハッサムハッサム
言わずと知れたガブハッサム。サイクル戦で互いが消耗してきたところをバレットパンチで狩ることができるため採用しやすい。
相性上ガブリアスが呼びやすい「こおり」「フェアリー」をハッサムが、ハッサムが呼びやすい「ほのお」をガブリアスが対応できる。
ただし今作ではフェアリータイプが「ほのお」テラスタルする可能性があるため、警戒が必要。
最後に
ダイマックスが無くなり、サイクル戦向けのガブリアスをS1が始まる前に考察したかった際、現環境に合わせた育成論が見つからなかったため今回書かせてもらいました。
能力のバランスが良く適応力が高いため、環境によって調整が変わっていくところがガブリアスの面白いところだと個人的には思っているのでランクマッチが始まりしばらくしたらまた追記を増やしていこうと思います。
拙作を最後まで読んでいただきありがとうございました。