はじめに
26個目の育成論投稿になります。至らぬ点も多々あると思いますが、改善点等ご指摘いただければ幸いです。
今回の育成論はアグノムとなります。正直誰もが一度は考えたことのある型のように思いますが、過去の育成論を含めて投稿されていなかったため紹介させていただきます。非常に爽快感のある気持ち良い型となっているので最後まで見ていただけると嬉しいです。
- HABCDS、など非公式の略語、単語等を用います。
- 論中に登場するポケモンの個体値は特に指定がなければ理想個体とします。
- ダメージ計算にはポケソル様のダメージ計算ツールSV(https://sv.pokesol.com/calc)を使用させていただきました。
- 環境ポケモンの型や採用技等はhttps://sv.pokedb.tokyo/pokemon/list?season=7&rule=0を参考にさせていただきました。
アグノムについて
例によって例の如く、このアグノムというポケモンを育成するには同タイプ同特性であるユクシーエムリットクレセリアとの差別化が必須となりますので説明させていただきます。
まずこのアグノムというポケモンの特徴は何と言っても他の3体にはない高いAC種族値です。代わりに耐久は雀の涙程となっていますが、Sもライバル達の中では最速であり、高速アタッカーとしての運用であれば他の追随を許さないでしょう。
さらにこのアグノムというポケモンはシンオウ三湖の中で唯一だいばくはつという威力250の最強技を覚えており、SVにおいてだいばくはつを覚えるポケモンの中でトップのAを誇っています。
A種族値100以上でだいばくはつを覚えるポケモン達
アグノム(A125/S115)
ボルケニオン(A115/S70)
レジエレキ(A100/S200)
レジドラゴ(A100/S80)
キョジオーン(A100/S35)
S種族値でもアグノムより早いのはレジエレキとマルマインマルマイン(ヒスイ)だけであり、だいばくはつをするために生まれてきた、まさに自爆の王と言えるでしょう。
コンセプトと役割
今回のコンセプトは
- 高いASととんぼがえりを用いて汎用的な物理アタッカーとなる。
- こだわりトリックにより受けポケモンに対する妨害を行う。
- こだわりハチマキ+だいばくはつによる圧倒的火力によりサイクルの崩壊を狙う。
になります。
火力指数について
本育成論の目玉でもあるだいばくはつはテラスタルを切らずともなかなかの威力を持っています。
本育成論のアグノム(A252)の火力指数
だいばくはつ(250)×A実数値(177)×こだわりハチマキ(1.5)
=66375(テラスタル時は99562)
今話題のガチグマ(A↑252)こんじょう発動時の火力指数
火傷からげんき(140)×A実数値(211)×タイプ一致(1.5)×特性こんじょう(1.5)
=66465(テラスタル時は88620)
火力お化けであるイーユイ(C↑252)こだわりメガネの火力指数
オーバーヒート(130)×C実数値(205)×タイプ一致(1.5)×こだわりメガネ(1.5)×特性わざわいのたま(4/3)
=79950(テラスタル時は106600)
このように瞬間火力だけを見ればほとんどガチグマと変わりません。(ガチグマの火力がおかしいとも言う)
ゴーストタイプに無効化される等の弱点はありますが、ある程度の受けにも刺さる攻撃的なみちづれとしての運用ができると思います。
ちなみに
はほぼ同じ火力指数となっています。
持ち物
こだわりハチマキ
持たせると、同じ技しか出せなくなるが、『こうげき』が1.5倍になる。ダイマックス中は、すべての効果がない。
コンセプトのため確定です。
ハチマキだいばくはつの気持ち良さは病みつきになります。アグノムには申し訳ないとは思いますが…
特性
ふゆう
『じめん』タイプの技を受けない。また、技『どくびし』『まきびし』『ねばねばネット』や特性『ありじごく』の効果を受けない。『エレキフィールド』『サイコフィールド』『グラスフィールド』『ミストフィールド』の効果も受けない。
これしかないため確定です。
性格・努力値と調整
ようき(S↑C↓)H20 A252 B4 C0 D4 S228
HBD…余り
A…アタッカーのため最大まで
S…最速トルネロス(化身)ボルトロス(化身)テツノドクガ等抜き
だいばくはつの威力のためいじっぱりにしたいところではあるのですが、アグノムには耐久が全くないため先制できなければ一発で落とされてしまうということも多く、少しでも多くの相手の上を取れるようにようきとしました。
最速まで振ったとして抜けるポケモンが準速レイスポス辺りしかいなかったため、元から不利対面でありだいばくはつも効かないのであれば切ってしまっても良いと判断しました。
正直努力値振りが面倒くさければAS252振りでも問題ないとは思います。
技構成
- 採用技
だいばくはつ
本育成論の主役といっても過言ではない技です。驚異の威力250を持つ技となりますが使用後にはひんしとなってしまいます。生半可な相手であれば大体消し飛ばせるのできれいな花火を打ち上げましょう。
しねんのずつき
タイプ一致の攻撃技です。悪タイプに無効化され、鋼・エスパーに半減されますが、それ以外には等倍以上で通るため、思っていたよりは幅広い範囲に打つことができました。悪タイプの後出しで止まるため四災環境の現在は少し厳しいところではあります。
トリック
こだわりアイテム持ちの相棒とも言える技です。主に受けポケモンや積みアタッカー相手にこだわりアイテムを押し付けて機能停止を狙っていきます。押し付けた後は火力不足になりがちなので注意しましょう。
トリック後であってもだいばくはつはテツノツツミ(C252)こだわりメガネのハイドロポンプ程度のダメージが出ます。
とんぼがえり
こだわりアイテム持ちの相棒その2です。新規習得したしんぴのちからを警戒してなのかはわかりませんがディンルー等の悪タイプが受け出されることが度々あったため、悪タイプに抜群でダメージを与えつつ交代できるこの技はかなり便利です。
- その他有用な技
ドレインパンチ
主にドドゲザンヒードランといった鋼タイプや、ディンルーチオンジェンといった悪タイプへの打点となります。
れいとうパンチ
主にカイリューランドロス(霊獣)等への打点です。
テラスタル
ノーマル
一択です。だいばくはつの威力を高めるテラスタルです。
注意点としてはテラスタルを切ってすぐだいばくはつを打つとひんしになってしまうため、相手とのテラスタル差が生まれがちです。
「相手がテラスタルを使っていて且つこちらの裏にテラスタルを使う必要がない」という場合に使うようにしましょう。
また、ハバタクカミミミッキュレイスポス等の通常であれば不利となるゴーストタイプに対してゴースト技を無効化できるため、返り討ちにすることが可能となります。
立ち回り例
基本的には高速アタッカーとして立ち回ります。対面不利であればとんぼがえりでダメージを与えつつ後続に任せ、有利であれば攻撃技で押していきます。
あとは自分の好きなタイミングでだいばくはつを差し込み、相手のサイクルを崩壊させます。
与ダメージ計算
- 特に表記がない場合"持ち物無し""無振り"で計算しています。
- 【 】内は自分がテラスタルした時のダメージとします。
だいばくはつ
カイリュー(H252)
マルチスケイル有り
108 ~ 127 (54.6 ~ 64.2%) 確定2発
【162 ~ 191 (81.9 ~ 96.5%) 確定2発】
マルチスケイル無し
216 ~ 255 (109.1 ~ 128.8%) 確定1発
ディンルー(H252)
172 ~ 203 (65.7 ~ 77.5%) 確定2発
【258 ~ 304 (98.5 ~ 116.1%) 乱数1発 : 87.5%】
ウォッシュロトム(HB↑252)
143 ~ 169 (91.1 ~ 107.7%) 乱数1発 : 50%
【214 ~ 253 (136.4 ~ 161.2%) 確定1発】
セグレイブ(H252)
222 ~ 262 (100.0 ~ 118.1%) 確定1発
ガブリアス(H252)
216 ~ 255 (100.5 ~ 118.7%) 確定1発
ランドロス(霊獣)(H252)
A±0
226 ~ 267 (115.4 ~ 136.3%) 確定1発
A-1
152 ~ 179 (77.6 ~ 91.4%) 確定2発
【228 ~ 268 (116.4 ~ 136.8%) 確定1発】
ガチグマ(H252)
199 ~ 235 (84.0 ~ 99.2%) 確定2発
【298 ~ 352 (125.8 ~ 148.6%) 確定1発】
やけどダメージ込
228 ~ 264 (96.3 ~ 111.4%) 乱数1発 : 75%
一撃ウーラオス(いちげき)(H252)/連撃ウーラオス(れんげき)(H252)
207 ~ 244 (100.0 ~ 117.9%) 確定1発
クレセリア(HB↑252)
140 ~ 165 (61.7 ~ 72.7%) 確定2発
【210 ~ 247 (92.6 ~ 108.9%) 乱数1発 : 50%】
しねんのずつき
カイリュー(H252)
マルチスケイル有り
52 ~ 62 (26.3 ~ 31.4%) 確定4発
マルチスケイル無し
105 ~ 124 (53.1 ~ 62.7%) 確定2発
ハバタクカミ(H4)
160 ~ 189 (122.2 ~ 144.3%) 確定1発
テツノツツミ(B4)
90 ~ 106 (68.8 ~ 81.0%) 確定2発
ミミッキュ(H4)
ばけのかわダメージ込み
136 ~ 158 (103.9 ~ 120.7%) 確定1発
テツノドクガ(H252)
300 ~ 354 (160.5 ~ 189.4%) 確定1発
コノヨザル(H252)
240 ~ 284 (110.6 ~ 130.9%) 確定1発
テツノカイナ(H252)
186 ~ 222 (71.3 ~ 85.1%) 確定2発
イダイナキバ(H4)
158 ~ 188 (82.8 ~ 98.5%) 確定2発
ドオー(HB↑252)
194 ~ 230 (81.9 ~ 97.1%) 確定2発
ドヒドイデ(HB↑252)
108 ~ 128 (68.8 ~ 81.6%) 確定2発
モロバレル(HB↑252)
180 ~ 212 (81.5 ~ 96.0%) 確定2発
連撃ウーラオス(れんげき)(H252)
200 ~ 236 (96.7 ~ 114.1%) 乱数1発 : 75%
レイスポス(H252)
150 ~ 177 (72.5 ~ 85.6%) 確定2発
バサギリ(H252)
105 ~ 124 (59.4 ~ 70.1%) 確定2発
サンダー(ガラル)(H252)
218 ~ 258 (110.7 ~ 131.0%) 確定1発
とんぼがえり
パオジアン
140 ~ 166 (90.4 ~ 107.1%) 乱数1発 : 43.75%
ディンルー(H252)
98 ~ 116 (37.5 ~ 44.3%) 確定3発
イーユイ(H4)
70 ~ 83 (53.5 ~ 63.4%) 確定2発
チオンジェン(HB↑252)
128 ~ 152 (66.7 ~ 79.2%) 確定2発
ランドロス(霊獣)(H252)
A±0
32 ~ 38 (16.4 ~ 19.4%) 乱数6発 : 99.92%
A-1
21 ~ 25 (10.7 ~ 12.7%) 乱数8発 : 0.02%
ガチグマ(H252)
56 ~ 67 (23.7 ~ 28.3%) 乱数4発 : 91.83%
一撃ウーラオス(いちげき)(H252)
59 ~ 70 (28.5 ~ 33.9%) 乱数3発 : 0.56%
被ダメージ計算
- 特に表記がない場合"持ち物無し""無振り"で計算しています。
- 【 】内は自分がテラスタルした時のダメージとします。
カイリュー(A↑252)
しんそく
68 ~ 80 (44.5 ~ 52.3%) 乱数2発 : 17.18%
テラバースト飛行
136 ~ 160 (88.9 ~ 104.6%) 乱数1発 : 25%
ハバタクカミ(C252)
ムーンフォース
109 ~ 130 (71.3 ~ 85.0%) 確定2発
シャドーボール
186 ~ 222 (121.6 ~ 145.1%) 確定1発
パオジアン(A↑252)
ふいうち
218 ~ 260 (142.5 ~ 170.0%) 確定1発
【109 ~ 130 (71.3 ~ 85.0%) 確定2発】
つららおとし
133 ~ 157 (87.0 ~ 102.7%) 乱数1発 : 18.75%
イーユイ(C↑252)
あくのはどう
272 ~ 324 (177.8 ~ 211.8%) 確定1発
【136 ~ 162 (88.9 ~ 105.9%) 乱数1発 : 37.5%】
オーバーヒート
220 ~ 261 (143.8 ~ 170.6%) 確定1発
テツノツツミ(C252)
ハイドロポンプ
120 ~ 142 (78.5 ~ 92.9%) 確定2発
ミミッキュ(A↑252)いのちのたま
じゃれつく
113 ~ 134 (73.9 ~ 87.6%) 確定2発
シャドークロー
174 ~ 211 (113.8 ~ 138.0%) 確定1発
かげうち
104 ~ 125 (68.0 ~ 81.7%) 確定2発
テツノドクガ(C↑252)
ヘドロウェーブ
124 ~ 147 (81.1 ~ 96.1%) 確定2発
コノヨザル(A↑252)
ふんどのこぶし@50
116 ~ 138 (75.9 ~ 90.2%) 確定2発
ふんどのこぶし@100
228 ~ 270 (149.1 ~ 176.5%) 確定1発
テツノカイナ(A↑252)
ドレインパンチ
49 ~ 58 (32.0 ~ 38.0%) 乱数3発 : 94.72%
かみなりパンチ
99 ~ 117 (64.8 ~ 76.5%) 確定2発
イダイナキバ(A↑252)
インファイト
75 ~ 88 (49.1 ~ 57.6%) 乱数2発 : 94.92%
はたきおとす
162 ~ 192 (105.9 ~ 125.5%) 確定1発
ランドロス(霊獣)(A↑252)
とんぼがえり
126 ~ 150 (82.4 ~ 98.1%) 確定2発
ガチグマ(A↑252)こんじょう
からげんき
やけど前
93 ~ 109 (60.8 ~ 71.3%) 確定2発
やけど後
273 ~ 322 (178.5 ~ 210.5%) 確定1発
インファイト
やけど前
52 ~ 62 (34.0 ~ 40.6%) 確定3発
やけど後
78 ~ 92 (51.0 ~ 60.2%) 確定2発
レイスポス
シャドーボール
164 ~ 194 (107.2 ~ 126.8%) 確定1発
サンダー(ガラル)(A↑252)
らいめいげり
54 ~ 64 (35.3 ~ 41.9%) 確定3発
ブレイブバード
144 ~ 171 (94.2 ~ 111.8%) 乱数1発 : 68.75%
苦手なポケモン
- アグノムより早いゴーストタイプのポケモン(ハバタクカミレイスポス等)
- 打ち合いで負けるポケモン(サーフゴーミミッキュ等)
- アグノムより早いアタッカー(パオジアンイーユイ等)
- テラスタルだいばくはつですら落とせない耐久を持つポケモン(キョジオーンヒードラン等)
相性の良い味方・構築例
ユクシーエムリットクレセリアの例に洩れず相性補完に優れる鋼タイプのポケモンが良いでしょう。さらにとんぼがえりでサイクル戦を行うのでアグノムを安全に着地させられるように後攻で交代技を使えるポケモンが良いと思います。
性格補正をAに入れていない影響で乱数1発となっている対面も多いため、ステルスロック等の設置技を使えるポケモンがいると心強いです。
ジバコイルジバコイル
4倍弱点である地面をアグノムが受け持ち、高い耐久と後攻から放つ高威力のボルトチェンジで対面に負荷をかけられます。
が、レギュレーションDではランドロス(霊獣)やボルトロス(霊獣)等の電気タイプに強いポケモンが追加されるため、少々厳しい環境となるかもしれません。
ハッサムハッサム
地面弱点というわけではありませんが後攻とんぼがえりをタイプ一致で使うことができ、アグノムの苦手なハバタクカミに対してバレットパンチで有利が取れるため非常に優秀です。
つるぎのまいによって自身がエースとなることもできるため柔軟な立ち回りが可能です。
さいごに
ここまで本育成論を見ていただきありがとうございます。
今回でシンオウ三湖のUユクシーMエムリットAアグノム全員の育成論を書き終えました!お暇があれば他の2体もご覧いただけると嬉しく思います。
評価コメント等いただけると今後の励みになります。