はじめに
- 推しのモンメンモンメンの育成論が0という現実に気づいてしまったので、稚拙ながら初投稿させていただきます。
- 3値やH・A・B・C・D・Sといった略称を使います。
- この育成論は草統一パでランクマに潜ることを前提としています。
- 全18あるタイプ統一の中でも、ダイジェットが飛び交う現環境において、草タイプは最も逆風を受けているタイプの1つでしょう。さらに、リベロエースバーンエースバーン解禁直後は逆風というかもはや嵐の中で、前に進めているのかすら分からない状況でした。
- しかしその分、勝った時の感動は本当にすばらしいものです! この育成論を読んで、少しでも草タイプに興味がわいた方はぜひ1度草統一パを組んでみてください!
採用経緯
始まりは、リベロエースバーンに対応できずスーパーボール級の底辺でくすぶっている際、遊びで考えた“もんめんえるふーん構築”(タスキナットレイナットレイでステロ→モンメンモンメンで起点作り→ダイマエルフーンエルフーンでウェイ)です。
この構築自体は、エルフーンのエース性能が圧倒的に足らずに崩壊している(使っている時は楽しかった)のですが、想像以上のモンメンの性能にふれ、深く考察することにしました。
モンメンの強み
モンメンモンメン種族値:40-27-60-37-50-66
これだけ見るとどうしようもありませんが、モンメンには強特性いたずらごころがあり、変化技を優先度+1でうつことができます。草統一において、先制で技を出せることは普通よりも大きな意味を持ちます。パーティに突き刺さっているダイジェットをいくら積まれようと、確定で上から行動できるためです。
- エルフーンとの差別化
先に述べたことは、同じ特性を持つ進化後のエルフーンにもできます。
エルフーンエルフーン種族値:60-67-85-77-75-116
数値的に見ると、Bは「コットンガード」の恩恵をうけやすくなり、Cは20振りでH252サザンドラサザンドラを「ムーンフォース」で確1(モンメンはムンフォを覚えない)、Sはなんと50も増えました。
すべての数値でモンメンを上回っています。
……しかし、しかしですよ。ただ1つ!モンメンがエルフーンよりも優れている点があるんです。
それが、HPの少なさです。
HPが少ないほど……
- 「やどりぎのタネ」によって回復するHP割合が上がる
- 「がむしゃら」のダメージが上がる
のです。
コンセプト
- 起点作り
裏の積みアタッカー(エルフーン・アップリュー他)のために「おきみやげ」で退場。
- 先制「みがわり」×光の粉でワンチャン
ただ土産を置いて終わりでは裏の2体の負荷が大きくなってしまうため、できるだけ削りor嫌がらせをしようとした結果。
光の粉で命中率が0.9倍になった攻撃技をみがわりに4回うたせ、相手が外した瞬間攻め(嫌がらせ)に転じます。
4回のうち少なくとも1回みがわりが残る確率は、相手の繰り出す技の元の命中率に依存して、
100% → 37.5%(一撃技より高確率)
95% → 46.6%(「エアスラッシュ」等)
90% → 57%(「つららおとし」「かえんボール」等)
……おわかりいただけただろうか
相手は常に、「じゃれつく」以下の命中不安をうち続けることになるのです。(。-∀-)ニチャァ
持ち物
コンセプト的にひかりのこなで確定。
特性
モチのロンでいたずらごころ
あくタイプに対する変化技は無効化される点にのみ注意!
技構成
- 確定技
みがわり
開幕連打する技。HPを最低ラインまで下げている場合、みがわりの体力は25です。
おきみやげ
みがわりを出せなくなった時は、素直にこれで退場しましょう。あくタイプには無効。
がむしゃら
低いHPを活かせる技その1。ダイマックス相手に使った場合、ダメージ量は通常と変わりません。(たとえ残HP1の時にうっても、50%くらいしか削れない)物理技なのでいたずらごころがのらない点、ゴーストタイプに通らない点には注意!
- 選択技
最後の枠は2択だと考えているので、それぞれのメリットデメリットを紹介します。
しぜんのちから
タマゴ技。フィールドの状態によって効果が違う変化技。通常時は「トライアタック」になります。
〇 変化技なのでいたずらごころがのり、実質先制トライアタックとなる。
〇 3・4回目のみがわりで相手の攻撃をかわした時、がむしゃら→しぜんのちからでだいたいの相手にトドメをさせる。(モンメンの残りHPをできるだけ少なくしておきたいので、4n+1推奨)
✕ ゴーストタイプを削る手段がなくなる。
✕ あくタイプには通らない。
✕ 1・2回目のみがわりで相手の攻撃をかわした時、有効打がない。
やどりぎのタネ
〇 低いHPを活かせる技その2。(4n+3推奨)
〇 1・2・3回目のみがわりで相手の攻撃をかわす→やどりぎ、4回目のみがわりで相手の攻撃をかわす→がむしゃら
〇 ゴーストタイプを削れる。
✕ あくタイプには通らない。
✕ 4回目のみがわりで相手の攻撃をかわしても、トドメをさすことができない。
例)対トゲキッストゲキッス
3回目のみがわりで攻撃をかわした場合
モンメン本体残HP28 トゲキッス満タン
次ターン、モンメンは残ったみがわりを盾に「やどりぎのタネ」をうちます。これにより吸収するHPは、H4振りキッス→20、H248振りキッス→23です。みがわりの体力は25なので、最低あと5回はみがわりを出せることになります。
この育成論においては、初手対面に勝つことよりも削り・起点作りを重視しているので、「やどりぎのタネ」を基本としています。
性格・個体値・努力値
性格は「がむしゃら」とのシナジーを考えておくびょうで確定です。
個体値・努力値は、選択技をどちらにするかによって必要な量が変わります。
- 「やどりぎのタネ」選択(タイトル)
個体値:0~7-✕-✕-✕-✕-31
努力値:24~0-0-0-0-0-252
実数値:103-✕-✕-✕-✕-129
バツが多くて楽でしょう?
「やどりぎのタネ」を採用する場合、Hはみがわりの試行回数を増やすために4n+3の最低で103が最善です。実数値を103にするためには、個体値を0~7にする必要があります。足りない分を努力値で補ってください。
ちなみにですが、私が実際に使っているモンメンはH個体値14~15の実数値107(4n+3)です。これでも十分仕事できるので、“ダメかも”の厳選が面倒な方は“まあまあ”で妥協してもいいでしょう。
- 「しぜんのちから」選択
個体値:1~3-✕-✕-31-✕-31
努力値:4~0-0-0-252-0-252
実数値:101-✕-✕-89-✕-129
「しぜんのちから」を採用する場合、Hはがむしゃらのダメージを増やすために4n+1の最低で101が最善です。条件を満たすためには、H個体値を1~3にする必要があります。足りない分を努力値で補ってください。
こちらは妥協が許されません。
H個体値が0(努力値8降らないと実数値101にならない)で、C248振り(実数値88)になった場合は、後述のダメージ計算でラプラスラプラスに対するダメージが1減ります。
また、H実数値を105にしてしまうと、3回目のみがわり時の残りHPは27となり、リザードンが確定域から外れます。
与ダメージ計算
「しぜんのちから」を採用する場合です。
26ダメージ入れば、3回目のみがわりで攻撃をかわした時にがむしゃら→しぜんのちからで相手を倒せます。
- C252しぜんのちから(トライアタック)
※相手はすべてD無振りで計算します。
トゲキッストゲキッス 21~25 ✕
ヒヒダルマ(ガラル)ガラルヒヒダルマ 36~43 〇
エースバーンエースバーン 28~34 〇
リザードンリザードン 26~31 〇
ウォーグルウォーグル 28~34 〇
ラプラスラプラス 24~29 △
ウオノラゴンウオノラゴン 28~33 〇
パッチラゴンパッチラゴン 30~36 〇
選出方法
初手に出して「みがわり」連打、攻撃をかわせたら嫌がらせをし、みがわりを出せなくなったら「おきみやげ」で裏のダイマエースにつなぎます。
しかし、相手視点モンメンモンメンが変化技をうってくることは選出画面の時点でバレバレなので、相手にあくタイプがいる時は出さない方がいいでしょう。
運用における注意点
- 「おきみやげ」「やどりぎのタネ」「しぜんのちから」はあくタイプに対して無効
- 「ちょうはつ」で止まる
あくタイプを除けば、現環境では主にアーマーガアアーマーガア・ギャラドスギャラドスあたり。先制で1回みがわりできるので、「がむしゃら」で最低限の削りはできますが、裏に切り替えせるカットロトムカットロトムなどを置いておきましょう。
- ド ラ パ ル ト
「すりぬけ」の場合はみがわりを貫通して攻撃され、「クリアボディ」の場合はおきみやげが通りません。
初手で対面してしまった場合はもはやこれまで。「クリアボディ」の線を切って即おきみやげするしかないです。
草統一対しては、ドラパルトドラパルトよりもトゲキッストゲキッスやヒヒダルマ(ガラル)ガラルダルマやエースバーンエースバーンを初手に投げられることの方が多いので、相手がそうしてくれることを願いましょう。
- 「マジックミラー」のブリムオン
「マジカルフレイム」を持っている場合、初手に出されることもあります。選出しない方が身のためです。
- モンメンより速い先制技持ちの相手
モンメンモンメンがいくら先制で変化技をうてるとは言えど、相手も先制技を選択した場合、素のSで勝負は決まります。ミミッキュミミッキュ、ルカリオルカリオ、ウインディウインディ等には気をつけましょう。
ただ、草統一でミミッキュミミッキュやルカリオルカリオを初手に出されることはないので、この2体に関しては後出しされても場にみがわりが残っており、安全におきみやげで退場できます。
ウインディウインディがいる場合は初手出し大いに有り得ます。選出はひかえましょう。
無理です。
【番外編】シリーズ8ムゲンダイナ詰め構築対策
竜王戦ルールが採用されたシリーズ8、私もBP欲しさに最低限マスボ級までは上げていたのですが、草統一目線だとムゲンダイナヌオーバンギラステッカグヤラッキーサンダーみたいな構築(いわゆる「ムゲンダイ詰め構築」)がえげつないほどキツいです。先月のシーズン16では、初手ムゲンダイナにみがわり置かれたら降参していました。
シーズン15〜16 対ムゲンダイナ戦績
マッチ数→11/141戦 7%
被選出数→10/141戦 90%(シーズン16は100%)
先発数→5/10戦 50%(シーズン16は100%)
勝利数→3/10戦 30%(シーズン16は0%)
わ ら え な い
対戦母数は少ないですが、だいたい10戦に1回、ほぼ負け確の試合が来ています。勝てた数戦は相手のミスorこだわりアタッカーダイナでしょう……。HOMEを見れば分かるのですが、環境が進むにつれて耐久ムゲンダイナが増えているようです。
私は、この状況を打開できるのが、モンメンをおいて他にいないと考えました。
技:みがわり、がむしゃら、やどりぎ、おきみやげ→アンコール
これでいけます(圧倒的信頼)
- 分岐1 みがわりorコスモパワー
→アンコール→がむしゃら(HP総量差的にみがわりは割れる)→やどりぎ→アンコールでハメ
- 分岐2 攻撃
→セオリー通りかわし期待のみがわり連打→隙ができたらやどりぎでハメ(メガネ持ちCSならツルギの火力で押せる)
おきみやげで起点作りはできなくなりましたが、初手ムゲンダイナへの回答としてはかなり現実的ではないでしょうか。この環境の草統一エースが珠カミツルギであり、たとえ置き土産で相手のC-2したとしても、炎4倍の紙特殊耐久でハイリスク剣舞するくらいならダイナックルした方が強いことも影響しています。
この子のおかげで現在のシーズン17、対耐久ムゲンダイナの勝率は今のところ100%です。
竜王戦環境お疲れさまです。
一応この子モンメン入りの草統一で、自身3度目の最終4桁順位をとることができました。ムゲンダイナ入りのパーティは周りを固めるポケモンたちでほぼ型を絞ることができたので、刺さる相手にはとことん刺さってくれて気持ちよかったです。
また雪原環境に戻る5月以降は、新しいことに挑戦しつつ草統一で勝っていきたいと思います。
おわりに
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!
誤解のないように書いておきますが、私はエルフーンアンチというわけではないです。むしろ大好きです。草統一をはじめてからずっと、エルフーンをなんとか活躍させようと型を試行錯誤し、今ではBOXに7個体のエルフーンがいます。……しかし、飛んでくる技がすべて弱点技の草統一(使ってるとマジでそんなイメージです)においては、その受け性能も成り立ちません……。
ゆえにギミックに特化するしかないのですが、その1点のみにおいては、モンメンに軍杯が上がるのです!
剣盾から対戦をはじめた初心者なので、ぜひ至らない点をコメントで指摘してください。
もうすぐDLCが解禁され、また環境が大きく変わりますが、これからもモンメンエルフーンモンメンエルフーンとともに戦っていこうと思います!
更新
- 先制技持ちに対する考察を加筆(6/14)
- ドラパルトに対する考察を修正、ブリムオンに対する考察を加筆(6/15)
- タイトルと論内の個体値・努力値に関する記述の矛盾を修正(6/15)
- 番外編として、シリーズ8の対ムゲンダイ詰め構築への対策を加筆(21/4/4)
- 文字数の関係で育成論の題名を変更(21/4/4)
- 竜王戦環境の結果を加筆(21/5/10)