要旨
- ダメージ計算はOZYさんのVS SWSHを使用させていただきました。
- 略称を使っています。H:HP A:攻撃 B:防御 D:特防 S:素早さ 珠:いのちのたま GF:グラスフィールド
採用理由と役割
物理・特殊どちらも受けられる万能ポケモンであるポリゴン2だが、耐久特化(特にイカサマが有効でないHDベース)では火力が無く、ダイマックス技、じゃくてんほけん、ちょうのまい、めいそうといった積み技の起点にされやすい。それを防ぐためにかいでんぱを採用した。
基本的には一般的なHDポリゴン2と同様に普遍的な特殊受け・流しを役割とする。
もともとはウルガモスリザードンなどを主な仮想敵としていたが、冠の雪原にて環境に新ポケモンが大量に増え、環境が大きく変わったため特性・調整を新たにした。具体的にはギャラドス意識のB振り、アナライズから、サンダー意識のほぼHD特化、ランドロス(霊獣)やヒードラン意識のトレースに変更した。トレースはプレッシャーサンダーとのPP勝負にも必要である。
かいでんぱが特に有効な相手は、サンダージバコイルカプ・レヒレウツロイドクレセリアウルガモスランクルスドラミドロなど。相手のダイマックスに合わせる事で、ダイマックスを無駄に切らす動きができる。じゅうでん/かいでんぱサンダーは単体ではお互い突破しにくくなるが、れいとうビームのこおりや、火力を下げて起点とし、裏の積み/じゃくてんほけんエース・物理アタッカー・どくどく持ちなどを通す事ができる。
弱点として、かいでんぱ単体では受け切れない事、ライコウラティアスなどのみがわり持ちに弱い事、読み合いになる事、交代に弱い事など扱い難い事も多かったが、スピードスワップを併用する事でそれらの弱点をカバーすることができる。またはねやすめの上かられいとうビームを打つ事ができる。
パワフルハーブウツロイドについては、C252でダイマックスされると押し切られるが、ビーストブーストでSが上がる調整がされているとダイマックスされても誤魔化し得る。
カプ・レヒレなどのちょうはつには弱い。後出しされたり、初手はめいそうされる事も多いのでスピードスワップ入れれば対応はでき得る。
ポリゴン2の使用率は高く、対策としてめいそう・きんぞくおん・アシッドボムなどを搭載している特殊アタッカーは他にもたくさんいるため、かいでんぱの汎用性は高い。むしろかいでんぱ/スピードスワップがなければ絶好のカモになってしまう。
持ち物
しんかのきせき
性格・特性・努力値と調整
H244 B20 D244↑ S0↓ トレース
H:16n-1
D:C252↑珠サンダー ダイジェット2耐え (乱数2発 7.81%)
B:A252↑+1珠ボーマンダ ダイドラグーン(140) 87.5% ダイジェット(130) 43.75%
S:最遅(58)
最大の仮想敵であるサンダー意識の調整。ほぼHD特化が必要。B20はCDなどに振る方が普通だが、乱数が変わる事は殆ど無い。竜舞珠ボーマンダは耐えるようになる訳ではないが一応端数の振り方で乱数が変わる。
無振りドヒドイデのSが55なのでドヒドイデに28振るとスピードスワップ後に抜ける。
- スピードスワップ非採用時
H244 B4 C12 D244↑ S4 トレース
H:16n-1
D:C252↑珠サンダー ダイジェット2耐え (乱数2発 7.81%)
BCS:余り
- 鎧の孤島環境での調整(一応残しています。)
H244 B60 C4 D196+ S4 アナライズ
H:16n-1
B:いじっぱりギャラドス ダイジェット2耐え
いじっぱり鉢巻ゴリランダー GFグラススライダー GF込み2耐え
いじっぱり珠ゴリランダー はたきおとす→GFグラススライダー GF込み耐え
C:アナライズほうでん H4ギャラドス ほぼ1発
技構成
かいでんぱ
確定技1。この型のコンセプト。みがわりを貫通できない。
PPが15とわるだくみ(PP:20)より少ない事に注意。
れいとうビーム
確定技2。
ランドロス(霊獣)サンダーなどへの打点として。C無振りポリゴン2の特殊技だとこれ以外はほとんど通らない。物理ドラゴンなどへの打点としても優秀。膠着状態となった時、まひよりもこおりの方が有利な確率で打開し得る。
じこさいせい
確定技3。言うまでもなく受けとしては必須級の技。
スピードスワップ
準確定技。スピードスワップ有り無し両方使用し、現環境では有る方が圧倒的に強くて安定したため、選択→準確定技とした。
先制する事で読み合いを減らし受けを安定させる。みがわりを貫通する。交代先ににも通りやすい。
スピードスワップ使用後に相手が交代すると、本当にかけたい相手に使えなくなる場面も多いため、誰彼構わず初手に使わない事も必要。
ほうでん
選択技1。まひ狙いや相性補完で優秀な技。
ギャラドスへの打点として優秀だったが、現在は打ちたい相手がいない。一番はテッカグヤへの打点として。ヒードランカプ・レヒレにも一応通るが威力には期待はできない。
トライアタック
選択技2。一致技。
主にじゃくてんほけんを警戒する場合や、ヒートロトムなどへの打点として。どのみち火力に期待はできない。
その他の技
イカサマ
仮想敵が特殊なのでイカサマは合わない。ただB無振りでも十分固いので物理相手も戦えなくはない。
アイアンテール
アイアンテールポリゴン2は強いが、かいでんぱとは合わないか。スピードスワップとはもしかしたら共存できるかもしれない。その場合はトレースではなくダウンロード、ノーマル技も欲しい。
からげんき/サイコショック
めいそう/ちょうのまい積みポケへの遂行技に。ウルガモスライコウなどのみがわりに対しては有効。ただこの技を使うならアナライズまたはダウンロードにしたい。
A↓からげんき アナライズ発動
H252ウルガモス:28.6-34.3%
H252ライコウ:24.8-29.4%
サイコショック アナライズ発動
H252ウルガモス:30.2-35.9%
H252ライコウ:26.9-31.9%
トリックルーム
トゲキッスなどはトリックルームを絡めて突破できる可能性もあるが長引けば逆に不利になる。後続のサポートも狙うなら。
- 補助技について(蛇足)
ポリゴン2は環境上位のポケモンで選出時に意識されやすく、出てくる特殊アタッカーは何かしら対策がある事がほとんどである。C無振りで攻撃技×3+自己再生の構成では容易に起点(むしろ絶好のカモ)にされる。ちょうはつには抗い難いが何かしらの対抗策は必要。補助技として多いのはトリックルーム・スピードスワップだと思われるがそれぞれ優れた点・劣る点を簡単に考察する。
トリックルーム
良い点:汎用的な場作り・後続サポート。相手に交換されても有効に扱える事は多い。
悪い点:ターン制限があり、ポリゴン2の高耐久と火力の無さで、素で交換しないとターン管理が難しい。1vs1の状況だと、長引けば1ターン無駄にするだけで終わる。積む事は防げない。
スピードスワップ
良い点:みがわりを貫通する。交換されなければターン制限がない(最低限ダイジェットなどの起点にならない)。交代先にもある程度刺さりやすい。
悪い点:鈍足相手では意味がない。相手の交換に弱い。積む事は防げない。
かいでんぱ
良い点:積みに対して強い。相手の火力を下げられるのでこちらの起点にできる。
悪い点:相手の交換先に刺さりにくい。打つ隙が無い事も多い。わるだくみには押し切られる可能性。みがわりにとても弱い。
でんじは
良い点:高速アタッカーを半永久的に機能停止にできる。交代先にも通しやすい。
悪い点:みがわりに弱い。自身はすばやさを半減させても抜けない。無効が多い。特にサンダーに通らない。
立ち回り例
基本は受け出しを行いたいが、高火力アタッカーやわるだくみなどで受けられない事もしばしば。タイプ相性受けはできないので耐久に過信はできない。
サンダーのダイマックスに合わせて後出しできるとほぼ完封できる。ステルスロックやボルトチェンジによる削りに注意は必要。
サンダー以外は搦め手が多く、完封するというよりも、HP管理しながらサイクルを回し、かいでんぱやスピードスワップで上手くサポートしたり、起点を作るような立ち回りをする事が多い。
被ダメージ計算
H244D244+ポリゴン2
- C252↑珠サンダー
ダイジェット(140):43.4-51.8% (乱数2発 7.81%)
- C252↑ウルガモス
ほのおのまい:20.9-25.1%
だいもんじ:28.2-33.5%
ダイバーン(140):35.0-42.4%
- C252↑珠リザードン
珠だいもんじ:31.4-37.1%
ダイバーン/キョダイゴクエン(150):39.2-47.6%
- C252アーゴヨン
ヘドロウェーブ:23.5-28.2%
りゅうせいぐん:31.4-37.6%
ダイアシッド(90):21.9-26.7%
ダイドラグーン(140):34.5-40.8%
- C252ウツロイド
C+1メテオビーム:39.7-47.1%
C+1ダイロック(140):46.0-54.9% (max105ダメージ)
C+1ヘドロウェーブ:31.4-37.6%
- C172ウツロイド(C<S調整)
C+1メテオビーム:37.6-44.5%
C+1ダイロック(140):43.9-51.8% (max99ダメージ)
C+1ヘドロウェーブ:30.3-36.1%
- C252↑トゲキッス
エアスラッシュ:17.2-20.9%
珠エアスラッシュ:22.5-27.2%
ダイジェット/ダイフェアリー:30.3-36.6% 急所:46.0-54.9%
珠ダイジェット:39.2-47.6%
- C252↑キングドラ
雨珠ダイストリーム(140):54.9-65.4%
- A252珠エースバーン
とびひざげり:102.0-119.8%
ポケモンの対策と相方
火力はなく交代際の負荷が小さいので、かいでんぱやじこさいせい読みで物理アタッカーに交代する。エースバーンウーラオス(いちげき)の耐久でも余裕を持って後出しができてしまう。一般的なHDポリゴン2と同様ちょうはつやこだわりトリックで容易に崩す事はできる。かいでんぱはみがわりを貫通しないので、単体ではめいそうみがわり型のポケモンには起点にされる。ナットレイには何もできない。
相方としては隙きを見せやすいエースバーンウーラオス(いちげき)などの物理格闘を受けられる枠としてカプ・レヒレドヒドイデなど。
使用感(単なる感想です。)
サンダーに普通のHDポリゴン2ではしばしばマヒや混乱で押し切られるので、サンダーをポリゴン2で単純に受けるならかいでんぱかスピードスワップが欲しくなる。スピードスワップだけだと麻痺、混乱がきつい。サンダーのダイマックスに後出しを合わせられれば無駄に枯らし、有利な状態に持っていけるが、流石に無策に突っ込まれる事も少なくなった。かいでんぱだけだと厳しい場面が多かったが、スピードスワップを入れた所かなり安定した。
サンダーランドロス(霊獣)ウツロイドボルトロス(霊獣)に後出しできて、器用に立ち回れるのはなかなか優秀。
ダイマックス適性がほぼ無いのと、ウーラオス(いちげき)に弱いのが1番の弱点か。
2020/11/24 冠の雪原環境に合わせて大きく改訂しました。
2020/12/8 スピードスワップなどの補助技やウツロイドなどについての記載を追加。
2020/12/15 推奨選択技をほうでん→スピードスワップに変更。それに合わせていろいろ修正。
2021/1/8 スピードスワップを準確定技に。