初投稿です。剣盾の育成論に竜舞エース型キングドラキングドラがまだなかったので投稿させていただきました。私のPTでは物理エースを担っています。
特別な表記がない限り、個体値は全て31とします。
H=HP、A=こうげき、B=ぼうぎょ、C=とくこう、D=とくぼう、S=すばやさ、PT=パーティで表記しています。
採用理由と役割
採用理由はタイトル通り竜の舞を積んで無双することを目的とした物理エースです。
特殊型も使用しましたが、今の環境ではこの舞型の方が無双が狙えると実感し、採用しています。特殊型との決定的な違いは、雨以外で自力で火力を上げる手段を持つ点です。
どうやっても勝てない相手こそいますが、水・竜技だけで多くのポケモンに等倍以上を取れるのは未だに強力で、ダイマックスにより攻撃しながら雨を降らせることができるようになり、これまでの世代よりさらに使い勝手が良くなりました。1回舞うだけでも十分なことが多いですが、うまく2回舞うことができれば凄まじい突破力を発揮します。
また、現状環境にいるキングドラキングドラはほとんどが特殊型なので特殊受けを呼びやすく、受けに出てきた相手を返り討ちに出来たり、持ち物にラムの実を持たせることで受けループの突破も可能なことがあります。
ちなみに、同じく水タイプで竜の舞での全抜きを狙うギャラドスギャラドスとの違いは
キングドラキングドラ
○4倍弱点が無い(フリーズドライには注意)
○ダイストリームの雨でSが2倍になる
○特殊型が主流のため初見で物理型と判別するのが難しい
●覚える攻撃技が少ない
ギャラドスギャラドス
○いかくにより自分だけで積みの機転を作れる
○じしんかじょうでさらに突破力を上げられる
○ダイジェットがタイプ一致
○覚える技の範囲が広い
○A種族値で勝る
●4倍弱点持ち
●型が読まれやすい
といった具合なので、単純に無双要員を欲する場合、ギャラドスを差し置いてキングドラを採用するかはよく考える必要があります。
持ち物
- ラムの実
積みエース全般にいえることですが状態異常になると致命的な他、相手の状態異常技を積むタイミングにできるので非常に有用です。
競合しやすいアイテムなので、他に持たせたいポケモンがいた場合はそちらに持たせるのも手です。
- 命の珠
火力の底上げに。後述の主な与ダメージを参考にすると、威力1.3倍はかなり大きい補強です。ただし、そこそこある耐久が削れるので一長一短。
性格
- いじっぱり
竜の舞と雨を降らせることを前提にしているのでSに補正をかけなくても十分なことが多いです。
参考までに、S252振りでの実数値は137。1回舞うとS205、雨で274、1舞+雨で410になります。最速エースバーンエースバーンは先にダイジェットを積まれているとS282になり、雨下でも先手を取られてしまいます。逆に言えば、先に1回でも舞っていれば後からタスキで強引にダイジェットを使われてもダイストリームの雨でそのまま押し切れます。1舞+雨下では最速スカーフドラパルトドラパルトS実数値319をも上回るので基本的に誰も抜けないと考えていいと思います。
- ようき
素早さ重視。命の珠を持たせることを前提とするなら候補。
最速でS実数値は150。1舞で225、雨で300、1舞+雨で450。雨だけでS1上昇エースバーンエースバーンを抜けるのが利点です。積む前の不意の対面でお互いダイマックスした場合に撃ち勝てるのは大きいでしょう。
努力値と調整
- H
4振りで実数値151。やどりぎや毒のダメージが最小になり、地味なところではちきゅうなげ等のレベル定数技を3回耐えれるようになります。
- D
4振り。ダウンロード対策です。
- S
252振り。S上昇で抜ける範囲を増やすため基本的に全振りです。
- A
上記の関係で250振りと半端になっていますが、A実数値が1違うだけでの確定数に影響が出るポケモンがいなかったのでこの振り方になりました。244振りにしてBに振るとBとDが同値になり、本末転倒なので考慮外。全ステータスの個体値が31だった場合余った努力値はどこに振っても実数値は変わらないため、A244D10振り等でも問題ありません。
H実数値151調整やダウンロード対策を無駄に感じる場合はAS252D6振りやH4AS252振り。最も無駄の無い配分はH4 A236 B4 D12 S252になります。Aが1〜2下がっても確定数はほぼ変わらないので、細かな調整は個人の好みあるいは仮想敵を設定して配分するとよいでしょう。
技構成
- りゅうのまい
この型のコンセプトなので必須です。ダイマックス時はダイウォールになるのも地味に利点。
- たきのぼり
- アクアブレイク
水主力技。S上昇を前提とする型なので滝登りの方が活きる機会が多いと思われます。
- げきりん
竜主力技。威力が優秀なので準確定。ラムの実なら混乱も踏み倒せますが、ダイマックスでの使用が主となります。
- 残る1枠
自由枠です。ここは好みの問題とPTとの兼ね合いになるかと思います。
○アイアンヘッド:妖に多少強くなり、ダイスチルでのB上昇が地味に便利。
○とびはねる:ダイジェットで更なる速度アップと相手のダイマックスに対する時間稼ぎや対ゴリランダーゴリランダーに使えます。
○みがわり:状態異常回避用や相手のダイマックスに対する時間稼ぎに。状態異常技に対してラムの実を盾に竜の舞を積み、みがわりでもう一度状態異常技を回避できることは意外とあります。2回舞う機会を作れるのは大きいですが、ダイマックスするとみがわりが消えるのは忘れずに。
○スケイルショット:連続技。使用後B↓S↑。Sのさらなる上昇に。Bダウンは終盤ならそれほど問題ありません。ダイマックスが切れた後にタスキ持ちっぽい相手が出てきた場合はあると嬉しいかもしれませんが、肝心のミミッキュミミッキュには無効なのが残念。
●あくび:流し技。わざわざエース仕様のこの型で使う意義は薄く、これを使うくらいなら舞った方がいいと思います。
私はPTの兼ね合いとこれ以上のS上昇にあまり恩恵を感じなかったのでアイアンヘッドを採用しています。
立ち回り例
1.基本的には他のポケモンでの機転作りから展開すると安定します。
スカーフトリックや置き土産で舞う機会を作ります。
加えてステルスロックを撒いておくと突破力が上がるので理想的ですがそこは相手と自分のPT次第で臨機応変に。
機転作りがなくても前述の様に受けポケへの交代読みやラムの実を頼りに積むこともできます。
2.舞った後は型がバレるので余程余裕がある場合を除いて攻撃に転じます。
ダイストリームで雨を降らせて一気に勝負を決めにかかるのが基本ですが、相手のポリゴン2ポリゴン2などを強引に突破したい場合は一度ダイマックスせずに攻撃して相手の自己再生を誘ってもう1度舞うなどの工夫が必要です。
※相手次第では舞わずにダイマックスせざるを得ないこともありますが、その場合は相手は物理型だと判別できないことが多く、ダイストリームで雨を降らせば1回舞ったのとほぼ同じなのでそこまで不利になることはありません。
余談:細かなプレイング例
相手の選出が絞れ、相手が物理アタッカーばかりだと判明していた場合、トドメの際にダイスチルを使っておくと有利になれることがあります。特にゴリランダーゴリランダーのグラススライダーの確定数をズラせると儲けもの。
- いずれにしろ、舞うことを前提としながらも柔軟な立ち回りが重要になります。使いこなすには何戦か実際に使ってみるのがいいでしょう。
与ダメージ計算
特別な記述がない場合は互いに非ダイマックス且つ無天候
ダメージ補足のダイマ表記はキングドラキングドラダイマックス時
キングドラのA実数値160で計算
H4ギャラドスギャラドス 逆鱗 63.7~76.0%(ダイマ74.3~88.3%)
無振りドリュウズドリュウズ 滝登り 98.4~116.8%
無振りリザードンリザードン 滝登り 98.0~115.0%
1舞時
無振りエースバーンエースバーン(非炎) 滝登り 73.5~87.1%、逆鱗 110.3~130.3%
H252トゲキッストゲキッス 滝登り 49.0~58.3%(ダイマ79.7~94.3%)、アイアンヘッド 65.6~78.1%(ダイマ106.3~126.0%)
H252ゴリランダーゴリランダー 逆鱗 71.5~84.5%(ダイマ83.1~98.6%)、飛び跳ねる 67.6~80.2%(ダイマ103.4~121.7%)
B特化カバルドンカバルドン 滝登り 54.0~65.1%(ダイマ87.4~104.2%)
H252ポリゴン2ポリゴン2 逆鱗 51.6~60.9%(ダイマ59.9~70.8%)、滝登り 34.9~41.1%(ダイマ56.3~66.1%、+雨83.3~99.0%)
B特化ポリゴン2ポリゴン2 逆鱗 36.5~43.8%(ダイマ42.7~50.5%)、滝登り 25.0~29.7%(ダイマ39.6~46.9%、+雨59.4~70.3%)
H252ミミッキュミミッキュ アイアンヘッド 90.1~106.2%
H252ウォッシュロトム水ロトム 逆鱗 80.9~96.2%
H252バンギラスバンギラス 滝登り 81.2~95.7%
被ダメージ計算
特別な記述がない場合は互いに非ダイマックス且つ無天候
ダメージ補足のダイマ表記は攻撃ポケモンダイマックス時
キングドラの実数値はH151、B115、D116で計算
A252エースバーンエースバーン(リベロ)@命の珠 とびひざげり 92.7~109.3%、飛び跳ねる 60.3~72.2%(ダイマ92.7~109.3%)、ふいうち 49.7~59.6%、かえんボール 21.2~25.2%(ダイマ28.5~33.8%)
C特化トゲキッストゲキッス マジカルシャイン 99.3~116.6%、エアスラッシュ 45.7~54.3%(ダイマ79.5~94.0%)
A特化ゴリランダーゴリランダー グラススライダー 57.6~68.2%(ハチマキ86.1~102.0%)
C特化ポリゴン2ポリゴン2 トライアタック 44.4~53.6%(ダイマ72.2~85.4%)、れいとうビーム 33.8~39.7%(ダイマ48.3~57.0%)、イカサマ 33.8~39.7%
一致の抜群技や超火力の攻撃を除いて1発は耐えれると思ってよいでしょう。
相性の良い味方
- ハッサムハッサム:互いに弱点を補い合える昔からのコンビです。キングドラで相手PTを疲弊させた後での掃除役や、後攻とんぼがえりでキングドラに舞う機会を作れます。キングドラの苦手なミミッキュミミッキュにも有利なので優秀な相方になってくれます。
- ペルシアン(アローラ)アローラペルシアン:高い素早さと物理耐久による妨害が得意です。相手の機転作りポケモンや受けポケモンに挑発を入れ、捨てゼリフでキングドラの機転を作れます。スカーフを持たせれば最速ドラパルトドラパルトも抜いて上からイカサマを打て、すりかえもできるので積みエースの相方として重宝します。キングドラとは共に妖が抜群なので注意。
- フシギバナフシギバナ:キングドラの苦手なアシレーヌアシレーヌやマリルリマリルリなどの水・妖に強く、ゴリランダーゴリランダーにもタイプ的に有利な上、どくどくや眠り粉+やどりぎのたねなどで耐久ポケモンにもある程度有利に立ち回れます。
- ペリッパーペリッパー、ニョロトノニョロトノ:説明不要の雨パ要員。ペリッパーの後攻とんぼがえりやニョロトノのアンコール等で機転作りも可能。一緒にPTにいると特殊型とほぼ断定されます。苦手なポケモンも共通することが多い上に今作ではキングドラが自力で無理なく雨を降らせられるので、特に物理型での同時採用は慎重に。
- その他カバルドンカバルドンやデスバーンデスバーン、ブラッキーブラッキーなどの機転作りに長けたポケモンたちもオススメです。
このポケモンの対策
- ラプラスラプラスは天敵です。PTにいるだけで相手にキングドラの選出をためらわせます。対面からでは基本的にどうあがいても勝てません。ただし、2〜3回も舞われていると厳しくなるのであまり猶予を与えるのは×。
- アシレーヌアシレーヌやマリルリマリルリ、ナットレイナットレイなどはPTにいるだけでキングドラの選出をためらわせます。これらのポケモンは特殊型キングドラにも強い上に汎用性も高いので無理せずPTに入れることができるでしょう。
- トゲキッストゲキッスも1舞程度では確1にならず、基本的に有利です。対面からなら滝登りで怯むのが怖い程度のはずです。互いのダイマックス使用タイミングには注意。
- ポリゴン2ポリゴン2のような超耐久ポケも基本的に苦手です。ドヒドイデドヒドイデは黒い霧も持つためかなり有利です。ただし、処理に手間取り2回舞われると危なくなります。
- ある程度削っていればゴリランダーゴリランダーなどの強力な先制技持ちで対処することも可能です。
特殊・物理どちらの型でも基本的には雨を降らせることで真価を発揮するので、ダイマックスが切れた後に天候を上書きしたり、水半減以下のポケモンでダイストリームを打たせ辛くするなどの立ち回りも有効です。
最後に
物理エース型ですが、自ポケたちとの連携が重要なポケモンです。前述通り、全抜きを前提としつつも固執せずに柔軟な立ち回りをすることが大切です。
うまくステロ→舞→ダイストリームが決まるとゴリ押し全抜きも可能で、その突破力はとても頼もしく、使っていて楽しいポケモンです。