はじめに
千歳と申します。今回で2回目の投稿となります。
1回目に続き大好きなランクルス論です。目を通していただければ嬉しく思います。ご指摘・ご感想お待ちしております。本論は私がシリーズ6ルールで使用している型です。
注意点
- HP こうげき ぼうぎょ とくこう とくぼう すばやさをそれぞれHABCDSと略します。
- その他略称や非公式用語を使用します。
- 個体値は特に理由がなければ理想個体として扱います。
- ダメージ計算はアプリダメージ計算SSを参考にしています。
- 修正点があればコメントでお願いします。
- シリーズ6の要素を含みます。
ランクルスランクルスについて
種族値はH110 A65 B75 C125 D85 S30いう鈍足高火力で無駄のない努力値配分となっています。第5世代から登場したエスパー単タイプのポケモンで弱点が悪・霊・虫と比較的弱点を突かれにくい耐性を持ちます。C125を生かしたアタッカーも出来ますが、今回は耐久型を使っていきます。
コンセプト
技構成から見ても分かるように、耐久を上げる積み技と回復技を絡めながら超火力アシストパワーで相手を絶望に追い込む要塞型です。BDともに優秀な数値を持っているので無起点でも相手を詰ませられる可能性があります。
特性
マジックガード
直接のダメージ以外を受けない。
これで確定です。積み技を使う際に障害となる定数ダメージを無効にする事が出来ます。どくどく、のろい、やどりぎのたね、ステルスロック等。
持ち物
ゴツゴツメット
直接攻撃を受けた時、相手の最大HPの1/6のダメージを与える。
ランクルスは非常に物理を誘うので、積まないと受けにくい物理ポケモンに対して圧力をかけることが出来ます。またこの型の弱点である急所の試行を稼がせないという点で相性が良く、積みながらゴリゴリ削れるのでリターンは大きかったです。本来回復が間に合っていない場合でもじこさいせい連打で突破出来たり、確定急所の連撃ウーラオス(れんげき)を対面処理できる点は魅力的です。本論ではシリーズ6環境でのねむりや麻痺といったギミック使いの減少、ドヒドイデサニーゴ(ガラル)といったおにび、どくどく読みの交代を意識してかえんだまの採用を見送っています。
- 持ち物候補
かえんだま
持たせるとやけど状態になる。
自らやけどになることで相手からの状態異常を防げます。特性マジックガードでやけどの定数ダメージを受けません。どくどくだまでも同じ事が出来るのですが物理ATへの牽制としてかえんだま推奨です。(持ち物1位かえんだま28.7% 技5位トリック26.3%※ポケモンホームシーズン9引用)
たべのこし
毎ターン最大HPの1/16ずつHPが回復する。
耐久型と相性が良い回復ソース。残飯回復で相手によって乱数が変わる場合があるので仮想敵に合わせて採用するのが良いと思います。
オボンのみ
HPが半分以下になった時に最大HPの1/4回復する。
たべのこしと比べて瞬間の回復量が多いです。持ち物が割と自由なのでPTと相談して採用してください。持ち物被りしにくいのは高評価。
アッキのみ
物理技を受けた時に1度だけ防御が1段階上がる。
対物理最終兵器です。汎用性はオボンのみに劣り、よりSが高いピクシーとの差別化が難しいのでオススメはしません。Bを上げる積み技を覚えているというランクルスの長所を生かしたいところです。追記:採用率は低いですが、ピクシーはコスモパワーを覚えます。
性格・努力値と調整
- 性格
ずぶとい(B↑A↓)
- 努力値
H252 B244 C4 D4 S4(A0推奨)
実数値:217-x-138-146-106-51
H 2n-1
B 物理意識
C 2n(めいそうの効率を良くするため)
D 2n
S 余り
調整案1
H236 B252 S20
実数値:215-x-139-145-105-53
同速意識特化。S30族は余りをSに割いていることが多いのでカビゴンヤドラン(ガラル)などに上を取りたい場合の調整となります。HとBの努力値の配分に関してはHを奇数調整にしていただければ自由にカスタマイズして良いと思います。
調整案2
H252 B212 S44
実数値:217-x-134-145-105-56
Sは無振りドヒドイデ抜きです。くろいきりによる能力リセットを意識した場合の調整となります。ドヒドイデ側も基本的にランクルスに有効打がなく、対策は必須ではないです。(技5位 くろいきり36.0% ※ポケモンホームシーズン9引用)
技構成
コンセプト上この4つの技構成で完結しているため、相応の理由がない限りこれを確定技とします。
アシストパワー
唯一の攻撃技で威力20のエスパー技。自分の能力ランクが1つ上がるごとに威力が20上昇します。後述するとける、めいそうを積んで高火力のアシストパワーを叩き出す可能性を秘めたロマン技です。積み技2回で20+20×4=100、サイコキネシス(90)の威力を上回り、めいそう&とけるを最大まで積んだ場合の威力は20+20×18=380となります。下降ランクに関しては計算に入らない点やダイマックス技にすると威力130で打てる点も優秀です。
とける
Bを2段階上昇させる補助技で両受けのコンセプト。とけるランクルスかわいい。
めいそう
C&Dを1段階上昇させる補助技で両受けのコンセプト。
じこさいせい
HPを半分回復させる補助技。
- 候補技
サイコショック
めいそうの積み合いでハピナスラッキーに勝てます。それだけです。
てっぺき
Bを2段階上昇させる補助技でとけると同じ効果です。てっぺきPP15に対してとけるは20なので下位互換です。TODを視野に入れた型なのでPPを増やし、妥協せずに遺伝技のとけるを採用する事を推奨します。
この型の弱み
この型の弱点を知ることで採用理由が見えてくるのではと思います。はい、ルール変更による天敵の減少です。以下のポケモンは常に意識してください。
- 悪タイプウーラオス(いちげき)バンギラス
対策最優先項目。攻撃技が超タイプのアシストパワーしかないため一切有効打がありません。受け先を用意したり、悪タイプの選出を迷わせるような構築作りが必要になります。
高火力で抜群技を突いてくる汎用ポケモンです。1回で1段階しか上昇しないため特殊方面の弱点技やBダウンの追加効果を持つダイホロウで崩されることがあります。
この型は後発を前提としているため、先に相手に攻撃を上げる積み技を積まれた場合に受けが間に合わずに退場なんてよくある話です。積み構築を想定する場合ダイマックスを切って無双させないようにしたり、裏で対処出来るストッパーを選出しておきたいところです。
当たり前ですが、耐久を上げる積み技を無視する急所はこの型の弱点です。急所をコントロール出来るポケモン?くだらな。
耐久型の天敵です。一致技といえど威力20のアシストパワーでは役割を持てません。
長居前提なので、積んでる間に試行回数を稼がれると対面不利です。
積む起点を作らせてくれないポケモンには手も足も出ません。
こんなに弱点あるなんて弱くね?
と思った方も多いと思います。しかし上記以外のポケモンとの対面では、起点さえ作ってしまえば突破絶望的な盤面を形成出来る事が多いです。有利不利がはっきりしている型なので刺さっている相手には滅法強いです。
差別化
H110 A65 B75 C125 D85 S30 ランクルス
同じような技構成が出来るポケモンとの差別化、メリットデメリットを記載します。
マホイップマホイップ
H65 A60 B75 C110 D121 S64
特徴:
アシストパワー 覚える
とけるorてっぺき 覚える
めいそう 覚える
メリット:
特性アロマベールでちょうはつ無効
耐性が優秀
デメリット:
定数ダメージに弱い
物理耐久が低い
型が読まれやすい
積みの安定感で差別化
ガラルヤドランヤドラン(ガラル)
H95 A100 B95 C100 D70 S30
特徴:
アシストパワー 覚える
とけるorてっぺき 覚える
めいそう 覚える
メリット:
どくどく無効
型が読まれにくい
デメリット:
その他定数ダメージに弱い
総合耐久値、火力共にランクルスに劣る
特性が腐っている(クイックドロウは補助技対象外)
汎用性で差別化
ピクシーピクシー
H95 A70 B73 C95 D90 S60
特徴:
アシストパワー 覚える
とけるorてっぺき 覚えない
めいそう 覚える
コスモパワー 覚える
メリット:
特性てんねんで相手の能力上昇無効
特性マジックガードで定数ダメージ無効
耐性が優秀
型が読まれにくい
デメリット:
回復技がつきのひかり、ねがいごとと安定感に欠ける
Bを自力で上げる手段がアッキのみしかない採用されにくい
回復技、とけるの有無で差別化
ゴチルゼルゴチルゼル
H70 A55 B95 C95 D110 S65
特徴:
アシストパワー 覚える
とけるorてっぺき 覚えない
めいそう 覚える
コスモパワー 覚える
わるだくみ 覚える
メリット:
特性かげふみで相手をロックできる
みがわり、ねむるで状態異常に強い
TODを仕掛けられる
デメリット:
対策されやすい
急所の試行回数を稼がれやすい
回復技がねむるだけと安定感にかける
悪・霊・電・妖のダイマックス技で崩される
役割、読まれにくさで差別化
キュワワーキュワワー
H51 A52 B90 C82 D110 S100
特徴:
アシストパワー 覚える
とけるorてっぺき 覚えない
めいそう 覚える
メリット:
特性ヒーリングシフトで回復技を優先度+3で使える
Sが高いので先制で積み技を使いやすい
デメリット:
定数ダメージに弱い
回復技がドレインキッスと安定感に欠ける
Bを自力で上げる手段がアッキのみしかない
回復技、とけるの有無で差別化
クレッフィクレッフィ
H57 A80 B91 C80 D87 S75
特徴:
アシストパワー 覚える
とけるorてっぺき 覚える
めいそう 覚える
メリット:
特性いたずらごころで積み技が先制で使える
どくどく無効
型が読まれにくい
デメリット:
その他定数ダメージに弱い
回復技がドレインキッスと安定感に欠ける
耐久が積み技依存なので急所時のリカバーが効きにくい
回復技、安定感で差別化
ダメージ計算
- 与ダメージ
+1アシストパワー(140)※めいそう1回、とける2回
無振りドリュウズ 55.1~64.8%
D4エースバーン 116.1~137.4%
H244ポリゴン2(輝石) 53.4~62.8%
H244トゲキッス 66.4~79.0%
H252ジバコイル 44.0~52.5%
H252エルフーン 109.5~129.3%
無振りパッチラゴン 116.3~136.9%
H252ナットレイ 34.8~41.4%
H252カビゴン 49.8~58.8%
H252マリルリ 83.0~98.5%
H252ヒートロトム 86.6~103.1%
H252ドヒドイデ 137.5~161.7%
+6アシストパワー(380)※めいそう6回、とける3回
H4D252 +6ハピナス 50.7~59.8%
H252 +6ニンフィア 102.9~121.7%
H172 +6アシレーヌ 129.3~153.1%
- 被ダメージ
めいそうorとけるを一回積んだ場合のダメ系で記載します。
無補正A252ヒヒダルマ(ガラル) つららおとし
+2ランクルス 23.5~28.1%
無補正A252ミミッキュ 珠シャドークロー
+2ランクルス 25.3~29.9%
無補正A252エースバーン 珠かえんボール
+2ランクルス 25.3~30.4%
無補正A252パッチラゴン でんげきくちばし(先制)
+2ランクルス 36.4~43.3%
無補正A252ウーラオス(れんげき) すいりゅうれんだ
+2ランクルス 41.4~49.7%(急所込)
A特化ハッサム テクニシャン鉢巻とんぼがえり
+2ランクルス 39.6~47.9%
C特化ヒートロトム ほうでん
+1ランクルス 23.5~27.6%
C特化アシレーヌ うたかたのアリア
+1ランクルス 29.0~34.5%
C特化ギルガルド(シールド) シャドーボール
+1ランクルス 55.2~66.3%
起点作り役
AT中心のPTには起点作り役と共に選出します。
ギミックの例を紹介します。
初手に選出してPTによってランクルスかトゲキッスのような積みATのどちらかを通すという動きが非常に強いです。
- 初手ラプラスDMラプラス
キョダイセンリツで殴りながら壁を展開できるため、この型と非常に相性が良いです。
PTに積みATがいない場合は壁役より選出しやすいです。特性いたずらごころで補助技を先制で使えるオーロンゲはパッチラゴンに強いため私はこのギミックを採用しています。
+@で起点作りに役割を持たせたい場合に採用します。
選出
ランクルスを通す時には基本的に以下の3パターンから選択します。
1.初手荒らし要員+起点作り+ランクルス
2.起点作り+ランクルス+スイーパー
3.ランクルス(後発)+@2
起点作りなしでランクルスを選出出来る場合です。
ランクルスの役割対象:ドヒドイデナットレイサニーゴ(ガラル)ヌオーラフレシア等
役割対象のポケモンは後出しから起点に出来るので、VS受けループやドヒドイデナットレイなどを意識する場合はピンでの選出を推奨します。
立ち回り
起点作成後の対面
VS物理/特殊AT
積まないと余裕がない対面→とける/めいそう
余裕がある対面→交代読みで積み技(迷ったらとける推奨)
VS受けポケ
交代読みで積み技(迷ったらとける推奨)
相性の良い味方
- 起点作り要員
AT中心のPTにはサポートとして同時選出すると良いでしょう。
- DM適性の高いポケモン
ランクルスや起点作りには基本的にDMを切らないので初手の荒らし役や最後のフィニッシャーと相性が良いです。
- 妖タイプ
ランクルスをいじめる悪タイプへの対策です。ウーラオス(いちげき)サザンドラ等フェアリー技が4倍弱点のポケモンには一致技を半減以下で受けられます。補完としてPTに1枠は入れておくと良いと思います。
あとがき
最後までご覧いただきありがとうございました。
積めた時の無敵感はやばかったので良ければ使ってみて下さい!