アーマルド。なんだかホウエン地方のチャンピオン、ダイゴが使っていたなあという印象を抱く方が多いかと思います。
私もダイゴ統一パーティを組んだ際に初めて使いましたが意外にもハイスペックで、またダイマックス適正も高いので今回投稿させていただく次第です。
- 初投稿になりますので至らない点も多いかと思います。その際はコメント欄にてご指摘をお願いします。
- HP=H、こうげき=A、ぼうぎょ=B、とくこう=C、とくぼう=D、すばやさ=Sなどの非公式な略称を使用します。
- 技やポケモンなどの略称、漢字表記を使用します。
- ダメージ計算についてはスマホアプリ「VS SWSH」を参照しています。
採用理由と役割
- 愛。そして何より意表がつける。
- 役割としては初手ダイマエースが適任です。またマイナー故にイマイチ何をしてくるか分からず、選出の段階で相手からアドバンテージを取ることが出来ます。
アーマルドの強み
アーマルドは虫・岩タイプの化石ポケモンです。
弱いタイプとして定評のある虫タイプですが、岩タイプとの補完は非常に優秀で、メジャーなタイプである飛行タイプや炎タイプを等倍に抑え、サブウェポンとしての採用率が高い地面タイプや格闘タイプも等倍となっております。
A種族値は125と意外に高く、ギャラドス、ゴリランダーなどと同じになります。
耐久ラインもそこそこ高めであり、ダイマックスをすることで大抵の攻撃も耐えることができます。
またアーマルドは初手出しではステロ要員にも見えるため、相手は「ちょうはつ」や「とんぼがえり」などで様子見してくることがほとんどです。
悠長に様子見してくる相手を起点にして荒らすのが今回の型です。
似たような他のポケモンとの差別点
イワパレスイワパレス
同じ虫・岩タイプの頑丈からの殻を破るコンボが強力なポケモンですが、イワパレスもまた、殻を破っても最速ドラパルトを抜けず、挑発やアンコール持ちの前では交代を余儀なくされます。
8世代においてダイジェットが最強であるように、殴りながらすばやさを逆転させるというのは非常に強力なので、差別化はできていると思います。
オニシズクモオニシズクモ
高火力で水技を打つことができる虫ポケモンで、耐久も高く火傷状態で止まることもないという非常に強力なポケモンです。しかしオニシズクモの特性「すいほう」の火力アップは水タイプにしか補正がかからず、飛行タイプが弱点のためランドロスやサンダー、エースバーンなどとの打ち合いに勝つことは困難です。この3体に対面で打ち合えるアーマルドは十分オニシズクモと差別化できています。
- 他のすいすいアタッカーとの差別化
使いたいから使う、といってしまえばそれで終わってしまうのですが、アーマルドの他にも優秀なすいすいアタッカーはたくさんいますよね。
アーマルドはすいすい持ちの中では2番目に攻撃種族値が高く、すいすいアタッカーは全体的に火力性能は控えめとなっております。ちなみに1番はツンベアーの130ですが、氷タイプはタイマンをするには少し弱いタイプになるのでその点ではアーマルドは優れているかと思います。
またカジリガメの水・岩タイプ、ガマゲロゲの水・地面タイプなど草技が4倍弱点のポケモンが多く、ゴリランダーなどにすいすいを無視されて打ち負けてしまいます。じゃあ草技等倍のキングドラやルンパッパは?となりますが、彼らも非常にピンポイントではありますが、「フリーズドライ」が4倍弱点であり、またルンパッパは飛行技がバツグンになりますので、強いダイジェット使いが蔓延っている現在の環境ではアーマルドの方が強いと感じます。キングドラは水・ドラゴンという非常に優秀なタイプを貰っていますが、覚える技が少なく、ナットレイやドヒドイデなどの耐久ポケモンに対する有効打がないので案外簡単に止められてしまいます。
これらの上記のポケモンが不利をとるポケモンにもある程度抗えるのがアーマルドと他のすいすいアタッカーとの差別点であると主張します。
持ち物
- しんぴのしずく/しずくプレート
タイプ一致補正の乗らない水技の火力を底上げする道具です。特性の関係上、水技を打つ機会が多いので推奨。
- いのちのたま
ダイマエースとしては欠かせない道具。ただしアーマルドは素のすばやさが低く、基本的に相手の攻撃を最低でも1発は受けることになり、珠のダメージが中々に響くので、ぺリッパーなどの雨を降らせる起点役のポケモンと組ませる場合は採用してもよいかもしれません。
特性
すいすい一択です。
ダイストリームを打つことで実質ダイジェット2回分の効果が得られます。
今回の型ではエースバーンより遅いポケモンは基本的に皆抜くことができます。
性格・努力値と調整
- いじっぱり
H4 A252 B12 D4 S236
性格を「ようき」にして最速にすれば、すいすい発動で最速の130族をも抜くことができますが、最速ドラパルトはギリギリ抜くことが出来ないため、すばやさはすいすい発動で最速エースバーン抜きのS236振りに調整して火力重視、残りは耐久に回しています。
アーマルドはステルスロックによるダメージが通常の2倍になりますが、HPに努力値を4振ることで実数値が151となり、4n+3となるためダメージを最小限に抑えることができます。
技構成
- 確定枠
アクアブレイク
ダイストリームの元となる水タイプ枠
通常技では防御ダウンの追加効果も狙えるので耐久ポケモンの受けを崩したり、後続の物理アタッカーにも繋げやすくなります。
- 選択肢
ロックブラスト
ダイロック(威力130)
身代わり持ちや、アーマルドの連続技を警戒せずに悠長に積んでくるミミッキュミミッキュ、大方タスキを持っているだろうと予想できる積みポケモンに強く出ることができます。
また砂嵐状態では岩タイプの特防が1.5倍になるので、ダイロックを打つことでサンダーなどの特殊アタッカーとのタイマンに強くなります。
ストーンエッジ
ダイロック(威力130)
安定した火力重視。ダイロックの威力はロックブラストと同じで、通常時は共に命中不安なので構築と相談。
じしん
ダイアース(威力130)
デメリットなしで広い範囲を殴れる優秀な技。ダイマックスではとくぼうアップで特殊アタッカーとの打ち合いにも強くなります。
ばかぢから
ダイナックル(威力90)
積み用の技。
ダイマックスを枯らそうと後出ししてくるポリゴン2やナットレイに有効です。
シャドークロー
ダイホロウ(威力120)
ダイマ技の追加効果とのシナジーが大きいです。
黒馬バドレックスへの打点にもなります。
つるぎのまい
ダイウォールの媒体。ただし今回の型はあまり耐久に振らないので事前に他のポケモンで起点を作らないと積む余裕は少ないため優先度は低めにしてあります。
アクアジェット
ダイストリーム(威力90)
雨が終わった後やダイジェットを積まれて雨下でも抜けなくなった相手に打ち込む用の技です。
はたきおとす
ダイアーク(威力120)
通常では非常に強い技ですが、ダイマックスにおいては追加効果との相性があまり良くないので優先度は低めにしております。
シザークロス
ダイワーム(威力130)
タイプ一致技ですが、通りがあまり良くないので優先度は低め。
立ち回り例
耐久は並以上にありますが、ステルスロックのダメージが痛い上に積まれた状態で殴られると簡単に打ち負けてしまう短期決戦向けのポケモンです。
基本的に初手ダイストリーム
↓
相手のポケモンに合わせてダイナックルで積んだり他の技で負荷をかける。
ダイマックスが切れても、上から雨で火力の上がったアクアブレイクなどで相手を削っていきましょう。
与ダメージ計算
アーマルドはダイマックス前提。
持ち物はしんぴのしずくとしています。
無振りエースバーン
ダイストリーム 154.8〜183.2% 確定1発
無振りダイマエースバーン
ダイストリーム 77.4〜91.6% 確定2発
無振りランドロス(霊獣)※いかく込み
ダイストリーム 70.4〜83.6% 確定2発
無振りダイマランドロス(霊獣)※いかく込み
ダイストリーム 35.2〜41.8% 確定3発
雨ダイストリーム 53.0〜62.7% 確定2発
無振りサンダー
ダイストリーム 65.4〜77.5% 確定2発
ダイロック 163.6〜193.9% 確定1発
無振りダイマサンダー
ダイストリーム 32.7〜38.7% 乱数3発
雨ダイストリーム 49.3〜58.1% 乱数2発
ダイロック 81.8〜96.9% 確定2発
H振りダイマラプラスラプラス
ダイロック 59.9〜70.8% 確定2発 ※壁なし
HB特化輝石ポリゴン2ポリゴン2
ダイナックル 31.2〜37.5% 乱数3発
HB特化ナットレイナットレイ
ダイナックル 43.0〜50.8% 乱数2発
被ダメージ計算
攻撃側の性格は物理アタッカーはいじっぱり、特殊アタッカーはひかえめで、それぞれ努力値を最大まで振っているとします。
アーマルドはダイマックスをしている前提で計算します。
ダイマックス技の後の()内には媒体となる技を入れています。
天候補正は随時補足。
珠リベロエースバーンエースバーン
キョダイカキュウ(かえんボール)
(58.6〜69.8%)確定2発
ダイジェット(とびはねる)
(47.6〜56.9%)乱数2発
珠サンダーサンダー
ダイジェット(ぼうふう)
(65.8〜77.4%)確定2発
ダイサンダー(10まんボルト)
(50.6〜60.5%)確定2発
ダイジェット(ぼうふう)
(44.0〜51.9%)乱数2発 ※砂嵐状態
ダイサンダー(10まんボルト)
(40.3〜48.3%)確定3発 ※砂嵐状態
珠ランドロス(霊獣)ランドロス
ダイジェット(そらをとぶ)
(55.9〜66.2%)確定2発
ダイアース(じしん)
(55.9〜66.2%)確定2発
ダイロック(いわなだれ)
(74.8〜88.7%)確定2発
珠リザードンリザードン
キョダイゴクエン(だいもんじ)
(59.2〜70.1%)確定2発
ダイジェット(ぼうふう)
(55.6〜65.8%)確定2発
※参考↓
珠ミミッキュミミッキュ(攻撃2段階↑)
ダイフェアリー(じゃれつく)
(80.4%〜95.6%)確定2発
珠ドラパルトドラパルト
ダイドラグーン(ドラゴンアロー)
(49.0〜57.9%)乱数2発
珠バドレックス(こくば)黒バド
ダイホロウ(アストラルビット)
(80.1〜94.7%)確定2発
苦手なポケモン
現在のルールにおいて致命的な気がしますが、ザシアンのきょじゅうざんは受けられないので相手をするのは避けましょう。最近はSを落として耐久に振った型も見かけるので、そのようなザシアンの上を取ることはできますが、基本一撃では落とせません。取り巻きをドヒドイデ、ナットレイなど雨と相性のよい露骨なザシアン対策ポケモンで固めると動きやすくなるかと思います。
相手のドヒドイデやヌオーを筆頭とした耐久型の水タイプにも弱いです。ヌオーは特性「てんねん」で相手の能力変化を無視し、ドヒドイデは技「くろいきり」で積み技を無効化してくる可能性が高いです。
今回のコンセプト上、ラプラス、トリトドンなど水技を無効にしてくる特性持ちの相手には気をつけましょう。
またカバルドンやラグラージなど耐久が高く「あくび」を持っている可能性が高いポケモンとの対面では無理にダイマックスを切らずにアクアブレイクなどで少しでも削ることをオススメします。
また今回の型はS120以上のポケモンを抜くことは基本的にできないため、雨を降らせても最速インテレオンなどにはカモにされてしまいます。気をつけましょう。
相性の良い味方・構築例
自身の苦手な鋼タイプや岩タイプを半減にし、かつ雨で炎技を半減にできるため鋼タイプとの相性がいいです。ハッサムやナットレイなど炎技を呼ぶポケモンと組ませることでまんまと出てきた炎タイプを狩ることができます。また普通であればこちらの水タイプ対策に出てくるサンダーやゴリランダーなどに一方的に不利を取らない点も強いです。
また初手で貴重なダイマックスを切ってしまう関係上、カバルドン、ポリゴン2のようなクッションにしやすい高耐久のポケモンとヒヒダルマ(ガラル)、ウオノラゴン、ゴリランダーのようなダイマックスなしでもタイマンが強いポケモンと組む必要があります。
クッション役としては水、鋼、岩を全て半減以下にできるトリトドンなんかも相性がいいかもしれません。
おわりに
いかがでしたでしょうか。少し長くなってしまった気がしますが、正直アーマルドは雑に使っても強い訳ではなく、すいすい発動で抜ける範囲も狭く汎用性の高いポケモンではありません。しかしスペック自体は悪くはなく、「あまごい」を覚えないアーマルドにとってダイマックスシステムは非常に相性がよく、命中不安の岩技が必中になるのもありがたいです。
刺さる時はダイマックスアーマルドで3タテもできるので是非使ってみて下さい。
ありがとうございました。
追加条項
「他のすいすいアタッカーとの差別化も書いた方がいい」との意見を頂きましたので追加しました。(21.12.07)