はじめに
シリーズ8.10.11.12と禁止級伝説が使用可能な環境になりその環境下にて猛威を振るうザシアンザシアン(王)。その圧倒的な攻撃力の高さと速さ、そして耐久力を備えたポケモンをどう止めるかが要となっている昨今、地に着くポケモンの素早さを場に出るだけで下げられるネバネバネットは度々注目されてきた。
そこで本稿では禁止級伝説環境におけるネバネバネットを使うペロリームについて記述していく。
既に名のある実況者様が同様の型を動画内にて取り上げているがパクリとかではなく改めて考察することとする。
役割と目的
先発に出してネバネバネットを撒き、裏のエースを通しやすくすることが目的。
ペロリームペロリームと他のネバネバネット要員との差別化
【ツボツボツボツボ】
ステルスロックやがんせきふうじ、頑丈など優秀な特性と補助技を持つが、やる事がバレバレなため挑発持ちを呼びやすく、また火力も絶望的なため逆に起点になることも多々ある。
ペロリームはS72と中途半端に早く、挑発持ちカプレヒレなどよりは早く動ける。また、がむしゃらなどで相手に与える負荷の大きさやあくびで積みを流せる点が大きい。
【デンチュラデンチュラ】
特性複眼による命中安定となった電磁波やS種族値108と素で速い事が魅力。
しかし地面タイプに対して仕事がしにくい点や、やはり型がメジャーなためネバネバネット無効+電気無効のランドロス(霊獣)を呼びまくる。
挑発に関してはデンチュラはそこそこ火力もあるため雷や虫のさざめきなどで押し切ることも可能。
ペロリームは欠伸やがむしゃら、タイプの違いで差別化可能。
【アブリボンアブリボン】
ネバネバネット界最速のS種族値124を持つ。
命中不安だが痺れ粉やあまえる、すり替えなど優秀な補助技を持つ。しかし自主退場技を持たず火力もないため逆に起点にされかねない。
ペロリームは欠伸やミストバーストによる積みの起点になることを防ぐことが出来る。
他にもオニシズクモやイオルブもネバネバネットを使用できるがここまでで差別化は出来ていると考えるため、以下から型の詳細について記述する。
持ち物
きあいのタスキ
これがないと基本的に行動できない。
特性
かるわざ
特性発動により実質種族値196相当となり最速レジエレキ以外は抜くことが可能。
性格・努力値と調整
【個体値】HBD-0
【性格】せっかち
HBD個体値を0にしBに下降補正をかけることでタスキ発動の機会を増やし軽業で行動できるようにする。タスキ発動ラインは後述するが下げないと中途半端な耐久からか素で耐えてしまうことが多い。
【努力値】
CS252
少しでも攻撃技で削るためにC252振り
軽業発動後に抜ける範囲を広げるためS252振り
本稿ではCS252を確定とする。
技構成
【確定】
- ネバネバネット
コンセプトのため確定。
- あくび
ネバネバネットは撒いた時、裏にいる相手にしか作用しないので対面を流す用。
- がむしゃら
ネバネバネットを撒いた後、軽業で上から打つことで対面の相手の体力を1にすることや、あくびで流して裏から出てきた相手の体力を削ることが可能。
【選択技】
- ミストバースト
自主退場技。
逆に相手の起点になるのを避けることや、がむしゃら後倒されなければペロリームで一体持っていくことも可能。
あくびした後、ダイフェアリーなどで眠り対策されそうな場合や蜻蛉やボルチェンで逃げられる場合に爆発し無理やり寝かせることも可能など器用に立ち回れる。
また起点作りは相手にゴチルゼルがいる場合、恐怖で選出を渋るがペロリームならばネットを撒いて爆発すれば問題ない。
- わたほうしor糸を吐く
すばやさを2段階下げる変化技。
ネバネバネットでSを下げられない対面の相手に打つことでS下降を押し付けられる。
初手ダイマダイジェットにも対応可能。
わたほうしは草タイプに無効化されてしまうが、環境の草タイプはゴリランダーとナットレイくらいしかいないため問題は無いだろう。
糸を吐くは無効にはされないが命中95なため不安が残る。
- マジカルシャイン
がむしゃら後の処理のために選択。
タスキ発動後のペロリームの前で悠長な行動をする相手やあくびの交代際にでてきた相手を、がむしゃら+攻撃技で確実に処理し、裏にがむしゃらや欠伸の択を残せる。
- かえんほうしゃ
役割はマジカルシャインと同じ。
タイプ上鋼タイプが出てきやすいがやることは変わらないので気持ちの問題。
立ち回り例
【裏のエースアタッカーより対面が遅い場合】
ネバネバネット→がむしゃらorあくび
【早い場合】
あくび→交代際ネバネバネット→あくびorがむしゃらor爆発
与ダメージ計算
がむしゃら以外打つ場面はほとんどないが念の為
ダメージ計算は下記サイトにて行う。
(https://www.pokesol.com/tool/calc.html)
- ミストバースト(2度打つ機会は無い)
H4ランドロス(霊獣)
→47.2〜56.3%(乱数2発)
D4サンダー
→42.4~50.9%(乱数2発)
H252カプ・レヒレ
→44~52.5%(フィールド補正込み乱数2発)
H4ドラパルト
→100~118.2%(確定1発)
※マジカルシャインは上記の値より20%低い。
(カプレヒレを除く)
- かえんほうしゃ
H4ザシアン(王)
→41.6~50%(乱数2発)
H252ナットレイ
→75.1~90.6%(確定2発)
被ダメージ計算
タスキ発動ラインを火力補正性格、アイテムなしで計算
ダメージ計算は下記サイトにて行う。
(https://www.pokesol.com/tool/calc.html)
A252ザシアン(王)
→+1巨獣斬:325.3~384%
→+1電光石火:43.6~52.1%
A252ヒヒダルマ(ガラル)
→五里霧中つららおとし:119~141.5%
A252ランドロス(霊獣)
→じしん:97.1~114.7%
C252カイオーガ
→雨下しおふき:226~266.1%
→かみなり→73.9~87.3%
C252バドレックス(こくば)
→アストラルビット:129.5~152.8%
C252サンダー
→暴風:97.1~114.7%
※他要望があれば追記します。
相手にされると困る動き
- 先発高速アタッカーの初手みがわり
→あくびが通らない上、素早さを下げる手段もないため苦しい。
- 連続技持ち
→実況者様の動画を拝見するとHBを鉢巻連撃ウーラオスの水流連打耐えまで振っている事があるが、タスキの発動機会が減るため勿体ないと筆者は考える。
通常のHB個体値31のペロリームならば持ち物なし水流連打を耐える事ができるが、本稿の調整では耐えないので大人しく後ろに引いて何とかするしかない。
- 初手上から蜻蛉ボルチェンからの相手の高速アタッカー降臨
→ネバネバネットが撒けていない上タスキが削れては耐えられないため裏に引けないのならどうしようもない。交代読みあくびを決めるしかない。
- 砂おこし、雪降らし特性を出されたあと初手高速アタッカー降臨
→上記の蜻蛉ボルチェンと状況が一緒だが環境にカバルドンが多いため大人しくステロを撒いてくれることを祈るのみ。
相性の良い味方・構築例
ホワイトキュレムホワイトキュレム
→非常に高い火力を持ちながらもS95と弱点の多さガネック。ザシアン(王)にあまりも弱いが、ネットを用いることで準速でも最速ザシアンより速くなり止まらなくなる。ネットの効かない飛行タイプには弱点をつくことが出来る点も強い。
カイオーガカイオーガ
→スカーフを外しメガネや珠など火力アップアイテムを持つことが出来ることが強み。
ミミッキュミミッキュ
→単純に強くやはり特性での行動保証が強い。
ランドロス(化身)ランドロス(化身)
→ダイマなし禁止級伝説環境にてネバネバネットを使い結果を残していた。
その他、ダイジェットができないが火力がある中速域のダイマックスしたいポケモン。
スカーフでしか素早さを補えないポケモン
おわりに
いかがでしたでしょうか。
上手く決まるとネバネバネットを撒いた上、相手を1体倒すことが出来るのは起点作りとしては破格の性能かと思われます。
想像より強いので是非使ってみてください。
※初投稿なため読みにくい点、書き方のアドバイスなども頂けたら参考にさせて頂きますので是非お願い致します。