はじめに
こんにちはCokeです。以下の注意点を把握した上で育成論をお読み下さい。
- 本育成論では、HP→H、攻撃→A、防御→B、特攻→C、特防→D、素早さ→Sと記載することとします。
- ダメージ計算及び実数値計算はスマホアプリ版ポケマスを使用しています。
採用理由と役割
今回のクワガノンの採用理由は以下の通りです。
- ねばねばネットを覚えることによる先発起点作り要員としての適性
- 特性による地面技の無効化
主な役割としては、ねばねばネットやでんじはによる相手のS操作、また、持ち物による相手のペース崩しやクワガノン1体で相手の選出を2体知ることとなっています。
立ち回り例
今回のクワガノンは先発として出して相手にねばねばネットを撒く型ですが、持ち物やでんじはがある関係上、立ち回り方が主に2つあります。
- 例1:対面、もしくは裏に地面タイプがいる場合
- 先発として選出し、主に後攻でねばねばネットを撒く
- 相手が攻撃し、レッドカードが発動して強制的に交代
- 次のターンに相手が攻撃してこなかった場合を読んで、でんじはもしくは攻撃技を使用
主に相手の先発がグラードン、ランドロス(霊獣)、カバルドンであったり、裏にこれらのポケモンがいる可能性が高い場合の動き方です。ランドロス(霊獣)やグラードンはステルスロックを使うか岩技で攻撃してくるかの2択となるため、ねばねばネットを打つことで確実に役割を遂行することを優先します。またで先発カバルドンがでてきた場合は、こちらに対して有効打がないことがほとんどなので、ねばねばネットを撒いた後にエナジーボールで倒すことが可能です。
基本的にはレッドカードででてきた相手に倒されてしまうのが落ちですが、先発がザシアン(王)などであった場合には確実にひかせてねばねばネットを踏ませることができるので最低限の役割は遂行できています。
- 例2:対面が地面タイプでない。または裏に地面タイプがいる可能性が低い
- 先発として選出し、相手の攻撃を読んででんじはを使用
- 相手が攻撃し、レッドカードが発動して強制的に交代し、でんじはによって麻痺になる
- 上からねばねばネットを撒いて退場
相手の裏に麻痺を撒いた後にねばねばネットを撒くことができる非常に強い動きです。ねばねばネットを撒いたターンに相手が麻痺で行動できなければダメージを与えることができ、倒されたとしても相手の場には麻痺状態のポケモンが残るため、比較的処理が楽になります。
- 注意点
レッドカードの発動によってザシアン(王)、バドレックス(こくば)がでてきた場合、戦術が崩壊します。
メリット・デメリット
今回のクワガノンのメリット及びデメリットを以下に記載します。
- メリット
この型のメリットは主に2つで、
- 型が読まれない
- 他のねばねばネット要員と比べて攻撃性能が高い
となります。ねばねばネット要員としてよく使われるポケモンとしてツボツボ、ペロリームなどがいますが、これらのポケモンとクワガノンの圧倒的な違いはC種族値にあります。もし先発が起点作り同士の対面となった場合、クワガノンは高いC種族値を生かして相手に負荷をかけることが可能です。これは他のねばねばネット要員にはできないことです。
- デメリット
この型のデメリットは主に2つで、
- 初手ダイマックスアタッカーに弱い
- 自主退場技を持たないため積み起点となる可能性がある
となります。ダイマックスした相手に対してはレッドカードの効果が無効となるため、何もできずに倒される可能性が高いです。また、他のねばねばネット要員や起点作成要員はミストバーストやだいばくはつがある場合が多いですが、クワガノンは自主退場技を覚えず、唯一の交代技であるボルトチェンジも今回は採用していないため、相手が積んでくるようであればすぐに交代して倒すことを推奨します。
また、立ち回り例の注意点でも記載しましたが、レッドカードの発動によってザシアン(王)、バドレックス(こくば)が出てきた場合に戦術が破綻します。
最後に、これはねばねばネット要員すべてに言えるデメリットですが、ねばねばネットが利かないポケモン(飛行タイプ、特性:ふゆう)は今回の戦術にはかからないためそれらのポケモンに対して対応できるポケモンがパーティにいるといいです。
持ち物
今回はコンセプトとなるレッドカードを持たせました。基本的にとつげきチョッキやきあいのタスキを持たせることが多いクワガノンですが、そこを逆手にとって攻撃してきたポケモンを返し、そのポケモンがねばねばネットを踏まざるを得ない状況を作りだすことができます。これにより、先発で出てきた素早さの高いアタッカーに対してこちらの裏のアタッカーが素早さで勝てるようになります。また、場合によっては強制的にでてきたポケモンにでんじはをいれることができ、相手のポケモンに対して素早さで優位を取れます。さらにレッドカードの発動によって相手の選出を2体まで知ることが可能となります。
- 効果:攻撃してきた相手を強制的に交代させる。ただし、ダイマックスしたポケモンには効果がない。
他の持ち物案
レッドカード以外でクワガノンに持たせる持ち物の例をいくつか列挙します。しかし、今回の育成論はレッドカードを持ったクワガノンの育成論であるため、あくまで参考程度にご覧ください。
- きあいのタスキ
耐久に努力値を振る必要が無いというメリットが生まれ、起点作り要員だが高火力であるポケモンができます。しかし現環境ではバドレックス(こくば)やマーシャドーなど、クワガノンよりもきあいのタスキの適性が高いポケモンが存在するため、そことの兼ね合いが困難です。
- メンタルハーブ
起点作り要員としてちょうはつで事故らないための保険になります。特にオーロンゲなどの対面ではちょうはつは高確率で打ってくるため非常に有効です。
- イバンの実
耐久振りにしてこらえるを覚えさせれば、ねばねばネットを撒いた後にでんじは等を使用できます。その代わり先制技持ちのザシアン(王)や特性により木の実が食べられなくなるバドレックス(こくば)などに対してはでんじは、もしくはねばねばネットのどちらかを使用して退場になってしまうため注意が必要です。また、この持ち物も現環境ではグラードンなどに持たせるトレーナーもいるため、きあいのタスキほどではないですがパーティメンバーとのある程度の兼ね合いが必要です。
- フォーカスレンズ
後攻で技を使用する場合命中率が1.2倍になる持ち物です。もともと素早さの低いクワガノンと相性が良く、でんじは外しなどの不安要素を消せる他、かみなりやでんじほうなどの命中不安技も技選択に入ってきます。
特性
クワガノンはふゆうの特性しか持ちませんが、先発として出てきやすいグラードンやランドロス(霊獣)のタイプ一致地面技を無効化できるという点において非常に優れています。
調整
今回のクワガノンの関しては2つほど調整案を用意しました。
- 調整案1:対先発ザシアン(王)調整
H164 B116 S↑228
先発ザシアン(王)を重く見た調整です。ザシアン(王)の攻撃をほぼ確実に耐えるようにした代わりに、バドレックス(こくば)などの特殊アタッカーに対して少し弱くなっています。具体的なダメージ内容としては、
A↑252ザシアン(王)じゃれつく(特性込み):85.5~101.1% 乱数1発(6.3%)
C252バドレックス(こくば)アストラルビット:89~105.7% 乱数1発(31.3%)
となっています。
素早さに関しては性格補正込みで実数値が101になります。この調整理由としては最速130族(ムゲンダイナ、ミュウツーなど)までのポケモンを麻痺させたときに抜くためです。具体的には、レッドカードによって出てきた相手にでんじはを合わせて相手が麻痺にさせることで、次のターン上からねばねばネットを撒けるようになります。
- 調整案2:対先発バドレックス(こくば)調整
H244 B36 S↑228
先発バドレックス(こくば)を重く見た調整です。今回の育成論の調整内容はこちらを基準とし、投稿主もこちらの型を多用しました。理由としては、ザシアン(王)がじゃれつくの命中不安を嫌ってきょじゅうざんで攻撃してくる場面が非常に多かったからです。具体的なダメージ内容としては、
A↑252ザシアン(王)じゃれつく(特性込み):88.5~104.9% 乱数1発(31.3%)
C252バドレックス(こくば)アストラルビット:84.1~100% 乱数1発(6.3%)
となっています。
素早さに関しては調整案1と同じです。
技構成
- ねばねばネット(確定)
今回のコンセプトのため確定とします。
- でんじは(確定)
ねばねばネットと同様に確定とします。
- 10まんボルト(選択)
今回は相手に負荷をかけるようのタイプ一致技として採用しました。麻痺した相手に打ってもいいですし、レッドカードの発動に合わせて打つのもありです。
- エナジーボール(選択)
- ボルトチェンジ(選択)
クワガノンの唯一の交代技です。レッドカードを消費したクワガノンを残しておくメリットがあまりないため今回は採用しませんでした。
- エレキネット(選択)
ねばねばネットと組み合わせれば相手をS2段階下降+きあいのタスキケアができますが、相手のSを2段階まで下げないと上が取れないようなポケモンを投稿主が使用しなかったため採用しませんでした。
- ラスターカノン(選択)
フェアリータイプの起点作成要員(オーロンゲ、エルフーンなど)に対する打点です。最近は数が減る一方なので採用はしませんでした。
- ハサミギロチン(選択)
ラッキーやナットレイなどの攻撃手段をほとんど持たない受けまたは起点作りのポケモンが出てきた際や、ゼクロム、ブラックキュレムなどの電気・草技両半減の積みアタッカーに対しての技です。10まんボルトやエナジーボールと比較した際に採用する重要度がそこまで高くなかったため今回は採用しませんでした。
他のポケモンとの差別化
メリット・デメリットの欄で簡潔に記載しましたが、それぞれのねばねばネット要員との具体的な差別化点を以下に記載します。
ツボツボとの一番の差別化点は攻撃性能にあります。ツボツボの一般的な型としては、ねばねばネットとステルスロックで起点作成をしてがんせきふうじやはたきおとすをしつつ退場となりますが、ちょうはつされただけでほとんど機能停止となります。それに対してクワガノンは攻撃手段がツボツボよりも豊富であり、C種族値は剣盾ポケモン中12位、無振りでも実数値165であるためちょうはつ読みの攻撃で相手に負荷をかけることが可能です。また、でんじはの存在が大きく、相手のS下降という点ではツボツボのがんせきふうじよりも優れています。
クワガノンと同タイプのデンチュラですが、一番の違いは特性にあります。地面技を無効化することでグラードンなどはタイプ一致技を打てないので高確率でクワガノンは生き残ることができます。それに対してデンチュラは高いS種族値を生かそうとする場合が多いため、耐久力は低く、きあいのタスキに頼ることがほとんどです。本育成論のクワガノンは自身の耐久力で基本的に1発耐えて役割を遂行できるため、きあいのタスキを他のポケモンに持たせることができます。
ペロリームもデンチュラと同様にきあいのタスキを持たせざるを得ない場合がほとんどであるため、きあいのタスキを他のポケモンに持たせるができません。また、初手でザシアン(王)を呼びやすく、きょじゅうざん+でんこうせっかで簡単に倒されてしまい、ねばねばネットを撒いた後にザシアン(王)を引かせることが困難です。
与ダメージ計算
攻撃することが主目的ではないため多くは記載しません。あくまで参考程度にご覧ください。
- 10まんボルト
H252ザシアン(王):31.6~37.6% 乱数3発(89.6%)
耐久無振りバドレックス(こくば):40.0~48.0% 確定3発
耐久無振りカイオーガ:59.4~72% 確定2発
耐久無振りイベルタル:71.6~84.5% 確定2発
- エナジーボール
被ダメージ計算
A↑252ザシアン(王)きょじゅうざん:49.1~57.9% 乱数2発(97.7%)
A↑252ザシアン(王)じゃれつく:88.5~104.9% 乱数1発(31.3%)
C252バドレックス(こくば)アストラルビット:84.1~100% 乱数1発(6.3%)
A↑252グラードンストーンエッジ:79.7~93.9% 確定2発
A↑252ランドロス(霊獣)ストーンエッジ:77.5~91.8% 確定2発
C252ムゲンダイナかえんほうしゃ:77.5~91.8% 確定2発
C252+雨カイオーガしおふき:148.0~174.3% 確定1発
A252ホウオウせいなるほのお:98.3~115.8% 乱数1発(81.3%)
苦手なポケモン
デメリットの欄でも少し記載しましたが、初手ダイマックスアタッカー(ディアルガ、イベルタルなど)はレッドカードが無効になる上に高火力技で一撃で倒されるので注意が必要です。また、出てくることは少ないですがカイオーガほど高火力だと簡単に倒されるので注意が必要です。
相性の良い味方・構築例
素早さが少し低い代わりに様々な禁伝に対して打点のある高火力アタッカーがいいです。投稿主はブラックキュレムやミュウツーを使用していました。また、飛行タイプ(イベルタル、ルギアなど)に対して選出画面で圧をかけられるポケモンがいるとねばねばネットが決まりやすいです。具体的にはイベルタルやゼクロムなどが該当します。
おわりに
ここまで読んでくださった方ありがとうございます。質問・意見等がありましたら、コメントしていただけると幸いです。