orasやUSUM期に多くの育成論を投稿させていただきました大天使と申します、前回のドサイドンとピクシーの育成論ではコメント・評価・登録ありがとうございました。
実際に運用したものの正確には実機ではありません、詳細が気になる場合はドサイドンの論の前置きをご覧下さい。
前置き
- お互いに理想個体を想定します。
- ダメージ計算はトレーナー天国様とポケマス様のツールをお借りしました。
- HBS等の略語を用います。
- ダイマックスは文字数削減の為一部除きDMと略させていただきます。
ジャラランガについて
7世代に登場した600族です。ATとして最低限は確保されているAC、中速、そしてガブリアス以上の物理耐久とサザンドラ以上の特殊耐久という高めの種族値を持ちます。そして竜格という独特のタイプを持ち攻撃範囲は広い方でした。にも関わらず登場初期は一致物理技の乏しさやフェアリー全盛期で環境に刺さらなかった点、種族値も高いとはいえ600族にしては突出した部分がない事から中堅マイナーでした。
しかしUSUMに入り大幅に強化されました、ドレインパンチの習得による技範囲の改善、ステルスロックやがむしゃらを筆頭とした教え技の登場による型の多様化、そして何よりも威力185+全能力を一段階UPさせるという冗談のような性能の専用Z技の習得により使用率を大幅に伸ばしました、4倍弱点を貰うフェアリー以外であれば殆どのポケモンを制圧できる性能でした。
しかし今世代専用Z技(とついてにがむしゃら)の没収と環境でダイジェット・ドラパルトが萬栄している事が背景で使用率は大きく下がりました。
代わりに専用技ソウルビートの習得やはどうだんの獲得など強化点もありSM時代よりは使われているのですが、今回はそちらには焦点は当てずシンプルな襷ステロ型を考察します、襷ステロ型は我武者羅の没収に目をつむればあまり弱体化の煽りを受けている印象はありませんね。
ステルスロックの有用性と襷との親和性について
まず初心者の方々に向け、今回のコンセプトとなる技を紹介します。ステルスロックとは相手の交代先に等倍だと8分の1、抜群の4分の1の固定ダメージを与えられる技で以下のメリットがあります。
- 1.交代戦を抑制できる...一回撒けば相手が場に出てくるだけで定数ダメージが刺さる為、相手は交換を避けるようになり安定行動を取りやすくなります。もし相手が複数回サイクルを回そうものなら体力が削れるため裏のポケモンの圏内に入れやすくなります。
岩が2倍で入るポケモンであれば2回ステロを受けるだけで体力が半分削れるため特に有効です。
- 2.裏の火力の底上げ
- 3.耐久調整・気合の襷潰し
→裏の飛行や炎に交代戦の破棄を余儀なくさせ、疑似的に味方の火力を底上げし相手の襷や耐久調整を潰すことで裏のエースの抜き性能を向上させることが出来る非常に優秀な技でこれだけでも採用理由になりえます。
一般的にステロの撒き方は3タイプに大別されると思います。
- A.(気合の襷+ステロ)....先発で確実に撒くことを想定しています。連続技等の例外を除けばどんな攻撃でも一発耐える気合の襷で行動が保証されています。
また岩石封じを搭載することで相手へ最低限のダメージを与えつつ、ダイジェットや龍舞の起点を回避する、後続の初速を補う事で動かしやすくさせることができます。
襷・耐久が温存できた場合、ポケモンによっては高い攻撃力と襷を盾に目の前のポケモンの突破も計れます。
例....ドリュウズマンムーバンギラス
- B.(高耐久+ステロ+A)....耐久に特化し行動保障を得る事で確実に撒き、余裕があれば欠伸やS操作技、吠えるなどを活用することで相手の裏を消耗させる、またはこちらの起点にする役割です。
代表例が異常な物理耐久と砂嵐+欠伸により消耗と眠りの二択を迫ることが出来るカバルドンがいます。DM技(ダイフェアリー)の登場やDMへの吠える無効により若干弱体化しましたが。(DMを切らせることが出来るメリットは存在しますが)
例...カバルドンツボツボ
- C.(交代戦の中でのステロ)...ステロを撒くことを第一目標とするのではなく、交代戦の中で有利対面を作った後の隙を見てステロを展開するポケモンです。裏の全抜きというより飛行炎などの牽制や負担を与える一手段として用いられます。
→今回はそのステルスロックを扱えるポケモンの中でのジャラランガの特色・優位性について考察していきます。
ステロ撒きにおけるジャラランガの立ち位置
今回のジャラランガはAに該当するステロ撒きと言えます。なぜジャラランガにこの役割をさせるのか、他のステロ撒きと比較した際のジャラランガの立ち位置を確認したいと思います。
- 1.最低限のSと岩石封じ...他の襷+ステロの例に漏れず、S85という最低限の数値を持っています。最速+岩石封じでダイジェットトゲキッスギャラドスヒヒダルマ(ダルマ・ガラル)ドラパルト(非クリアボディ)などを抜くことが出来ます。上では中速と書きましたが、今作では(今後DLCにより解禁されるものの)ガブリアスグライオンなどのSの高いステロ撒きがまだ登場していないため、全体的にSの高いステロ撒きが減っており、相対的にジャラランガの価値が上がっています。
トゲキッスのS上昇を防ぐためS80を今育成論ではボーダーラインとしますが、現在このS基準を満たしている一般ポケモン(伝説・準伝説は除く)はダグトリオマンムードリュウズジュラルドン、そして今回のジャラランガのみとなります。
- 2.挑発の存在...しかし、同等のSを満たしているポケモンは上に4匹もいるのに採用する価値があるのか、という話です。結論から申し上げますとございます、それは挑発の存在です。
挑発の存在によりバンギラスナットレイカバルドンなどといった他の起点ポケモンの仕事を妨害しつつつ、こちらが一方的にステロ+αで仕事をすることが可能になります、それらには弱点を突かれにくく高めの耐久がある為攻撃技を貰っても痛手になりにくいのも良いです。
耐久型の機能を停止させ行動回数を稼いだり、パルシェンやポットデスなどの積みの起点回避にも使えます。
現段階ではS80以上+挑発の両立が可能なのはジャラランガのみで、他との差別化はこれだけで一切不要と言えます。テラキオンがランクマッチで使用可能になると我武者羅没収も相まって劣化気味になってしまうのですが。
- 3.特性防塵...特性の防塵により砂嵐・あられで襷が潰れません。挑発やインファイト、高めの物理耐久も相まってカバルドンバンギラス軸と言った構築に出しやすいです。ギャラドスなど襷発動圏内のポケモンを後出しされても、二回以上の行動が保証されます。
ダイアイスをされても襷が潰れないのも良いです。
以下がステロ撒きとしてのジャラランガの特色となります。相対的にみると高いS、挑発による先発性能の高さ、襷の潰れにくさが特徴的といった所ですね。
また耐性多+弱点メジャーなため、偶発対面で有利を取れた場合相手の流しを誘いやすい点や、インファイトによるカビゴンバンギラス等への打点、一定の耐久で等倍+襷潰しの先制技や低火力技を2回耐える点も利点と言えます。
構成
- 努力値
1.H4 A252 S252(S↑C↓)
→耐久を襷に任せASに振り切った型です。同族勝負の為や準速サザンドラと同速、オノノクスが下にいる為Sは落とせず、火力も岩石封じでエースバーンがギリギリで確定2という数値なため落としません。
これでも8割でナットレイの無振りジャイロボールを耐え、無振りカバルドンの地震とエースバーンのとび膝蹴りを二回耐えるという物理耐久があります、低〜中火力の等倍であれば無振りでも2回受けつつ行動可能という事です。
2.H4 A176 B100 S228(S↑C↓)
→Sを最速ギャラドス抜きまで落とした代わりに耐久に割きました
これにより連続技持ちの陽気ドラパルトのドラゴンアローを確定で1発耐えます。1では43.7%でしたので。
ただし物理型の場合球や鉢巻も多い事、特殊型やDMの場合は問題がない事、また後述しますが特性クリアボディにより岩石封じを打つことがリスキーな相手からもあまり勧められません。火力は0.93倍となり無振りエースバーンに62.5%と不足気味となります。
- 特性
ぼうじん推奨です。砂嵐を無効化することで襷が潰れず、裏で飛行やフェアリー、竜などを出されても腐らなくなります。カバルドンバンギラス等に強い事が他のステロ撒きとの違いである為是非搭載したいです。地味に粉技無効でこのジャラランガがSを下げられた後にバタフリーに起点にされないのもおいしいです。
ぼうだんは球・ボール系の技を無効化できます、ギルガルド(シールド)の特殊メインウェポンを無効化でき、ナットレイを完封できますが、ギルガルド(シールド)には打点がなく、シャドーボール+かげうちなら余裕で耐える、物理型もあると微妙でナットレイピンポイントと微妙に思えます。
後襷を温存できた場合、エースバーン受けに役立ちます。
ぼうおんはニンフィアのハイパーボイス、ほえる、その他スケルスノイズ持ちジャラランガやストリンダー(ハイ)に強くなりますが、ニンフィアは電光石火でまた不利になる点、ほえるはDM警戒で搭載しているポケモンは減り、挑発もある点、残り二匹は使用率と他にも打点はある点から微妙だと思います。
- 持ち物...気合の襷です。耐久は高めではあるものの、フェアリー技や一致ダイジェットを耐え抜ける程硬くはなくインファイトの耐久下降もあるため相性がいいです。耐久の分の努力値をASに割けるのも魅力です。
- 技構成
ステルスロック/挑発/岩石封じ/インファイト
コンセプト上必須のステルスロック、Sの高いポケモンの有利関係を逆転させ、ギャラドスやトゲキッスパッチラゴンなどのS上昇を防ぐための岩石封じ、カバルドンなどの起点作りや耐久ポケモンを妨害し殻を破る持ちの対策にもなる挑発、そして安定した一致技でバンギラスカビゴンドリュウズナットレイブラッキーなどに刺さるインファイト、どれも極めて優先度が高く外す余地はございません。
敢えて外すならインファイトです。インファイト挙げた仮想敵が重くなくどうせ居座られない、一切温存せず殴る事が無いと考えるなら特防に下降補正をかけたうえで火炎放射とスケイルノイズもありでしょう。
火炎放射は打点の一切ないギルガルド(シールド)エルフーンに刺さり裏の圏内まで削れるようになる、また挑発と絡めてアーマーガアを詰めることが出来ます。アイアントにも刺さるのもいいです。サブウェポンの中では一番刺さる相手が多くジャラランガの不利な相手を牽制できるため一考です。ただしC252振りが必須となります、これでもH252D4アーマーガアが82.4%の乱数と安定しないからです。もともと高くない岩石封じの火力を落とす事になる点と等倍火力が終わっている点から私はあまり勧めません。
スケイルノイズはほぼドラパルト(クリアボディ)への専用技です。運用欄でも書くようにドラパルトへの岩石封じがリスキーなためパターン2の耐久調整を施した上でなら候補に入るかもしれません、他ウオノラゴン、パッチラゴンや挑発後ドヒドイデにも刺さります、パッチラゴンはダイジェット警戒で岩石→岩石orステロが定石ですが。
一応無振りサザンドラ程度なら確定1発にできる火力があり放射と違い最低限の等倍火力は出ますが、Aを落とす事になる点やドラパルトとの戦いの場合とんぼ返りの危険性もある事、火力指数はインファイトに一回り劣る点から、こちらも推奨はしません。採用する場合努力値はパターン2で採用されることを勧めます。流星群はCダウンの関係で等倍火力は2回流星群<スケイルノイズになりますし、外しやドヒドイデ等への打点の関係から非推奨です。
インファイト以外ダメージ計算には載せません。
候補外の技
・はどうだん....Aを落とす必要の他、C252振りでも火力がありません。インファイトとは1.6倍の火力差があります。無振りサザンドラにステロ込みでもほぼ確定耐え、無振りドリュウズが25.0%という惨状です。加えてバンギラスカビゴンなどと言ったDの厚い仮想敵への通りの悪さから論外です。
・ほえる...DMで無効化される、挑発+岩石で起点に元々されにくい為技を一枠割く価値があるかは微妙に思えます。
運用
襷で重いポケモンのストッパーをやりたい場合と初手不利対面が予測される場合を除いて初手出しでの運用が基本となります。相手のS種族値や型に合わせステロと岩石の順番を工夫しつつ、削りを入れる事で裏の圏内まで入れる事が理想です。定石をパターン分けし書きますが、交換・奇形などもあり得る為必ずしもこれが当てはまるとは限りません。
- 1.自分より遅い場合(ロトム系統、バンギラス等)
ステロ→一撃打ち込んで退場の流れが理想です。鬼火や積み技等が予測される場合は挑発で仕事を妨害します、
挑発→ステロはほぼ確定で決まります。その後は相手が引いてきた場合、挑発や岩石で起点回避を狙います。居座ってきた場合は削りを入れてから捨ててもいいのですが、それらは低火力で補助技で技範囲を狭めているケースも多いためジャラランガを温存しつつ裏のエースを低負担で降臨させる選択肢もあります。
たまにATカバルドンやダイジェットアーマーガアのように攻めてくる場合もあるのは注意です。
岩石封じ→ステロ+αという流れが理想です。
しかし実際は難しい所です、ヒヒダルマ(ガラル)やサザンドラなどを相手にする場合、スカーフやとんぼ返りの選択肢があるからです。岩石封じを打っても抜けないスカーフ持ちにはスカーフ(や蜻蛉)を警戒しステロだけ打ち、拘らせておく、という選択肢がありますが、スカーフばかり警戒して違った場合はアド損になりがちです。
相手のPTを眺め、ステロ必須か否か、拘られた際裏で起点にできるポケモンはいるか、Sを落とさなくても裏で巻き返しが効くかなどを判断材料に最善手を打つ必要があります。
オノノクスのようなS上昇技持ちは相手が積みを辞めるまで岩石封じを連打してください。
裏に明確にストッパーとなりうるポケモンがいない限り岩石封じ安定です。DMしてこない場合も多いですが、初手ダイジェットされた際ステロから入ると襷発動→一段階上昇ダイジェットで狩られるからです。岩石封じ×2でS上昇を相殺しましょう。
ここで一つ疑問が湧くかもしれません、この場合ステロを撒けずに退場となってしまうではないか、と。私は場面によってはそれでもいいのではないかと考えます。
ステロを撒けずジャラランガが無駄になるとの見方もできますが、逆に言えば非DMポケモンで相手のDMターンを2ターン枯らせ、SUPも相殺させられる、最低限の削りも入れられるというのはステロを撒くことと同じかあるいはそれ以上に大きいアドバンテージだと思います。
相性のいいATは後程紹介いたしますが、アイアントなどそれらのS種族値を上回っている上で一撃で落とせるポケモンやダイウォール持ちを入れておけば相手に一方的にDMを無駄打ちさせつつこちらの起点にしたと見て取れるのではないでしょうか。
これは持論ですので、それがメリット取れない場合やステロを優先したい場合などは裏に受けられる駒を用意するなりステロを撒かれてください。
勿論相手がダイジェットをしてこなかった場合であれば岩石+ステロが成立するので一方的な爆アドです。
- 5.不利対面一例
1.自分よりSの高いダイジェット持ち(リザードンルチャブル)...自分よりSが高いダイジェット持ちには成すすべがありません、一回岩石封じを打っても次ターン何かしらのDMで能力を上げられます。4に比べこれらはSが高い分耐久が犠牲になっている為起点づくりなどの段階を踏むことなしに初手出しはされにくいですが、対策枠は設けておくべきでしょう。
2.ドラパルト....ドラゴンアローとクリアボディが厄介です。ドラゴンアローで襷を貫通しつつ一致弱点を突いてくる、またクリアボディで岩石封じを無効化する為最適解になりにくいという点が痛いです。
現在特殊型が増えている点やドラゴンアローなら中乱数で耐える点(パターン2なら確定耐え)、twitterでアンケートを取った結果(現在70票近く)約7割のドラパルトはすり抜けであった点から不利すぎる訳ではありませんが、安定してるとは言い難い耐いので裏にフェアリーを置くなど工夫をする必要があります。
他、ダイジェット搭載がたまにいる点も厄介です。
3.ミミッキュ...四倍じゃれつく+かげうちで落としてきます。
ドラパルトと違いそれでも最低限一回動は許されている為、皮はがしとステロどちらが重要か天秤にかけて行動されてください。
例えばアイアントやドリュウズなど裏でDMも縛れる場合などはステロ、逆にトゲキッスなど皮を剥ぎつつ上から殴りたい場合は岩石安定という感じです。
剣の舞や交換読みの呪いから入ってくれた場合は爆アドとなります。
4.オーロンゲ...悪戯心で先制壁+電磁波を許します。一致四倍弱点を突いてくる上、初手出しでステロを読まれた場合は挑発を打たれる可能性もあるのが痛いです。S種族値自体は勝っている為初手挑発警戒でインファイトを打ち裏の圏内まで削る→ステロという動きが一番良かったです。
ラムのみトゲキッスやドリュウズなど電磁波無効でインファイトの削り込みで落としやすいエースと同時選出するとよいです。
相性のいい味方
岩石封じのSダウンを活かせるS上昇系AT全般と相性がいいです。
- ダイジェット持ちトゲキッスギャラドスリザードンなど....岩石封じで初速とやや不足気味の火力を補いつつ、初手ダイジェット+削りで無償でSを上げられるのが強いです。特にトゲキッスは竜技無効だったり、逆にトゲキッスが呼びがちなカビゴンやバンギラスにジャラランガが強い点からも相性がいいです。
トゲキッスを採用する場合、オーロンゲ対策や欠伸持ちへの耐性を付けるためにラムのみを持たせるのが良いと思います。
- アイアント...呼ぶニンフィアやミミッキュにとても強いです。ダイジェットのSを岩石で相殺したトゲキッスやギャラドスをDMすることで一撃で落とせます。技範囲が非常に広く、ダイスチルのB上昇ダイナックルでのA上昇や元々そこそこある物理耐久により高速炎や特殊でも出されない限り止まりません。
ドヒドイデやギルガルド(シールド)の一貫を防ぐためにあなをほる(ダイアース)の搭載をお勧めします。
ドラパルトが一貫するのが悩みどころ
型破りならミミッキュ、他ロトム系統等に強くなる、すなかきならダイロックにより抜き性能を底上げできるという特色があります。
すなかきの場合だとVSミミッキュ性能が落ちる、型破りだとSが88と高くない為DM技や剣舞を積んでも止められやすいという難点があります。
(尚ジャラランガは特性防塵によりダイロックの砂嵐を無効化できるためそこも相性がいいです、万が一温存した場合の参考に。)
アイアントとの違いは型破りの場合はミミッキュへの強さや地震の一貫性、砂かきの場合はSの高さ、積み技の存在、ダイアース+最低限の特殊耐久指数により上から特殊で止まりにくく弱点保険を発動させやすい点などが挙げられます。
またマイナーどころまで加味すると、苦手な鋼とフェアリーを縛れるエンニュートあたりも強いかもしれません。(4コメ様、提案ありがとうございます。)
ダメージ計算
- 与ダメ
インファイト
H252バンギラス:162.3~193.2%
H252ラプラス:91.9~109.7%(56.2%)
H252ロトム:55.4~65.4%
HB特化カバルドン:26.9~32.5%
HB特化カビゴン:63.3~76.4%
HB特化オーロンゲ:42.0~50.4%(1.1%)
H無振りウオノラゴン:56.3~66.0%
岩石封じ
H4トゲキッス:38.5~45.6%
H4ギャラドス:44.4~52.5%
H4エースバーン:50.0~60.2%
H4ミミッキュ:28.2~33.5%
H4アイアント:21.0~25.5%
被ダメ
物理耐久指数:21895/23858(パターン2) 特殊耐久指数:18875
無振りナットレイのジャイロボール:44.3~53.3%/40.3~48.3%
無振りカバルドンの地震:33.4~41.7%/31.7~37.7%
特化エースバーンのとびひざげり:41.0~49.0%/37.7~45.0%
A252ドラパルトのドラゴンアロー:90.0~111.2%(50.0%)/82.1~98.0%
特化ラプラスのフリーズドライ:63.5~75.4%無補正無振りラプラスの氷の礫:21.1~27.8%/21.1~25.1%
特化ギルガルド(シールド)のシャドーボール:50.3~60.2%
無振りでも高めの耐久がある為等倍一撃では襷は発動せず、低火力の起点ポケモンや不一致等倍であれば2耐えしますが、中~高火力一致抜群、フェアリー技、インファイト後の高火力等倍や、であれば余裕で発動します。
追記:イワークとの差別化について
コメント欄でイワークについて触れられた為簡単な差別化を行います。
ジャラランガ同様中速かつステロ+挑発を両立できます。岩地面でジャラランガ同様砂嵐無効です。
Sが70で上に書かれている基準を満たしていないものの、特性二つで補えます、頑丈の場合はカムラのみ、または砕ける鎧+襷でジャラランガ以上のSを実現できます。またボディプレスにより格闘打点も一応再現できます。
(なおメジャーなレッドカードとの差別化は不要とします、DMにレッドカードは効きません、環境に多いダイジェット持ちに軒並み下を取られておりS80を下回るデメリットを解消できているとは判断し難いためです。)
しかし、ジャラランガには以下の優位点があります。
- 1.初速の速さによる安定性
いくらカムラのみや砕ける鎧で補えるといえど発動条件の関係で限界があります。
カムラのみは体力が半分にならないと発動しない為ギャラドスパッチラゴンなどにダイジェットをされた際次ターンSUPを相殺できず仕舞いとなります。
砕ける鎧の場合、特殊に対して発動しないのが痛いです。
すぐには殴ってこない為挑発を打ちたくなるパルシェンバタフリーポットデスと同族勝負な点も痛い。
- 2.特殊耐久の高さと耐性による居座りやすさ・挑発の使い勝手の良さ
襷とはいえジャラランガにはH75 B125 D100という優秀な耐久があり、加えて弱点がフェアリー、飛行、ドラゴン、氷のみでメジャーではあるものの数自体は多くありません。
それに対し、イワークは耐久面が酷いです。物理耐久はB252振りで前述のパターン1と2の中間程度の耐久ですが、特殊耐久はH35 D45という酷さです、H4振り2体同士の耐久指数を比較すると2.6倍もの差があります。
加えて草水氷格闘地面鋼と弱点が多い事、砕ける鎧型の場合はBダウンにより更に脆くなります。
ジャラランガは素の耐久が高いため抜群さえ突かれなければ低火力技を2発以上耐えるので挑発の読み違い・殴り合い・とんぼ返り等の襷潰しにもある程度強いですが、イワークにはそういうのはないです。
特に挑発の読み違いが痛いです。イワークはナットレイカバルドンドヒドイデトリトドンなどに一撃貰えば致命傷になり挑発は常にリスキーな技となります。
- 3.火力差
イワークには一致岩石封じ・B160ボディプレスがあるとはいえ火力差は歴然です。
イワークのB252ボディプレスの火力指数は16960なのに対し、ジャラランガのインファイトは29160、1.71倍と雲泥の差です、ジャラランガのインファイトで最低でも6割はHB特化カビゴンが削れますが、イワークの場合は無補正H252 B236のカビゴンさえ確定3です。
また砕ける鎧の場合はBが下がる為ボディプレスと相性が悪いですし、Aに振らない場合1.66倍も岩石封じに火力差が出ます。
これではステロを撒いた後の殴り合いや削りはあまり期待できません、その点ジャラランガはH252ロトムを確定2、エースバーンを岩石封じで確定2にするなど最低限の火力が備わっており、裏のダイジェット圏内まで押し込んだり襷が温存できた場合の単独突破が容易で大きな差と言えるでしょう。
尚、イワークをA252振りにすれば岩石の火力差は1.11倍までに縮まりますが、そうするとボディプレスの火力差がさらに広がります、代替案としてA45からの地震を採用するなんてのは言うまでも無く論外です。
他、ダイアイス耐性、(イワークに比べれば)挑発を貰いにくい点、型破りドリュウズに縛られない点なども差異です。
S上昇手段で行動回数を稼ぎやすい点は強いのですが、種族値・耐性・S補強手段の不安定さなどで総合的にはジャラランガの方が汎用性は上だと考えます。
うぃん様、ご指摘ありがとうございました。
おわりに
最後までご覧いただきありがとうございました。