はじめに
- HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早さをH/A/B/C/D/Sとするなどの略称を用います。
- 種族値、努力値といった非公式用語を用います。
- この育成論に登場するポケモンは全て理想個体を前提としています。
- 投稿経験がないので、皆様のご期待にそうことができないかもしれませんが、ご容赦ください。
- 不備質問等がございましたらコメントにてお願いします。
- ダメージ計算はポケマス様のサイトで行なっております。
ニャオニクス♀ニャオニクス♀について
ニャオニクス自体がそこそこマイナーであるため、少しだけ触れておこうと思います。そういえばニャオニクス♀は、ポケモンホームで夢特性が解禁されてもなお一切ランクバトルでは見かけませんね。いたずらごころを獲得した♂の印象が強いせいか、ほぼ話題にさえなってない不遇ポケモンであるといえるでしょう。しかし、こちらの夢特性であるかちきも十分優秀であるため、今回は♀のニャオニクスについて考察していきます。
- 種族値
無駄がないといえばそうかもしれませんが、火力も耐久も物足りなく、タイプもエスパー単と、優秀とはいえません。しかし今作から追加された要素、ダイマックスのおかげで、まだまだ可能性を秘めているポケモンなのではないかなと思います。
コンセプト
今作から追加された要素、ダイマックス技の追加効果に相手の能力を下げるものがあることはご存知だと思います。さらにその3/4はニャオニクスに弱点をつける、ダイアーク、ダイホロウ、ダイワームです。つまり、これらのダイマックス技をこらえるを使用し耐えることにより、弱点保険と特性の勝気を同時に発動でき、A+2、C+4の状況を一瞬にして作り上げることができます。
その後はこちらもダイマックスして、高火力と高いSから相手のダイマックスポケモンを突破し、そのまま後続に大きな負荷をかけていくというのが主な戦術です。また自身でサイコフィールドをダイサイコを打つことにより展開することができるので、先制技のケアも可能です。
型紹介
それでは早速型紹介の方にいきたいと思います。
- 性格
臆病で確定です。Sに補正を掛けないと、最速ミミッキュなどに抜かれてしまいます。
- 技
確定技
アシストパワー
勝気や弱点保険と相性がとてもいいです。上がったAも有効活用できます。ダイマックス中は威力130になるので使い勝手もそこまで悪くありません。
あくのはどう
仮想敵にドラパルトなどのゴーストタイプが多いので、バツグンをつけ、ダイマックス技の追加効果とも相性がいい悪の波動を採用しました。
準確定技
こらえる
この型のコンセプトである、攻撃を受ける→耐える→反撃の流れを簡単に作り出すことができます。耐久が貧弱なため、ダイマックスを切ってもミミッキュの剣舞後シャドークローダイホロウなどを耐えません。確実に勝気や弱点保険を発動させるために使用します。ダイウォールとしても使えるので使い勝手は悪くないと思います。
選択技
10まんボルト
水や飛行タイプのポケモン、ギャラドスアーマーガアなどへの打点となります。
エナジーボール
水や地面タイプのポケモン、ウォッシュロトムトリトドンなどへの打点となります。
まもる
こちらはこらえるとの入れ替えになります。
こらえると違い、相手の変化技も防ぐことができ、ダイマックス技のダメージを1/4に軽減することができます。しかし、こらえると違い相手の通常攻撃は完全に無効化してしまうので、相手の技の追加効果による勝気や、弱点保険の発動は望めません。
- 特性
コンセプトなのでかちきで確定です。
また、サニーゴ(ガラル)のちからをすいとるに対して後出しをしたり、アーマーガアのミラーアーマーをダイアークで利用したりと、相手のダイマックス技を受ける以外にも発動できる機会はそこそこあります。
- 持ち物
同様コンセプトなのでじゃくてんほけんで確定です。
- 努力値
H20/B76/C204/D4/S204
HB: 意地ドラパルトのゴーストダイブダイホロウをダイマックス時最高乱数以外耐えます(85.5~101.3%)。
S: オノノクス抜きです。ミミッキュ抜きでもよいのですが、ミミッキュ抜き調整も抜けるので前者を採用しました。また、オノノクスはシャドークローを持ってる個体も少なくないため、勝気弱保を発動できる可能性があります。
もしくは、火力を少しでも高めるために、ミミッキュ抜きまでにして、余りをCに回したりしても良いと思います。
C: 余りでできるだけ高く
D: 余り
差別化
ゴチルゼルゴチルゼル
同じタイプで特性勝気を持つゴチルゼルですが、Sの違いから差別化はできていると思います。ゴチルゼルもトリルを貼ることで上から攻撃できるようになりますが、トリルを貼るターンに相手の攻撃を耐えなければいけないところや、トリル下でも抜かれてしまうようなSラインということで、ニャオニクス♀よりも動きにくいと思います。
立ち回り
DMはダイマックスを表します。HAなどは、相手がそのステータスの箇所に努力値を最大まで振っていることを表します。
このポケモンの立ち回りは相手によって変わるため少し複雑です。まず、こらえるというのは、弱点の攻撃を耐えて、次のターンに強化された特攻で落とすためのものです。次のターンに火力が足りなくて落とせなかったり、先制できないなら、こちらのHPはこらえた後なのでほんの僅か。倒されてしまい、こらえる利点は大きくありません。
ですから、そういった相手には始めからDMをきることを推奨します。この型は、相手のDM技を受けてからが本番です。こちら側が先にDMをきることで、相手側のDMを誘発させることも多少は可能だと思います。また、DM状態ではない相手にDM技をぶつけることで、相手がDMしたときのHPの増加を抑制することができるので、足りない火力も補えます。
一番理想の状況は、こちらの弱点を突いてくるDMポケモンと対面させたときです。死に出しや、後攻ボルチェンなどで繋ぎましょう。こらえるで勝気弱保を発動させてから切り返し、全抜きを狙えます。
文で説明しても伝わりにくいと思ったため、例を出します。
- こらえるを使ったほうがいいとき
(例)DMシャンデラ対面
ニャオニクス♀:こらえる
シャンデラ:ダイホロウ
ニャオニクス♀:勝気弱保が発動してDMからのダイアークで落として、そのまま後続を激強ニャオニクスと対面させられます。
本来耐えることのできない攻撃をこらえるを使い無理矢理耐え、上を取れているので切り返せます。
- DMを切ったほうがいいとき
(例)DMドラパルト対面
ドラパルト:ダイホロウ
ニャオニクス♀:勝気弱保が発動してダイアークで確定1発です。DMターンを残したまま後続と対面できます。
こらえるで耐えたとしても攻撃する前に上から倒されてしまうので、DMをきり、後攻で倒します。
- ミミッキュ対面
なぜミミッキュ対面だけ特筆するのかと言いますと、このポケモンには上記のような立ち回りができないからです。
単刀直入に申し上げますと、対面でミミッキュに勝つのはかなり厳しいです。
ニャオニクス♀はどれだけ防御方面に努力値を振っても、ミミッキュの剣の舞ダイホロウは耐えませんし、こらえても影うちでやられます。ですから他のポケモンに任せるのが一番だとは思いますが、一応ダメージを最大限与えられる立ち回りを記載しておこうと思います。
ダメージ計算はDMのHP上昇込みです
- 1ターン目
ニャオニクス♀:ダイサイコ
ミミッキュ:剣の舞
この対面で初手DMをしてくるミミッキュは全くいません。化けの皮を盾に、Sを抜かれていると分かっていても剣の舞を積んでくることが多いです。
- 2ターン目
ミミッキュ:DM
ニャオニクス♀:ダイサイコ(37.7~44.6%化けの皮ダメージ非込み)
Cランク上昇無しニャオニクス♀の火力はかなり低いので、サイコフィールド込みでもこの程度のダメージです…
ミミッキュ:ダイホロウ(154.9~182.8%)
オーバーキル。
たとえ初手にミミッキュがシャドークローをしてきて弱点保険が発動しても、次のターン相手がDMしてきたら耐えられます。
ゴーストタイプが役割対象にあるのにも関わらず、その中でも特に代表的なミミッキュに勝てないのは私もやるせない気持ちになりますし、ミミッキュのメタになれると期待してくださった方がおられましたら、非常に申し訳ないです。これに関しては、私の考えが浅はかでした。私は他のポケモンに任せるのが賢明だと思いますが、もしミミッキュ対面に関する考えをお持ちの方がいらっしゃいましたら、どんなことでも構いませんので、ぜひコメントなどで提案お願いします。
ダメージ計算
ニャオニクス♀は勝気、弱点保険が発動しないと本当に火力がないポケモンなので、相手が悪技やゴースト技を搭載していてもおかしくないというポケモンに対しては、C+4の状態での与ダメージを記載します。
- 与ダメ
ダイサイコ
H4DMルカリオ: (35.9~42.4%)確定3発
HAローブシン: (104.7~124.5%)確定1発
H4DMルチャブル: (74~87.6%)確定2発
H4DMネギガナイト: (67.3~80.4%)確定2発
H4マタドガス(ガラル): (148.9~175.8%)確定1発
H4DMミミッキュ: (30.1%~35.8%)乱数3発(39.2%)
H4DMミミッキュ: C+4(90.4%~106.8%)乱数1発(43.7%)
HBドヒドイデ: (73.8~89.1%)確定2発
HCDMストリンダー(ハイ): (57.6~68.1%)確定2発
H4DMオノノクス: C+4(102.9~121.7)確定1発
ダイアーク
HB輝石サニーゴ(ガラル): (51.4~61.7%)確定2発
H4DMシャンデラ: C+4(126.4~149.2%)確定1発
HAギルガルド(シールド): (47.9~57.4%)乱数2発(90.2%)
H4DMドラパルト: C+4(121.3~143.2%)確定1発
ダイサンダー
H4DMギャラドス: (61.9~73.6%)確定2発
H4DMインテレオン: (50.2~60.2%)確定2発
H4DMトゲキッス: (29.1~34.7%)乱数3発(8%)
HBアーマーガア: (59.5~70.2%)確定2発
HCアシレーヌ: (50.2~59.8%)確定2発
ダイソウゲン
HBカバルドン: (63.2~75.3%)確定2発
HCウォッシュロトム: (64.9~76.4%)確定2発
- 被ダメ(こちらDM状態)
陽気ASミミッキュ: 珠ゴーストダイブダイホロウ(84.5~100%)乱数1発(6.2%)
陽気ASミミッキュ: A+2珠シャドークローダイホロウ(154.9~182.8%)確定1発
控えめCSドラパルト: シャドーボールダイホロウ(79.6~94.7%)確定2発
意地ASドラパルト: ゴーストダイブダイホロウ(85.5~101.3%)乱数1発(6.2%)
陽気ASタチフサグマ: 根性はたきおとすダイアーク(89.4~106.5%)乱数1発(37.5%)
意地HAキリキザン: ふいうちダイアーク(81.5~96.7%)確定2発
控えめCSシャンデラ: シャドーボールダイホロウ(103.2~122.3%)確定1発
陽気ASオノノクス: シャドークローダイホロウ(55.9~66.4%)確定2発
冷静HCギルガルド(ブレード): シャドーボール(61.8~73.6%)確定2発
相性のいい味方
後攻ボルチェンで対面操作、耐性を活かしてクッション要員にもなれます。
突撃チョッキなどを持たせて対面性能の底上げができ、ニャオニクス♀が苦手とするギャラドスやトゲキッスに抗えます。同様ボルチェンは使えます。
おわりに
長々とした育成論になってしまい申し訳ございません。でももう少し喋らせてください。今回は初投稿でニャオニクス♀の育成論を考察してみました。ニャオニクス♀というポケモン自体がとてもマイナーなために、型がまだ開拓されておらず、ダイヤの原石のような状態だと思っています。今回考察したニャオニクス♀は戦術が相手依存ということで、汎用性はあまり高くありません。しかし、環境のトップに君臨するドラパルトの一般的な型に対面から勝ち、更に後続へ大きな負荷をかけていくことができるというだけで、それはもう十分な個性だと思います。正直まだまだ改善の余地はあると思いますが、それでも投稿しようと思ったのは、この育成論が皆様がニャオニクス♀について少しでも考察するきっかけになればいいなと思ったからです。そして、改善の余地があるとはいえこの育成論が手抜きということは一切ないということを何卒ご理解ください。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
- ちなみにニャオニクス♀の勝気弱点保険発動後のサイコフィールド下アシストパワーは、陽気ヒヒダルマ(ダルマ・ガラル)の、はらだいこ氷柱落としと大体同じ火力です。(多分)