はじめに
はじめまして、の方が多いと思います。Ms.Zです。2回目の投稿となります。まだ育成論投稿者としての経験が浅いので、誤字脱字等ございましたら、コメント欄にてご指摘いただけるとありがたいです。さて、今回は前シーズンで活躍してくれた私の相棒を紹介したいとおもいます。不要という声が多ければ削除いたします。
- HABCDS や、ぶっぱ、特化、準速、最速などの表現を用います。
- ポケモン名や、技名、道具名、タイプ名などの略称を用います。不明な点があればコメント欄にてお願いします。
- お互いに指定が無い限り6Vとします。
- コメントをユーザー限定にしておりません。多くのご意見お待ちしています。
エンペルトとは
第4世代で登場した、シンオウの御三家です。水・鋼という固有タイプを持ち、その耐性は11タイプもあります。抜群は闘・地・電の3タイプで、もちろん4倍弱点も無し。並み以上の特防と特攻も持っているので、第5世代のエンペルトは風船やシュカの実を持たして冷Bやアクジェを放つ、という戦法や、ステロ+欠伸をしてスリップダメか状態以上をとらせる昆布戦法を使うものが大体でした。しかし特防の反面防御と素早さには長けてなく、上に挙げたような冷Bを撃つときも、風船やシュカを持たせないと(主に)地震でやられてしまうのが難点でした。また、6世代に入りメガガルやメガルカが登場したことや、メインウェボンである水技の弱体化に伴い、使用率はグンと落ちてしまいました。その反面、フェアリーの登場は大きく、大概の精には有利に立ち回れるようになりました。今回は、精などの特殊に対して強くなり、その特防をいかせるチョッキ型を書いていきます。
採用理由
- 多くの耐性と比較的少ない弱点
- 平均以上の特殊性能
- ステロ半減と毒無効による居座り性能の高さ
- 中堅が故の型の読まれにくさ
- チョッキで高い耐久と特性のシナジー
1については前述したとおりで、11耐性と3弱点を持ちます。
2については、C:111 D:101 と並み以上の種族値を持ちます。Cに関しては水御三家の中で1番です。
3については、鋼タイプの性能で、毒状態にならずステロでは1/16しか食らいません。1で挙げた耐性も鋼タイプがあってこそのものです。
4については、幸か不幸か数が減ったことと、5世代の昆布イメージによりチョッキ持ち、と読まれにくいです。
5については、HPが1/3以下になると発動する激流とのシナジーが合い、ギリギリまで持ちこたえて強力な水技を放つことができます。
以上の点からチョッキエンペルトを採用致しました。
性格・努力値
- 1. 控え目 H252 B156 C76 D4 S20 (実数値 191/95/128/155/122/83)
H…全振り、16n−1
B…陽気ガブの地震を最高乱数切って耐え
C…余り
D…チョッキ効率アップのため偶数
S…60族抜き抜き抜き、S4振りバンギラス抜き
HとDとSを先に振ってBCの調整をしました。Sは最初4振りでしたが、同族を意識して60族抜き抜き調整をしているポケモン(ニンフィアなど)や、S4振りバンギラスに抜かれる事が多かったので20振り。あとは記述通りです。
- 2.控え目or冷静 H252 C252 D4 (実数値 191/95(106)/108/163/122/80(72))
単純なHCぶっぱ。言い換えれば、1のBとSをCに持ってきたパターンです。前述したとおり弱点も少ないですし、チョッキ込みだと特殊面は固くなると思うので、仮想敵を減らして残った奴等を倒せる確率を上げるならこっちです。普通に1の方が使い易いと思いますが、その分2は強い敵(具体的にドランやニンフィアなどの特殊アタッカー)に結構な確率で勝てます。また、素早さに振らないのでアクジェを意識するなら冷静でもいいです。
同族にガルドがいますが、最遅にしても勝ったり負けたりのレースになるだけなので最遅は考えないことにします。
- 3. 控え目or冷静 H252 C44 D212 (実数値 191/95(106)/108/150/148/80(72))
H…説明省略
C…余り
D…下記参照
コメント欄にて意見を頂いたので、チョッキを活かせるD振り型をご紹介。Hは同じく全振りで、Dは以下のダメ計、特にC特化メガルカリオの気合い玉耐えを意識して振りました。(メガルカリオは倒せませんが、ドロポンで7割~8割は削れます。)
~参考ダメ計~
Cぶっぱメガルカリオのきあいだま
割合: 81.6%~98.4% 回数: 確定2発
C特化ギルガルドのシャドーボール
割合: 24%~28.7% 回数: 乱数4発
C特化サーナイトのきあいだま
割合: 41.8%~50.2% 回数: 乱数2発 (0.39%)
C特化眼鏡ヒードランのオーバーヒート 通常/C2段階下降
割合: 52.3%~61.7% 回数: 確定2発 / 割合: 26.7%~31.4% 回数: 確定4発 (連続オバヒで確2耐え)
C特化眼鏡ニンフィアのめざめるパワー地面
割合: 29.3%~34.5% 回数: 乱数3発 (3.3%)
C特化珠サザンドラのだいちのちから
割合: 40.8%~49.2% 回数: 確定3発
攻撃面は乏しくなるので書きませんが、ここに書いた相手には、H252ガルド→ドロポンで超高乱3、H4サナ→ラスカで確2、H252ドラン→ねっとうで確2、H252ニンフィア→ラスカで中乱2、H4サザン→冷Bで確2、と運が悪くない限り勝つことがてきます。
今回は、より多くの敵に対して役割を持てる1を確定欄にして論を進めていきます。
特性・持ち物
- 特性
激流
負けん気は物理技がアクジェ位しか使うことがないですし、威嚇持ちが来ることよりもHPが1/3になることの方が絶対に多いので、激流で確定です。
- 持ち物
突撃チョッキ
今回のコンセプトで、変更の余地はありません。変化技は使いませんし、特防が高いこいつとはシナジーがいいです。
風船
一応この型との差別化ですね。風船は繰り出し性能は上がりますが持ち物がすぐばれますし、チョッキと比べると勝てる範囲が狭くなります。言ってしまうと、風船で勝てるようになる相手は地面技を撃ってきて、エンペルトに抜群をとれる技が他に無く、エンペルトからの有効打があるポケモン(ガブ、マンダ)位にしか勝てるようになってなくて、さらに運用方法は地面技読みの後出しに限られます。(もちろん死に出しや先発もできますが、それだとあまり風船を活かせません。)今回はドラゴンキラーなどではないので、ドラゴンに対する繰り出し性能を高めるよりも特殊相手への受け性能を高める方が汎用性が高いと感じたのでチョッキを選択致しました。
差別化
差別化の対照としてチョッキを持つ水タイプの草食マリルリとラプラスをを例に考えます。
マリルリについて、エンペルトはH以外の全ての種族値で勝っているので攻撃面でも耐久面でもマリルリより優れているといえます。また、ステロ半減毒無効に加え、エンペルトは昆布戦法で有名なため、型の読まれにくさでも差別化ができると思います。
ラプラスは、弱点の少なさと耐性の多さ、C、Dの高さやステロのダメージの少なさ、毒無効などの点で差別化ができます。
技構成
- 確定技
- ハイドロポンプor 波乗りor 熱湯
メインウェボンとなる一致水技です。威力を重視するならドロポン、安定さを重視するなら波乗り、追加効果を重視するなら熱湯といったところでしょうか。例えばH252バンギの場合ドロポンと熱湯とじゃ確定数が1変わりますが、どれを選んでも確2の下降補正無振りコウガなら命中率が高く追加効果を引く可能性のある熱湯の方が有用です。確定欄は炎タイプ以外のポケモンを30%の確率で火傷( ≒ 自分の防御2倍)にでき、特防が1,5倍になるチョッキとの相性がいい熱湯にしてありますが、どれにするかはパーティーと相談してください。使った感想としては波乗りが一番使いやすかったです。私が使うとドロポンは外して熱湯は火傷にならない…。
- 冷凍ビーム
対氷4倍系に。ドラゴンにはこの上なく刺さります。氷4倍系が多いこの環境では実用性が高いと言えるでしょう。また、竜を半減できるので後攻でもしっかり生きます。
- 候補技
- ラスターカノン
タイプ一致のメインウェボン。精を見れます。威力もそこそこあり、時々相手のDを下げる追加効果が出てくるので、こちらからは抜群をとれず、水が半減以下で鋼が等倍以上の相手(メガバナなど)には一番の威力が出ます。
- アクアジェット
一致先制技。激流も入るので、死に際に最後の一撃を加えられます。結構使いやすいですが、これを入れると範囲が狭まるのでそこは注意を。
- くさむすび
メインウェボンや冷Bが半減される水タイプへの有効打です。体重が重いスイクンやメガギャラドスに刺さります。
- めざめるパワー炎
呼ぶナットレイ等炎4倍へ。理想個体値は31/30/31/30/31/30です。
ダメージ計算
- 与ダメ
- ハイドロポンプ、なみのり、ねっとう(変わった書き方をしますがご了承ください。)
―――相手――――――――ドロポン――――――波乗り―――――――熱湯―――――――――備考
・・・H4アロー・・・→141,5~167,5%[確1] ー114,2~136,3%[確1] ー102,5~122%[確1] ー特化アロー(HDアロー)は全て確2
――H252バンギーーー→ 52,1~61,8% [確2] ー43,4~52,1% [乱2] ー38,6~46,3% [確3] ー波乗り2回+アクジェで確定
――H252ガルドーーー→ 34,7~41,3% [確3] ー28,7~34,1% [乱3] ー25,1~30,5% [確4] ーブレードは全て確定2発
下降補正無振りコウガ→80,2~95,9% [確2] ー65,9~78,2% [確2] ー59,1~70% [確2] ー全て等倍計算、半減はダメの約1/2
ーーH252ドランーーー→76,7~91,9% [確2] ー63,6~75,7% [確2] ー57,5~67,6% [確2] ー特に無し
ーーH4ドリュウズーー→122,5~145,1% [確1] ー100~119,3% [確1] ー90,3~106,4%[乱1] ーねっとうは+アクジェで確定
ーH4メガライボルトー→66.4%~78.7%[確2] ー54.1%~64.3%[確2] ー47.9%~57.5%[乱2] ー特に無し
・・H4メガゲンガー・→61.7%~73.5% [確2] ー50.7%~60.2% [確2] ー44.8%~53.6%[乱2] ー特に無し
激流込みで1,5倍になります。ダメ計分かりづらくてすいません。以下は書き方が変わるので了承した上で読み進めて下さい。また、備考に「アクジェで確定」という書き方をしてますが、アクジェ自体は確定技ではないのでご注意下さい。
- れいとうビーム
H4ガブリアス
割合: 110.8%~130.4% 回数: 確定1発
H4メガボーマンダ
割合: 112.2%~133.3% 回数: 確定1発
H252チョッキランドロス
割合: 71.4%~85.7% 回数: 確定2発 チョッキ無しだともちろん確定1発です。
H4ジャローダ
割合: 60.9%~72.8% 回数: 確定2発
H4マルスケカイリュー
割合: 53.8%~63.4% 回数: 確定2発
H4キノガッサ
割合: 97%~114.7% 回数: 乱数1発 (81.3%) アクジェで確定
H4サザンドラ
割合: 57.1%~67.8% 回数: 確定2発
道具特性無しの氷4倍系は大体確殺できますね。
- ラスターカノン
H252ニンフィア
割合: 47.5%~56.4% 回数: 乱数2発 (75.4%) ラスカ2回+アクジェで確定
H4振りサーナイト
割合: 72.2%~87.5% 回数: 確定2発
H252マリルリ
割合: 33.8%~40.5% 回数: 確定3発
H4トゲキッス
割合: 64.5%~78.2% 回数: 確定2発
決してフルアタッカーではないので火力にはあまり期待できませんね。耐久で勝負です。
- アクアジェット
Hぶっぱバンギラス
割合: 28.2%~34.6% 回数: 乱数3発 (0.83%)
Hぶっぱランドロス
割合: 21.4%~25.5% 回数: 乱数4発
Hぶっぱニンフィア
割合: 12.3%~15.3% 回数: 乱数7発
H4ドリュウズ
割合: 29%~35.4% 回数: 乱数3発 (8.6%)
- 草結び
Hぶっぱスイクン(威力100)
割合: 42.5%~50.2% 回数: 乱数2発 (0.39%)
Hぶっぱラグラージ(威力80)
割合: 83%~98.5% 回数: 確定2発
H4ギャラドス(威力120)
割合: 34.5%~40.9% 回数: 確定3発
同メガギャラドス(威力120)
割合: 46.5%~55.4% 回数: 乱数2発 (70.7%)
- めざめるパワー炎
Hぶっぱナットレイ
割合: 57.4%~68.5% 回数: 確定2発
H4ハッサム
割合: 95.8%~115% 回数: 乱数1発 (75%)
Hぶっぱメガハッサム
割合: 65.5%~79% 回数: 確定2発
Hぶっぱシュバルゴ
割合: 63.2%~76.8% 回数: 確定2発
- 被ダメ(物理)
Aぶっぱガブリアスの地震
割合: 84.8%~100.5% 回数: 乱数1発 (6.3%)
A特化カイリューの地震
割合: 63.8%~75.3% 回数: 確定2発
A特化ギルガルドの聖なる剣
割合: 61.7%~73.2% 回数: 確定2発
下降補正A無振りギルガルドのかげうち
割合: 14.6%~17.8% 回数: 乱数6発
A特化鉢巻きファイアローのブレイブバード
割合: 30.3%~36.1% 回数: 乱数3発 (43.2%)
Aぶっぱバンギラスの地震
割合: 63.8%~75.3% 回数: 確定2発
Aぶっぱランドロスの地震
割合: 91%~107.8% 回数: 乱数1発 (50%)
A特化マリルリのばかぢから(力持ち込み)
割合: 82.7%~98.4% 回数: 確定2発
Aぶっぱ珠ゲッコウガのけたぐり(威力80)
割合: 70.6%~85.8% 回数: 確定2発
テクニシャン込みAぶっぱキノガッサのマッハパンチ
割合: 51.3%~60.7% 回数: 確定2発
A特化メガボーマンダのじしん
割合: 67%~79.5% 回数: 確定2発
A特化ハッサムのばかぢから
割合: 74.3%~87.9% 回数: 確定2発
物理方面はまずまずと言ったところでしょうか?しかし、大体抜群でも一撃は耐えますのでこちらからも攻撃ができます。
- 被ダメ(特殊)
C特化眼鏡ニンフィアのハイパーボイス
割合: 25.1%~29.8% 回数: 確定4発
Cぶっぱ珠化身ボルトロスの10万ボルト
割合: 69.6%~81.6% 回数: 確定2発
Cぶっぱメガゲンガーのきあいだま
割合: 58.6%~69.1% 回数: 確定2発
C特化ギルガルドのシャドーボール
割合: 28.7%~34.5% 回数: 乱数3発 (3.2%)
C4振りサンダーの10まんボルト
割合: 43.9%~51.3% 回数: 乱数2発 (6.3%)
C特化眼鏡ヒードランのオーバーヒート
割合: 60.9%~72.8% 回数: 確定2発
Cぶっぱジャローダのリーフストーム 通常 / C2段階上昇
割合: 26.7%~31.9% 回数: 確定4発 / 割合: 53.4%~63.3% 回数: 確定2発
Cぶっぱメガライボルトの10まんボルト
割合: 54.4%~65.9% 回数: 確定2発
必要だと思ったものしか載せていませんので、追加してほしいものがありましたらコメント欄にてお願いします。
運用方法
基本的になんでもありですが、やはり一番良いのは有利対面での死に出しです。先発で出せばステロ巻きの偽装ができますし、耐性と耐久が活かせる特殊技読みの繰り出しでも充分活躍できます。また、弱い相手、強い相手などがはっきり決まっているので、こいつを軸にしてパーティーを作っていくのは中々やり易いです。下に相性が良い味方を載せておきますので参考にして下さい。アクジェは有用ですがあまり削れないのでもしかしたらステロを撒いといた方がいいかもしれません。
相性の良い味方
- メガフシギバナ
相性補完が優れています。バナペルトと呼びたい。 また、めざパや草結びを採用しない場合有効打が無くなる水タイプに強くでれます。
- 霊獣ランドロス
同じく相性補完が優れます。また、特性の威嚇はエンペルトのチョッキとシナジーが合います。
- (メガ)ゲンガー
メガガルやメガルカなどのエンペルトが弱いポケモンに後出ししやすいです。(メガガルからの地震・グロパン無効、メガルカからの闘技・神速無効)また、様々な型があるためそれからの行動を読まれづらいです。
- カバルドン
ステロ撒きです。また、砂起こしは鋼タイプのエンペルトと相性がいいです。昆布繋がりでしょうか?
おわりに
ここまで読んでくださりありがとうございました。メガガルやメガルカが暴れるこのレート帯では使いにくい点もありましたが、色んな相手を見ることができて使い易い部分の方が目立っていたので、とても良かったと思います。この育成論を読んでエンペルトの新たな可能性を見出だしてくださると光栄です。以上でこの論を終わります。