トリプルは初めてなので初投稿です。
- 考察は常体で記述します。
- 非公式の当て字/用語/略称などを用います。
- 一部の細かな情報はポケモンwikiよりそのまま引用しています。
- 破線部は冗長な内容のため読み飛ばして頂いても結構です。
概要
- ドーブルについて
素早さ以外の種族値が軒並み低いものの、専用技スケッチによってあらゆる技を習得することが出来るポケモン。
特定のポケモン専用とされる技についても例外ではなく、断崖の剣/根源の波動/ガリョウテンセイといった禁止伝説級専用技の習得も可能。
例外として、ペラップ専用技のお喋りはスケッチで習得できない。また解き放たれしフーパの専用技である異次元ラッシュについても習得自体は可能だがドーブルが使用しても失敗する。
シングルではレパドー等の特殊ギミックパーティでたまに見られるが、ダブル/トリプルでは6世代にてダークライ専用の範囲催眠技ダークホールが解禁されていることから高い使用率を誇る。
- ダークホールについて
技の仕様は以下の通り。
ダークホール
タイプ/あく
分類/変化
威力/-
命中率/80
PP/10
範囲/相手全体
効果/相手をねむり状態にする。
命中80の催眠技なので拘束期待値は1.6ターン(平均眠りターン2×命中率0.8)となるが、問題は範囲が相手全体である点。
即ち端で2体、中央で3体に1.6ターンの拘束期待値が生じるため、1回打つだけでそれぞれ2.2/3.8ターンのアドバンテージを稼ぐことができる。
主要被採用理由
- 強力な補助技を利用した相手の妨害/味方のサポート
ドーブルはAC種族値が低く火力は全く期待できないものの、前述のダークホールに加え猫騙し/この指止まれ/ファストガード等あらゆる補助技を使用することができる。
これらの技は相手を妨害したり、逆に相手の妨害から守ることで、ドーブル以外の味方が自由に動く状況を作り出すことができる。
味方のサポートを採用目的としたポケモンはサポーターと呼ばれ、ドーブル以外にもニャオニクス♂等の候補がいる。
それらサポーターの中からスカーフドーブルを選択するための要素として以下の点を挙げる。
- ダークホールによって相手のヘイトを集中し妨害を引き受ける
ドーブルの大きな特徴として、強烈な制圧力を持つダークホールの存在から自身に相手の妨害を集められるという点が挙げられる。
所謂「2択掛け」という考え方で、ギミック単体では相手からの妨害が集中し容易に止められてしまうため、ダークホールの択を加え相手の妨害を反らすことが狙い。
これはヘイトを稼げる行動が威張る程度しかない他の低火力サポーターには無い強み。
- スカーフ込みS208からの猫騙し等による妨害
自身に寄せた妨害の更に上から猫騙しによる妨害を仕掛けることができる。
詳しくは後述の「スカーフ猫騙し」の項を参照のこと。
- 特定の技によるパーティの穴埋め(袋叩き/フェイント/ワイドガード等)
スカーフ所持につき使用時の制約はあるが、必要な補助技があれば何でも採用することが出来る。
性格/配分/持ち物
持ち物:拘りスカーフ
性格:陽気 (S↑C↓)
努力値:4-0-252-0-0-252
実数値:131-40-87-x-65-139
ミラーも意識して最速。残りは先制技意識でB極振りとしているが配分は自由。
速やかな退場を必要とする場合には敢えて耐久を落とすために努力値を振らない/個体値を落とすといった選択肢もあるが、稀なケースなので参考程度に。
HS極振りはH過多であり反動/定数ダメージを考えなければ非効率なため注意。
ファイアロー
A146(252+)ブレイブバード → 114〜135(87%〜103%) 乱数1発(23.83%)
霊獣ランドロス
A216(252+)地震(ダブル) → 105〜124(80.1%〜94.6%)
技
ほぼ全ての技を採用出来ることから候補技は多岐に渡るが、その中でギミックのサポートとして重要な技を掲載。
※括弧内の数字は優先度を表す。無記載のものは±0。
確定技
- 猫騙し(+3)
- ダークホール
S208からこれらを使うことが採用意義なので確定。
選択技
- この指止まれ(+2)
自身に相手の攻撃を誘引する。味方を攻撃から守ることが可能だが、猫騙しで潰される。
神秘の守りなどでダークホールのヘイトを稼げなくなってもデコイとして扱える。
- ファストガード(+3)
高優先度技から味方全体を守る技。優先度が+1以上ならば変化技も防げる。
自身の対角ないし精神力からの猫騙しや悪戯心変化技を防ぐなどの使い道が主。
- ワイドガード(+3)
範囲攻撃技から味方全体を守る技。防げるのは攻撃技のみであり、ダークホールやフラフラダンスなどの変化技は防げない。
- トリックガード(+3)
変化技から味方全体を守るクレッフィ専用技。滅びの歌やトリックルーム等の場にかける変化技は防げない。
複数からの変化技や精神力クロバットの挑発を防ぎたい時に。単体からの変化技を防ぐだけなら猫騙しの方が汎用的。
- お先にどうぞ
対象をこの技の直後に行動させる。
トリックルームの即時発動/エースの行動順引き上げによる縛り逆転など。
- 横取り(+4)
使用者自身ないし味方全体を対象とする変化技(積み技/回復技/追い風など)を奪う。
優先度の関係からスカーフドーブルが使う必要性は低い。
確定欄ではギミックの成功率を重視し、攻撃以外にも挑発/吠えるを誘引できるこの指止まれと、猫騙しを防ぐためのファストガードを採用している。
パーティ次第ではここに記載した技の他に、自身がコンボパーツとなるための技(特にAの低さを活かせる袋叩き/山嵐などの攻撃技)などの採用も考えられる。
特性
ドーブルの特性はマイペース、テクニシャン、ムラっ気の3つ。
このうち、テクニシャンは猫騙し等に適用されるものの、1.5倍したところで火力はたかが知れているため採用する理由としては弱い。
スカーフによって拘るため何かしらの行動をした後は即引く動きが多いこと、低耐久ゆえにムラっ気を発動することなく落ちることが多いことを加味すると、マイペースが無難。
スカーフ猫騙し
- ダークホール対策
ダークホールそのものの対策はさほど難しくはなく、代表的かつ汎用的なものとしては悪戯心神秘の守り/スカーフ霊獣ランドロス(馬鹿力)であればスカーフまで考慮した対策が可能。
ただし前者は横取り、後者は猫騙し/この指などをもう一枚のサポーターに使われることで防がれ、ダークホールを通されてしまう。
となればダークホールを確実に防ぐためにはより手数を掛けた対策を取るよりなく、そのためには猫騙しでドーブルの動きを止め、攻撃技で処理または挑発/神秘で腐らせるなど1.5〜2手かけての処理が必要になる。
その際、ドーブルより速いポケモンで猫騙しができれば殆ど行動させずに済むが、ドーブルより遅いポケモンの猫騙しで止めにいった場合、ドーブルは猫騙しを使用することができる。
既に猫騙しを使ったドーブルが相手に猫騙しをされてもダメージ以外の損害は無いため、下から猫でダークホールを止めに行く行為は猫騙しを使用された場合にディスアドバンテージを負うことになる。
猫要員への下からの猫がディスアドバンテージとなることは別にドーブルに限った話ではないが、ダークホールの存在から猫要員でありながら下からの猫騙しを誘うことができる点は間違いなくドーブルの特権。
- スカーフの意義
ダークホールが強力であること、それによって生じるヘイトと猫騙しの誘発性能。この点を踏まえれば、Sを引き上げる拘りスカーフというアイテムの有用性を理解して頂けると思う。
スカーフのS上昇によって相手の猫騙しで完全に縛られることがほぼ無くなることから、猫騙しで相手を妨害しながら相手に猫騙し+αの行動を強要する妨害性能がさらに向上するのである。
勿論、猫騙しだけでなくファストガード/トリックガード等も猫騙しでほぼ潰されなくなるため、これらの防御技を確実に使用できることで幅広いパーティ/選出への対処が可能になる。
そのため、必然的に瞬間的な妨害性能を必要とするギミック系パーティにスカーフドーブルが採用される。
逆に言えば、ギミックを通した時点で大きく勝ちに近づく(叩き)かそもそも通せなければ負け(トリル)のようなパーティでなければ、猫騙しで拘ってしまうリスクとの釣り合いが取れないとも考えられる。
総括
スカーフのS上昇によって、ダークホールによる制圧力の向上だけでなく、猫騙しを始めとする補助技を文字通りフルに使えるドーブルの性能が一段と引き上げられている。
初ターンに生き残った場合は引かなければいけない状況も多いが、それを差し引いてでも採用に足る妨害性能がある。
自身がどうしてもスカドーを上手く扱えていないのと、相手のスカドーへの対処がよく分からなかったので、こういう形に纏めて投稿しました。
トリプルはまだ初心者なので可笑しな記述などあればコメントにて指摘して下さい。