初めましての方は初めまして。栗帽と申します。
XYでの初投稿はツボツボです。最近対戦動画などでちらほら見て使ってみたら中々面白い動きをするので考察してみました。
注意書き
- この育成論ではHABCDSなどの略称を用います。
- 個体値については全て理想個体を前提とします。
採用理由について
XYになり、ツボツボは大きく2つの有用な新技を手に入れました。それがねばねばネットとまとわりつくです。特に今回はねばねばネットに注目しました。
ねばねばネットとは、まきびしのSダウンverと思って頂ければよいと思います。相手が交代したとき、相手のSを1ランクダウンさせます。飛行タイプ、特性浮遊持ちには効きません。
この技を発動させることで、こちらはエースの抜き性能が上がり、同時に相手のエースの抜き性能を下げることができます。また、ライコウ・ゲッコウガ・ヒードランなどのポケモンに踏ませることができれば処理が非常に楽になります。
有用な技ですが覚えるポケモンが非常に少ないです。その中でも特性頑丈を持ち、恵まれた耐久により行動回数を確保しやすいツボツボが最もこの技を使いこなせると思います。これが採用理由の一つです。
もうひとつの新技、まとわりつくは虫タイプverのまきつくです。他の拘束系の技と違う点は無効タイプがない点です。ツボツボが使えば一応タイプ一致ではありますが、ツボツボのCとこの技の威力では火力は全く期待できません。確実に対面操作を行うことがメインです。
まとめると、このツボツボの役割は
- ねばねばネット撒き
- まとわりつくによる対面操作
となります。以上を踏まえて考察を進めてまいります。
配分
穏やかH252B4D252
(実数値 H127A27B251C30D310S25)
特防特化です。理由としては、まず火力・Sに振ったところで何も期待できないことと、高火力弱点は物理で突かれることが多く、それよりも特殊に振って等倍相手に2〜3耐え出来る範囲を増やした方が仕事しやすいためです。今作は強力な特殊アタッカーも減りましたし。またパワートリックを使うことも視野に入れられます。
・特性について
イバンの実が解禁されたことなどを受け、3つの特性それぞれに利点があるためまとめておきます。参考程度に目を通して下さい。
頑丈‥机上論上では最も行動回数を安定して確保できます。また実戦でも積んだアタッカーの攻撃を一度耐えられることが有効なケースもあります。ただし、素の耐久が高いため無駄になりやすい特性でもあります。
天邪鬼‥一見何の役に立つのかわかりにくいですが、メガゲンガーのシャドーボールなどDを下げる攻撃に対し事故を起こしたり、威張るを喰らった時Aが下がることで自傷ダメやイカサマのダメージを減らすという効果があります。また実戦では威嚇などで天邪鬼が発動することで、相手に殻を破る型を疑わせ毒々などを誘う(=実質1ターン稼げる・アンコの餌食にできる)などの効果も期待できます。
食いしん坊‥イバンの実を持たせることが前提になりますが、ねばねばネット+ステロ、+αまで狙える確率が大きく上がります。オボンの実でズレる範囲よりもこちらの方が基本的には行動回数は稼ぎやすいのですが、警戒して先制技を撃ってくるケースもあるので完全にオボンの上位互換ということにはならないですね。
・持ち物について
挑発対策にメンタルハーブというのが机上論では最安定ですが、イバンの実・オボンの実もかなり有力な候補です。イバンの実は食いしん坊のみならず他の特性でも割と発動機会はあります。
その他レッドカードは主に頑丈想定でそれなりに有効な場面があります。特にマリルリ・メガクチート対面でアンコール以外の選択肢を持てることが大きいですね。
持ち物については最悪無しでも機能するレベルなので、あとは皆さんのプレイスタイルに合わせて、という形になるかと思います。
技
確定技
・ねばねばネット
今回の肝です。味方に実質スカーフを持たせるようなもの。相性の良い味方などは後述します。
・まとわりつく
対面操作用。有効打のない相手を縛れれば最高です。相手を縛って、有利なポケモンを繰り出してねばねばネットと共にエースに全抜きを狙わせます。ダメージはあまりにお察しなので割愛させていただきます。追加ダメージは毎ターンHPの1/8です。
候補
以下には残りの技枠で有用と感じた順に載せていきます。細かい点はパーティで調整してください。
・アンコール
実質確定技と言えるほど使えます。火力がなく起点になりやすいツボツボにとって起点回避と共に起点作りが出来る良い技です。候補としたのは、この技を入れた時点で火力に一切期待できないことが確定なためです。パワートリックを使う場合のみ外れると思ってください。
・ステルスロック
言わずと知れた抜き補助。ドーブルを除けばねばねばネットとステロを両立できるのはツボツボだけです。
・パワーシェア
相手と自分のA・Cをそれぞれ足して互いに半分の数値にします。こちらの火力を上げる技というより、相手の火力をほぼ半減にする技です。後続の補助目的が大きいですが、こちらの行動回数を増やす意味もあります。
・パワートリック
特殊相手に自身が決定力を持ちたい時に使います。この技を採用するときはより2耐え、3耐えできるようオボンを推奨。使用後のAは250になります。
・岩石封じ
ねばねばネットを踏ませたい相手と対面してしまった場合に有効です。ツボツボが相手を抜くことはまずありませんが、後続の補助になります。
一応4倍弱点突いた場合のダメ計を載せます。
HBファイアロー:15.1%〜21.6%
H4メガリザードンY:31.1%〜38.9%
H4ウルガモス:32.2%〜39.7%
悲しい火力です。
めぼしいのはこの辺だと思います。あと使えそうなのは神秘の守り、パワートリック前提でストーンエッジなどがありますが、私がまだ使ったことがないので試したい方はどうぞという感じです。
被ダメ一覧
高火力相手のものを中心に載せておきます。高火力でなければ大体2耐え、3耐え出来ると考えてください。
A182ガブリアス
逆鱗: 40.1%〜47.2%
A194メガガルーラ(一発目)
地震: 23.6%〜28.3%
岩雪崩: 34.6%〜42.5%
C222メガゲンガー
シャドーボール: 25.9%〜31.4%
C238メガサーナイト
ハイパーボイス: 37.7%〜44.8%
C155ゲッコウガ@命の珠
ハイドロポンプ: 67.7%〜79.5%
先発として出すことが多く、特定の相手を想定することが難しいのでダメ計は少なめですがこのへんで。
要望が入ったものは出来るだけ追加するようにしますのでご容赦ください。
起用法
主に先発で出し、ねばねばネットを撒きます。火力がなく嵌められる相手なら絡みつく・アンコールなどから入り、目一杯仕事をした後交代し味方で抜いていきます。
自主退場技がなく、終盤ではお荷物になりがちなので、選出するときは抜きエースが相手に刺さっているかを注視し、できれば仕事をやりきって後続につなげましょう。
ロックブラスト持ち(メガヘラ、ドサイドン)の前では何もできずに落とされることもあるので、選出を控えるか後続にリカバリーの効くポケモンを置くかしてください。
相性の良い味方
・キノガッサ
ツボツボの弱点である水・岩を半減できるため、アンコールからつなげやすいです。また、ねばねばネットときのこの胞子の相性は抜群に良いです。ねばねばネットとガッサが飛行に弱い点には注意。
・ライコウ
特にノイコウと相性がいいです。ねばねばネットで嵌められる相手が増える他、ねばねばネットが効かない飛行タイプに強い点も評価できます。
その他ねばねばネットを撒けば高火力な積み技を持ったポケモンにスカーフを持たせなくとも抜き性能を上げさせることができます。ステルスロックも撒く前提なら珠カイリューやメガルカリオなどは神速もあり飛行タイプもきっちり抜くことができます。
ネットを踏ませるために相手にサイクルを回させるというならば、月光乱舞系の構築ともよく合うと思います。
最後に
どんな相手にでもねばねばネット・まとわりつくを中心とした戦法が有効というわけではありませんが、ハマった時には無類の強さを発揮します。ツボツボのイメージが前作のような耐久とパワーシェア型の方がまだ多いのか、割と悠長な行動をとってくれることもしばしば。
マイナーな部類の戦法ではありますが、今後一つの構築として流行ってくれないかと期待してます。
以上で育成論を終わります。コメント返信は遅れるかもしれませんが出来るだけすべてのものにしていこうと思います。ここまで見てくださった方、ありがとうございました