前書き
どうも。ヒヨコと申します。
二回目の投稿となります。
今回考察するのはヒートロトムです。丸っこい見た目がかわいいポケモンですね。
- この育成論で扱うポケモンの個体値は特記が無い限り6V(或いは理想個体)を前提とします。
- 育成論内で能力値の略称(HABCDS)や一部のポケモンの略称を用いることがあります。
- ダメージ計算にはトレーナー天国のダメージ計算機XYを使用しました。
ヒートロトムについて
ロトムのフォルムチェンジの一種です。炎/電気・特性浮遊という優秀な耐性からファイアローやトゲキッス、鋼全般に対して一方的に役割を持てるのが強みのポケモンです。
一方で、バンギ、ガブ、水ロトム等にはほぼ一方的に役割を持たれてしまいます。
「強い相手に対してはとにかく強く、弱い相手に対してはとにかく弱い」ポケモンと言えるでしょう。
電磁波や鬼火を無効にしつつ繰り出せるのも重要な要素です。
今回はこういった特徴を活かし、サイクル戦でのダメージレースを意識した壁ヒトムを考察します。
採用理由
- 鋼全般、ファイアロー、トゲキッス、化身ボルトロス、サンダー(羽休め無し)等への対策枠(補完枠)
耐性面で一方的に強いため明確な対策になります。耐性的にハッサムやマリルリなど様々なポケモンと補完が取れるためPTの補完枠としても機能します。霊獣ボルトや、羽休め持ちのサンダーには少々役割を持ちづらいので注意してください。
- 高い流し性能を活かした壁張り
上に挙げたようなポケモンに対して非常に強いため、流し性能が高いです。後出しから有利対面を作り、流し際に壁を張ることで後続の負担を減らし、ダメージレースを有利に進めることができます。
- 蜻蛉ルチェンパーツ
ハッサムと組み合わせることで補完のとれた蜻蛉ルチェンが可能になり、サイクル戦で有利になります。ボルチェン自体も壁と相性が良く、相手のSによっては壁を張った後に後攻ボルチェンで味方に繋ぐことができ、強力です。
このように高い流し性能と壁張り、ボルチェンのシナジーで、サイクル戦を有利に進められることが分かってくるかと思います。
持ち物について
壁ターンを伸ばす光の粘土と素の微妙な耐久を補うオボンのみの2つが主に挙げられるものかと思いますが、この型では光の粘土で確定とします。
理由としては、流し際に壁を張り、後続への負担を減らすことでダメージレースを有利に進める運用が基本となるため、ヒトム自身の耐久力向上のメリットよりも壁持続のメリットの方が趣旨に合っていると考えたためです。
PT内での道具の奪い合いが起こらない点もメリットですね。
実際にオボンと粘土両方を試してみましたが、粘土による壁持続のおかげで勝てた試合が多かったように感じます。
技構成
オーバーヒート
ヒトムの代名詞とも言える技。これがないと鋼への役割を遂行できないので確定です。C4振りでも等倍ならそれなりに火力が出ます。
ボルトチェンジ
攻撃をしつつ交代できる便利技。サイクル戦においてのダメージレースを有利に展開できる技でこの型の趣旨と合うので確定です。
壁ボルチェンサポートが出来るのはメジャーどころではライコウとロトムくらいですね。強い。
ガブを呼びやすいポケモンなので撃つ際には注意。
リフレクター
物理攻撃のダメージを5ターンの間半減します。粘土持ちならば8ターン。コンセプトでありダメージレースを有利に進める上で欠かせません。鬼火と違って物理炎やラム持ちにも対処できるところや、読みがさほど要らないことが利点です。
光の壁
リフレクターの特殊バージョン。同じく確定です。所謂「両壁」ってやつですね。これによって鬼火持ちのヒトムではできない"相手の特殊を抑えること"が出来るようになります。
極稀に飛んでくる瓦割りには注意。
以上、4枠確定です。
役割遂行のオバヒ、サイクル回しのボルチェン、ダメージを抑える両壁…と壁ヒトム(壁水ロトム)の典型だと思われます。
性格及び配分について
図太い
H252-×-B4-C4-D100-S148
穏やか
H252-×-B100-C4-D4-S148
※どちらも実数値は
157-×-140-126-140-125となる
このどちらかとします。なぜどちらか選択なのかと言うと単純にどちらも実数値が変わらないからですね(苦笑)。
- 調整としては
H157-B140→A182鉢巻ガブの逆鱗確定耐え
S125→最速バンギ抜き(準速メガバンギ抜き)
他→余り
※全て実数値
こんな感じです。
- 性格は図太いか穏やかとします。控えめでも役割対象(キッス、メガクチ、ボルト等)への確定数に差はほぼ無く、メリットが薄いためその分耐久を高めることで繰り出し性能を高めます。臆病の場合、この実数値にするには努力値が足りなくなってしまうため見送りです。
- Sについて。苦手なバンギラス(特に龍舞前提のS振り個体)や水ロトムとの対面で上を取って壁orボルチェンをしたいためこの素早さとします。水ロトムについては相手がこちらのヒトムよりSに多く振っている、スカーフ持ちであるといった可能性がありますので、ここまでSに振ることで先手をとって壁orボルチェンを撃てる可能性が上がる(ワンチャンス性能が上がる)程度に捉えておいてください。
- H-B-Dについて。A182鉢巻ガブの逆鱗耐え調整を施し、耐久を確保して一回は動いて壁を張れるだけの耐久を確保しました。補正をかけてBに100振ることで同ガブのエッジも高乱数で耐えますがエッジで拘ってくるガブは経験上殆どいない(=状況が限定的)、という理由からDを下げて汎用性を落としてまで行うべき調整ではないと考えこの調整に落ち着きました。ちなみにC4振りなのは控えめを採用しない理由と同じく、仮想敵への確定数の差が出ないからです。
運用
- 基本的にはPTの補完枠としての運用となります。サイクル戦に加わり状況次第で攻撃、壁と撃ち分けます。基本的に壁をひとつのギミックとして扱い、後続への負担を減らすことでダメージレースを有利に進めていくのが主な使い方です。補完として入るため、ニャオニクス等とは違い腐りにくいのが利点です。
相性の良い味方
ナットレイ
この組み合わせは防御面でとても相性の良い組み合わせです。単純な相性補完は言わずもがな、ナットで宿り木ステロを撒き、壁を張りつつ回すことで相手をどんどん削っていけます。
マリルリ
この組み合わせは攻撃面での補完が優秀です。先述のヒトムナットでの削りからマリルリで太鼓をして全抜きという流れもできますね。
ハッサム
この組み合わせの場合蜻蛉ルチェンをすることが可能です。マリルリのように壁から積めたりもします。勿論補完も優秀です。
ヘラクロス
これも相性補完が優秀ですね。攻撃面で幅広い範囲を持ちます。壁メガヘラは相手にしたくないですね…
ダメージ計算
- 与ダメは実数値C126で計算。
- 被ダメは実数値H157-B140-D140で計算。
与ダメ
- オーバーヒート
H252メガクチート
103.2%~122.3%
H252メガヘラクロス
80.2%~94.1%
H252ブリガロン
99.5%~117.9%
H4ボルトロス
60.0%~71.6%
H252サンダー
42.6%~50.8%
H4メガガルーラ
43.1%~51.4%
H252ローブシン
51.4%~60.8%
- ボルトチェンジ
H252サンダー
23.4%~27.9%
H4ボルトロス
32.9%~38.7%
H252水ロトム
25.5%~30.6%
H252バンギラス(砂補正込み)
13.5%~16.4%
H252トゲキッス
38.5%~46.9%
H4メガリザードンY
48.1%~58.4%
H252ファイアロー
61.6%~72.4%
H4メガガルーラ
23.2%~28.2%
H252ローブシン
27.4%~33.0%
H228D28マリルリ
48.0%~56.9%
被ダメ
A182鉢巻ガブリアス
逆鱗→84.1%~99.4%
A194メガガルーラ(親子愛込み)
恩返し→77.1%~91.7%
A211鉄拳ローブシン
ドレインパンチ→48.4%~58.0%
C156スイクン
ハイドロポンプ→87.9%~104.5%
C194サザンドラ
流星群→65.0%~77.1%
A172力持ちメガクチート
じゃれつく→40.1%~47.1%
A146鉢巻ファイアロー
ブレイブバード→33.8%~40.1%
C194トゲキッス
エアスラッシュ→18.5%~21.7%
不必要な計算、必要な計算等はコメント欄にてお願いします。
後書き
いかがでしたでしょうか…。
この型のヒトムは僕がXYレート一期から愛用してきたもので、その強さは保証できます。現在の殴りあいの環境に適したものだと思っています…。皆さんにも是非使ってどんなポケモンか感じて欲しいです。
それでは。