はじめに
XYにおいて既存のウインディの型(物理型)では変わりゆく対戦環境に適さないと考え、特殊火力をあげたウインディをシーズン4で運用してみたところ、うまく運用できたと実感できたため投稿しました。
6Vで計算しており、H(HP)、A(攻撃)、B(防御)、C(特攻)、D(特防)、S(素早さ)などの略称があります。間違え、改善点、ご意見があればコメントでお願いします。
役割について
ウインディの役割としては元々の役割であるクチート、ヘラクロス、ハッサム、バンギラスなどの主流なポケモンに対して上から殴ることを前提とした働きがメインでした。
今回は両刀ということで物理型では倒すことが難しく、確実に倒しておきたいギルガルド、ゴツメサンダーを突破するために両刀を選択しました。
ウインディはクラウンエンテイと比較するとH、A、B、Sが低く、D,Cが高いことがあげられます。また、意地っ張りASウインディとも比較もしてみます。
修正として両刀アタッカーであるゴウカザルもプラスします。
具体的に
- 両刀ウインディがエンテイに勝っている点
1.特性いかくによる実質的物理耐久および後続への最低限のつなぎ
2.技範囲の広さ(ワイルドボルト、インファイト、かみくだく、げきりん)
3.両刀アタッカーとしての最低限のC種族値
- エンテイが両刀ウインディに勝っている点
1.種族値の高さH110、A115、B85、S100はウインディよりも高い
2.せいなるほのお(非接触兼やけど50%)、ストーンエッジを持っていること
- 両刀ウインディが勝っている点
1.物理一辺倒ではない
2.物理型ウインディでは突破できない相手を突破できる
3.体力消費が少ない(必要最低限の消費で済む)
- 意地っ張りASウインディが勝っている点
1.物理火力が強い。珠持ちフレアドライブでギルガルド確1、ハチマキインファイトでH252ヒードラン高乱数1(96.9%〜114.1%)、ハチマキワイルドボルトでH244B252ギャラを乱数(91%〜108.9%)
2.こだわり(珠)しんそくによるフィニッシャーとしての役割
- ゴウカザルが両刀ウインディに勝っている点
1.技範囲の広さ(くさむすび、ストーンエッジ、じしんなど)
2.S種族値が108であること
3.補助技が豊富であること(アンコール、ステルスロック、ちょうはつ)
4.きあいのタスキを利用した型があること(がむしゃら+マッハパンチorがむしゃら)
- ゴウカザルが両刀ウインディに負ける点
1.耐久力の低さ(H76、B71、D71)+いかくがないこと
2.珠両刀は素早さが早い物理アタッカーへの弱い(メガルカリオまもる→無振りインファイトで確1(108.6%〜128.4%) A無ふりファイアローのブレイブバード(100.6%〜119.2%)
3.きあいのタスキを持たせると両刀としての火力が足りない。C252振りでもH252盾ギルガルド確定2発(80.2%〜97%)、A108でH4振りメガガルーラを乱数1発(86.1%〜102.7%)。
以上から差別でエンテイに勝っている両刀による技範囲の広さによってエンテイに差別化が出来ると考えます。また、両者とも炎タイプのため、やけどにならず火力が下がることを考慮しないで計算できます。いかく、プレッシャーは素早さ判定も出来る(相手にもわかる)ため、情報も得ることができます。
意地っ張りウインディはハチマキ、珠の運用で両刀ウインディにはない、物理の突破力があります。しかしながら、フレアドライブ、ワイルドボルトを技のメインとしているため、ゴツメを搭載しているポケモンに対して非常に脆いのが欠点です。
ゴウカザルはサザンドラ、ヒードランに強くなります。しかし両刀にした場合は多くの範囲に一定の強さを発揮できますが、その分素早さで上をとられているポケモン(スカーフ持ち、108族以上のアタッカー)に対しては耐久力が低く、後発で技を打つことなく倒されてしまうことがあります。タスキ型で運用するとまた別の働き方になるのと同時に火力が足りず中途半端になってしまうことがあります。
そのため、両刀にすることでウインディならではの持ち味を生かしたまま、オーバーヒートによって相手の物理受けを突破し、優位対面を作ること、繰り出し性能の良さを生かして後続のポケモンにつなぐことが今回の両刀ウインディ採用の強みです。
技構成
- オーバーヒート
タイプ一致で打てる特殊技 威力は130*1.5=195
火力は一番出る技、大抵はこれを打つ機会が多い
- フレアドライブ
タイプ一致で打てる物理技 威力は120*1.5=180
命中安定ですが、反動ダメが痛い。
- インファイト
命中安定の格闘物理技 威力は120
バンギラス、ヒードランに刺さるウインディのエンテイに勝る技の一つ、
- しんそく
優先度+2のノーマル先制技 威力は80
優先度が高いため、最低限のHPを減らすことができる。
技候補
- ワイルドボルト
命中安定の電気物理技 威力90
ギャラ,マリルリピンポイントですが、ゴツメギャラの場合は確1に持っていけないため、腐る可能性が高い。切るならばフレアドライブ。
持ち物
- いのちのたま
確定です。本育成論ではいのちのたまで運用した場合のダメージ計算となっております。別の持ち物ではウインディの技範囲の広さをいかし切れません。
努力値、性格
若干耐久に振る場合(1)
- 12-148-4-124-0-220(実数値167-149-101-149-90-143)
HP・・・余りです。珠ダメや天候ダメによる受けれないことを考える人への調整です。
A・・・148振ることでHA極振りメガバンギをインファイトで確定1発など、ダメージ計算参照
B・・・4(6)は余り
C・・・124振ることでH252ギルガルドをオーバーヒートで確定1発など。ダメージ計算参照
S・・・220振ることで最速ヒードラン抜き(77族抜き)
こちらの振り方は使っていた際に、後ろでマンムー、カイリューを受けるポケモンがいたため使っていました。80族でマンムーを対面では狩ることが出来なく、サーナイト、カイリューはひっこめて後続で見ることを考えていました。(マンムーはタスキ持ちが多い(65.4%)ため)
この型の場合、S75族までに抜きたいポケモンであるキノガッサ、クレッフィ、メガへラクロスがいたため、Sは下げてもここまでが限界であると考えました。
しかし、コメント欄にもあるように最速S80族を抜けない、どちらの型でも、ヒードランのSを抜いてもインファイトでヒードランを倒せないため、次に紹介する型が良いと考えます。
- 最速80族を抜く場合の調整(2)
- 0-140-0-124-0-244
となります。この場合、HAメガバンギラスを超高乱数(93.75%)で倒せますが、耐えられることがあります。
サーナイト、カイリュー、マンムーなどの主要なS80族が抜けるため良い調整のひとつでもあると考えます。
コメントで多くの方からSに振ったほうが良い調整ではとの指摘もあり、見直してみたところ、ASマンムーに対してウインディのオーバーヒートが高乱数1発でした。こちらの振り方が最速S80族までのポケモンに対しての圧力が強くなるため、推奨です。コメントありがとうございます。
性格
今回は特殊技を使いたいため、うっかりやで確定です。おっとりは物理耐久が下がる、むじゃきだと特殊火力が足りないためです。
うっかりやにすることでオーバーヒートでギルガルド、サンダーのHPを珠ダメだけの消費で突破できるようにしたいため。
今作のウインディは物理メインのアタッカーではありますが、むじゃきにするとオーバーヒートが乱数でギルガルドのじゃくてんほけんが発動してしまい、シャドーボールで確定圏内に入ってしまいます。またキングシールドによるAダウン時にA252振り珠フレアドライブであっても(56.2%〜67%)、無補正C124振りオーバーヒートで 乱数1発(90.4%〜108.9%)となってしまいます。
確実にギルガルドを狩るためにはC補正の火力が必要であるため、うっかりやを選択しました。
仮想敵
バンギラス、サザンドラ、ギルガルド、ゴツメサンダー、クチート、ナットレイ、クレッフィ、ルカリオ、ハッサム、ヘラクロスなど
ダメージ計算
- 与ダメ
- オーバーヒート
H252振り盾ギルガルド
確定1発(102.9%〜121.5%)
図太いH204B248D20ゴツメサンダー
確定2発(65.9%〜78%)
H252メガゲンガー
確定2発(74.8%〜88.6%)
H4マンムー(あついしぼう)
高乱数1発(96.2%〜114.5%)
図太いHB特化ピクシー
確定2発(64.3%〜75.7%)
穏やかH252D108メガフシギバナ
乱数2発(45.9%〜55.6%)
図太いHBクレセリア
(41.8%〜49.7%)
無補正D4振りガブリアス
(36%〜43.1%)
- フレアドライブ
H252ニンフィア
確定2発(81.6%〜96.5%)
H252メガサーナイト
低乱数1発(87.4%〜103.4%)
H252ウルガモス
乱数2発(79.6%〜95.3%)
図太いH204B244D20ゴツメサンダー
確定2発(50.7%〜59.6%)
H252メガクチート
いかく込みで確定2発(69.4%〜84.7%)→オバヒで確1
- インファイト
HAメガバンギラス
確定1発(100.4%〜120.7%)
のんきH252B68ナットレイ
確定2発(55.8%〜66.2%)
H4メガバシャーモ
確定2発(56.4%〜66.6%)
H4サザンドラ
乱数1発(95.8%〜113%)
H4メガガルーラ
確定2発(80.6%〜96.1%)
H252ヒードラン
確定2発(70.7%〜83.8%)
- しんそく
H4メガバシャーモ
確定3発(37.1%〜44.8%)58〜70
H172B252ファイアロー
確定4発(27.4%〜32.5%)48〜57
B4ガブリアス
乱数3発(27.8%〜33.3%)51〜61
H4メガガルーラ
確定4発(27%〜32%)49〜58
H252ニンフィア
確定3発(34.1%〜40.5%)69〜82
H252メガサーナイト
確定3発(39.4%〜46.8%)69〜82
H252ウルガモス
確定3発(35.9%〜42.7%)69〜82
H252マリルリ
乱数3発(28%〜33.8%)
- ワイルドボルト採用時
わんぱくH244B252ギャラドス
乱数50%(90.5%〜108.4%)
いかく込み(62.1%〜75.1%)
H252トゲキッス
乱数3発(40.6%〜48.9%)
HA252マリルリ(64.2%〜76.8%)
被ダメ
物理技
意地っ張りASメガバシャーモ
とびひざげり確定1発(101.1%〜119.1%)いかく込み確定2発(67%〜79.6%)
ばかぢから乱数1発(93.4%〜110.1%)いかく込み確定2発(62.8%〜74.2%)
意地っ張りHAこだわりファイアロー
ブレイブバード乱数1発(88%〜104.1%)いかく込み 確定2発(58%〜68.8%)
A特化刃ギルガルド
かげうち(30.5%〜35.9%)いかく込み(19.7%〜23.9%)
せいなるつるぎ(44.9%〜53.2%)いかく込み(30.5%〜35.9%)
A特化バンギラス
ストーンエッジ(136.5%〜161.6%)いかく込み(91%〜108.9%)砂込みで高乱数
特殊技
控えめCS252拘りメガネサザンドラ
あくのはどう乱数1発(79.6%〜94%) りゅうせいぐん確定1発(129.3%〜152.6%)
冷静HC252ギルガルド刃
シャドーボール確定2発(66.4%〜79%)→A4影うちいかく込み(14.9%〜18.5%)
臆病HSメガゲンガー
シャドーボール確定2発(57.4%〜68.2%) ヘドロばくだん確定2発(65.2%〜77.2%)
C52ゴツメサンダー
ほうでん乱数2発(45.5%〜54.4%) 10万ボルト確定2発(50.8%〜61%)
HCメガネニンフィア
ハイパーボイス(58%〜68.8%) めざめるパワー地面(81.4%〜95.8%)
立ち回り
基本的には優位な相手に対面させ、交代読みでオーバーヒート、インファイトを打つことで相手の後続に負担をかけます。
壁貼り型のポケモンに対しても両刀であるため2壁を張らせないことも可能となりました。(物理型ウインディの場合は両壁を張られてしまうことが多々あった)
オーバーヒートによる火力重視の技で受けサイクルを崩すことが出来ます。
元々、ウインディの仕事はバンギラス、ナットレイ、ラッキーなどのポケモンを倒すことでした。しかし、特殊火力を上げたことによって今まで見ることが出来なかったギルガルドを後出しでも安定して狩ることが出来ます。
サンダーは後出しはつらいのですが、対面、交代からの受け出しで来たゴツメサンダーはオーバーヒート→C↓↓オーバーヒートで持っていくことが出来ます。
有名な構築であるバシャサンダーナットにもしんそく、インファイト、オーバーヒートがあるため、全員に打点が取れます。そのため、ウインディを初手に出すことでバシャにはいかくをいれてから後続へつなぐ。サンダー、ナットレイにはオーバーヒートと安定することが多くありました。
また、サザンガルド構築に対しても後ろにフェアリーを控えさせておくことで有利に立ち回れることが多くありました。フェアリーがいるだけでサザンドラはあくのはどうを打つことが安定行動となるため、ウインディのインファイトで同士討ちすることも可能ですし、ギルガルドから来た場合はウインディのオーバーヒートで落とせます。
サザンガルドのパーティに多く組み込まれているマリルリについての言及ですが、後出しで来たマリルリを仮定した動きとしてHA252マリルリに対してワイルドボルトが(64.2%〜76.8%)133〜159、しんそくが(28%〜33.8%)58〜70となっております。マリルリの多くがオボンのみ(55.4%、4シーズンのシングルレート、PGL参照)を持っています。また、火力強化アイテムを持っている場合はアクアジェットで落ちてしまいます。そのため、ワイルドボルトで削ったら引く、対面の場合は他のポケモンに任せたほうが良いです。
メガサーナイト、ニンフィアは基本的には対面では勝ちにくいです。特にサーナイトはトレースでいかくを入れられてしまうため対面で勝てることはまずないです。素直に後続で処理するか、対面で削って後続につなぐことが一番良い対処法であると思います。
欠点はいのちのたまを使った構築のため場持ちは悪いです。しかし、特性いかくは繰り出し性能が高いです。これを活かして後続の耐久力も疑似的にあげることが出来るため、サイクル戦も出来ます。
相性の良い味方
あくまでも一例です。もっといい組み合わせがございましたら、コメントお願いします。
- ナットレイ
ギャラドス、ガブリアス、水ロトムなどに強く、ナットレイ地震の弱点相性補完ともなるため。
- マンムー
ガブリアス、バシャーモ、グライオンなどを狩ることが出来るポケモン。電気の一貫性を消すことも出来、龍、鋼、岩、飛行への対処も可能。
- マリルリ
バシャーモ、サザンドラ、ヒードランなどを一掃できる。ウインディでかき乱した後のフィニッシャー的役割。
- 水ロトム
相性補完、飛行タイプへの対処と特性ふゆうによる地面技すかし。でんじは、おにびによるサポートも可能。
このほかにもふゆう、鋼・飛行タイプが相性が良いポケモンです。
おわりに
ウインディの考察理由はバシャサンダーナット構築、クレセドラン、サザンガルドに対して強いパーティを考えていた際に考えたポケモンです。また、元からウインディが好きだったこともあり、レート使えるレベルのウインディを育ててみました。
色々と足りない点は改善、修正していきたいので、コメントよろしくおねがいします。