前置き
shiokonと申します。
サポート型ばっかり紹介しすぎたせいで”テラレイド”タグのサポーター育成論がえらい数になってしまったので、今回はレイドバトルにおける攻略手法を含めつつ一番基本的な動きができる物理「かくとう」アタッカー型のテツノカイナテツノカイナの育成論の紹介していこうと思います。
今回は一応ワンパン戦法の話も踏まえますのでいつもの常套句は特にないです。
テラレイドアタッカーへの努力値振りについて
テラレイド用アタッカーを目的する構成を考えた時、性格は「いじっぱり」「ひかえめ」等に固定されることが多くなります。
またレイドボスの膨大なHPを削る必要から、火力増強が半ば必須となり全体として振ることのできる努力値の約半分(252)は「こうげき」「とくこう」に回される形となります。これによって残りの努力値256の振り方を耐久面の考慮や素早さの調整など、多方面で考えようとするといくらかの「妥協」が必要となります。
サポーターとして育成する際は努力値を満遍なく使えたため「幅広い調整」が可能となっていましたが、アタッカーとして育成する場合は「制約された調整」を強いられます。
つまり、「アタッカーの努力値調整」はある想定した相手の素早さを抜こうと調整すると防御面の補強が薄くなり攻撃に耐えられなくなる場合や、物理・特殊どちらかに特化させた耐久調整をしようとすると使用の幅を狭める場合など、”融通の利かなさ”が運用における問題点として露出します。
サポート型の育成論でも触れましたが「ある相手」に対し個別で対策を取ろうとすると他ケースでの適応力が著しく減少することになり、本来の能力が活かせなくなる事態となります。サポーターはまだ努力値の余裕があったため多少の融通を利かせることはできましたが、アタッカーではそのようなことは基本ありません。
つまり何が言いたいかといいますと、アタッカーの努力値調整において用途に応じた「HP」「ぼうぎょ」「とくぼう」「すばやさ」へ細かな振り方を示したところで状況はあまり良くなりません。(「すばやさ」に関しては一応の有効性が存在すれば多少良くなる場合がある。)
なので自身のアタッカー型の育成論におきましては「こうげき」「とくこう」「すばやさ」以外の調整は特に触れませんし、被ダメ計算はしないことにご留意ください。
※もう一つ言うとしたら「さいきょうレイド」以外は基本「性格補正」や「個体値」によるステータス変動や「テラスタイプ」による技威力変動があるため、最大、最小を考慮して調整したところで杞憂に終わることも多くあります。
また自身の育成論は「特性」「技」「テラレイドバトルの仕様」に重きを置いて紹介することを目的としていますので、細かな調整に関しては各々で使い易いように調整した頂ければと思います。(なんならこんな育成論踏みにじってさらに面白い育成論を出して頂けるとありがたいです。)
テラレイドバトルの攻略手法について
- 攻略手法概要
テラレイドバトルにおける攻略手法はいくつか存在します。とはいってもそこまで多いわけではありませんが以下のようなものがあります。
- ワンパン戦法テツノカイナ
主にテツノカイナテツノカイナマリルリマリルリヤドランヤドランなどのアタッカーを主軸として「積み技」による「超高火力」を実現し、レイドボスの体力を”一撃で削り切る”という手法です。
レイド内容によってはサポーターを必要とする場合とそうでない場合があります。
因みにコライドンミライドンハルクジラドドゲザンデカヌチャンニンフィアコノヨザルケンタロス(パルデア炎)などもこの戦法のアタッカーとして組み込まれる場合があります。
- サイクル戦法ソウブレイズ
ある程度の「適性火力」を手に入れた状態で、「相手の攻撃を受け、受けたダメージをこちらの「攻撃技」によって「吸収」か道具「かいがらのすず」で回復し継戦する」ことによりレイドボスの体力を”継続して削り続ける”という手法です。
一応テラレイド攻略を行う場合における基本手法となります。また、この手法にて必要となる構成は多くのポケモンで実現できます。
正直なところ公式が本来望んでいた正攻法である可能性が所々見え隠れしてる部分はあります。(さいきょうゲッコウガレイドのあの技とか、さいきょうピカチュウレイドのシールドとか)
- 呪殺戦法キョジオーン
技「どくばり」「のろい」「ほのおのうず」「まとわりつく」「しおづけ」などの「割合ダメージ(どく、バインド、しおづけ、のろい状態など)」を付与できる技でレイドボスの体力を”時間を掛けて確実に削り続ける”手法です。
実用可能レベルではあるが恐らく誰も知らないし、やらないであろう戦法。しかもワンパン適性持ちよりも適性ポケモンが少ない。しかしここぞというときに使えることがあるため意外と侮れない。
取り敢えずは上記3つが攻略手法となります。現状においては、掲示板等々でやり取りできる環境では「ワンパン戦法」。野良レイドでは「サイクル戦法」が主流といえるところでしょう。
次は「ワンパン戦法」「サイクル戦法」それぞれについて見ていきます。
- ワンパン戦法について
文字通り「ワンパン」を行いそれを”前提”とする手法となります。手順としてはアタッカーが「こうげき」「とくこう」を上げる技を使いつつ、その間にサポーターが相手の「ぼうぎょ」「とくぼう」を下げ、〆にアタッカーの攻撃技による超高火力の一手で倒し切る形となります。
利便性が高く効率的であるため「周回」を目的とするならば最適解であるといえます。しかしそれを実現するためにはしっかりと育成されたアタッカーやサポーターを必要とします。
基本的に「アタッカーだけではこの戦法は成しえない」ということを頭の隅に入れておいてください。(特に☆6レイド)
一応付け加えるとして、しっかりと育成するということは
◎レベル100まで上げきっている
◎個体値を必要な部分のみ最大にできている
◎性格、努力値を適切な形に振れている
◎適切な技で揃えている
◎テラスタイプを適切なものにできている
ということです。
- サイクル戦法について
聞こえだけだと難しく感じますが、要は「「適性火力」を満たして「継戦能力」を手に入れる」という手法になります。基本手順としては「つるぎのまい」「わるだくみ」等の技を1~2回使い自身の「こうげき」「とくこう」を上げて後はひたすら殴り続け、攻撃しつつ回復も平行する形となります。(レイドボスの特殊行動によってはどこかで積み直しを図る場合もある。)
「ワンパン戦法」よりクリア時間は掛かりますが、攻略に十分な火力を手に入れつつ、他の味方の行動を阻害させにくいという強みを持ちます。また「テラレイドバトルの攻略」だけを目的とするならこの手法で十分に事足ります。
基本的には「アタッカーだけでも成立しうる戦法」ということを頭の隅に入れておいてください。
※「呪殺戦法」については説明する気はないです。
(説明がアホみたいに長くなるので。)
◎基本的なレイド攻略において、これら二つの戦法を「時と場合によって使い分ける」ことが重要となります。
そうでなければバトル中”渾沌とした地獄絵図”を見る羽目になりますし、なんならよかれと思ってやった自分自身の行動がその一端を担う可能性もあります。
テラレイドにおけるテツノカイナ(マリルリ)周りの面白現象と諸問題
話は変わりまして、レイド攻略において一般的に広まって活躍しているテツノカイナテツノカイナと(ついでにマリルリマリルリ)ですが、彼らは野良レイドにおいて敵味方問わずに問題を起こしまくる波乱の問題児となっています。
- 「はらだいこ」自殺
一番メジャーなものですね。中には「さいきょうエースバーンレイド」で嫌というほど体験した方もいるとは思います。
噛み砕いて説明すると、
「相手からの攻撃」や「自身の持ち物」などを全く考えず、何が何でも「はらだいこ」をキメようとしてキメた挙句、結局一度も攻撃できずに瀕死になる
という現象です。
問題点としては図らずともレイドバトルの失敗に貢献してしまっているということです。この現象は悪手であると分かっている人からすればかなりの笑い話ですが、ホスト側からしたらたまったものではありません。
因みに野良レイドでは一回味方が瀕死になるごとにペナルティとして大体1分程度レイドバトルのタイマーが削れます。(全体としてはおおよそ7分半ぐらい)
これをネタにしたある漫画のオマージュは割と面白かったです。
- 僕も私も貴方も「はらだいこ」
これは文字通り、
という現象です。
一応順を追って説明すると、全員が惰性で「はらだいこ」したのち誰かが「攻撃技」によって中途半端なダメージを負わせたことで、レイドボスが特殊行動「テラスタルシールド」を行います。その結果、攻撃した当人は攻撃によって回復できているものの他の味方は回復できないまま放置され、場合によっては「攻撃による体力確保」ができずそのまま瀕死になるということです。(ついでに特殊行動「バフ解除」によってバフ効果すら消される場合もあります。)
問題点としては味方全員が「はらだいこ」することによって必ず誰かの「はらだいこ」が不利を被る無駄行動に変貌するということです。おまけに瀕死になることで他の味方へ迷惑を掛ける羽目にもなります。
まぁ自己責任といえばそれまでではありますが。
- いつもの雑巾、いけるカイナ?
何の注意もなくあまりに一般へ広まってしまったこともありますが、
「はらだいこ」+「じゃれつく」「ドレインパンチ」(「ゆきなだれ」)による「お手軽高火力」が気に入ったのか、弱点を突かれようが、未育成だろうが、どんな相手だろうが、テツノカイナマリルリ(ついでにヤドランシャワーズも)を選出する
という現象です。
その組み合わせによる強さの「なぜ、なに」や「原理」を知らないまま選出しているため、バトル時での齟齬や置物化に加え、瀕死による失敗扶助まで引き起こします。別に悪気があってそうしているわけではないため、一番タチの悪い問題です。
(ついでに言えばこれをしっかりと説明せずただただ広めたどこぞの企業や配信者側にも問題はありますし、もう一つ言えば色々と注意不足。)
ある種上記2つの現象の根幹といえる問題といえます。
- 総括と改善方法
言葉だけで説明すると大したことなく感じますが、実状ではかなり深刻な問題であるといえます。(とはいえ最近はどこぞのネズミピカチュウレイドのおかげかほんの少し減った気はしますが。)
上記現象と問題に関して、テツノカイナテツノカイナというポケモンに焦点を絞るのであれば、
優秀な「種族値」「タイプ」「技」「特性」によってプレイヤースキルが高かろうが低かろうが、雑に”結果”を出せてしまう高スペックの持ち主である
ことが一番の原因になります。しかも、
目的をあまり選ばずとも「高HP」+「はらだいこ」+「ドレインパンチ」というある種の”惰性”プレイでテラレイドバトルを「強引」に攻略できてしまう
という”結果”が付きまといます。これに味を占めると上記の問題のように皆が皆「全く同じ行動」を取り始め、”渾沌とした地獄絵図”を見る羽目になります。
これが掲示板等々でやり取りできる環境だけでならまだしも、野良レイドというある種の意思疎通を行うのにエスパー要素を必要とする環境でも起こっているため手が付けられない状況にあります。(ついでに言えばエモート機能が使いづらい。)
ひとつ言うとしたらこんな問題共々改善しようとするのは無理な話です。しかもこれらの問題とは別側面で技「はらだいこ」自体はとても優秀ですし活躍の機会も多いため、「腹太鼓は使うな」と言って一概に”禁止”しなければならないという訳ではありません。
なので、できることがあるとすれば
◎分かっている味方が敢えてサポート役に回ってあげる。
◎こうするほうがマシになると言ってちょろっと教えてあげる。
ことになります。介護プレイみたいにはなりますが現状としては適切だと思います。
レイドアタッカーとしてのテツノカイナの強さ
話を戻しまして、レイドアタッカーとしてのテツノカイナテツノカイナの強さは一言で言うなら
「ワンパン戦法」「サイクル戦法」を両立できる種族値と特性と技を持つ
ということです。
「ワンパン」や「サイクル」ができる。ではなく、それを可能とする「種族値」「特性」「技」を持つ。と言ったのはこれら要素によって火力調整が可能になるためであります。
要素としては高い「こうげき」種族値(140)に加え、攻撃しつつ回復することのできる技「ドレインパンチ」、更にいざという時の必殺技「インファイト」を持ち、
おまけに特性「クォークチャージ」による「こうげき」上昇と、自身の火力上げられる技「つるぎのまい」「はらだいこ」「きあいだめ」を習得しています。
また耐久の高さもこれに付随します。
これらを組み合わせることによって、技巧的で頭脳派な脳筋プレイを実現することができます。
つまり状況によって「味方の火力ペースに合わせて適度なダメージに抑える」ことや「必要になる火力分だけ能力を上げて攻撃する」こと、さらには「レイドボスのシールドを一撃で破壊する」ことなど、
時と場合を考えられる綺麗な立ち回り
を可能とします。
「立ち回り」項にてまた触れるとして、取り敢えず長くなりましたが次からいつものテンプレとなります。
コンセプトと役割
「「火力調整」による「時と場合を考えられる綺麗な立ち回り」」を目的として、
テラレイドバトル攻略において優秀な種族値を持ち、技「ドレインパンチ」「インファイト」「つるぎのまい」「はらだいこ」「きあいだめ」を習得することができ、更に特性「クォークチャージ」を持つことからテツノカイナテツノカイナを採用しました。
今回は物理「かくとう」タイプのアタッカーとしての役割になります。
持ち物
- ブーストエナジー
持たせると場に出た時に消費し「こだいかっせい」「クォークチャージ」を発動させます。また「にほんばれ」「エレキフィールド」状態下では場の状態の方が優先され道具は消費されません。(場が解除された際は消費する)
他は「パンチグローブ」もありますが今回はコンセプトにより確定で。
特性
- クォークチャージ
「エレキフィールド」下か、「ブーストエナジー」を持っていると自身の一番高い能力が上がります。上昇率は「すばやさ以外」の能力値が1.3倍、「すばやさ」の能力値が1.5倍です。
今回の構成では「こうげき」が上がります。
なお、「クォークチャージ」の効果はレイドボスの特殊行動「バフ解除」に影響されないため、道具「ブーストエナジー」によって発動できればバトル終了もしくはテツノカイナテツノカイナが瀕死になるまでその効果を享受し続けることができます。
個体値・性格・努力値
- 個体値:「とくこう」以外:31
物理アタッカーとして活かせるよう「こうげき」は勿論のこと、耐久面も含め「HP」「ぼうぎょ」「とくぼう」も最大値とします。なお、一応先手を取れるに越したことはないため「すばやさ」も同様とします。
- 性格:いじっぱり(こうげき↑:とくこう↓)
攻撃面を伸ばしつつ他の影響する能力値を減らさないよう「いじっぱり」としています。勿論確定です。
- 努力値:HP:8/こうげき:252/とくぼう:248
「こうげき」を伸ばしつつ、総合耐久力指数が伸びる形にします。今回も本サイトの「耐久調整ツール」を一部参考にしました。(比率:物理50/特殊50)
なお今回に関してはテツノカイナの元スペックが高いため、物理アタッカーのレイドボス相手には「HP」4振り「ぼうぎょ」252振りの個体を別途用意してもいいと思います。
技構成
◎基本構成は以下の通りです。
- ドレインパンチ
威力75/命中100。与えたダメージの半分を回復する。主力技。
:確定枠
- インファイト
威力120/命中100。攻撃後、自身の「ぼうぎょ」「とくぼう」が1段階下がる。いざという時の必殺技。
:確定枠
- つるぎのまい
自身の「こうげき」を2段階上げる。火力調整用。
:確定枠
- はらだいこ
自身の最大HPの半分を減らし、強制的に「こうげき」を6段階上がった状態にする。使い所を選ぶ奥の手。
:自由枠
- 他の技候補
技「はらだいこ」との入れ替えとして、他候補技は以下となります。
・「きあいだめ」:自身に「きあいだめ」状態を付与する。(急所率50%)
⇒「てっぺき」を積んだり「フェザーダンス」をしてくる相手向け。
・「はっけい」:威力60/命中100。30%の確率で相手を「まひ」状態にする。(追加効果)
⇒少しサポートしたい人向け。
テラスタル
- かくとう
物理「かくとう」タイプアタッカーとしての攻撃面を伸ばす形としています。勿論確定です。
立ち回り
- 基本的な動き
今回のテツノカイナテツノカイナは野良レイドでの使用を考え、「サイクル戦法」を主軸とした立ち回りを行います。
今回において、Lv.100時の「こうげき」(実数値:416)に加え、道具「ブーストエナジー」による特性「クォークチャージ」の「こうげき」1.3倍によって上がる実数値”540”の「こうげき」を「基準値」とします。
この実数値540について、「ドレインパンチ」で弱点を突けるテラスタイプ(例:いわ、あく)の☆6オノノクスオノノクスを例にダメージ計算をしてみます。
まず相手のオノノクスの最大打点である技「げきりん」を打った際のテツノカイナのダメージは、
・Lv.90個体値31補正なし+一致げきりん:168~138
・Lv.90個体値31補正あり+一致げきりん:178~151
となります。そしてテツノカイナが「基準値」による抜群の技「ドレインパンチ」でオノノクスに与えるダメージは、
・「基準値」+抜群ドレインパンチ
(オノノクス:Lv.90B個体値31補正なし128振り:実数値223)
:457~388
⇒回復量:228~194
・「基準値」+抜群ドレインパンチ
(オノノクス:Lv.90B個体値31補正あり128振り:実数値245)
:417~354
⇒回復量:208~177
となります。上記よりテツノカイナはオノノクスの「げきりん」によるダメージを「ドレインパンチ」により回復を賄うことができ、また通常時においては技「ドレインパンチ」を使い続けるだけで継戦することができます。またこちらが抜群を取れずとも「つるぎのまい」を使えば回復量は抜群時とほぼ同じ量になります。
このような”相手から受けるダメージに対し自身の「こうげき」と「技」によって回復が追い付ける火力”を「適性火力」と呼びます。(自分で勝手にそう呼んでるだけなので特に意味はないです。)
つまりわざわざ「はらだいこ」を積まなくともテツノカイナ”に関しては”「基準値」での攻撃や「つるぎのまい」の積みにより、例での場合に限らず簡単に攻撃を受け続けることができてしまいます。(勿論相手の攻撃で抜群を取られないことが前提ですが。)
加えて無駄にダメージを与えることなく削ることができるため、味方アタッカーの攻撃機会やサポーターの支援行動をあまり阻害することなく継戦できます。
なので基本は「基準値」の状態で技「ドレインパンチ」を使用し、回復が追い付かない、もしくは削り切るのに時間が足りなさそうな相手に対しては技「つるぎのまい」を1〜2回積んで攻撃する形となります。
またテラスタルできる状態なら特定の場合(「まひ」を付与してくるドドゲザンなど)を除き、すぐにテラスタルしてレイドボスの特殊行動「テラスタルシールド」に備えてください。
慣れてきたら自分で火力を調節して色々と試してもいいかもしれません。
(シールド即破壊は味方への恩恵も強いしホント楽しい。)
因みに元々耐久があるため、「ぼうぎょ」に252振りすれば☆6コノヨザルコノヨザルの「こうげき」1段階上昇+急所「インファイト」なんかも確定で耐えられます。(2段階上昇時は乱数が絡む。)高いHPは腹太鼓のためにあるのではなく、相手の攻撃を受けれるリミッターとして考えると立ち回りやすくなると思います。
- 「インファイト」の使い所
この技は威力120と「ドレインパンチ」よりも高いため最大火力を出したい場合において重宝しますが、おまけで自身に「ぼうぎょ」「とくぼう」ダウンが付くため闇雲に打ち続けることは絶対にしてはいけません。(かえって自分が受けるダメージを増やして瀕死にさせてしまいます。)
なので使用箇所を限定すると
◎あと一撃で「テラスタルシールド」を破壊できる場合
◎あと一撃でレイドボスのHPを削り切れる場合
のみとします。この二つの場合は”シールド破壊後の次のターンはレイドボスは行動できない”という仕様と、技のダメージによってHPを削り切ることができれば”実質”BDダウンのデメリットを無効にできることに起因します。
- 「きあいだめ」の使い所
他の積み技と比べ活躍頻度は低めですが、他の能力上昇と違い技「きあいだめ」はとある個性があります。ひとつは急所に当たることによって相手の上昇した能力変化と自身の下がった「こうげき」ランクを無視できること。もう一つは”きあいだめ”状態はレイドボスの特殊行動「バフ解除」の影響を受けないことです。
なので使用箇所としては
◎技「てっぺき」「ビルドアップ」などを使用するレイドボス(クレベースなど)や技「フェザーダンス」「あまえる」などを使用するレイドボス(ムクホークグレイシアなど)に相手取る場合
◎特殊行動「バフ解除」を複数回使うレイドボス(ムクホークドオーなど)を相手取る場合
となります。
- 「はらだいこ」の使い所
ひとつ言うならこの技は基本的に使わないでください。リスクリターンを管理できないと感じる時点でそもそも技欄から外してしまった方がいいです。但し時と場合によっては使うこともあるため使用可能な箇所は以下のみとします。
◎「はらだいこ」による最大HPの半分の消費(実数値:225)を加味した上で攻撃を耐えることができ、尚且つ”瀕死になる前”に「ドレインパンチ」を使用することができる場合
◎「リフレクター」「ひかりのかべ」「ひやみず」「バークアウト」など、相手からの攻撃ダメージを軽減してくれる味方がいる場合
- 「いやなおと」などを使ってくれるサポーターがいる時
この場合は味方が「ワンパン」を恐らく期待してくれているので、敵からのダメージや状況を見つつ、素直に技「はらだいこ」からの技「インファイト」で削り切って下さい。
くれぐれもひよって「ドレインパンチ」を繰り出さないように。(「ドレインパンチ」と「インファイト」では1.6倍の威力差が出るため中途半端に削れてしまいます。)
◎なお回復量なんざ分からんという方のために今回は一つ数式を用意しときました。
y=46972/x
これは今回提示した「基準値」を元に"y"を「効果抜群のドレインパンチによる回復量」とした”x”の「相手のぼうぎょ実数値」による関数となります。
つまり”x”に相手のぼうぎょ実数値を簡単に打てばドレインパンチの平均回復量が分かります。
なお、技「つるぎのまい」を一回積んだ場合は傾き(46972)を2倍していただければ対応できます。(なおポケモンのダメージ計算は小数点以下切り捨ての処理が複数入るため、「つるぎのまい」を考慮した場合は実際の平均より算出したyの値がほんの少し下振れします。)
※”基本的な動き”で出てきた適性火力、および唐突に出てきたオノノクス、謎の関数など、内容に納得いかないという方はこの下にある「補足」項を見ることをお勧めします。
※書くのを忘れていましたがダメージ計算に関しては”ポケモン対戦考察まとめWiki”様のSV世代のダメージ計算式を参考にさせて頂きました。
◎https://latest.pokewiki.net/%E3%83%80%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B8%E8%A8%88%E7%AE%97%E5%BC%8F
運用上の注意点
- 技のタイプについて
攻撃技を「かくとう」タイプで固めているため、無効になる「ゴースト」や半減される「むし」「エスパー」「どく」「フェアリー」のテラスタイプとなっているレイドボスには与えるダメージが減るため選出しないようお願いします。
また、技「ちょうはつ」を常用するレイドボス(☆6サザンドラ☆6ルガルガン(たそがれ)☆6ブロロロームなど)がいるためその際は技「つるぎのまい」等々の使用を控えるようお願いします。
- 選出相手に関して
絶対に選出するなという訳ではありませんがサーナイトサーナイトやカバルドンカバルドンなど、元の「タイプ」によって弱点を突かれる場合にはあまり選出しないようお願いします。(元の耐久で無理やりゴリ押しする形になるためおススメはしません。)
「おにび」や「フェザーダンス」「あまえる」など相手の「こうげき」を下げる技を持つレイドボス(☆6ゲンガー☆6ブースター☆6ムクホーク☆6リーフィア☆6グレイシア☆6エルレイド☆6オトシドリ☆6グレンアルマ☆6ソウブレイズ☆6イッカネズミ(4ひき)など)には立ち回りにおける注意が必要となります。
補足
- 回復量推移と防御実数値
防御が高ければこちらが与えるダメージは低くなり、逆に防御が低くなればこちらが与えるダメージは高くなります。これらは相対的な関係であり、「与えたダメージ量」を基準とする攻撃技の「吸収効果」や「かいがらのすず」の回復量も同様といえます。「サイクル戦法」における「適性火力」の目安を考えるうえで取り敢えずそれにあたって適当なデータが必要になるわけではありますが、問題はどれを対象とするかです。今回では攻撃時に重点を置き上記の防御実数値とそれによる回復量を対象として、B種族値別(5刻み)でデータを取りその推移から大体の傾向を掴んでみます。
以下はテラレイド☆6におけるB実数値(Lv.90個体値31無補正B128振り)に対して今回のテツノカイナの構成による”効果抜群”「ドレインパンチ」の回復量をまとめたものとなります。
見方:
ポケモン|B種族値|B実数値|最大回復量|最小回復量|平均回復量
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
タイカイデン| 60|169|301|256|278.5
ルガルガン(たそがれ)| 65|178|286|243|264.5
ヌメルゴン| 70|187|272|231|251.5
ヘラクロス| 75|196|260|221|240.5
ヤドキング| 80|205|249|211|230
オトシドリ| 85|214|238|202|220
オノノクス| 90|223|228|194|211
ガブリアス| 95|232|220|187|203.5
ハッサム|100|241|211|179|195
ケンタロス(パルデア単)|105|250|204|173|188.5
バンギラス|110|259|197|167|182
バウッツェル|115|268|190|161|175.5
ドドゲザン|120|277|184|156|170
これを「B実数値」「平均回復量」でグラフに表すとy=a/xのような軌跡が描かれます。またB種族値120のドドゲザン及び60のタイカイデンはそれぞれの数値がお互いに対照となっており、またこれは105のケンタロスと70のヌメルゴンや、90のオノノクスと85のオトシドリでも見られます。これを踏まえるとこの関係性はB種族値90~85を中心とした変化として考えることができ、「回復量」を考える基準としてはオノノクスかオトシドリが候補となります。今回の立ち回り項目でオノノクスを提示したのはB種族値を基準とする平均回復量を考える上で中心に近いポケモンであったためとなります。なお、両者のデータの相関図を累乗近似することで得られる関数は「y=46972/x」となり、意味合いとしてはB実数値に依存する回復量変動を表しています。これによって「回復量のみ」を考慮することができます。
- 適性火力の決定
上記を読んで「立ち回り」項目の適性火力ってなんかおかしくね?と思った方はまさにその通りです。適性火力を測るには「B実数値と平均回復量」の他に「相手の攻撃技におけるダメージ」も考慮しなければならない上、これはあくまで自身と相手の均衡を保つためのものであって「攻略」を目的とする場合は補正された累計HPの削り具合も考慮する必要があります。
つまりレイドボスによって「基準値」の状態で適性火力を満たせる場合もあれば剣の舞を1回もしくは2回積んだ状態で満たせる場合の”他に”自身のA1ランクダウンの状態で満たせる場合もあります。同様に、レイドバトルにおける制限時間も加味するとこれも基準値で満たせる場合もあれば剣の舞を1回もしくは2回積んだ状態で満たせる場合の他に自身のA1ランクダウンの状態で満たせる場合もあります。
つまるところ測るだけ無駄になります。しかし今回「立ち回り」項目にてある程度絞って定義したのは「味方が少しでも瀕死にならない」ようにすることを目的としています。「はらだいこ」周りの問題もそうですが、とにかくHP管理ができていない現状であり、恐らく意識的な誘導をさせない限り改善は難しいだろうということでおおよその目安として喰らった急所のダメージの半分以上を回復できるという風にしました。
元々管理できている方はそんなのに縛られず思い思いの火力調整をして盤面を有利に進めていくといいと思います。とはいえやっぱり「はらだいこ」は封印推奨ですね。
※相手ごとに一々与・被ダメージ計算すると多分分からなくなるので次回からはこっちの回復量に関する表をメインにして「立ち回り」項目で説明する形になると思います。(あまり相手を絞っちゃうと使用機会がなくなるので。)
余談:パラドックスポケモンのテラレイド適性2
- 未来組のテラレイド適性について
ところ変わって未来組に関して、こちらは正直な話あまりレイドでは活かせない部分が多く、また技不足やタイプ相性がかなり致命的となり全体としてそこまで適しているとは言い難いです。(というよりはミライドンテツノカイナテツノドクガが飛び抜けて万能過ぎるという部分もある気はします。)
主観ではありますが古代組がテラレイド向けとするならば未来組は対戦向けといった感じになります。
- テツノワダチテツノワダチ
・適性無し。(強いて言えば「物理はがね」アタッカー)
・「積み技」を覚えない。
・「アイアンローラー」「ヘビーボンバー」などもあるがいまいち活かせない。
- テツノツツミテツノツツミ
・適性なし。(強いて言えば「物理受け」サポーター)
・B種族値は良いがその他HD種族値をカバーしきれるか怪しい。
・意外とやれることが多いが有事の際に対応できるスペックではない。
・いっそのこと「プレゼント」縛りもどうですかね。
- テツノカイナテツノカイナ
・「物理かくとう/でんき」アタッカーの適性あり。
・未来組のワンマンアタッカー。
・キハダ先生が大好きなハリテヤマから受け継いだ無駄のない種族値。
・「はらだいこ」に限らず「つるぎのまい」「きあいだめ」「エレキフィールド」による火力調整を可能とする。
・地味に「でんき」タイプによる「麻痺無効」が強い。
・おむすびっぽい。
- テツノコウベテツノコウベ
・適性なし(強いて言えば「特殊ひこう」アタッカー))
・耐久は並、火力も並、少し速いかなといったいまいち強みが分からない種族値。
・原種サザンドラが使えた「わるだくみ」が使えない。(己を奮い立たせるので精一杯。武者震いですかね。)
- テツノドクガテツノドクガ
・「特殊どく/ほのお」アタッカー及び「物理/特殊受け」サポーターの適性あり。
・レイドで需要のある「技」をほぼ揃えている未来組の万能枠。
・種族値の偏りをプレイヤースキルでカバーできれば未来組で一番活躍できる。
・一部技で見られる攻撃時の羽のモーションがめっさカッコイイ。
・というかテラレイドだとウルガモス種は全員需要があるしすごく優秀。
- テツノイバラテツノイバラ
・「物理いわ/でんき」アタッカーの適性あり。
・適性ありではあるが大体上位互換がいる。(テツノカイナバンギラスカジリガメ)
・弱点を突かれるタイプがピンポイントで悪い。
・「バークアウト」「でんじは」「つるぎのまい」「ちょうはつ」など、意外とできることが多い。
・背中の棘は常時展開しててほしかった気もする。
- テツノブジンテツノブジン
・高速型「物理フェアリー/かくとう」「特殊フェアリー/かくとう」アタッカーの適性あり。
・「ムーンフォース」「インファイト」「ドレインパンチ」「はどうだん」「ソウルクラッシュ」など多彩な攻撃手段を持つ。
・またその他変化技なども多く使うことができるがその汎用性と引き換えに耐久面が色々とヤバめ。
・レイドで使用する場合においては恐らくパラドックスポケモンの中で一番扱い手のプレイヤースキルに依存するポケモン。
・やっぱカッコイイ。
- ミライドンミライドン
・「特殊でんき」アタッカーの適性あり。
・専用技「イナズマドライブ」を持つ。
・そのほか「めいそう」「パラボラチャージ」「チャージビーム」「バークアウト」「ちょうはつ」「リフレクター」「ひかりのかべ」も覚える。
・種族値、特性も文句なし。
・前足部分がドリルみたいに回転しそうだなと日々思う。
- テツノイサハテツノイサハ
・「物理エスパー/くさ」アタッカーの適性あり。
・同じタイプを持つポケモンの中ではかなりレイド適性が高い。(特にエスパー)
・ビリジオンから受け継いだ弱点の多さ。
・「サイコブレイド」の他「リーフブレード」「つるぎのまい」「エレキフィールド」「ちょうはつ」「かわらわり」を覚える。
・戦闘時のガニ股が気になる。
使えないこともない場合もありますが、半数はレイドで必要となる技を習得できていない現状であるため需要は今後次第なところがあります。誰かいい案を思いついたりしませんかね?
最後に
今回は物理かくとうアタッカー型としてのテツノカイナの育成論をご紹介しました。
「はらだいこ」が色々と問題の温床になっているためどう説明したものかとなってしまいましたが、取り敢えず「はらだいこ」でなく「つるぎのまい」を常用してもらえば嬉しいかなといったところですね。
多分いきなり貝殻の鈴構成を出すとなるとあれなので次も吸収効果技持ちのアタッカーを候補にしようかと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。