はじめに
はじめまして。せりあと言います。今回が初投稿です。
・考察にはHABCDS等の略称が用いられています
・ダメージ計算はsoldier calcを使用させていただいてます
クチートとは
H50 A85 B85 C55 D55 S50 計380と見た目ともどもかわいらしい種族値をしていますが、第6世代にてメガ進化を獲得し、特性ちからもちの高火力と優秀な複合タイプで、アタッカーとして、それなりの使用率を第7世代までキープしてきました。しかし剣盾でメガ進化が剥奪され、一気に使われなくなってしまいました。またメタルバーストも剥奪されており、タスキメタバ型も使用不可になってしまいかなりの逆風です。
採用理由
メガ進化を奪われてしまったことによりアタッカーとしての採用は厳しいです。
夢特性がちからずく(追加効果が出なくなる代わりに技の威力が1.3倍)ですが、同じ特性で鋼タイプにはより攻撃力の高いダイオウドウがいます。一応素早さや鋼妖の複合タイプ、技範囲で差別化は可能ですが、A85でアタッカーはかなり厳しいので、今回はサポート型としての採用を考えることにしました。
サポート型であれば、ステルスロック、挑発、岩石封じ等の優秀なサポート技、現状のガラル地方では唯一の複合タイプ、特性いかくと他のポケモンにはない動きができ、差別化可能だと思い採用しました。
今回のクチートのコンセプト
クチートの素早さ種族値は50で、これは最速にしてSを1段階上昇させれば最速100属まで抜くことができます。なので岩石封じで相手のSを下げていけばいいのではと思いましたが、威嚇があるとはいえ耐久が高いわけではないので、上から一撃で倒されてしまっては全く仕事ができなくなってしまいます。そこで今回は持ち物をカムラの実、そして技にこらえるを採用し、こらえるで相手の攻撃を耐えてカムラを発動させることで100属までのポケモンの上からサポート技を打つという構成を考えてみました。
気合のタスキ型との差別化
今回のこらえるカムラ型はSを1段階上げることで行動保障をする型ですが、一回の行動保障であれば気合のタスキでもいいのでは?という話が出てくると思います。なので今回のこらえるカムラ型が気合のタスキ型よりも優れている点と逆にタスキ型が優れている点について解説します。
こらえるカムラ型がタスキ型より優れている点
1.アイテム競合の少なさ
これは言わずもがなですね
2.連続技にも対応可
こらえるは連続技が何発当たっても必ずHPが1残ります
3.削られても腐らない
ステロが撒かれていてもこらえるカムラ型なら機能します
また、例えばクチート側の有利対面の際に、相手がとんぼ返りなどで削りながらクチートに有利なポケモンに変えてくるという場面が考えられます。この動きに対してタスキ型だとタスキが潰され、後続にやられてしまいますが、今回のこらえるカムラ型のクチートは対応することができます
タスキ型がこらえるカムラ型より優れている点
1.100属以上のポケモンに対しても行動保障がある
こらえるカムラ型で抜けるのは100属までなので、100属以上のポケモンにはなにもできない可能性があります
※ただし100属以上が相手でも、相手の攻撃を1発耐えられるのであればこらえるカムラ型の方が行動回数が多くなる可能性があります。
例)最速ドラパルト(S実数値213)対面
1ターン目相手の攻撃を耐えて岩石封じでSを-1→ドラパルトのSの実数値が2/3になるので142になる
2ターン目にこらえるでカムラを発動→クチートのSの実数値が168に→素早さ逆転
3ターン目にもう一度行動
という流れです。
タスキの場合1ターン目に攻撃を耐えた後の一回しか行動できないため、攻撃を1発耐えられるのであれば100属以上のポケモンに対してもこらえるカムラの方が優位に立てる可能性が高いです
2.技スペースが一つ増える
こらえるカムラ型では技がこらえるで1枠固定なのでスペースが一つ埋まってしまいます
ざっとこんな感じですかね。
この育成論を書いている段階では、使用率TOP30に100属以上のポケモンはスカーフを除けばドラパルトとエースバーンしかいません。さらに上記の通り100属以上が相手でも攻撃を1発耐えられるのであれば、こらえるカムラの方が行動回数が増えるます。(エースバーンは先制技があるので無理ですが…。)
またクチートは攻撃種族値が貧弱なため技スペースを増やしてもあまり利点がないですし、やはりタスキは非常に競合の激しいアイテムになってくるので、今回はこらえるカムラ型の方が優位性が高いと判断し、こちらを採用しています。
持ち物
上記の理由からカムラのみを採用
性格・努力値と調整
性格:陽気
H140(143)A0(105)B116(120)C0(×)D0(75)S252(112)
()内は実数値です
調整意図
S:カムラ発動で最速100属を抜くため最速
H:16n-1かつ8n-1
HB:陽気ドリュウズの地震を威嚇込みで確定耐え
特性が威嚇なのでB方面を厚くしてある程度の耐久は実現しました。D方面は元の種族値が低いため振っても効率が悪いので割り切って無振りにしました。
Sはコンセプト上最速確定で、岩石封じを採用するためC↓S↑の陽気です。
技構成
基本的にはこの技構成で確定でいいと思います。
こらえる
今回のコンセプト。カムラを発動させるために使います。
ステルスロック
サポート型というテーマ上外せません。リザードンやトゲキッスなんかに刺さります。
挑発
持っておくと便利。オーロンゲやカビゴン、カバルドンなど変化技を覚えるポケモンに対して使いましょう。
岩石封じ
前述の通りうまく使うと100属以上相手でも行動回数が確保できるし、後続のサポートにもなります。火力はお察し。
与ダメージ計算
火力は全く出ません。参考程度に。
岩石封じ
H4振りリザードン
100~120(64.9%~77.9%) 確定2発
H4振りトゲキッス
44~52(27.3%~32.2%) 確定4発
H4振りヒヒダルマ(ガラル)
64~76(35.3%~41.9%) 確定3発
被ダメージ計算
物理(威嚇を考慮して全てA1段階下降で計算)
陽気A252ドリュウズ 地震
116~140(81.1%~97.9%) 確定2発
意地A252ドリュウズ 地震128~152(89.5%~106.2%) 乱数1発37.5%
意地A252ミミッキュ シャドークロー
34~42(23.7%~29.3%) 乱数4発
意地A252ミミッキュ ダイホロウ(ゴーストダイブ)
87~103(60.8%~72%) 確定2発
陽気A252エースバーン かえんボール
128~152(89.5%~106.2%) 乱数1発37.5%
陽気A252珠ドラパルト ゴーストダイブ
64~75(44.7%~52.4%) 乱数2発17.5%
陽気A252珠ドラパルトダイホロウ(ゴーストダイブ)
91~109(63.6%~76.2%) 確定2発
特殊(半減以下であればある程度は受けられますが、基本的には特殊耐久は低いです)
臆病C252トゲキッス エアスラッシュ
48~57(33.5%~39.8%) 確定3発
臆病C252トゲキッス ダイジェット(エアスラッシュ)
84~99(58.7%~69.2%) 確定2発
控えめC252ラプラス ダイストリーム(うたかた)
147~174(102.7%~121.6%) 確定1発
役割対象・立ち回り
上記のダメージ計算通り、物理に対しては威嚇込みである程度戦えます。とくにミミッキュ対面ではかなり強くでれます。2倍弱点の技も有利な乱数では受けられるので、こらえるカムラを使うことも考えると、物理に対してある程度の仕事が期待できます。なので物理ポケモンを役割対象としてクチートを投げて、こらえるカムラで行動回数を確保しつつステロや岩石封じで後続に繋げましょう。
一方特殊は半減以下で受けないとかなりきつくなってしまいます。最近は火炎放射などの炎技を積んでいるケースも多いのでこらえるカムラで無理矢理一回行動するか素直に交代するかですね。
相性の良い味方
ステロ、挑発、岩石封じと後ろに繋げられる技を採用したサポート型なのでエースになれるようなポケモンと相性が良いです。
最後に
今回のクチートはあくまでもマイナーポケモンであり、ガチの対戦環境で活躍できるポケモンではありません。ですが、おもしろい動きができるポケモンだと思うので是非使ってみてください。