HDユキノオー概要
- 固有複合タイプの耐性を活かし、ラプラスカプ・レヒレウォッシュロトムレジエレキ等に役割を持つ。
- 役割対象に複数回後出しできるようHDに厚く配分+宿り木の種を採用する。
- 草+氷(+地)の技範囲、宿り木+霰+守るにより十分な削り性能を備える。
詳細はフォーク元(育成論ソードシールド/1928)を参照
シリーズ8環境において
現環境における2大メジャー構築であるザシアンザシアン(王)軸とカイオーガカイオーガ軸の両方に対して選出機会が見込める。主な役割対象はカイオーガおよびラプラスで、水/電気半減かつ氷等倍の耐性と特性:雪降らしにより複数回の後出しが可能。環境的に宿り木や吹雪の一貫が取りやすく、有利対面で安定した負担をかけやすい点も特長。
差別化
文量があるため読み飛ばし可。
対カイオーガおよび対ラプラスの採用理由を満たせるポケモンとして、ナットレイナットレイ/ヌケニンヌケニン/ハピナスハピナス/ラッキーラッキーが挙げられる。これらと比較検討するにあたり、まずユキノオーの強みと弱みをあげる。
強み
弱み
- 雪降らし:定数ダメで味方の実質的な耐久が減少、回復技阻害などにより味方を選ぶ。
- 弱点の多さ:後続と一貫する技ができやすく、構築難易度が高い。相手の技選択が読みづらく、立ち回りが難しい。
ナットレイは宿り木を軸とするなど動かし方の面でユキノオーにとても似る。ほぼ上位互換の耐性と耐久数値を持つため、ランドロス(霊獣)ミミッキュゴリランダーなど誤魔化しうる範囲がより広い。ユキノオーの特徴は
- 眼鏡カイオーガや零度ラプラスに対してより安定する。
- 霰の定数ダメージや吹雪による削り速度。特に現環境トップのサンダーに対して出せる打点に大きな差がある。
- 一撃必殺の有無。不特定多数に対する1回当たり3割の役割破壊性能(代わりに、ナットレイは鉄壁による対物理の詰ませ性能を得られる)。
ヌケニンは水/氷/電気というカイオーガラプラスの主要な技範囲を無効化でき、ユキノオーのその他の役割対象カプ・レヒレレジエレキガマゲロゲも大方カバーする。加えて、ザシアン(王)バドレックス(はくば)ウオノラゴンフェローチェ等の特定のポケモンを完封できる可能性がある。しかし、カイオーガ軸/ザシアン(王)軸ともに採用率の高いカバルドン(砂起こし+ステロ)が見えるだけで選出しても腐る可能性がある。また、原始の力等の役割破壊に対して対抗策が全くないのも懸念点。
ハピナス(ラッキー)は高いHDと回復技により、特殊全般を比較的安定して受けることができる。技範囲が広く補助技も多いためカスタマイズ性が高いが、火力が低く削り性能に欠ける。例えば、万能傘を持たせれば眼鏡カイオーガにも受けが成立するが、その裏のナットレイに負担をかける手段がない。
構成
性 格:生意気
努力値:H252 A4 D252
実数値:197-113-95-112-150-72(or58)
特 性:雪降らし
技構成:種爆弾/宿り木の種/吹雪or絶対零度or守るから2つ
持ち物:食べ残し
- 配分
C特化カイオーガの眼鏡潮吹きを残飯込みで高乱数で2耐え。少しでも数値を落とすと乱数がずれるためHD特化推奨。宿り木や残飯などの回復の恩恵を最大化するためにも、耐久を伸ばす優先度が高い。
端数は誤差レベルだが、確定欄はB無振りカイオーガに対する種爆弾のダメージ乱数がかなり変わることを意識してAに振っている。
物理耐久 (指数:197*95=18,715)
A194ゴリランダー 鉢巻GFグラススライダー 39.5%~47.2%
B145ラプラス ボディプレス 46.7%~55.8%
A182ウーラオス(いちげき) 暗黒強打(確定急所) 65.9%~78.1%
特殊耐久 (指数:197*150=29,550)
C150ラプラス フリーズドライ 20.3%~24.3%
C150ラプラス DM絶対零度 38.0%~44.6%
C202カイオーガ 潮吹き(威力150) 28.9%~34.0%
C222カイオーガ 眼鏡潮吹き(威力150) 47.2%~56.3%
C194サンダー 暴風 82.2%~97.4%
両刀にするためSに下降補正をかけるが、個体値は調整の余地がある。
個体値30-31(実数値72):無振りマリルリカバルドン等に抜かれない
個体値0-1(実数値58):ナットレイのジャイロボールの被ダメを減らせる。零度の試行回数を稼げるようになる可能性がある。
A114ナットレイのジャイロボールの被ダメージ
- 特性
- 技構成
宿り木の種
役割対象の処理に必要なため確定。後続への削りも兼ねており、この技を積極的に打つ立ち回りを行う。
以下、優先技。
種爆弾
カイオーガラプラスを処理するために草技は基本的に採用したい。ただし半減されやすく技スペも圧迫するため、ユキノオーで倒しきる必要がないよう構築単位で調整できる場合のみ切ってもよい。カイオーガの種族値やチョッキ持ち、瞑想を考えて物理技を推奨。やや癖の強い選択肢として、ウッドハンマーやタネマシンガン、グラススライダーも一考の余地あり。
以下、選択技。優先度に特に差異はなく、構築で重い相手次第。
吹雪
サンダーウーラオス(いちげき)をはじめ、後出しされる相手に対して安定した負担をかけられる。
H215-D93 カバルドン 70.6%~83.7%
H197-D110サンダー 64.9%~77.1%
H175-D81 ウーラオス(いちげき)(一撃) 48.5%~58.2%
絶対零度
ナットレイに負担をかけられる唯一の技。副産物で他の受け系統のポケモンポリゴン2ラッキードヒドイデにも気持ち強くなる。
守る
宿り木/残飯/霰とのシナジーが高く、カイオーガラプラスがダイマしてきた場合でも簡単にターンを枯らせる。様子見や膝透かし、拘りロックなど他の用途も多い。
有利不利がはっきりしている割に相手の行動が読みにくいため、有利対面で読みリスクを軽減できる身代わりは相性がよいが、技スペが厳しく上記の技より優先して採用したいというほどではない。一見ナットレイへの打点になりそうな気合い玉は、C無振りの場合HDナットレイが確3と火力が足りないため候補外。
- 持ち物
やどまもと相性の良い食べ残しを推奨。パーティの都合で持たせられない場合は、混乱実やオボンの実などHPを底上げできるアイテムが望ましい。
運用
ラプラスに対して後出しが安定する。一致技の通りにくいザシアン(王)を後出しされやすいが、宿り木を当てつつ物理受けに引けばよい。
カイオーガに対して数回後出しできる。宿り木無効化つ吹雪等倍のナットレイが後出しされやすいが、サイクルを回すことで零度の試行回数を稼ぐ。
- その他
構築
攻め寄りのサイクル構築において、カイオーガやラプラス、その他特殊水/電気等に投げられるサイクル要員として採用される。軸になる伝説の候補としては、ある程度サイクルに参加できるザシアン(王)ホウオウ、相互に天候ターンのリセットができるカイオーガグラードン、単純に速く抜き体制に入りやすいバドレックス(こくば)などが挙げられる。
序盤〜中盤は複数体のポケモン(相手の構築によってはユキノオーを含む)でサイクルを回し、伝説エースの一貫を作るのが基本的な方針。ユキノオーが不利対面をとったときに引き先となれるポケモンとセットで選出する。ただし、ユキノオーが対面不利を取るポケモンはかなり多いため、できるだけ多くのパターンに対応できるように構築を組む/選出を決めるのは難易度が高い点に留意。また天候特性持ちバンギラスカバルドンは雪降らしのデメリットを解消できる点で特に相性が良い。以下、ユキノオーと組ませる候補になるようなポケモン。
以上です
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