基本的に一人で細々とプレイしてるため常に変化する環境に対応出来てない私です。
今回もマイナー、バルビートを投稿しようと思います。
バルビートといえば第三世代で登場したほたるポケモン。モデルがほたるにも関わらず、見た目の人気があんまりないという残念な仕様。
しかし、彼には優秀な積み技であるほたるびがあります。第五世代になって特攻三段階上昇とこっそり強化された技です。
火力が三段階上がるわけですから非常に強力です。そしてそれをバトンタッチできます。うまく使えば味方の全抜きが出来る、それがバルビートです。
しかし現実は甘くありません。耐久が脆く、素早さもそこまで無いこの子で積むのさえ難しいのにそれをバトンするとなるとかなり厳しいです。考えなしにやっていては間違いなく失敗します。
夢特性が解禁されれば大幅に成功率が上がりますが、現状ではそんなのは夢物語。あるものでどうにかするしかありません。
バトンを成功させる確率を上げるためにはいくつの手段があります。
1・耐久の確保
バルビートの耐久はHPと防御に全振りしても、いのちのたまテラキオンのインファイトが何とか乱数3になる程度。タイプ的に地面と格闘を受けられますが、岩が抜群なのでサブウエポンの関係で受けられません。
特防がやや高めではありますが、タイプ受けは不可能で、受けが成立するほどの耐久はありません。いたずらごころであれば素早さにあまり割く理由がありませんので耐久に振れるのですが。
2・スピードの確保
素早さの種族値は85とライバルひしめく地帯。お世辞にも速い! とは言えません。アンコールやトリックの所有でこいつより遅い相手を起点にバトンしていけますが、ライバルが多すぎてピンポイント気味です。
3・技での補助
優秀なサポート技がありますが、前述したようにスピードが微妙でうまくサポートを放てません。
というわけで、今回は耐久を切り捨ててスカーフで速度を補いつつ相手を縛った立ち回りをしていこうと思います。
今回は受けの筆頭、ポリゴン2(しんかのきせき)に焦点をしぼってみようと思います。
性格
おくびょう
素早さに補正をかけて、スカーフ時で抜ける範囲を広げます。
でんこうせっかをつかうならようきで。
努力値
HP252 素早さ252 特防6
素早さ全振りは確定。残りは少しでも耐えてくれるようにHPに全振りです。
特性
むしのしらせ
はっこうはバトルにおいて役に立たないので。
夢特性のいたずらごころが解禁されていないので、現状はむしのしらせしか選ぶ余地なしです。
持ち物
こだわりスカーフ
スカーフトリック型なので確定です。これで相手を流したり縛ったりしている間に積んでしまおうという魂胆です。ついでに相手の持ち物を奪って、耐久や火力の調整を崩せます。
きあいのタスキ
今回は採用しません。というのも、耐えたところで素早さが足りないので結局次のターンにバトンが出来ずに落とされてしまいます。(トリック後はタスキ持った時と同じ速度ですが、自分より本来速い相手も縛れる点でタスキよりもアドを取れます)
加えて高火力アタッカーはスピード型が多いのと、タスキを前提とすると死に出しか先発に運用が限られ非常に読まれやすいからです。
こちらを使う場合は、蛍火バトンを実行する仮想敵を最速素早さ85族以下とはっきり定めた運用が必要となります。
こちらの場合努力値で耐久面を補強するメリットが薄いので、攻撃面に割くといいでしょう。
オボンの実orラムの実
そもそも、弱点がメジャーで高火力には耐久を振ったところで落とされます。
繰り出す対象が必然的に受け主体となるため、HP防御or特防特化してオボンやラムでなるべく停止を避けつつほたるびバトンにつなぎます。
素早さが足りないため、積みを警戒して素早いポケモンに交代されると厳しいものがあります。トリックと違ってそこまで読みが必要ありません。型が違ってくるので今回は不採用。
かえんだま
トリックで押し付けて、かつ柔軟に動きたい人向け。発動前にさっさと取り替えてやりましょう。ただ素の素早さが低いので、耐久型などにしておいかぜサポートから入るのがぶなん。根性に気をつけましょう。
技考察
トリック/ほたるび/バトンタッチ/選択技という構成になっています。
確定技
トリック
相手と自分の持ち物を入れ替える技。今回はこだわりスカーフのトリックとなります。
主な運用方法は積んだ相手に対してトリックでスカーフを押し付け強制的に流したり、対面でのどくどくややけどという状態異常技、受けのじこさいせいなどに押し付けます。
剣の舞ガブリアスも縛っていけます。
なおスカーフをまいているため、最速アギルダーも抜けます。
一度龍の舞を実行したギャラドスやズルズキンなんかも抜けるので、龍舞ギャラドスもトリックで潰せます。龍舞オノノクスに対して後だしは安定しません。
基本的に補助技・積み技・受けポケモンに対して後だしするようにすればスカーフやメガネ・はちまきをトリックするという自体は避けられるはずです。
スカトリ後に使った技を縛る点に注意。
バトンタッチ
能力変化を引き継いで味方と交代する技。理想はもちろんほたるびを引き継ぐことです。
が、トリックで縛れたからといってそううまくいくとは限りません。
トリックでうまく縛ってしまえば相手は大抵の場合交換し、バルビートを潰せる相手を繰り出してくるためです。
そこでバトンタッチです。相手が入れ替えた後にバトンが出来る為、安全に味方を繰り出せるようになります。仮に居座られてもこだわりでバレバレなので怖くありません。安全に味方を繰り出すことができます。
ほたるび
バルビートの採用理由。この技を使わないのならロトム各種でトリックを使ってください、と言うレベルです。
特攻を三段階も上げる技ですが、この子自身は特攻が低すぎるという始末でほぼバトン前提技。
しかしこれをバトンしようにも、積み技や状態異常技をうまくトリックでロックした流し際くらいにしか積む時間がありません。そして流れて出てきた相手に流されて、なんて無理に積もうとして無駄に終わることが多いです。安定行動はバトンタッチの方になりがち。
ほたるびがバトン出来なくても、最低限トリックでスカーフを押し付けることが出来た、読みやすくなった、補助になった、と思えるパーティ構成になるようにしてください。
選択技
でんこうせっか
技構成的に挑発でどうしようもないので。
また、先制技なので最後のあがきにタスキやがんじょうをつぶしたりと確実な仕事になるのも評価できます。
おいかぜ
発動ターンを含めた4ターンの間味方の素早さを2倍にします。
足りない素早さを補う技です。ほたるびバトンは無理かな、と判断した時に最低限素早さの補助を実行します。
相手の流し際においかぜを張っておけば、次のターンで安全にバトンをまわせる上に素早さ補助になるのでお勧めです。
第四世代での教え技。
アンコール
スカーフをまいているので素早く相手の補助技をしばれます。こだわっているため流れるしかありませんが、お互いの状況をリセットできます。
スカーフが取れた後も自分より遅い相手への補助技を許しません。
ひかりのかべ
特殊ダメージを5ターンの間半減します。おいかぜにもいえることですが、無理にほたるびを実行しようとして倒れるよりは補助を実行できたほうが断然マシです。
というより、ほたるびを狙いすぎると何にもできずに終わります。
ポリゴン2程度の火力は怖くなくなるので、その隙にほたるびバトンを狙うことも可能です。
ダメージ計算
※こちらHP252振りだけで計算しています。
被ダメ
攻撃無振りポリゴン2
トライアタックorかみなり
割合: 34.8%〜41.8%
回数: 確定3発(ポリゴン2の最高打点を目安としました)
めざめるパワー炎(岩や飛行も同じ)
割合: 51.1%〜60.4%
回数: 確定2発
特攻無振りヤドラン
なみのり
割合: 38.9%〜47%
回数: 確定3発
だいもんじ
割合: 66.2%〜79%
回数: 確定2発
ひかえめ特攻252振りハピナス
だいもんじ
割合: 77.9%〜91.8%
回数: 確定2発(受けポケモンの火力で沈むことはまずないでしょう)
いじっぱり攻撃252振りカイリュー×こだわりハチマキ
しんそく
割合: 71.5%〜84.3%
回数: 確定2発(先制技一発くらいは大丈夫です)
無補正攻撃252振りテラキオン×いのちのたま
インファイト
割合: 61%〜72.6%
回数: 確定2発(当たり前ですが、エッジで即死します。死に出ししたとしても、スカーフおしつけるのが精一杯)
運用
補助・受け寄りの相手に繰り出すのが基本となります。もちろん後攻とんぼや死に出しでも構いません。
補助技・状態異常技・再生技・各種積み技を読んでの後出しが比較的安全です。ポリゴン2など受けポケモンのじこさいせいなどはタイミングが比較的はかりやすいので、タイミングを狙って交換していけます。
繰り出したら先制トリックで相手の技をうまいこと縛って流すのが理想となります。相手に深刻なダメージを前もって与えておけばHPを満タンにしようとした受けのじこさいせいを縛ったり、バルビートを見て積みの起点にしようとする相手を縛れます。
あとは状況にあわせて補助技とバトンタッチをうまく使っていってください。
相手が自分より遅ければほたるびバトンが比較的決まりやすいですが、物理攻撃で弱点をつかれると非常にまずいのでご注意。
基本的にほたるびをバトンする余裕が無いことを理解した上で運用してください。もちろん、出来たらそれにこしたことはないのですが、いたずらごころじゃない以上成功させるのはかなり難しいです。今回のはスカーフトリックで最低限の行動回数と相手のサイクル崩しをして決してバトンが出来ずとも腐らないようにしています。
見せ合いルールの場合、ほたるびバトンを警戒してかなりの確率で格闘ポケモンor高速アタッカーが選出されます。それを読んだ編成にするか、選出しない勇気も大事になってきます。特に格闘相手は、先制技と岩技を同時搭載していることが多く、持ち物に関わらず不利になるので要注意です。
挑発持ちも怖いですが、攻撃技で抵抗したところで対策らしい対策にならないので、前もって倒しておくなどといった対処が必要になる点もご注意ください。
63ルールではほたるびバトンは厳しいですが、おいかぜサポートを味方から受けやすいローテーションルールではタスキを持たせることでほたるびバトンを比較的狙いやすいです。
63ではスカトリからの繰り出し補助とサイクル破壊、ローテではほたるびバトン狙い、といった感じですね。
※参考程度に、耐久振りの技構成と運用を一応載せておきます。
HP防御特化振り・オボンorラムの実
おいかぜ/ほたるび/バトンタッチ/ひかりのかべorでんこうせっか
単体で機能させるのがトリック以上に難しいので、エルフーンなどと組ませます。使い方はエルフライドと同じような感じで、エルフーンでおいかぜ張ってからおきみやげでほたるびを積む時間と、先制で確実にバトンする下地を作ります。あとはほたるびをバトンしたポケモンで全抜きしていく、といった感じです。しかし残り一枠に全てを委ねてしまうのと、フワライドと違って防御面に厚みが増さないところが難しいです。
まとめ
先日、ランバトで加速バシャーモがバトンタッチして目が点になりました。本来(現状では)存在するはずのないポケモンの対策も必要になったのかなぁ、と。
そういった状況も含め、あらゆる状況やポケモンに対応する為にも知識は大事だと思いバルビートの運用を考え直してみました。いたずらごころが解禁されたら頑張ってほたるび積む隙を作るなんて考えないで済むのが恐ろしいですが、現状では何とか隙を探すのが精一杯かなと。
種族値や特性、技に甘えていては結局の所ポケモンの実力を引き出せませんし、知識さえもってれば本来イレギュラーであっても怖くありません。
何事も『知らない』が一番怖いのです。そして、知らないがゆえにマイナーは存在自体が『奇襲』とされます。
ガチ環境で使われない、その油断で負けてしまっては何にもなりません。自分が使うのではなく、敵を知ると言う意味でマイナーポケモンの知識を持つことは決して無駄ではない……はずです。
ちょっと愚痴っぽくなっちゃいましたが、決して知ることが無駄にはならないよ、とそれだけ伝わっていれば十分です。
不明なところなどありましたらコメントへどうぞ。
余談ですが、上記で述べたような本来ありえないポケモンをランバトで出されたらその時点で降参を選びましょう。切断されちゃうとバトルビデオを残せず、証拠が残らないからです。