始めにいくつか注意事項を...
・育成論中のダメージ計算はトレーナー天国様のものを利用しております。
・育成論中のダメージ計算は基本的にすべて6V前提です。
・体力:H、攻撃:A、防御;B、特攻;C、特防;D、素早;S と略記する場合がございます。
・育成論中に他の育成論のリンクを無断で貼る場合がございます。問題がございましたらコメント欄で仰っていただければ対応いたします。
- 前書き
前々回から壁パ関連のものを連続で投稿させていただきました。今回もその路線で行こうかとも思いましたが、ちょっと趣向を変えてマイナーポケモンを投稿することにしました。
今回投稿するのはマグカルゴです。最近、夢特性が解禁されましたね。
何をとっても低スペックな不遇ポケモンです。そのためか、今まで育成論が投稿されていませんね。
先に断りを入れておきますが、私はマグカルゴがレート環境で活躍するのは難しいと思っています。
そこで今回は、「マグカルゴを使いたい!」という愛のある人たちにとって『マグカルゴでどんなことが出来るのか』という指標となるような育成論に仕上げたいと思います。
マグカルゴの良さを目一杯引き出せたらいいなと思っています。
では、長い前置きはこれくらいにして内容に入らせていただきます。
まずは概要から。
- 概要
特性については[特性について]の項を参照してください。
この特性と「からをやぶる」を組み合わせて低い素早さと半端な火力を補おうというのが狙いです。
「くだけるよろい」と「からをやぶる」両方が発動した場合、素早さは最速なら225、準速なら205の実数値が得られます。
S130は抜けているので使えないラインではギリギリないかと。
マグカルゴの簡単な説明もしておきます。
- タイプについて
タイプ相性は以下のようになっています。
4倍 ⇒ 地,水
2倍 ⇒ 格,岩
1/2 ⇒ ノーマル,飛,毒,虫,氷
1/4 ⇒ 炎
地面や格闘,岩に引っかかるのでせっかく高い防御種族値がほとんど機能しません。
半減以下を見ると、ウルガモスには相性よさそうですね。
- 種族値について
体力 ⇒ 50
攻撃 ⇒ 50
防御 ⇒ 120
特攻 ⇒ 80
特防 ⇒ 80
素早 ⇒ 30
典型的なマイナー種族値ですね。全体的に低すぎます。
どのくらい低いかといいますと、合計種族値410というのはポニータと同じです。
細かく見ていくと、そこそこ優秀なBDがH50のせいで無駄になっています。
極めつけはS30ですね。耐久が高くないのにここまで遅いと、襷を持たせて殻を破るこの型くらいしか使い道が見出せません。
攻撃もA50とかなり低く、無振りだとせっかくの一致の「ストーンエッジ」もH振りウルガモスを倒すのがやっとです。
これらの欠点をどこまで補えるかがマグカルゴ育成のポイントになりそうですね。
ここからは型の説明です。
- 性格について
【最速】
特殊技だけを採用するなら「おくびょう」です。
「ストーンエッジ」採用でウルガモスを意識するなら「せっかち」です。
【準速】
特殊技だけを採用するなら「ひかえめ」です。
「ストーンエッジ」採用でウルガモスを意識するなら「おっとり」です。
「ストーンエッジ」を採用した場合、タイプ的にも意識したいのがウルガモスですね。
A無振りマグカルゴからH252ウルガモスへの「ストーンエッジ」の威力を攻撃への性格下降補正の有無で比べてみましょう。
・性格下降補正有:87.5~106.2%
・性格下降補正無:100~118.7%
「ストーンエッジ」採用の場合、ヨロギモス以外のウルガモスを確実に処理するためにはA下降補正をかけるのはよろしくありません。
そこで、物理or特殊耐久に下降補正をかけたいわけですが、珠ガモスへの後出しなどを考えると特殊耐久は下げたくないので「せっかち」,「おっとり」の採用となります。
せっかく高いBを下げるのには抵抗があるかもしれませんが、[タイプについて]でも述べたように物理メインのタイプとはことごとく相性が悪いので、それならば炎,氷といった好相性に多い特殊に対して後出しできるようにした方が良いです。
- 努力値について
持ち物には「きあいのタスキ」推奨ですし、BDは特性と技の影響で下がることが多いので調整のしようがありません。
最速パターン
配分:H4C252S252orA4C252S252
性格:おくびょうorせっかち
≪説明≫
「ストーンエッジ」不採用ならCSの余り4をHかBに振ってください。採用の場合はA4としてください。
準速との一番の違いは特性不発でも機能することです。
「からをやぶる」で最速S110族まで抜けるので特性無しでも動けることが多いです。
≪調整先≫
【S調整】
「からをやぶる」1回で最速110族抜きです。
特性も発動すると実数値225となり、最速スカーフ85族と同速になります。
ユキノオーやヘラクロスとの対面では特性も発動する確率が高く、スカーフユキノオーを抜けたりスカーフヘラと同速ゲーになったりします。
ちなみに最速バシャーモは加速一回で実数値217です。こちらのS上昇速度がバシャーモよりも遅いことや相手もタスキ持ちが多いことから打ち勝つのは難しいです。
【C調整】
特に調整先はありません。火力を最大にするための極振りです。
一応、H252までの無補正オッカハッサムが確1です。
積んだ後はある程度のゴリ押しも可能です。
【A調整(せっかち)】
「ストーンエッジ」でH252ウルガモスが確1です。
準速パターン
配分:H4C252S252orA4C252S252
性格:ひかえめorおっとり
≪説明≫
「ストーンエッジ」不採用ならCSの余り4をHかBに振ってください。採用の場合はA4としてください。
特性発動後のS130族だけを意識するならS244振りで最速S130族抜き抜きになります。
確実に特性を発動させれるのなら準速でも使えます。ただし、特性不発だと最速95族までしか抜けないのでパーティのお荷物にしかなりません。
≪調整先≫
【S調整】
「からをやぶる」1回で最速96族抜きです。
特性も発動すると実数値が205で130族を抜けます。S244振りでは実数値202となります。
(最速130族は実数値200です。)
【C調整】
特に調整先はありません。火力を最大にするための極振りです。
一応、H252までのジバコイルが確1です。
【A調整(おっとり)】
「ストーンエッジ」でH252ウルガモスが確1です。
- 特性について
物理技を受けると防御が1段階下がって素早さが1段階上がります。
これが無いとマグカルゴで抜ける範囲がとても狭くなってしまいます。
- 持ち物について
・きあいのタスキ
......最有力候補です。マグカルゴはこれが無いと単体で積んでいくのは難しいです。
マグカルゴのためにわざわざ壁張りや置土産サポートをするのは勿体無いので、一匹でも戦えるようにタスキを推します。
・火力増強アイテム
......お勧めは「たつじんのおび」や「ほのおのジュエル」です。HD振りオッカハッサムやHD振りメタグロス、H鉢巻ヘラクロスへの遂行が安定します。
上にも書いたようにマグカルゴをエース扱いすることに無理があるので、「いのちのたま」よりも遂行重視の帯や瞬間火力が出るジュエルをお勧めします。
帯を持たせればAに性格下降をかけてもウルガモスへの遂行を安定させることが可能です。
ただし、積み無しでもある程度動けるようになる一方で、積みにくくなっています。サポート無しでは有利な相手に確実に繰り出さないと積む機会がありません。
- 技構成について
技の候補自体が少なくて範囲も貧相になりがちなのは仕方が無いかと。
ちなみに確定欄の技で9個のタイプに抜群が取れます。
【確定技】
・からをやぶる
......ACSを2段階上昇させてBDが1段階下降します。
これがあるおかげでマグカルゴのS30,C80が幾分マシになります。
・だいもんじ
......メインウェポンです。「からをやぶる」後には基本的にこれを撃ちましょう。
【候補技】
・だいちのちから
......炎を半減してくる相手に撃ちます。
炎&格闘の組み合わせにも有効です。(肝心のバシャーモは止められないのですが...)
・ストーンエッジ
......タイプ一致の岩技ですが、もともと種族値がA50しかないのでイシツブテ以下の火力しか出ません。
相性が良いウルガモスへの遂行技という意味合いが強いです。
・めざめるパワー(氷)
......ガブリアスやグライオンに有効です。スカーフガブ以外は抜けるので使う機会も0ではありません。
技マシンで変更可能なストーンエッジと選択になることが多いかと。
・げんしのちから
......ウルガモスを意識しないのなら「だいちのちから」の代わりに入れても良いと思います。(タイプ一致込みで威力は同じです。)
C性格補正有なら1積みでH振りヒートロトムがほぼ確1圏内に入ります。
・ソーラービーム
......晴れパ用です。
ただし、キュウコンをはじめとする晴れパの面々と弱点が被っているので採用にはちょっと無理があるかと思います。
「からをやぶる」後なら水への決定力もそれなりに高くなります。H252水ロトムくらいなら確1に出来ます。
・おきみやげ
......役割放棄と思われるかもしれませんが、けっしてそういうわけではありません。
抜き性能が高くないマグカルゴは、積んで一匹突破したらそのままさっさと退場した方が良いときもあります。
ラティオスなんかに撃てれば後続の起点にもできます。
他に有用なものがありましたらコメント欄に理由付でコメしてくださると助かります。
- 差別化について
マグカルゴはコータス(S20)の次に遅く、火力も特に高くはありません。
炎タイプで「からをやぶる」ができるのがコータスとマグカルゴだけ、という点くらいしかアイデンティティが無いのです。
しかし、個性を出すために「からをやぶる」を不採用にするとそれこそ使いものにならなくなります。
つまり、マグカルゴは劣化覚悟でも「からをやぶる」以外に生き残る術はないと思います。
- 立ち回り
あとは全抜き...と言いたいところなんですが、マグカルゴで全抜きできることなんて稀です。先制技に弱いですし、S85以上の最速スカーフは抜けませんし。
(これは全ての殻破型にいえる事かもしれないですけどね)
積んだ後は「だいもんじ」と「だいちのちから」の一貫性を利用しながら後出しからの受けを成立させないように立ち回りましょう。
型についての主な説明は以上です。
最後にダメージ計算を載せておきます。
- ダメージ計算
≪与ダメージ≫
【大文字】
・エアームド(H172-D91):115.1%〜136%
・クレセリア(H227-D169)(殻破×1):46.6%〜55.5%
・ナットレイ(HD特化):108.2%〜128.1%
・ハッサム(HD特化):144.8%〜172.4%
・ビリジオン(H197-D150)(殻破×1):119.7%〜143.1%
・ボルトロス(H155-D100)(殻破×1):114.8%〜136.1%
・マンムー(H186-D80,厚い脂肪)(殻破×1):120.4%〜143%
・メタグロス(H187-D125):77%〜90.9%
・ユキノオー(HD特化):121.8%〜146.1%
・ローブシン(H209-D85)(殻破×1):100.4%〜118.1%
【大地の力】
・ゴウカザル(H152-D91)(殻破×1):128.9%〜152.6%
・バシャーモ(H156-D90)(殻破×1):128.2%〜151.2%
・バンギラス(H176-D120)(殻破×1):57.9%〜68.1%
【ストーンエッジ】
・ウルガモス(H191-B86):96.3%〜115.1%
・ヒートロトム(H144-B128)(殻破×1):87.5%〜104.1%
【原始の力】
・ウルガモス(H191-D126)(殻破×1):150.7%〜178%
・ヒートロトム(H144-B128)(殻破×1):97.9%〜117.4%
【目覚めるパワー(氷)】
・ガブリアス(H184-D106)(殻破×1):143.4%〜169.5%
≪被ダメージ≫
襷推奨なので連続技や先制技、後出し可能な範囲での計算中心に載せておきますね。
・オノノクス(A218)のダブルチョップ:32%〜38.4%×2
・ローブシン(A211,鉄の拳,命の珠)のマッハパンチ:95.2%〜113.4%
・ハッサム(A151,テクニシャン,拘り鉢巻)のバレットパンチ:48.4%〜57.9%
・キノガッサ(A200,テクニシャン,命の珠)のマッハパンチ:111.1%〜131.7%
・ウルガモス(C205,命の珠)の大文字:38.8%〜46%
・ウルガモス(C205,命の珠)のめざパ(地):226.9%〜268.2%
備考)
・やはりといいましょうか、火力が足りませんね。珠控えめにすればそこそこ出ますが、そこは各人の調整の範囲でしょう。
・ほとんどネタに近いですが、ヘラに後出しから特性発動→大文字なんて動きが出来たりします。ネタですがね(笑
- 後書き
マグカルゴの性能を出来る限り説明したつもりなので、参考にしていただければ幸いです。
誤字脱字、ダメージ計算のリクエストはコメ欄にて一報ください。
最後まで付き合いいただきありがとうございました。