- 前置き
カントーカップ用のカブトプスの育成論を投稿したいと思います。
試運転しようとランダムフリーに潜ってみたのですがなかなかカントーPTとぶつからず、大会環境での十分な試運転ができているとはいえません。
至らないところが多々あるかと思いますが、大目に見ていただけますようお願いします。
本育成論では、HP、こうげき、ぼうぎょ、とくこう、とくぼう、すばやさをそれぞれHABCDSと略称し、各能力の個体値は31であることを前提にしています。
ダメージ計算は、トレーナー天国様のもの(http://trainer.geo.jp/bw/dmjs5.html)を使用させていただきました。
- 概要
相手の先発によっては、そのまま殴ることで確実にタスキを潰す、隙があれば積みアタッカーとして動く、もしこちらのタスキが温存できたら、PTに応じて雨ATとしての運用も可能です。
対パルと書いてありますが受け出しは(全く無理とはいいませんが)基本的に利かないと思ってください。
- 採用理由
ステルスロックは相手の交代に負担を与える優秀な技であるだけでなく、カントーカップ環境のエース格であるマルスケカイリュー・殻破パルシェンに対して非常に効果的な対策として機能します。
通常のレート環境でこの役目を負うエアームドやカバルドンは今回参加できません。
有力候補は高速のプテラ・ダグトリオ、頑丈・爆発持ちのゴローニャ、最高耐久のラッキーといったところになると思いますが、彼らと比べたカブトプスの採用理由は「確実にステロを撒ける」ところと「アタッカーを兼任できる」ところにあります。
今大会で猛威をふるうであろうパルシェンは連続技5発必中の特性スキルリンクとタスキ貫通の連続技を持っており、さらにSはスカーフを持つと最速130族を抜きます。
したがって、タスキを持っただけでは安心してステロを撒けませんが、殻破型が多いパルシェン相手に何もせずに退くのは危険すぎます。
ダメ計を見ていただくと分かる通り、このカブトプスはステロを撒いた後、相手先発の殻破またはスカーフパルシェンの攻撃を耐えて手痛い一撃をくれてやることができます。
同じことはオムスターにも可能であり、向こうは特殊向き・耐久がやや上・殻を破る持ちで、対先発パルシェン・積みATとしての性能はこちらが劣ります。
他方でカブトプスには素の速さと先制技があり、一長一短ではないかと思います。
具体的に想定される場面として、相手先発が高速のタスキ持ち(例えばゲンガー)だったときや、サンダーやサンダースのボルトチェンジによって(こちらは致命傷を負いつつ)無傷の敵ポケモンが出現したときに、殴ったりタスキを潰したりしやすいということが挙げられます。
- 性格
めざ草持ちで殻を破らずに殴ってくるパルシェンを上から殴り返したり、70族抜きギャラの挑発をすかしたりするのが狙いです。
- 特性
なぜなら、仮想敵パルシェンの武器である連続技は急所判定が多く、結果として急所にもらいやすいからです(具体的に言うと、25%ほどの確率で五発中一発は急所に入ります)。
パーティと相談してください。
連続技で死ぬのでくだけるよろいは採用できません。
- 持ち物
- 努力値
物理耐久は、「殻を破る」後のパルシェンの「つららばり」または「ロックブラスト」を耐えます。
Sは、上にも書いた通り70族抜きの連中を意識して70族抜き抜きとしています。
速度を上げる積み技がないことを考えればいじっぱりS無振りでもよいと思いますが、それはまた別の型になります。
残りはAに振っています。岩技の通りが良いので遠慮なく一撃をお見舞いしてやりましょう。
被ダメージ
・物理
無補正A全振りパルシェンのロックブラスト
7.5%〜9.5%(乱数11発、スキルリンクなので実質確定三発)
補正ありA全振りパルシェンの「殻を破る」後ロックブラスト
16.4%〜19.8%(乱数6発、実質確定二発)
無補正A全振りプテラの地震
64.3%〜76.7%(確定2発)
補正あり全振りギャラドスのアクアテール
53.4%〜63.6%(確定2発)
・特殊
無補正C全振りサンダースのボルトチェンジ
95.8%〜115%(乱数1発 (81.3%))
無振りキュウコンのソーラービーム
139.7%〜164.3%(確定1発)
無補正全振りゲンガーのシャドーボール
62.3%〜73.9%(確定2発)
- 技
ステルスロック/アクアジェット
ステルスロック
確定技です。タスキ・マルチスケイルを潰し、交代に負担をかけましょう。フーディンには注意してください。
アクアジェット
これも確定技です。一致先制技は持っておいて損はありません。
ダメージ計算
対からをやぶる後H4振りパルシェン
11.1%〜13.4%(乱数8発)
対からをやぶる後H全振りパルシェン
8.9%〜10.8% (乱数10発)
対H4振りフーディン
44.2%〜52.6%(乱数2発 (16%))
対H振りキュウコン(ひでり)
21.1%〜26.6%(乱数4発)
対H振りゴローニャ
53.4%〜66.3%(確定2発)
対H4振りゲンガー
33.8%〜40.4%(確定3発)
・選択技
いわなだれorストーンエッジ/つるぎのまいorたきのぼりorあまごい
いわなだれ/ストーンエッジ
メインウエポンです。先発で出てきそうなパルシェン・プテラ・キュウコン等によく刺さります。
安定を重視するならいわなだれ、威力が欲しいならエッジです。確定数は変わりますが、先制技の存在を考えると好みで選べる範囲内でしょう。
キュウコンには相手がS振ってないかソラビ持ってない場合に限り撃てます。
ダメージ計算(数字は左がいわなだれ、右がストーンエッジです。)
対H4振りパルシェン
53.9%〜66.6%(確定2発) / 73%〜87.3%(確定2発)
→からをやぶる後
82.5%〜100%(乱数1発 (6.3%)) / 109.5%〜130.1%(確定1発)
対H全振りパルシェン
43.3%〜53.5%(乱数2発 (21.1%)) / 58.5%〜70%(確定2発)
→からをやぶる後
66.2%〜80.2%(確定2発) / 87.8%〜104.4%(乱数1発(25%))
対H振りカイリュー(マルチスケイル)
30.3%〜36.3%(乱数3発 (47.6%)) / 40.9%〜48.4%(確定3発)
対H4振りプテラ
割合: 105.1%〜124.3%(確定1発) / 139.7%〜165.3%(確定1発)
対H振りキュウコン
81.1%〜96.6%(確定2発) / 107.7%〜127.7%(確定1発)
対H振りギャラドス(いかく込)
47.5%〜56.4%(乱数2発 (75.4%)) / 62.3%〜74.2%(確定2発)
対H4振りゲンガー
63.9%〜75.7%(確定2発) / 84.5%〜100%(乱数1発 (6.3%))
つるぎのまい
優秀な積み技です。ステロのターンで、向こうの先発が相性悪くて逃げて行ったり(例:パルシェン)するとこちらのタスキが残るので、そのときに積んでやります。
剣舞後のダメージ計算(数字は左がいわなだれ、右がストーンエッジです。)
対補正ありHB振りヤドラン
割合: 38.6%〜46%(確定3発) / 50.9%〜60.8%(確定2発)
対補正ありB振りきせきラッキー
45.5%〜53.8%(乱数2発 (44.1%)) / 60.9%〜72%(確定2発)
たきのぼり
メインウエポンその2です。岩技との補完はまあまあです。雨下ならそれなりの火力が出せますが、剣舞推奨です。ダメージ計算は省略します。
あまごい
セルフ雨です。火力が足りないのでエースアタッカーとしての運用は難しいでしょう。キュウコンを倒した後に使えれば晴れパ対策になりますが、期待できません。剣舞推奨ですが、後続のサポートとして使えるなら候補になります。
- 注意
挑発は読んで攻撃すれば勝てなくはありませんが(ダメ計参照)、本来の役割を果たすことはできないでしょう。
積み技持ちとはいえ、基本的に全抜きするようなアタッカーではなく、先発でステロを撒いた後、チャンスがあれば相手に打撃を与えて後続の主力アタッカーを楽にする程度だと思っておくべきです。後ろに強力なアタッカー(例えばカイリュー)を用意しましょう。
- 組む相手等
雨と相性がいいですが、今回はニョロトノがいないので難しいところです。増えるであろう相手の晴れパに対してはあまり相性が良くありませんので気を付けてください。
また、カイリキーは無理なので格闘受け(例えばヤドラン)を用意しておきましょう。
以上です。長々と失礼しました。
それではカントーカップを楽しみましょう。