※この育成論は「ポケモンバンク解禁前」の環境を想定しています※
アローラ!
皆さん、ポケットモンスターサン・ムーンを楽しんでおられますでしょうか。
これを書いている時点では発売からちょうど2週間、そろそろみんな殿堂入りを果たし、さらなるポケットモンスターの世界へ旅立たれていると思います。
対戦環境も日進月歩で開拓が進んでいるようですが、この時期に育成論を眺めに来るような方々は、対戦環境を整えるためにアレをやった方も多いのではないでしょうか。
そう、GTS厳選です。
〜GTS厳選とは〜
1つのROMでの入手数が限られているポケモンを、GTSで交換して厳選する行為。
基本的には対戦に興味がないトレーナーからいただくため、質は保証できないものの、案外アタリがある。
特に今作は1ROMに複数匹出現するウルトラビーストが登場、その強力さも相まってGTS厳選は隆盛を極めました。
そう。
極めてしまいました。
世はまさに大GTS時代。
対戦をたしなむプレイヤーの増加に伴い、GTSはバンバドロの目を抜く乱獲の場と化しました。
その結果1週間ほどで「実用性が低い個体は同種や他のポケモンの交換の弾にされる」という事態が発生したのです。
特にその傾向が顕著なのが、今回紹介するテッカグヤ。
その種族値から有用な性格が多いこともあり、一山当てちゃると意気込む者たちが後を絶ちません。
いまGTSを覗けばニャビーもニョロモも要求するのはテッカグヤ、テッカグヤで検索をかければテッカグヤを募集してテッカグヤループを目論む者たちで溢れています。
そんな中でよく流れてくるのが、がんばりや・きまぐれ・すなお・てれや・まじめのいわゆる無補正の性格。
わたしもテッカグヤを15匹ほど回収してみましたが、うち6割がこれらの性格でした。
これらの性格がたくさん流れてくるのは、当然実用性が低いと判断されているからですが、果たして本当にそうでしょうか?
テッカグヤの種族値であれば、十分に実用性のある配分を作ることは可能ではないでしょうか?
ということで、今回は十分な実用性のある無補正テッカグヤをご紹介しようと思います。
想定される役割
高耐久値を活かしたサイクル要員であり、技範囲の広さから対面での処理能力に優れています。
有利な相手に繰り出し、状況に応じて通る技を選択しながら相手を崩していくのが基本となります。
持ち物について
とつげきチョッキ
先に述べた通り、このテッカグヤの役割は「高耐久値を活かしたサイクル要員」です。
この役割の遂行にあたり、「地面無効の鋼」という耐性面から物理方面に対して調整を施すのが重要であると考えました。
その上で「炎技・地面技を持ち鋼に強い鋼」「フェアリー耐性を持ちカプ・テテフを一撃で倒せる」という点を重視し、
・ギルガルドのシャドーボール
・カプ・テテフの眼鏡サイコキネシス
への複数回の後出しを可能にする手段として、最も強力であるとつげきチョッキを採用しました。
調整について
実数値:197-126-142-127-122-97
A方面
177-96カプ・テテフをヘビーボンバー(威力120)で確定1発(101.6%〜119.7%)
131-100ミミッキュをヘビーボンバー(威力120)で確定1発(129.7%〜155.7%)
187-94アシレーヌをヘビーボンバー(威力120)で94.9%の乱数2発(48.6%〜57.7%)
167-171ギルガルドをじしんで確定3発(33.5%〜40.7%)
167-130ガラガラをじしんで16.8%の乱数2発(44.3%〜52.6%)
C方面
175-122メガハッサムをだいもんじで確定1発(100.5%〜118.8%)
155-131メガメタグロスをだいもんじで確定2発(51.6%〜61.9%)
167-71ギルガルドをだいもんじで31.3%の乱数1発(88.6%〜105.3%)
183-106ガブリアスをめざめるパワー氷で確定2発(61.2%〜72.1%)
171-110メガボーマンダをめざめるパワー氷で確定2発(63.1%〜74.8%)
H-Bライン
A161パルシェンのA+2スキルリンクつららばりが33〜39ダメージ(16.7%〜19.7%、急所抜きで確定耐え。急所1回被弾の場合1.5%で落ちる)
A182ガブリアスの+2げきりんが87〜102ダメージ(44.1%〜51.7%、14.1%の乱数2発)
A156ミミッキュのA+2いのちのたまじゃれつくが73〜86ダメージ(37%〜43.6%、確定3発)
A200カプ・ブルルの鉢巻グラスフィールドウッドハンマーが53〜63ダメージ(26.9%〜31.9%、確定4発)
A222ギルガルドのむげんあんやへのいざない(シャドークロー)+かげうち確定耐え(124〜147ダメージ+36〜43ダメージ)
H-Dライン
C222ギルガルドのシャドーボールが55〜66ダメージ(27.9%〜33.5%、0.02%の乱数3発)
C147カプ・コケコの10まんボルトが126〜150ダメージ(63.9%〜76.1%、確定2発)
C200カプ・テテフのサイコフィールドいのちのたまサイコキネシスが55〜64ダメージ(27.9%〜32.4%、確定3発)
C137パルシェンのC+2スーパーアクアトルネード(ハイドロポンプ)が156〜184ダメージ(79.1%~93.4%)
S
4振りメガハッサム抜き
技構成
ヘビーボンバー/じしん/だいもんじ/めざめるパワー氷
ヘビーボンバー
主力となる遂行技。けたぐり・くさむすびの威力が120でないポケモン全員に威力120で入ります。
じしん
重要なギルガルドに対して命中安定で身代わりを破壊できる手段です。
受け出しが考えられるHAガラガラに対しても、サイクル中でわずかに削れていれば交代読み+上からの地震で役割破壊できます。
CSカプ・コケコに対してはヘビーボンバーでもじしんでも確定2発です。
だいもんじ
鋼タイプに対する遂行技。
命中率よりも当たった時のリターンが大きいため、範囲を取るならかえんほうしゃを採用しないほうが強いです。
めざめるパワー氷
ガブリアスに対する遂行技。
おうかんで個体値を上げられるので、ここだけ厳選しましょう。
想定される質問コーナー
Q.これ無補正じゃなきゃいけないんですか?
A.いいえ。のんきでH196 A36 B52 D4 S212振りにするとB実数値が1上がり、努力値が8余ります。
Q.ではなぜ無補正で紹介しているんですか?
A.このテッカグヤが水物だからです。
ダメージ計算をご覧になった方はお気付きと思いますが、この調整は「ポケモンバンクが『ポケットモンスター サン・ムーン』に対応するまでのシングルレート」を想定しています。
今後の環境がどうなるかの予測は極めて難しく、今のんきめざ氷テッカグヤを厳選して後悔しないとは言い切れません。
のんきめざ氷個体をGTSで入手するのはかなり難しく、自力での厳選もそれなりの難易度です。
しかし、今なら少しがんばれば無補正めざ氷テッカグヤを入手するのは難しくありません。わたしも3日で2匹手に入れました。
このシーズンで使用する個体の厳選としては(IDが違うので経験値が増えることも含めて)決して悪くない選択と言えます。
また、調整をみていただければわかると思いますが、ほとんどの仮想敵への調整は現状で満たされています。
無補正でも必要な数値は確保されているので、あえて実数値を2上げることにこだわる必要は薄いのです。
この実数値への考え方は、こちら(http://blog.livedoor.jp/kuitan9/archives/382539.html)をお読みください。
Q.なぜてれやなんですか?
A.てれやなテッカグヤって可愛くないですか?
蓬莱の玉の枝とか持ってこないと会えないんですよたぶん。
Q.涅槃寂静って何ですか?
A.GTSで交換を続けられているテッカグヤが、GTS輪廻から解脱したことを表しています。
また、トレーナーがよりよいテッカグヤを入手したいという欲から解き放たれた状態も表しています。
涅槃寂静については、こちら(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%85%E6%A7%83%E5%AF%82%E9%9D%99)をお読みください。
※追記
この育成論の妥当性については、管理人様が声明を出されておりますので、そちらをお読みください。