大天使と申します、これで今世代は8回目の投稿ですね、前回の複数種族考察ではありがとうございました。
今回は私の推しポケのフーディンについて考察します、投稿はしばらく間を空ける予定だったのですが、フーディンがまさかの解禁と聞き居ても立っても居られなくなりました。
折角好きなポケモンが解禁されたのに非常に環境的に逆風で使えないかと模索した結果がこの育成論です、またこのフーディンは単体で完結するわけではない為構築単位の話がいくつか出てきます、そこはご了承ください。
前置き
- お互いに理想個体を想定します。
- ダメージ計算はトレーナー天国様のツールをお借りしました。
- HBS等の略語を用います。
- ダイマックスは文字数削減の為一部除きDMと略させていただきます。
- この育成論はイエッサン(オスメスの詳細は後述)と組ませることを前提とします。
フーディンの基礎スペック
種族値:H55-A50-B45-C135-D95-S120
特性:マジックガード
特徴
- C135が特徴、安定の一致90技に加え気合玉、エナジーボール、シャドーボール、マジカルシャインなど豊富なウェポンで弱点を突きやすく一定の攻撃性能を有する。
- S120と高い、大量リストラによるSデフレにより現環境ではエースバーンより早く、ドラパルトインテレオン先制技・スカーフ持ち・Sデバフ持ち以外上を取られない。
- マジックガードが優秀、きあいのタスキがステロや天候ダメージで潰れない、球ダメージを受けない、宿り木やどくどくへ受け出せるなどのメリットがある。
- アンコール、ちょうはつ、かなしばり、でんじはなど豊富な補助技で型を読みにくい、瞑想や悪巧みで自らエースになりに行くことも。
- 総合的な耐久力が非常に低い、物理方面の耐久指数は無振りだと8450、二桁を割る。これはDMしても耐久無振りマリルリ(17500)未満といえば伝わるだろうか、DMしてもヒヒダルマ(ガラル)のつららおとしで乱数落ちする脆さである。
特殊耐久指数は無振りで14950(エースバーン程度)、H4でキッスのダイジェットを耐える程度と紙と言うほど低くはないが、それでも並以下~並程度しかなく心もとない。
- C種族値と技範囲である程度の攻撃性能はあるが技威力の低さ故ある程度止まりで抜群を突かずに確定1を取る事は難しい、耐久の低さ故打ち合いには弱く襷や補助技と絡め臨機応変に動くことが求められるポケモンである。
→というのが一般的なフーディンの特徴ですね、次に今世代では通じるかどうか、見ていきます。
今世代のフーディン
正直な事を言いますと今世代のフーディンは極めて逆風です。解禁は心待ちにしておりましたが、環境的に扱いづらく最初考察を諦めようかと思ったほどです、その理由を記します。
- DMの存在:これに付きます、これにより従来通りの補助技を絡め襷で撃ち合う戦法が取れなくなりました、というのは{A.技威力の低さによる打ち合いの弱さ B.ダイジェット等の起点にされる C.補助技の通りの悪さ D.自らDMとの相性が良くない}によります、解説します。
まずA、DMは耐久を二倍にする新要素で使われると不一致抜群を突いても確定二発にならない、一致抜群でも耐久の高いポケモンには二発耐え抜かれます、純粋に対面性能が落ちました。次にB、それでも襷によりDMを消費させられると思えば悪くないかもしれませんが、DMは能力上昇や天候変更などの追加効果があり起点にされます、特にギャラドスなどのダイジェットや天候アタッカーにS関係を逆転させられるのが痛いです。これは電磁波で補えますが、起点回避を意識する場合電磁波必須で技スぺを食う+ラムや電気は効かない+裏のS次第では活きないというのが痛いです。Cはアンコールや挑発などで補助型や積みの起点回避が可能、というのがフーディンの強みでしたが、DMでアンコール解除可能になった、挑発も通りが悪くなり能動的に積まれるのがとても痛いです。最後にDに関してですがフーディンとDMの相性は悪い、とは言いませんが良くはないです、ダイサイコでPF展開できるのは強いですが、草・妖技はそれを変えてしまいます。またダイナックルは威力減少+AUPとDM前より弱体化、ダイホロウも後続サポくらいしか旨味がないです。更にフーディンは物理耐久に大きな欠陥を抱えている為DMしても不一致弱点や積み技、高火力等倍で落ちる可能性があり得ます。
- ズキュントスに弱い:DLCで環境が変わるかもしれませんが、かつて剣盾環境のトップメタのドリュウズミミッキュカビゴンドラパルトトゲキッスに対面不利です、その他もATだとスカーフ持ちに上から二発殴られて終わり、ダイジェットの起点、バンギラスに受けられる、等々襷込みでも明確な有利対面は多くありません。
- 連続技・先制技の存在:ドラパルトのドラゴンアロー、ミミッキュのかげうち、マリルリのアクアジェット、エースバーンのふいうち、スカーフウーラオス(れんげき)のすいりゅうれんだなど襷が無駄になる場面は枚挙にいとまがありません。
- メガシンカの喪失:これは環境的逆風ではなく弱体化点です。C175,S150という化け物じみたCSと普通の紙耐久ポケモン程度のB耐久、並程度のD耐久を得られるメガシンカが失われた事でS以外の数値不足が露見しました、メガのステータスであれば並のS+1ポケモンも抜ける為ダイジェットギャラドスもDM搦めて上からダイサイコ二発で落とすなんて芸当も可能ですがそれは叶いません。というかここまで逆風だと常時メガシンカでも私は壊れにならないんじゃないかとすら考えます。
→とこのように今世代はフーディンにとって一番の逆風の世代と言っても過言ではないです、悲しいですね。
ではどう使うか?
しかし強化点がないわけではないです、それはワイドフォースの習得です。
ワイドフォースとはサイコフィールド(以下PF)上で技威力が1.5倍になる技で威力120相当になります、加えてPF補正×1.3倍が乗る為生半可な耐久では受け出しが効かなくなります。今回は命の球と瞑想または悪巧みを確定欄としていますが、命の球+PF補正ワイドフォースの火力指数は56885、これははらだいこマリルリのアクアジェットや剣舞特化球ミミッキュのじゃれつく(両54000~55000相当)以上と、積み技・DMなしにしては異常な火力です。瞑想を乗せればDMエースバーンを確定1、悪巧みなら更に火力は上がると紙〜並耐久であればDMポケモンでも下せます。
DMを使わずともこの火力なので後続に温存しやくなります。加えて先制技無効になる為前述の欠点を補えます、先制技を気にせず非DMは一撃で沈める、DMも7割ほど削って裏に繋げられる、瞑想を絡めれば全抜きも可能という事です。
ではなぜそれをフーディンでやるのか、に関してですがフーディンは禁止伝説を除いたワイドフォース使いの中で最速で、S種族値が一番高いという個性があるからです。エーフィなどワイドフォース使いは他にもいますが、110族やエースバーン、アイアントルチャブルを上から縛れないといった欠点がある為それらとの差別化は容易です。環境に多く種族値的に不利を取るのはドラパルトカマスジョーインテレオンとダルマモードのヒヒダルマ(ガラル)位で、スカーフ持ちでもない限り一発はワイドフォースを打ち込めます。Cも135と高くおそらくPF展開時の爆発力はエスパー随一でしょう。
よってPF上でワイドフォースを連打する要員としてなら逆風下でもフーディンは戦えるのではないでしょうか、尚PFの張り方には以下を想定しています。
- 1.イエッサン(♂♀)を使う:一番確実な方法は特性サイコメーカーを持つイエッサンを使う事です、場に出ただけで展開できるため非常に相性がいいです。
♂♀どちらがいいかは後述しますが今回はこの二匹を組ませることを前提に育成論を組み立てています。
なおダイサイコを使えるんだからイエッサンは不要じゃないか、という声もあるかもしれませんが(A.PF展開時にDMが必須にならない、裏に温存できる B.DMまでに先制技を喰らわない C.フィールドを変えられたり消滅しても復活させられる D.フーディン以外にも先制技耐性を簡易的にPT全体に付与できる)という利点があり、単体に任せるよりいいのは明らかです。
- 2.ダイサイコを使う:フーディン自体で全抜きを狙う、または裏に先制技耐性を付与したい場合フーディン自体がDMする選択肢もあります、上では相性が良くないと書きましたがダイサイコの火力はワイドフォースより10高くPFなしでH252FCロトムを中乱数で持っていける程度の火力です、DMなしでもあっても高火力で1:1.5交換以上望めます。
副次的な役割、の欄に書きますが受けル相手やイエッサンが選出できないものの単体で選出したい場合、フィールドが切れた場合などはこのような動かし方になります。
以下この前提を元に育成論を展開します。
イエッサンはどちらが良いか
イエッサンは♂♀があります、どちらが良いかですが一長一短でどちらがいいかは言えません、瞑想を積む暇を考えたらやや♀推奨ですが、構築により合わせてください。
- 特徴
イエッサン♂(60-65-55-105-95-95):攻撃的なステータス、CSが高く自らがATになれる、物理耐久が低い為裏に簡単に繋げられる、耐久の低さと自主退場技がない為裏の無償降臨やサポートが難しい。
→耐久の低さを活かし素早く退場したい場合や単体の攻撃性能を求める場合の採用
イエッサン♀(70-55-65-95-105-85}:♂に比べ物理耐久が高い為努力値を振る事で大抵の攻撃を一発耐える、バトンタッチを覚える為下から打つことで裏への無償降臨と再度の展開が狙える、癒しの願いを覚える為フーディンのサポートにとどまらない用途で使える、耐久に努力値を回す必要性込みで火力が低く単体での打ち合いにはやや弱い。
→耐久の高さで複数回の展開やバトンタッチによる無償降臨というサポートを重視する場合の採用
- 構成例
一例です、後は個々人で調整されてください、以前投稿した複数種族考察の論ではない為ダメ計は載せません(代わりに耐久指数や火力指数を載せますのでそれを参考にしてください。)ただいつかこの二匹の論も投稿するかもしれません。
・イエッサン♂@眼鏡orスカーフ
技構成:ワイドフォース/マジカルフレイム/シャドーボールorマジカルシャイン/トリック
努力値:H108 C180 S220(A↓S↑)→ミミッキュの球じゃれつく耐え、最速ルカリオ抜き
火力基準:スカーフの場合ワイドフォースでヒヒダルマ(ガラル)(耐久指数13500)を81.2%程度、眼鏡の場合ギャラドス(耐久指数20400)を68.7%で落とす程度
耐久基準(B:11175 D:17135):物理は上記の通り、A252ドラパルトのドラゴンアローから乱数圏内(火力指数25800)(25%)、特殊は球特化ラプラスのキョダイセンリツ(38025)をギリギリで確定1耐えする程度
・イエッサン♀@グランドコート(推奨)、脱出ボタン、こうこうのしっぽ、オボンのみ等
技構成:ワイドフォース(確定)/バトンタッチ(確定)/いやしのねがい/マジカルフレイム(推奨、フーディンの重いナットレイハッサムギルガルド(シールド)への有効打)orその他攻撃技orトリック(こうこうのしっぽのみ)
努力値:HB252 D4(A↓S↑)→特化ギャラドスの球ダイジェット耐え(49179)、眼鏡ヒートロトム(50310)のオーバーヒートを最高乱数以外耐え
火力基準:ワイドフォースでH228マリルリ(20400)が確定2程度
耐久(B:22656 22302):上記の通り
→♀の持ち物に関してですが、グランドコート推奨です、バトンタッチが後攻にならない・相手の遂行に時間が掛かり繋げないケース、フーディンの瞑想による時間ロスを考えると3ターン伸ばした方が場持ちが良いです、またフーディン以外のエースへの先制技耐性が長引く点も利点です。その他の持ち物は即座に脱出可能な脱出ボタン、後攻バトンタッチとしっぽ押し付けの二択を迫れるトリック、中火力を二耐えし後出しから癒しの願いを行うオボンのみがあります。
またSは上から攻撃技や癒しの願いを打ちたい為落とす事は推奨しませんが、それでもどうしてもスムーズに退場したいなら最遅もありえます、最遅でS実数値81、4振りバンギラスの下からバトンタッチを打てます。
ただし、31ともお勧めしません。ゴリランダーと特性展開時の同族勝負を避けるためです、無振りゴリランダーの下から展開する為S個体値は28,29をお勧めします。
副次的な役割
イエッサンと組ませたATという役割以外では以下の役割が期待できます。
- マジックガードと瞑想・悪巧みによるvs受け構築:DLCの解放によりラッキー等が追加され受けループが増加しましたが、(A.マジックガードによる毒・ステロダメ等無効 B瞑想による特殊耐久と火力の向上or悪巧みによる数値受けの崩し C.ダイフェアリーからのミストフィールドによる欠伸・電磁波対策 D.マジカルシャインによるブラッキー等の崩し)によりフーディンはそれに対し一定の強さを持ちます。
ドヒドイデやサニーゴ(ガラル)、エルフーンは完封、トリトドンやヌオーは{エナジーボール}、瞑想+ダイサイコで数値受け崩し(PF下ダイサイコでH252カビゴンを確定1)というように一定の強さを持ちます。
勿論DMされたアーマーガアやバンギラス等は得意ではない為他の対策と絡めたり、瞑想・悪巧みの起点を作る必要はありますが、それらを誘発し選出が読みやすいというメリットにはなりますし対策案の一つにはなりうるでしょう。
- S120による終盤のフィニッシャー
- マジックガードによる低火力熱湯や宿り木の種等の定数ダメ受け
といった感じですね、要約すると現環境では火力不足が露見しがちで襷での打ち合いという戦術はやや難しくなった、DM前提で扱うと物理耐久と火力で勿体なく感じる、一方でワイドフォースの習得と言う利点がありかつ使用者で最速であるという個性がある。そこでイエッサンを採用しPFを活かした戦い方をするのが良いのではないか、PF+球によりDM非DMどちらでも火力を出せる、1:1交換以上を可能とし先制技で止められることも防げる。その他マジガを活かしたvs受け・補助やフィニッシャーといった役割も期待できる、と言う感じですね、環境は逆風ですが現環境ではこれが一番現実的だと思います。
尚DM適正についてですが、イエッサンのPFがある為必須ではなく他のポケモンに枠を空けやすい、ただしフーディンで全抜きを狙う場合や単騎選出の場合はすることも多い、といった所ですね。
似た並びには7世代のテテフーディン(カプ・テテフ+メガフーディン)がありますね、最初はテテフの単体性能で暴れた後、C175、S150からのサイコキネシスで相手を下していく、また鋼を呼びやすい為相手の選出も読みやすくなる、という戦法でこれに類似しています。
以下、構成、ダメ計、構築に入ります。
構成
- 構成
努力値:H4 CS252(A↓S↑)
→エースバーンを抜くため最速、火力がギリギリなためCは最速
特性:マジックガード
→球ダメ無効にできvs受け構築と言う採用理由の根幹にかかわる為必須です。
シンクロはこちらの麻痺を移せる部分くらいしか旨味がない、精神力はPF前提なため猫騙しを喰らわないかつ威嚇を喰らっても効果がないので旨味がありません。
襷採用時は天候・ステロ・他状態異常等で潰れなくなるメリットがあります。
持ち物:いのちのたまor気合の襷(5/21追加、悪巧み時のみ)
→ここは技構成で行った瞑想と悪巧みの比較を行わないと考察が行えない為省略します、持ち物欄へどうぞ。
技構成
ワイドフォース/瞑想or悪巧み/マジカルシャイン/自由枠(エナジーボール、シャドーボール、気合玉、身代わり、自己再生)
まずコンセプト上必須のワイドフォースは確定、更にvs受け構築に必須でかつダイウォールに使える、単純に抜き性能を上げられる、瞑想の場合特殊相手に使う事で延命を図れるなど用途の広い積み技(採用選考は後述)、呼ぶブラッキーやウーラオス(いちげき)オーロンゲサザンドラ等に強くなり、ミストフィールド展開で欠伸や電磁波を誤魔化せるマジカルシャインとこの三つは極めて優先度が高く外す余地はありません。
後一つは自由枠です、受けループのトリトドンに安定した遂行を、その他ガマゲロゲやアシレーヌミロカロスへの打ち合いを重視したエナジーボール、悪、その他バンギラスカビゴンドリュウズナットレイへの打点の気合玉(ダイナックルで威力が落ちる点とH252DMバンギラスが瞑想込みでも中乱数な点は注意)が攻撃技の候補です。エスパー・ギルガルドへの打点となるシャドーボールは候補入りですが、エスパーが少なくギルガルド(シールド)以外のゴーストは他の技で足りる為優先度は低め。尚草結びはDM相手に無効な点とトリトドンへの通りの悪さから候補外です。
また補助技はドヒドイデの熱湯等の低火力特殊や電磁波ポリゴン2等に刺さる身代わりが再筆頭候補です、S120からDM枯らしができる点も魅力ですがグランドコートイエッサン♀以外の場合PFターンが足りなくなる点とDM時失われる点については要注意です。
自己再生についてはネタかと思われるかもしれませんが、サニーゴ(ガラル)やラッキーの定数ダメージ技や低火力熱湯相手に延命できるためvs受け構築がある程度安定します。その他1~2積み瞑想を詰めた場合中火力特殊相手に耐久を温存できたりもしますが基本は低い物理方面を狙ったATを出されるためそこで活きるかは怪しいです。
- 瞑想と悪巧みの比較
瞑想
・低火力特殊や受けへの延命
・高火力特殊でも起点にできる:眼鏡ヒートロトムのオバヒを確定耐え
・無償で積んだ場合だとDM時非常に高い特殊耐久を発揮できる+特殊相手の処理ルートを崩せる:体力満タン+DMで指数45195、HD特化クレセリア以上
・削りやステロがないとDMを一撃で沈める火力がない
悪巧み
・DM相手にも通じる超火力:DMH252マリルリやFCロトム、非DMアーマーガアを確定1など
・採用理由の受け構築相手への制圧力:PF込みでHD特化カビゴンを87.5%で落とせる
・単騎選出時積めたの爆発力
・素で積むには耐久が足りず起点作りが必要
誠に申し訳ありません、悪巧み習得を知らず瞑想前提で育成論を進めておりました、悪巧みを覚える為加筆を行いました、タイガ様、ご指摘ありがとうございます。
どちらも一長一短ですね、瞑想の利点は起点範囲です、元々フーディンはギリギリ並程度の特殊耐久はあるため瞑想込みなら眼鏡・球DM技といった高火力を起点にする事ができます。これは単に抜き性能を上げられるのみならず、耐久が薄めのフーディンが行動回数を稼ぐ手段になるという事です。また、死に出しスカーフサザンドラやトゲキッスとのDMの打ち合いなど上がった特殊耐久により裏の処理ルートを崩壊させられます。一方でDMを崩せるほどの火力がなく、抜き性能はやや控えめになってしまうデメリットがあります。
悪巧みは積めば爆発力がとても高くDMを切らずとも半端なDMや半減を縛れます、フーディン単体で全抜きを狙うならこちらのが強いかもしれません。またvs受けでもラッキーを崩せる、DMバンギラスを気合玉で縛れる等その活きます。ただし特殊を起点にする場合消耗が激しくなる点は注意、その他単騎選出での抜き性能が高くなるのも魅力です。対する欠点は超火力特殊の前で積むにはやや耐久が足りない点です、素のD耐久は所詮並かそれ以下なので前述した眼鏡オーバーヒートクラスであれば余裕で吹き飛びます、起点作りや低火力への対面と言った段階を踏まないと積む機会はほぼないのが欠陥です。
積みやすさと多くの相手への延命を考えるなら瞑想、爆発力とPFなしの運用を考えるなら悪巧み、でしょうか。
持ち物(5/21追記)
上の内容を踏まえ球と襷の考察に入ります、悪巧み候補前は火力不足や特殊耐久で無駄になりやすい点から襷は候補外でしたが、悪巧みだと襷でも球瞑想並の火力を出しつつタイマン性能と起点範囲を広げられるから、という事で候補に入ります。球瞑想・球悪巧みと襷悪巧みの特徴します。
- 球の利点
・積まなくても火力を出せる(共通)
・特殊耐久と火力の両立(瞑想)
・高耐久DMや耐久ポケを下さる超火力(悪巧み)
球の1番の利点は素の火力です、球なしPFワイドフォースの火力で確定圏内になる耐久指数は<u>16400(H20振りFCロトム程度)</b>までと微妙です、耐久振りに対しては確定耐えされPFターンの無駄・耐久が削られてしまいます、しかし球であれば耐久指数21500まで確定です。FCロトムより耐久の高いH252マリルリを確定、更には FCロトムはH252D68まで倒せます、雲泥の差です。
これが活きるかと言われると活きる場面は多いです、フーディンは積んで運用する事もありますがPFターンの制限や特殊耐久を温存したい場合、DMで展開させたい場合などです、むしろPF上だとグランドコートの♀を採用する場合以外そのような運用が多数だと思うのでそこで差別化を図れます。
2点目は瞑想採用時のみですが、悪巧みと球+瞑想の火力は1積みだとほぼ変わりません。(2倍:1.95倍)
物理相手への動きやすさは全然違うものの、低〜中火力特殊相手への動きやすさやDM時を考えると特殊相手に限っては同程度の火力と高めの特殊耐久両方を手に入れられる瞑想の方がメリットが多いのではないでしょうか。
3点目について、コメで悪巧み前提だと火力は球じゃなくても足りるのでは?、とありますがそれは非DMや非特殊受け相手のみです。このフーディンで全抜きを図る場合DMや耐久の突破が要件となりますが、1点まで触れた通り珠なしでは積んでもDM マリルリさえ落ちない火力です。
またダメ計にトゲキッスやカビゴンアーマーガアのダメ計を記しましたがそれらの確定数がギリギリな事を見ても高耐久種族値、もしくは耐久振りをワンパンしたいなら襷が必要と分かるはずです。
ギルガルド(シールド)やバンギラスへのダメ計など、襷だとサブの火力不足という問題も出てきます。
- 襷の利点
・積める範囲が広い
・タイマン性能の向上
・スカーフ持ち等への耐性
・襷がPF+マジガで潰れない
勿論襷+悪巧みにも利点があります、1つは珠+瞑想と違い物理相手にも瞑想が積めます、起点範囲が広い為単体での全抜きやPFなし単騎での運用も行いやすくなるという事です。
2つはどんな攻撃も1耐えする為球で落とし切れない場面でも上から2発叩ける、3つ目は上から殴られても下から耐えて落とす運用が可能という事です。純粋にSや耐久不足で出落ちしにくく行動の幅が広がります。
4つ目は襷の利点というよりPFによる先制技無効とマジガによる天候・ステロダメ無効で3点の特徴が活きやすいです。
→長々と語りましたが、珠は積み技よりPFでワイドフォースを打つ運用を、また悪巧み後DMに止められたくない・受けに強くしたい場合、気合の襷は単純に対面性能が欲しい場合や起点範囲の広さによる全抜き・単騎運用を視野に入れる場合の採用となります。
尚襷+瞑想ですが積んでも火力が上に比べ低く特殊耐久の向上と襷の相性が悪い点から除外します。
ダメ計
与ダメ(球想定)(非DM技/DM技):瞑想1積みの場合は1.5倍、悪巧みは2倍でお願いします。
また襷のダメージは載せません、情報量が多く論がさらに長くなる事、数字が多すぎて見辛くなることを懸念しています、ご了承ください。
一応ダメージを想像しやすいよう、1.3でここのダメージ割合を割ればほぼ同割合になります。
また最大割合が130%・65%未満は襷だと確1→確2・確2→確3、130~156%・65~78%は乱数1・乱2圏内、156%以上・78%以上は球でも襷でも変わらず確1・確2となります。
- ワイドフォース(PF前提)
H252FCロトム:107.6~127.3%/116.5~137.5%
無振りエースバーン:145~172.2%/156.7~186.4%
H252カビゴン:61.7~73.0%/66.2~79.0%
H252アーマーガア:99.0~116.5%/53.1~63.4%
H252マリルリ:103.8~122.7%/111.5~132.3%
無振りアイアント:117.2~139.0%/127.8~150.3%
無振りトゲキッス:100.0~118.1%/108.1~127.5%
H252ニンフィア:70,2~83.6%/75.7~90.5%
D252きせきラッキー:28.0~33.5%/30.4~36.3%
H252エルフーン:135.3~159.8%/145~173.0%
- マジカルシャイン
H252ブラッキー:49.0~57.9%/79.7~94.0%
H252オーロンゲ:123,7~146.5%
無振りサザンドラ:158.6~189.8%/261.6~308.3%
無振りパッチラゴン:99.3~118.1%/160.6~189.0%
- エナジーボール
HD特化トリトドン:105.0~123.8%/147.7~176.8%
無振りガマゲロゲ:198.8~2344.8%/285.1~338.8%
H252カバルドン;83.2~99.0%/120.9~142.7%
D252ドサイドン:123.1~145.%/176.7~207.3%
H252ヤドラン:82.1~98.0%/117.3~139.1%
H252アシレーヌ:65.2~78.0%/94.6~111.2%
- 気合玉
無振りドリュウズ:140.5~165.9%/110.8~130.8%
H252砂込みバンギラス:117.8~140.5%/95.6~113.0%
H252きせきポリゴン2:67.7~79.6%/52.6~63.5%
H252ナットレイ:88.9~106.0%/71.8~84.5%
- シャドーボール
H252ギルガルド(シールド):56.2~67.0%/88.6~105.9%
H252サニーゴ(ガラル):49,7~59.2%/79.6~95.2%
このようにワイドフォースの火力は目を見るものがあります、並以上の耐久のポケモンに対しても確定1、DMされても7割ほどの削りが出来ます。現環境では物理が主流でそれに寄せた調整が多い事からもとても通りが良いです。他の技も球のお陰で火力は高く瞑想込みで弱点を付けれ受け出しを許しません。
- 被ダメ(耐久指数:物理8515 特殊:15065)
DMは耐久2倍なので200%、瞑想は150%で処理してください
A4ギルガルド(シールド)の影うち:87.0~102.2%
無振りカバルドンの地震:87.7~103.8%
無振り一致イカサマ:64.1~74.8%
特化ヒヒダルマ(ガラル)のつららおとし:177.0~209.1%(DMで31.2%)
A252ドリュウズの地震:123.6~146.5%
無振りカビゴンののしかかり:73.2~87.0%
A252ギャラドスの球ダイジェット:197.7~233.5%(DMで93.7%)
C252トゲキッスのダイジェット:83.2~99.2%
無振りエルフーンのムーンフォース:35.1~41.9%
C252球ラプラスのキョダイセンリツ:87.0~104.5%(18.7%)
特化ニンフィアのハイパーボイス:71.7~85.4%
C252ドラパルトのシャドーボール:91.6~108.3%(50%)
特化ヒートロトムのオーバーヒート:83.2~99,2%
無振りFCロトムのボルトチェンジ::32.8~39.6%
無振りドヒドイデの熱湯:22.9~27.4%
物理は非DM状態だと論外です、紙と言うのも烏滸がましい耐久です、ATだと耐える攻撃を探す方が難しいレベルで耐久ポケモンでも半分は削れます、DMでようやく並程度になる為等倍はある程度耐えますがヒヒダルマ(ガラル)のつららおとし以上の火力は危ないと考えてください。
特殊は並耐久かそれを少し割る程度はある為持ち物・特性なしであれば等倍技や不一致シャドボはそこそこ耐え、また耐久相手に複数動いたり、瞑想やDMで高火力も1~2耐えすることは可能です、とはいえあくまでギリギリ並程度なので非DMや瞑想抜きに一致抜群や超火力は耐えないので注意。
運用
運用方法はシンプルです、♂の場合は倒れるまでワイドフォース連打、♀は上から行動できる場合は攻撃、下から動ける場合はバトンタッチ、そしてフーディンに繋げワイドフォースという運用になります。
交換が読める場合は交換読みの攻撃技もしくは積み技、火力・S的に突破が難しい場合はDMを使う若しくは裏へ引く、と臨機応変に対応します。
フーディン単騎で選出した場合は苦手な相手を蹴散らした後、ダイサイコで上から縛る、終盤の掃除役をする、宿り木等に後出しし積み技で崩していく、といった運用になります。
尚先制技を無効化したとはいえ苦手な相手は多いです、構築欄で具体例を述べますがフーディン以外のエースやクッションとなるポケモンが裏に居るととても心強いです。
注意が必要な相手
イエッサン共々一貫し苦手、また注意が必要な相手を挙げます。
- ドラパルト:ほぼ無理です、物理耐久が紙なので上から物理技打たれて終わりです。イエッサンは♂♀共に競り負けます。眼鏡シャドボや持ち物なし特殊ダイホロウをDMで耐える為特殊オンリーや補助型ならワンチャンありますが、期待するべきではありません。
- ミミッキュ:かげうち無効化なため起点にはされずイエッサンで皮を剥がせれば大分有利になる、DMされなければH振り程度は下せると従来よりマシですが二体とも(スカーフイエッサン♂を除き)勝ち目はありません。ダイフェアリーでPF解除の可能性も怖い。後述する物理受けや蜻蛉返りアーマーガア等で対処しましょう。
- スカーフ持ち(特に物理):特殊であればイエッサン・フーディン共にある程度の耐久があり行動回数は稼げる、物理もDMを一致抜群や超火力でなければ反撃可能、PFで削れても先制技で縛られないと従来より楽ですがそれでも過信は出来ません。
- ダイジェット:PFでもこの弱点は克服できません、両方とも等倍です。あらかじめフーディンが積んでいればエースバーンリザードン等の紙~並耐久は落とせますので従来よりマシですが裏にストッパーが必要な事は変わりません。
- ゴリランダー:天敵です、GF展開でPFを塗り替えつつ、ダイジェットやグラススライダー、鉢巻の火力、チョッキの耐久でこちらを殲滅します。イエッサン♀であれば下から張れますが、フーディン、もしくはその他の相手を見た後入れ替えてくることがあり対策必須です。
火力不足による数値受けへ対策はワイドフォースや瞑想,球で克服、鋼はイエッサンのマジカルフレイムや火力ごり押し、先制技はPF、耐久は瞑想とDMである程度最初に挙げた欠点はある程度克服できていますが、それでも安心はできず裏で補う必要があります。
構築
二匹が一貫するポケモンに後出しる駒、若しくは選出誘導を敢えてさせ逆に抜いて行けるポケモンは必要と言えます、その一例を挙げます、あくまで一例ですので他は構築に各自合わせてください、これは載せた方が良いと思うポケモンが居ればコメントお願いします。
・エース・AT枠
- エースバーン:フーディンの苦手な鋼や巨大マックスでミミッキュ、飛び膝でバンギラスに強いです。一方フーディンはエースバーンの苦手なドヒドイデやヤドランサニーゴ(ガラル)等に強くお互いの苦手分野を埋め合ってます。
かつエースバーン自身がPFと相性が良く入れておいて損はありません。
PFパの天敵のゴリランダーに滅法強いというのも特徴。ただしふいうちとPFの相性が悪いのは難点です。
- 襷パルシェン:連続技でミミッキュ、その他フーディンが苦手とする襷持ちに強いです。襷ならドラパルトや抜群を突けるダイジェット持ちにも強くPFと襷の相性が抜群です。エースバーン同様役割範囲の補充もできています。パルシェンは殻を破ると特殊耐久の低さで特にPFが活きますが襷全般とイエッサンは相性が良いです。
- コオリッポ(アイス):二体が薄めの物理方面に特性により強いです、苦手な先制技をPFで無効化しつつ消耗したら♀の場合癒しの願い、という動かし方もできます。同じくドヒドイデ等を呼ぶため役割補充が出来ている。
・物理受け
- カバルドン:イエッサンを出した後突っ張る事やバトンが躊躇われる相手に対し超物理耐久を活かした引き先になります、エースバーンミミッキュウォーグル等々の引き先として。砂+ステロ+欠伸で襷潰しと積みの起点作りが行えイエッサンがやられた後、またはフーディン単騎選出になった場合でもリカバリーが効きやすいです。
- ポリゴン2:二匹とタイプ被りになりますがゴースト無効、電磁波でスカーフ持ちへのけん制が可能です。耐久はカバルドンを一回り上回り後出しが安定しやすいです。二匹が格闘に強い為ポリゴン2自体にとっても動きやすいです。
・クッション:一度イエッサンから引いた後交代技で素早くフーディンに繋げられる枠が欲しいです。
- ガオガエン:低いSからの威嚇捨て台詞orとんぼ返りで安全にフーディンに繋げられます、フーディンの苦手な鋼・霊・ゴリランダードラパルト対策
- アーマーガア:上の物理受けと被りますが低めのSのとんぼ返り安全につないでい行きます、羽連打や鉄壁で物理ダイジェットを誤魔化します。同じくゴリランダーに強い。但しPFの恩恵は受けられません。
- こうこうのしっぽFCロトム:こうこうのしっぽFCロトム自体の育成論は既に挙げられており、自分の複数種族考察でも取り扱ったことがある為そちらをご覧ください。
耐性とボルチェンにより裏の無償降臨と尻尾押し付けによるダイジェット・SUP技持ちへの機能停止が図れます。今まで上げたポケモンの中では耐久が低めな点は注意。
ここまで読んでいただきありがとうございました。