- HABCDS DMなどの非公式の略称を使用しています。
- ダメージ計算は「ダメージ計算SS」を使用し、パーセンテージのみを表記しています。
- コメントにて「特大サイズとの差別化は成り立っていない」というご指摘をいただきました。(特大サイズの場合の努力値配分はコメント欄※1をご参照ください)あえて「大」を使う理由は限りなく薄いため、参考程度にご覧頂ければ幸いです。
ごあいさつ
はじめまして、クヮシマと申します。投稿日となる本日はシリーズ6-シーズン10の最終日となっています。
前期トップメタが規制され多くのマイナーポケモンが活躍することとなった今期、中盤から使っていて特に強いと感じた「パンプジン(大)パンプジン(おおきいサイズ)」の育成論を、初投稿ですが投下させていただきます。
採用理由と役割
- 以下、サイズでの差別化についての基準は読み飛ばしていただいて大丈夫です。要するに「S振り特大サイズ」です
まず初めに、パンプジンには4つのサイズがあり、それぞれ異なる種族値を持っています。
「パンプジン(小)ちいさいサイズ」から「パンプジン(特大)とくだいサイズ」まで大きくなるにつれてHPと攻撃が上がり、逆に素早さは下がっていくという特徴があります。
従来の起用方法としては、HPや攻撃が高い代わりに素早さが低い「特大」を、トリックルームなどを使用して弱みを消していくというものが多かったと思います。
今回は中間である「大」のS69という今期限定で優秀となる素早さ、およびH75 B122という、これもまた物理寄りである今期ではそこそこ優秀な物理耐久を生かして、鎧の孤島で新規取得したポルターガイスト、そしてパワーウィップという2種類の一致高火力技を武器とする中速高火力アタッカーとして運用していきます。
また、昨今ではスマホアプリ等を使った素早さやダメージの計算が対戦中に素早く行えるようになっていますが、パンプジン(普通)は選出画面ではサイズがわからず、鳴き声は特大以外同じ、グラフィックで見分けるのが困難、などから計算を容易に行わせないという強みもあるかもしれません。
相性関係
- 一般的な技構成
- 体力・DMはお互い満タン
- あくまで体感です
- 有利
水ウーラオス(れんげき)ホルードマリルリアシレーヌモロバレルドサイドンガマゲロゲヌオーキュワワーニンフィアギルガルド(シールド)ガラガラ(アローラ)バンバドロ
- やや有利
ナットレイストリンダー(ハイ)ウォッシュロトムカットロトムサニーゴ(ガラル)ドヒドイデウオノラゴン
- 対策込みで互角
- 苦手
悪ウーラオス(いちげき)サザンドラヒートロトムリザードンハッサムヒヒダルマ(ガラル)マタドガス(ガラル)オンバーンクサイハナ等「ちからをすいとる」持ち
- 差別化
パンプジン(特大)特大パンプジン オーロットオーロット ダダリンダダリン
…素早さの種族値がこの型を使う最大の理由なので、その時点で差別化できています。
↑少なくとも特大との差別化はできていませんでした。他のポケモンとの差別化も見直す必要があるかもしれません。
ジュナイパージュナイパー
…素早さはジュナイパーがS70とほぼ同じですが、耐久面がジュナイパーは特殊寄り、パンプジン(大)は物理寄りとなっています。現状は物理寄りの環境のため、ジュナイパーを使うにはDMやタスキを割く必要があるので、差別化はできていると思います。
持ち物
A95という攻撃種族値は、「特大」や似た技範囲を持つポケモンと比べても高い方ではないので、この育成論では持ち物はこだわりハチマキ固定としています。
これにより、等倍でも受け出しを許さない火力を実現することができます。
いのちのたまではない理由ですが、リザードンへの交換読みポルターガイストが確定1発か乱数18.7%かなど確定数に大きな違いが見られたためです。
個人的には譲れない部分ですが、運用方法によっては採用してもいいと思います。
特性
一応ふみんを採用していますが、おみとおしも強力ですので選択です。
- ふみん
元々無効の粉技以外にも、あくび・さいみんじゅつに対して受け出しできるようになる
(おみとおし発動の有無でふみんであることはバレる)
- おみとおし
ハチマキポルターガイストの弱点であるタスキや木の実等消費アイテムをチェック可能
ごくまれにいる広角さいみんゲンガーに強気にかげうちを打てる
ねむりごな・キノコのほうしは元々タイプで受けられるのでふみんの重要度がやや薄い
性格・努力値と調整
- 性格…最速で使うことは無いのでいじっぱり確定です。
「だいもんじ」「きあいだま」をはじめとした特殊技のレパートリーにも優れますが、悲しいかな両刀はおろかC特化でようやく無振りナットレイが確定になるレベルですので、考慮する必要はありません。
- 努力値…諸説あります。基本的にはHAベースが使いやすいです。
H…Sに振る量で調整します。
極振りで実数値182、16n-1の最大は196振りの実数値175です。
A…252もしくは244は確定です。
S…無振りでも無振り〜細かい調整の60〜65族を安定して抜くことができます。
トップに乗せている68振りは実数値98で準速アローラガラガラ抜きです。
絶対に許さない場合はここまで振ってもある程度の耐久は維持することができます。
技構成
- 確定
ポルターガイスト
この型を使う最大の理由です。等倍範囲に優れ、244振り+ハチマキで無振りリザードンが確定1発など、受けに出てくるポケモンに大きな負担を与えることができます。
抜群の範囲は狭いですが、H振りのみのきせきサニーゴを確定1発、HB特化でも71.8〜86.2%という超火力となります。
この数値は、H252振りギルガルドをシールドフォルムのまま上から落とすことができる威力です。
技の特性上、タスキや木の実持ちにとどめをさせない場面があることには注意してください。
パワーウィップ
命中不安の問題児・メインウェポンその2です。シーズン6ではトップメタのパッチラゴンを中心とした「みず」「じめん」のメタが回っており、特に弱点が突きやすい技となっています。
詳しいダメージ計算は後述しますが、HB特化アシレーヌに対し126%〜と十分すぎる火力を持っています。
なお、命中安定の「タネばくだん」では最高乱数以外では耐えられてしまいます。
かげうち
中程度の火力となる先制技です。いじっぱり黄昏ルガルガンのアクセルロックと同程度になります。
撃ち分けのできないハチマキとの相性は良くないですが、これを持つことで相手ができるポケモンが増えるので個人的には確定です。
死に出しダイマックス後のダメ押し等に使います。
- 選択
トリック
というよりダイウォールです。この型はDM時より通常時の火力が勝るのでDM前提ではありませんが、それでも非DM相手への抜群火力等は十分なので、撃ち分けや耐久上げのためにダイマックスを使うことが少なくありません。
起点ダイジェット等に対して死に出しダイウォールから入る展開への適正はそこそこあるので、個人的には必須です。
主な変化技は他におにびがありますが、交換読みおにび→DMより2タイプで殴る方がこのポケモンには向いています。
いわなだれ
リザードン・ウルガモスは無振りならポルターガイストで確定1発なので入れる価値は薄いです。ダイロックで一応タネマシンガン以外の唯一のタスキ貫通技に。
だいばくはつ
初期に積んでいましたがついぞ一度も使いませんでした。火力補正の乗らないダイアタックよりダイウォールの方がはるかに大事です。
立ち回り例
耐久は受けに回れるレベルではないので、基本的には先発・死に出しから無傷で出していきたいです。
ただし格闘技や粉技(ふみんの場合はあくび・さいみんも)はもちろん、不一致じしんやアクアジェット等には余裕をもって受け出しできます。
ウーラオス(れんげき)すいりゅうれんだは確定4発、ハチマキでもほぼ確定3発ですが、等倍とはいえとんぼがえりはあまり貰いたくはないです。
基本的には序盤にウーラオス(れんげき)やホルードなどこちらへの有効打が無いポケモンと対面させ、草技やおにびを受けに来たポケモンにポルターガイストを入れていきます。
半ばヤケモンのような使い方ですが、環境に多く存在しているアシレーヌやニンフィアなどのS60族までには安定して先制することができます。
特定ポケモンへの対策
パッチラゴンパッチラゴン
- 耐久無振り想定
- 向こうが非DMでもポルターガイストおよびダイホロウで確定1発にはならないが、大抵の場合ダイジェットを積みに来るので強気にDMを合わせる。
- 同時DMの場合、ダイウォール→ダイホロウ→ダイウォール→かげうち でダイドラグーンを入れられなければ珠ダメージ込みで確定
- 先に起点ダイジェットから入られている場合は、ダイウォール→ダイホロウ→ダイホロウも被ダメ次第では可能(※ダイウォールに合わせて引かれるのを防ぎ、こだわりも保留できる。パッチラゴンラス1の場合は上と同じが安定)
ゲンガーゲンガー
- さいみんじゅつに受け出し可能(ふみんの場合)
- 耐久無振りならかげうちで乱数93.7%で1発
- たたりめは確定耐え、シャドーボールは確定落ち
与ダメージ計算
- 割合のみ表記し、ダメージ実数は省略します
- DM時はHPが200%です
パワーウィップ
HB特化アシレーヌ…126.2%~148.6%
無振りウーラオス(れんげき)…154.2%~182.8%
無振りホルード…210.0%〜247.5%
H252マリルリ…156.5%〜185.5%
H252ドサイドン…147.2%〜174.3%
HB特化バンバドロ…122.7%〜144.9%
→B1段階上昇…81.1%〜96.6%
H252ドヒドイデ…78.3%〜92.3%
→HB特化…59.8%〜71.3%
H252ニンフィア…122.2%〜144.5%
HB特化ピクシー…76.2%〜90.5%
HB特化カビゴン…47.5%〜56.5%(乱数2発 83.5%)
無振りウーラオス(いちげき)…77.1%〜91.4%
ダイソウゲン
通常時よりダメージが下がり、グラスフィールド込みでほぼ同じになります。
参考
HB特化アシレーヌ…99.4%〜116.5%
グラスフィールド時 126.2%〜150.8%
ポルターガイスト
H252ギルガルド(シールド)…113.3%〜132.9%
→HB252…93.4%〜111.3%(乱数1発 62.5%)
無振りリザードン…100.0%〜117.6%
無振りウルガモス…109.3%〜129.3%
無振りパッチラゴン…81.8%〜96.9%
無振りハッサム…85.5%〜101.3%(乱数1発 12.5%)
→H252…70.0%〜83.0%
H252ガラガラ(アローラ)…137.7%〜162.8%
HB特化モロバレル…50.2%〜59.7%
H252ドヒドイデ…55.4%〜65.6%
HB特化ナットレイ…41.4%〜48.6%
ダイホロウ
ソウゲン同様威力が落ちますが、BダウンによりDM解除からのかげうちなどに繋げることができます。
参考
無振りパッチラゴン…69.6%〜82.4%
→Bダウン後…105.4%〜124.2%
かげうち
無振りゲンガー…99.2%〜120%(乱数1発 93.7%)
無振りサーナイト…89.5%〜106.2%(乱数1発 37.5%)
無振りB↓パッチラゴン…45.4%〜53.3%
無振りウオノラゴン…27.8%〜33.3%(確定4発)
被ダメージ計算
- トップに載せている調整での値です。Sに振らない場合は耐久が上がります。
A252水ウーラオス(れんげき)
すいりゅうれんだ…25.8%〜31.0%(確定4発)
→A特化ハチマキ…39.6%〜46.5%(確定3発)
無振りアシレーヌ
ねっとう…20.1%〜24.1%
ムーンフォース…48.2%〜56.8%(乱数2発 89.4%)
C252アシレーヌ
ねっとう…24.1%〜28.7%
ムーンフォース…58.6%〜68.9%
A特化マリルリ
アクアブレイク…21.8%〜25.8%(確定5発)
じゃれつく…46.5%〜55.1%(乱数2発 64.8%)
A252珠パッチラゴン
でんげきくちばし…56.8%〜67.2%
ダイジェット…100%〜117.8%
ダイバーン(だいもんじ)…109.1%〜129.8%
ダイバーン(ほのおのキバ)…109.1%〜128.7%
A特化ドサイドン
じしん…24.1%〜28.1%(乱数4発 94.3%)
ストーンエッジ…48.2%〜56.8%(乱数2発 89.4%)
ダイバーン(ほのおのパンチ)…83.9%〜98.8%
A特化珠ホルード
じしん…34.4%〜41.3%(確定3発)
とびはねる…79.3%〜94.2%
ほのおのパンチ…70.1%〜83.9%
A特化ハッサム
バレットパンチ…27.5%〜32.7%(確定4発)
ダブルウィング…73.5〜87.3%
→ダイジェット…79.3%〜94.2%
無振りウォッシュロトム
ボルトチェンジ…18.9%〜22.4%
ハイドロポンプ…29.3%〜34.4%(乱数3発 8.5%)
無振りナットレイ
ジャイロボール…38.5%〜46.5%(確定3発)
A252ウオノラゴン
エラがみ(後攻)…20.6%〜24.1%(確定5発)
→エラがみ(先攻)…41.3%〜48.8%(確定3発)
A252悪ウーラオス(いちげき)
あんこくきょうだ…100.0%〜118.3%
相性の良い味方
対面寄りの構築で使っていたので、正直補完関係はまだ掴めていません。
水ウーラオス(れんげき)アシレーヌホルード等の使用率トップ陣を呼び込む、スタンダードなパーティに潜ませるのが良いかもしれません。
しっぽトリックやおにびなどで苦手な相手を潰してあげると、全抜きもままあります。
このポケモンの弱点
- 先に挙げた苦手なポケモンたちには対面からはまず勝てません。
- ハチマキがバレた後は、DM切りか交換を強いられる場面を作られてしまいます。
- 命中不安のパワーウィップを2連続で当てなければ負けという場面が当然のように出てきます。
さいごに
いかがでしたでしょうか。S69という数値や、くさゴーストというタイプ、すべてが今この環境で輝くためにいるというようなポケモンだと思います。
おそらく今後謹慎ポケモンや準伝説が解禁された瞬間に活躍は見込めなくなってしまうと思いますので、パンプジン大という全く日の目を見てこなかったポケモンを、この機会にぜひ使ってみていただきたいです。
特大との差別化すらできてなかったので、S振り特大の互換としてギリギリ使える今が本当に最後のチャンスかもしれません(苦しい言い訳)