はじめに
こんにちは、ヒナタです。以前にも弱点保険持ちサンダー(ガラル)の育成論を投稿したのですが、ランクバトルをこなすにあたって改良版を考えるに至りました。前の育成論に追記しようとも思ったのですが、変更点や考察箇所が少なくないので新規の育成論として投稿します。前の育成論を見ていない方でも分かるような育成論を心がけますので、どうぞよろしくお願いします。
- 諸注意
*H、A、ダイマ、ブレバ、弱保などの略語や、努力値などの用語を多用します。
*本育成論は基本的に自分で考えたものになります。(以前の育成論で頂いたコメントは参考にしています。)
サンダー(ガラル)を弱保ダイマエースで使う理由
ダイマックスによるHP倍増を利用して弱点保険を安全に発動する戦法は、ドラパルトカイリューファイヤー(ガラル)トゲキッスなどなど...色々なポケモンが使ってきました。
ではなぜ、それをサンダー(ガラル)がやるのか?そのメリットから解説します。
- タイプ一致のダイジェット
これは言うまでもないですね。タイプ一致のダイジェットの強さは周知の事実だと思います。
- 技範囲の広さ
飛行を半減する岩・鋼に対して格闘技を打つことができます。ダイジェットに対する受け出しをしにくくしますが、これだけではランドロス(霊獣)に一歩及びません。
- 特性「まけんき」
現環境トップと目されるランドロス(霊獣)を筆頭に、ギャラドスボーマンダなどの威嚇持ちのポケモンで止まりません。更に、ダイホロウやダイドラグーンなどの能力ダウン系のダイマックス技にも強く出られます。
- ダイジェットが弱点である
ダイジェットが蔓延るこの環境では一見するとデメリットに見えるかと思います。しかし、だからこそ弱点保険を持つにふさわしいかと思います。そこそこの耐久を持つサンダー(ガラル)なら、ダイマックスすれば大抵の技は耐えられます。
- 二重の保険
弱点保険が発動しなかったとき火力不足に陥ることが弱保ダイマエースの欠点。しかしサンダー(ガラル)であればダイナックルやらいめいげりで物理火力を補いながら突破していけます。他の弱保ダイマエースには難しい芸当であり、サンダー(ガラル)の強みの1つです。
以上のことから、サンダー(ガラル)の弱点保険やダイマックスとの相性の良さが分かるかと思います。
持ち物
コンセプトなので弱点保険で確定です。
性格・努力値と調整
性格:いじっぱり
努力値:H52 A204 B4 D12 S236
- 調整の意図
・耐久面→この調整にすることで、ようき珠エースバーンやランドロス(霊獣)のダイジェット、メタグロスのダイサイコなどをダイマックスすれば耐えることができます。
また、D>Bにすることでポリゴン2のダウンロード対策をしています。
・素早さ→ダイジェット1回で最速フェローチェを抜けるように調整しています。仮に弱点保険を発動して1匹倒したとしても、死に出しからフェローチェドラパルトのような速すぎるポケモンを出されると倒される可能性があるので、そのあたりは抜くようにしています。
・攻撃→余りを全て振っています。実はサンダー(ガラル)は結構きわどい火力をしたポケモンなので、これくらい振らないと火力が足りない事がたまにあります。
技構成
- 確定枠
らいめいげり
専用技であり、確定Bダウンの追加効果がある強力な技です。その性能から、耐久の高いエアームドポリゴン2カバルドンなども強引に突破できます。インファイトとはダイナックルの威力は5しか変わらないため、らいめいげりを採用しています。
ブレイブバード
最高火力の飛行技であり、ダブルウイングやドリルくちばし、アクロバットよりダイジェットの威力が高いので確定です。他の技とブレバとではアーゴヨンリザードンなどの確定数がずれる恐れもあるので、妥協はできません。
- 選択枠
*上にある方が優先順位が高いです。
じごくづき
クレセリアドラパルトギルガルド(シールド)サニーゴ(ガラル)などへの有効打になります。格闘との補完がいいので優先度はかなり高めです。
ブレイズキック
ギルガルド(シールド)ハッサムメタグロステッカグヤアーマーガアエアームドなどへの有効打になります。特にテッカグヤの弱点を突けることが最大の強みです。また、弱点保険の性質上1発攻撃を受けてかなり消耗した状態になるので、砂嵐やあられを書き換えるダイバーンが役立つこともあることは覚えておきましょう。優先度は高めです。
はがねのつばさ
トゲキッスカプ・テテフミミッキュニンフィアマホイップなどへの有効打であると同時に、ダイスチルで物理耐久を上げながら殴れる優秀な技です。ただ、カプ・コケコやアシレーヌなど、鋼が等倍のフェアリーも少なくないので、環境に応じて採用を検討しましょう。優先度は上の2つよりは少し低くなります。
じだんだ
カプ・コケコライコウウツロイドなどへの貴重な有効打であり、ダイアースはD上昇の効果もあり優秀です。しかし、環境に多い電気タイプはサンダーヒートロトムボルトロス(化身)など地面技が効かないことも多く、格闘半減のカプ・コケコに関しても先述のダイジェットやダイバーンで強引に突破することもできなくはないです。決して弱くはありませんが、じだんだの優先度は少し低めとなります。
とんぼがえり
この型のサンダー(ガラル)は先発で出すこともあり得るので、苦手な相手から退きつつダメージを入れられるので役立つことはあります。また、ダイワームで相手のCダウンをしたりクレセリアの弱点を突くなど悪くはないですが、技範囲がブレバやじごくづきと被り気味なこともあり、積めば全抜きしやすいこの型では優先度は低いです。
ちょうはつ
ダイウォールの媒体としては最も優秀であり、カバルドンラグラージなどの起点作りを止められます。しかしダイマエースとしては技範囲をより広げたいので、優先度は低めです。どうしてもダイウォールが欲しい場合はどうぞ。
仮想敵
- ダイジェットアタッカー
ランドロス(霊獣)リザードンサンダー(ガラル)ボーマンダギャラドスエースバーンアーゴヨンテッカグヤカミツルギウーラオス(れんげき)カイリューウルガモストゲキッスなど
- その他、弱点を突いてくるポケモン
メタグロスヒートロトムウォッシュロトムミミッキュアシレーヌニンフィアマリルリライコウなど
- らいめいげりのBダウンが刺さる耐久型ポケモン
立ち回り
立ち回りは至ってシンプルですが、相手がサンダー(ガラル)より速いか遅いかで2パターンの立ち回りがあります。
- 相手が速い場合(アーゴヨンを想定)
アーゴヨンダイジェット(弱点保険が発動)
↓
サンダー(ガラル)ダイジェット
- 相手が遅い場合(準速ランドロス(霊獣)を想定)
サンダー(ガラル)ダイジェット
↓
ランドロス(霊獣)ダイジェット(弱点保険が発動)
↓
サンダー(ガラル)ダイジェット
という流れで、大抵は打ち勝てます。仮にアーゴヨンやドラパルトがダイドラグーンやダイホロウを打ってきても、まけんきのA上昇とダイジェットのS上昇、後続へのダイナックルやらいめいげりでの物理火力の向上で抜き性能は担保できます。
与ダメージ計算
*弱点保険発動時(A2段階上昇)を想定しています。発動していないときは大体半分のダメージだと考えてください。
*ダイマックスをDMと省略します。ご了承下さい。
- ダイジェット(ブレイブバード)
B4振りDMエースバーン99.6〜117.4%(高乱数1発)
H4振りDMランドロス(霊獣)81.8〜96.3%(確定2発)
H4振りDMアーゴヨン107〜126.1%(確定1発)
B4振りDMリザードン97.3〜115%(高乱数1発)
H4振りDMボーマンダ86.8〜102%(低乱数1発)
H4振りDMギャラドス87.1〜102.9%(低乱数1発)
HB特化カプ・レヒレ91.5〜108.4%(中乱数1発)
HB特化カバルドン73.9〜86.9%(確定2発)
H4振りDMカイリュー
A上昇なし+マルスケあり 19.1〜22.7%
弱点保険発動+マルスケなし 77.2〜91%
上記の2発を足すと 96.3〜113.7%(高乱数2発)
- ダイナックル(らいめいげり)
HB特化きせきポリゴン285.4〜101%(低乱数1発)
HB特化カビゴン112.3〜132.5%(確定1発)
B4振りDMサザンドラ102.9〜122.1%(確定1発)
H4振りDMヒードラン91.6〜107.7%(中乱数1発)
H252 B4振りブリザポス122.7〜144.9%(確定1発)
- ダイアーク(じごくづき)
HB特化クレセリア85.4〜101.3%(低乱数1発)
H特化ギルガルド(シールド)137.7〜162.8%(確定1発)
B4振りDMドラパルト117.7〜138.6%(確定1発)
H特化DMメタグロス65.7〜77.5%(確定2発)
- ダイバーン(ブレイズキック)
HB特化テッカグヤ105.8〜125.4%(確定1発)
HB特化エアームド101.1〜119.7%(確定1発)
- ダイスチル(はがねのつばさ)
H4振りDMトゲキッス91.3〜108%(中乱数1発)
HB特化ニンフィア131.6〜155.4%(確定1発)
ダイアース(じだんだ)
B4振りDMカプ・コケコ119.3〜140.6%(確定1発)
HB特化(鉄壁×1)ヒードラン109〜129.2%(確定1発)
被ダメージ計算
*コンセプト上ダイマックスして弱点保険を発動したいので、ダイマックス時の被ダメージのみ記載します。
*性格補正がある時は「補正」、性格補正がない時は何も書かないという形をとります。ご了承下さい。
A252振り珠エースバーン
ダイジェット(とびはねる)84〜99.7%(確定2発)
補正A252振りランドロス(霊獣)
ダイジェット(そらをとぶ)83.7〜98.2%(確定2発)
A252振りカプ・コケコ(エレキフィールド1.3倍)
ダイサンダー(ワイルドボルト)83.7〜98.2%(確定2発)
C1段階上昇アーゴヨンダイジェット(エアスラッシュ)
補正C252振り75〜88.3%(確定2発)
C252振り+命の珠 88.3〜104.3%(低乱数1発)
補正C252振り+命の珠 97.3〜114.8%(高乱数1発)
C252振りカプ・テテフ(サイコフィールド1.3倍)
サイコキネシス 68.6〜80.8%(確定2発)
補正A252振りブリザポス
ダイアイス(つららおとし)83.7〜98.2%(確定2発)
*もう一度言いますが、ダイマックス時の被ダメージ計算です。ご注意下さい。
苦手なポケモン
- 受け出しされても不利
サンダーボルトロス(化身)ボルトロス(霊獣)スピンロトムストリンダー(ハイ)ギルガルド(シールド)
タイプ一致の技をどちらも半減以下にしてくる主なポケモン達です。ストリンダー(ハイ)ギルガルド(シールド)はサブウェポンで弱点を突けますが、電気・飛行に対してはかなり厳しいです。
- 対面からでは勝てないパッチラゴン
サンダー(ガラル)のどんな攻撃も1発耐えて、珠はりきりダイサンダーで確実に倒されます。
カプ・コケコは一見タイプ一致技が半減されて辛そうですが、耐久が薄いのでダイジェット+ダイバーンorダイスチルorダイアースで充分削りきれることも多いです。
カプ・テテフに関しては、サイコフィールド下でのメガネサイコキネシスや珠ダイサイコとなると流石に耐えられません。道具と性格補正のないダイサイコでも90.6〜106.9%(中乱数1発)なので、かなりきついです。
火力と素早さをある程度確保するために耐久は
珠エースバーンやランドロス(霊獣)を基準にしているため、それ以上の火力を持つパッチラゴンカプ・テテフは厳しいです。
- 先制技持ちハッサムファイアロールガルガン(たそがれ)など
ダイマックス×弱点保険を軸に戦うため、HPをかなり消費していることが多いです。裏から出てくる先制技持ちにはなすすべがありません。
- 例外レジエレキ
速すぎてダイジェット1回では抜けない可能性が高いです。
相性の良い味方
- バンギラスバンギラス
サンダー(ガラル)が苦手なサンダーボルトロス(化身)などを相手できる上に、飛行、ゴースト、エスパーを半減で受けられます。ただし砂嵐でサンダー(ガラル)が倒れないように注意しましょう。(ブレイズキックがあると晴れにできるので頭の片隅に入れておくべし。)
恐らく、後述のラグラージとの選択になるかと思います。
- ラグラージラグラージ
あくびでの対面操作の他、くさ技を誘発しやすいのでサンダー(ガラル)を投げやすくなります。でんき技を無効にできるのもいいですね。
前述の通り、バンギラスとの二択になるかと思います。それぞれのメリットやデメリットを以下に記載しておきます。
バンギラスの特徴
・電磁波や岩石封じでのS操作がしやすい
・挑発を使える
・サンダー(ガラル)の弱点の内、氷タイプ以外を半減で受けられる。
・ダイジェットを半減できるため打たれにくく、サンダー(ガラル)の確実な起点を作れる。
・砂嵐でサンダー(ガラル)を倒す恐れがある。
ラグラージの特徴
・あくびで対面操作をして、サンダー(ガラル)を無償降臨させやすい。
・でんき技を無効にできる。
・クイックターンでサンダー(ガラル)を安全に出せる。
・くさ技を打たれやすいので、サンダー(ガラル)を後出ししやすくなる。
・ダイジェットが等倍で通ってしまう。
- カバルドンカバルドン
前述のラグラージと近い動きができますが、クイックターンを覚えるラグラージの方が有用性が高いと考えられます。パーティ単位でラグラージを採用しにくい場合はこちらを。
- ドリュウズドリュウズ
カプ・コケコカプ・テテフミミッキュパッチラゴンに非常に強く、ひこう、でんき、フェアリー、エスパーを半減以下に押さえられます。バンギラスやカバルドンと一緒に採用する場合は特性を砂かきにする可能性も考えられますが、チョッキorスカーフの型破りが適していると思います。
- ボルトロス(霊獣)霊獣ボルトロス
主にサンダーメタですが、環境に多いテッカグヤカプ・レヒレに強い点も評価できます。サンダー(ガラル)を選出しにくいパーティに刺さる場合が多いので、裏エースとして非常に優秀です。同時に選出してお掃除役を担わせても強いですし、ボルトチェンジから繋ぐ動きもアリです。オボンのみを持たせて行動回数を増やす型がオススメです。
- ジュラルドンジュラルドン
特殊耐久は薄いですが飛行と電気を半減で受けられ、なおかつフェアリーに一矢報いることもできます。ステロや壁でお膳立てしてからてっていこうせんで退場したりなどなど、器用です。
- バンバドロバンバドロ
パッチラゴンを止められる数少ないポケモンです。ステロやほえる、がんせきふうじでのサポートも優秀ですが、特殊技を受けると脆いのが欠点です。
- エースバーンエースバーン
毒技を使えるポケモンの中でもトップクラスの速さと火力があります。フェアリー半減なので1回は受け出しが可能ですし裏エースとして他の仕事も何でもこなせるので、フェアリーを狩るならこいつに任せましょう。
- マンムーマンムー
サンダーカプ・コケコパッチラゴンあたりに有利です。ステロや先制技での確実なタスキ潰しが可能な点も評価できます。特性を鈍感にすると、ランドロス(霊獣)やボーマンダの威嚇を受けなくなるので、鈍感を推奨します。
苦手なポケモンの部分で触れましたが、後続から出てくる先制技持ちに弱いので、サイコフィールドで封じるのは相性がいいです。この2匹が苦手なハッサムには注意。(サンダー(ガラル)は飛行タイプなので、サイコフィールド下でも先制技は受けます。あくまで無償降臨するという意味です。)
その他にも相性が良いポケモンが居ましたら、コメントでご意見お願いします。
おわりに
弱点保険サンダー(ガラル)の育成論、いかがだったでしょうか。最初にも述べましたが、改良版ということで様々な点で強くなっていると思います。
改良前は性格ようきで素早さにガッツリ振っていたのですが火力があと一歩足りない場面がチラつき、ステロがどうしても必要な場面がありました。
今回の改良版では多くのポケモンに対する確定数が向上しており、ステロ無しでも安心して先発で繰り出しやすくなりました。
ランドロス(霊獣)やエースバーンが跋扈する環境に適していると思いますので、ぜひ使ってみてください。