ご挨拶
こんにちは。お茶と申す者です。今回は、自分が剣盾環境でずっと使ってきたチョッキカビゴンについてご紹介します。
この型のカビゴンは、古くから使われており、こちらのサイトにも他の様々な育成論が投稿されています。よって、本論では、育成論に加え、ラッキーハピナスポリゴン2バンギラス等の優秀なライバルが内定した現在において、このカビゴンがどの様な差別化が図れるか、このカビゴンの強みは何か、という点についてもお話するので、宜しければご覧下さい。
なお、以下H/A/B/C/D/Sの略称を使用し、ダメ計は「vs swsh」様のものを使わせて頂きます。また、H252の様に、略称の後ろにつく数字は、記述がなければ努力値の事とさせていただきます。
カビゴンとは
初代出身の単ノーマルです。非常に高いH、Dと高めなAを備えた、「耐えて殴る」を地で行くポケモンです。初登場時から常に一定以上は使われ続けています。
採用理由と役割
サイクル戦において、特殊を流せる物理アタッカーというのがこのカビゴンの役割になります。
差別化
カビゴンと同じく高耐久の単ノーマルで、カビゴンに無い高速再生技を備えています。
彼らへの差別化点としては、まずポリゴン2には、特化されても特殊耐久で上回ります。この差は結構大きく、ポリゴン2が一般的な物理受け型なら、特化珠サンダーの暴風で84%の乱数2発、特化一段階上昇ウツロイドのヘドロウェーブで確定2発(臆病で14%の乱数)、無補正c252珠アーゴヨンのべトロウェーブ+流星群で4割の乱数、と言ったように、2発被弾する事が前提のサイクル戦においては少々数値が心許無い事が多いです(H振りだけでこの有様なのでやっぱりポリゴン2はおかしいと思いますが)。
また、このカビゴンは変化技を採用しない(というか出来ない)ため、彼らに比べて、オーロンゲやカプ・レヒレ等の挑発持ちに強いという利点もあります。カビゴンをみると欠伸守るを防ぐために挑発を撃ってくる相手も多く、この点でも小さくない差別化点になるかと思います。
そして、最大の差別化点として、彼らに比べて攻撃性能が段違いに高い、というものがあります。ラッキーハピナスは毒毒の没収により、実質的な火力がかなり貧弱になってしまいました。更に、カビゴンは技範囲でもとても優れています。特殊を流し、出てきた相手に大きな一撃を加えてサイクルを崩壊させる、という動きはラッキーハピナスポリゴン2には決して出来ない芸当と言って差し支えないでしょう。
以上の点により、差別化は十分であると考えます。
砂+チョッキでこのカビゴンと同程度の特殊耐久を誇ります。バンギラスが優れる点は一致岩技と素早さでしょうか。
カビゴンが勝る点は、主に耐性です。カビゴンのタイプは、弱点が物理技主体の格闘のみで、特性により優秀なサブウェポンとして採用される事の多い炎、氷技を半減にします。これに対してバンギラスは、耐性こそカビゴンより多いですが、水、草、妖弱点が痛く、役割破壊の草結び等で削られる、本来は役割対象の特殊ポケモン(例をあげると、カプ・レヒレ、カプ・テテフ、アシレーヌ)に対面で不安が残る、などのデメリットが小さくないでしょう。安定感においては、カビゴンに軍配が上がると言えます。
また、サイクル戦導入を前提としていますので、素早さはあるに越した事はないですが、61と30の差はそこまで大きいとは言えないでしょう。
更に、カビゴンの一致すてみタックル並の火力を出そうとするなら、命中不安のストーンエッジを採用せねばならず、火力だけならカビゴンの方が優秀といえる場面も少なくはないでしょう(勿論種族値にも差があり、技範囲もさして変わらないので、攻撃性能ではバンギラスが上でしょうが)。
最後に、ケチをつけるようですが、砂嵐により味方の耐久が削れてしまったり、襷や頑丈とアンチシナジーであるという点もバンギラスがカビゴンに劣る点です。
- 他カビゴン
サイクル戦において代表的なものは、残飯や回復実を持たせ、欠伸守るをする型になると思います。HBベースに育成する事で物理耐久を補い、チョッキカビゴンよりも広い範囲を役割の遂行対象と出来、優秀な欠伸という技により、有利対面を作りやすいのも強みです。
差別化点としましては、まず、殆どの場合で特殊耐久が上回ります。指数で表すと、腕白HB252d4カビゴンの特殊耐久指数が34977、本論のカビゴンがチョッキ込みで57235と非常に大きな開きがあり、食べ残し等の回復を考慮してもチョッキカビゴンの方が圧倒的に特殊耐久は高く、殆どの特殊アタッカーからの攻撃で確定数が変化します。サイクル戦、しかも高速再生手段に乏しいカビゴンというポケモンでは、この特殊耐久、確定数、というものがとても大きな意味を持ちます。
また、必要な耐久をD振りだけで補えるので、攻撃に努力値を回す事が出来、結果的に攻撃性能でも大きな差が出ます。
持ち物
コンセプトなので、とつげきチョッキで確定とします。
特性
厚い脂肪を推奨とします。毒毒習得者が大幅に減った現在では、厚い脂肪を捨ててまで免疫を取る必要もないと思います。
性格・努力値と調整
H12 A252 D244
火力に特化させ、余りの努力値で特殊耐久指数が最も大きくなる様に振りました。氷、炎の物理アタッカーで、こいつで相手をしたいポケモンがいるなら、多少変えてもいいと思います。パーティに合わせて調整をお願いします。
技構成
カビゴンは技が非常に豊富で、技構成の自由度が高いポケモンです。よって、確定技は無しとしますので、パーティによって変えてください。
- すてみタックル
準確定技です。A110しかないカビゴンでも、特化させて一致120技を採用すれば、余程耐久に努力値を割いていない限り、並の等倍相手は確定2発程度で落とす事ができます。反動が気になるかもしれませんが、カビゴンはHPが高いのでそこまで耐久が減るわけでもなく、また、本論の型なら特殊耐久は非常に高く、多少削れた位では影響はあまりありませんが、それでも気になるなら、のしかかり、メガトンキック、からげんきなどでも良いと思います。
- ベビーボンバー、アイアンヘッド
対フェアリーに。ベビーボンバーは重いカビゴンとは相性がよく、多くの相手に最高威力を叩き込めますが、ダイマックスには無効です。
- 地震、10万馬力
ノーマル技を採用するならこちらも採用したいです。一致技を半減してくる岩、鋼に抜群をつけます。
- 馬鹿力、アームハンマー、瓦割り
地震と範囲が被りがちになる上あちらの方が通りが良いですが、ノーマル技との相性補完に優れます。サイクル戦導入が基本のため、デメリットが余り気になりません。
- 炎のパンチ、ヒートスタンプ
地・闘を等倍以下で受けてくるナットレイ、テッカグヤ等に。ヒートスタンプは火力は出やすいですが、テッカグヤに対してはダメージが低く、ダイマックス相手にも無効です。
- 雷パンチ、ワイルドボルト
ギャラドス、テッカグヤに対して。少しピンポイントかもしれませんが、この辺に悩まされているなら採用してもいいかもしれません。
- 冷凍パンチ
4倍相手に対して。後投げされるランドロス(霊獣)に対して刺さるので、発動の機会はそこそこ多かったです。
- DDラリアット
一致技を無効にするゴーストに対して。今の環境だと、採用すれば、ほぼ全てのバドレックス(こくば)をこいつだけで完封できます。
他、逆鱗や思念の頭突きなど。
立ち回り例
サイクル戦において、特殊アタッカーに対して後投げして流し、相手の交代際に一撃を加えて交代する、というものです。役割を終えた後でも、優秀なクッションとして機能します。
与ダメージ計算
- すてみタックル
無振りサンダー・・・69.6~82.4% 確定2発
図太HB252サンダー・・・41.1~48.7% 確定3発(ステロで確2)
無振りカイオーガ・・・62.2~74.2% 確定2発
無振りイベルタル・・・52.2~61.6% 確定2発
無振りウーラオス(いちげき)・・・58.2~68.5% 確定2発
無振りエースバーン・・・81.9~96.5% 確定2発(ステロで確1)
図太いHB252カプ・レヒレ・・・37.8~44.6% 確定3発
図太いHB252ポリゴン2・・・27.0~32.8% 確定4発
H252ゴリランダー・・・52.6~62.8% 確定2発(グラスフィールド非考慮)
- ベビーボンバー
無振りミミッキュ・・・確定1発
H252トゲキッス・・・72.9~82.4% 確定2発
腕白HB252オーロンゲ・・・62.3~74.2% 確定2発
- 地震
無振りザシアン(王)・・・ 61.0~71.8 確定2発
H236ザシアン(王)・・・51.7~61.9 確定2発
H252バンギラス・・・50.2~59.9 確定2発
H244ヒードラン・・・ 確定1発
- 馬鹿力
H252バンギラス・・・ 確定1発
- 炎のパンチ
図太いHB252ナットレイ・・・57.4~68.5% 確定2発
↑と同条件でヒートスタンプ・・・75.1~88.3% 確定2発
図太いHB252テッカグヤ・・・29.4~35.2% 乱数3発(16%)
- 雷パンチ
図太いHB252テッカグヤ・・・29.4~35.2% 乱数3発(16%)
↑と同条件でワイルドボルト・・・35.2~42.1% 確定3発
無振りギャラドス・・・確定1発
↑と同条件で威嚇込み・・・ 80.0~96.4% 確定2発
- 冷凍パンチ
無振りランドロス(霊獣)・・・ 確定1発
↑と同条件で威嚇込み・・・ 75.6~90.2% 確定2発
DDラリアット
無振りバドレックス(こくば)・・・ 確定1発
被ダメージ計算
特化珠サンダー
暴風・・・ 27.8~32.9% 確定4発
10万ボルト・・・ 23.2~27.0% 乱数4発(34%)
特化雨カイオーガ
最高威力潮吹き・・・ 49.7~58.6% 乱数2発(98%)
特化カプ・レヒレ
ハイドロポンプ・・・17.7~21.5 乱数5発
無補正C252珠イベルタル
あくのはどう・・・19.4~23.2% 乱数5発
苦手なポケモン
防御方面に努力値を全く割いていないので、後出しされる物理アタッカーには、交代際に一撃を加えてから、こちらも交代した方が良いです。また、受けルが相手の場合は出来ることが少ないので、選出しないのが吉でしょう。
相性の良い味方
カビゴンの引き先になるポケモンが該当します。
使ってみて優秀だった組み合わせです。防御が高く、攻撃性能も優秀な相方です。相性補完にも優れ、カビゴンが苦手な格闘をニダンギルが、ニダンギルの苦手な炎をカビゴンが担当します。試してはいないですが、恐らくギルガルド(シールド)ともタッグを組めると思います。
カビゴンが呼ぶ物理に対し、威嚇を入れて受け出します。苦手な氷をカビゴンが受けられるのも良いところです。
ランドロス(霊獣)と同じ理由です。
最後に
ありがとうございました。カビゴンは自分が一番好きなポケモンで、剣盾環境をずっと共に戦い抜いてきたので、新作でも内定して欲しいと願います。