はじめに(そして諸注意)
- はじめましての方ははじめまして。
そうでない方もはじめまして。11回目の育成論になります、高松です - この論に出てくるポケモンは全て理想個体を想定しています
- ダメージ計算はトレーナー天国様のものを使用させていただきました
- 一般的であり、調べればわかる程度の漢字表記、略語等を使用します
- その他不備や質問等ございましたら、コメントの方でお願いします
採用理由
採用理由:詰め、ストッパー、安定した初手要因として
フォーク元の論でも書いた通り、詰めやストッパーを担えるようになるのは全て気合の襷の力です。ゲッコウガの強みではありません。よって、襷を持たせる上でどんな強みがあるのかが大事になってきます。そんな中で、前の論ではなぜゲッコウガを採用したのか。一度おさらいしましょう。
- 襷を持てるポケモンの中でトップクラスに技範囲が広い
- 高いSと範囲により腐りにくい
最も重要なのはこの2点。広い技範囲と高いSです。ただカラフルな技を覚えるだけならいくらでもポケモンはいますが、ゲッコウガはサブウェポンの火力を特性で強化できるため広い技範囲を最大限に活かせます。この範囲・火力・Sを全て高いレベルで実現しているのはゲッコウガのみである、という話でした。
しかし今回の論の特性は激流。激流の使用率はS4終了時で2.53%です。変幻自在のおかげで範囲とサブウェポンの火力を手に入れていたゲッコウガを、あえて激流で使用するとどんな強みがあるのか。それは以下の一点に集約されます。
- 激流ゲッコウガの強み:水技の高い一貫性を火力・命中・素早さ全てにおいて最高クラスで放てる
水タイプ技を半減にできるタイプは水と草、竜の3つのみ。抜群の数も考えると、無効のないタイプでこれは岩タイプの次に優秀です。
つまり、一貫性を考えたら水の火力に一点集中するだけの価値があるということです。
問題は火力が本当に足りているかどうか。では、実際に激流にしてみたらダメージはどうなるのでしょうか。具体的なダメ計での指標は以下の通りです。
・無振りテテフに波乗り+激流波乗り
→40%〜48.2%+ 60.6%〜72.4%:確定
・無振りメガリザYに波乗り+激流波乗り
→36.6%〜44.4%+56.2%〜67.9%:中乱数(後続の先制技で処理できる)
・無振りメタグロスに激流波乗り+メガ後に手裏剣
→69.6%〜81.9%+10.3%〜12.2%×n:手裏剣3発で確定
・無振りコケコに激流波乗り
→85.5%〜101.3%:12.5%の乱1
メタグロスはコケコ等の高速ボルチェンから繋いだ想定の計算です。
これを見ると、水が等倍の相手には交代読みが必要なく、非常にいい火力で一貫してることがわかるのではないでしょうか。激流ゲッコウガは、この一貫する技を命中安定で、かつ高いSから打てることが大きな強みとなります。
激流ゲッコウガの他の襷枠と比較した時の強み
- 一貫性・威力・命中が安定しているメインウェポン
- 高いSによる襷が潰れた後での腐りにくさ
- 火力がある先制技による退場際の負担の大きさ
つまり、「範囲・サブウェポンの火力・素早さ」の三拍子を全て高いレベルで実現できているのが変幻自在ゲッコウガだとすれば、「一貫性・火力・素早さ」の三拍子を全て高いレベルで実現しているのが激流ゲッコウガとなります。
オマケ:激流と変幻自在の比較は以下に纏めます
- 悪タイプが残る
→超と悪戯心を常に無効にできるため、拘っているテテフや起点作りのクレッフィ、エルフーン等に対して強く出ることができます
- 水手裏剣の威力も上がる
→退場際に打つ先制技の火力も上昇するのはかなり強いです。無振りメガバシャに対して一発27%〜入るレベルの火力が出ます
- サブウェポンの火力が低い
→こちらは欠点です。耐久に振ったマンダが一撃で落とせない、水が通らない相手への役割破壊ができない等といった弊害があります
型
- 特性 :激流
- 持ち物:気合の襷
- 性格 :おくびょう(S↑A↓)
- 努力値:[H - ][A - ][B - ][C252][D - ][S252]
- 実数値:[H147][A - ][B - ][C155][D - ][S191]
安定した火力を求めるためCSぶっぱは確定。CもSも削れないためめざ炎個体の場合は王冠を使ってください。余りは無振りで3nになるH以外ならどこでもいいです。
また、変に耐久を下げて激流圏内に押し込むことを狙うより、Aを削ってあるグロスのアイヘを2耐えできたりするようになったり陽気ドリュウズの地震+砂ダメを高乱数で耐えたりするので耐久はあるに越したことはありません。なので最低でもA抜け5V以上は絶対。岩封を採用するなら6Vが望ましいです。
性格は先に述べたグロスやドリュウズの事例やDL対策のこと、岩封の採用理由が起点回避一点なことから臆病で確定とします。
技構成
技を考える上で大事なのが、下手なサブウェポンより激流波乗りの方が威力が高いことです。
なのでサブウェポンを採用する場合、4倍弱点ピンポでのみとなります。
- 確定技
- 波乗り :熱湯では色々と火力が足りないため威力、命中共に安定する波乗りで確定。今回のコンセプトである一貫性、火力、命中を高水準で実現するために必須。外す理由がありません。
- 水手裏剣 :今作から特殊技になったのが嬉しい先制技。水弱点には退場際に打つだけで大きく削れるため、例えばバシャレボルトバトンのような相手を一匹で崩壊させることができます。
- 選択技
- 冷凍ビ−ム :水との補完が優秀、かつマンダやガブへ刺していけるためほぼ確定。威力は激流波乗り>2倍冷B>波乗りとなります。
- 目覚めるパワー(炎):炎4倍ポケピンポイント。火力が低すぎてナットレイに残飯ヤドリギ守る込みで2耐えされるレベルしか入りませんが、とてもよく呼びますしヤドリギ→守る→草技という動き以外には殴り勝てるため有用な技です。
- ハイドロカノン :捨て際に打つ最大火力。手裏剣もあるため反動中に悠長なことができないため他の反動技持ちに比べると起点になりづらいです。激流込みだとH252リザXを確定で吹き飛ばすくらいの火力が出ます。
- 岩石封じ :S操作をしながら殴ってくる相手に対して打つことで手裏剣ではなく波乗りを打ち込めるようになったり、起点を回避したり後続のサポートをしたりと何かと便利な技。
- どくどく :よく受け出されるポリ2、クレセ、ブラッキーに打ったり、水相手への誤魔化しに。恐らく一番対応範囲が広がる技。
- どくびし :基本どくびしパでのみ採用される技。
これ以外の技は持ったところで殴り合える範囲が特に広がらなかったため候補外です。
ダメージ計算
☆与ダメ
- 冷凍ビーム
H4メガマンダ:112.2%〜133.3%
テテフのムンフォ耐えメガマンダ:82%〜98.4%
無振りガブ:111.4%〜131.1%
無振りキノガッサ:97.7%〜115.5%(81.3%)
- めざ炎
H252ナット:57.4%〜68.5%
H252メガハッサム:65.5%〜79%
- がんせきふうじ
無振りリザX:23.5%〜28.7%
無振りリザY:62.7%〜75.8%
H4ギャラ:28%〜33.9%
終わりに
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
私事ではございますが、このゲッコウガを使ってわりといい結果を残すことができました。変幻自在ではないゲッコウガも、十分第一線で戦える力があると感じています。何より意表が突けて楽しいので是非使ってみてください。